中野区にある打越天神北野神社の参拝レポートです。
読み方は「うちごしてんじんきたのじんじゃ」です。打越天神と称され親しまれている北野神社で、中野駅から東へ徒歩10分ほどの場所に鎮座しています。境内にある如意輪観音像と二基の庚申塔は、区の有形文化財に指定されています。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
中野駅東にある「打越天神北野神社」へ
この日は嫁と二人、中野駅周辺の神社巡り(一部寺院)にやって来ました。
中野駅南口よりスタートし、田中稲荷神社、高円寺天祖神社、桃園稲荷の三ヶ所に参拝。
桃園稲荷は当初予定はしていませんでしたが、たまたま通りかかった小さな稲荷になります。中野マルイの裏ですね。
で、そこから北口に向かい、バスにて移動。新井天神北野神社、新井薬師(梅照院)と参拝します。この二か所は以前も訪れていて、二度目の参拝でした。
そして最後に向かったのが、こちらの記事で紹介する打越天神北野神社です。
新井薬師からは中野駅の近くまで徒歩にて戻り、そこから東へと進路を変える感じです。やや距離はあります。
時間もお昼過ぎで僕も嫁もかなりの空腹でしたので、まずは途中で見つけた定食屋に入り、腹ごしらえ。
ばっちりおなかを満たしてから、最後の締めである、打越天神へと向かいます。
打越天神は、新井天神北野神社に続き、この日二か所目の北野神社ということになります。
天神さま(北野神社)といえば、菅原道真公がご祭神で、道真公が愛された梅とも縁のある神社です。神紋も梅です。
また、この一つ前に訪れた新井薬師も、正式名称が「新井山梅照院」ですし、梅とも縁のある寺院です。
南側にて訪れた桃園稲荷は、中野に桃園が広がっていた頃の名残が社名となっている神社ですし、田中稲荷神社は田んぼの真ん中にあったことから、そう称されるようになった神社です。
こうしてみますと、神社や寺院は木や花や自然のものと、何かしら繋がっている場所なんだな~と、改めて思ってみたり。
神社の起源自体も、もともとは木や石などを依代(よりしろ)としてお祀りしたことに発していますし。
そんな会話を嫁と交わしつつ、東中野方面へと路地を歩いて行きますと、前方に社殿が見えてきました。
打越天神北野神社に到着です。
ご由緒
ご祭神は、菅原道真公(すがわらのみちざねこう)です。平安時代の学者で、類まれなる才能の持ち主であり、人々からの厚い信頼を得ていた人物です。後に天満天神として神格化されました。学問の神様として知られています。
創建の年代は不明ですが、江戸時代末期の書物にはその名が記されていることから、創建もそれ以前と考えられます。
境内にある如意輪観音像と二基の庚申塔は、中野区の有形文化財に指定されています。
この地域の旧地名が打越町であることから、打越天神として親しまれ、信仰されてきた神社です。
境内案内
こちらが打越天神北野神社の入口です。広々とした境内には、背の高い木があちこちに聳えているのが見えます。
入口の右手にも、大きな銀杏。
石鳥居の前へ。斜めに伸びている木々が目を惹きます。ソロの木でしょうか。
鳥居の左、社号碑の向こうには桜が咲いています。
右手には立派な神輿庫。
一礼して石鳥居をくぐり、境内へ。
鳥居をくぐったすぐ先、参道の左右に狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。
こちらが右の狛犬さん。子供もいます。左右どちらの狛犬さんも、顔が少々怖いですね。
狛犬さんの先には石灯籠。社殿の左脇には赤い鳥居の境内社の姿も。
こちらが右手、狛犬さんのすぐ先にある手水舎。手水石には梅紋です。
左にあった石碑には「燈籠建設之碑」と刻まれています。
石碑の脇に延びているのは、たぶんソロの木の一種であるイヌシデだと思うのですが…この曲線が美しい。
拝殿へと歩を進めます。
左手はこんな景色。
右手はこんな景色です。どちらもあるのは、木のみですね。
拝殿は木の茶色を基調とした、シンプルな建物です。だいぶ古いもののようにも見えます。お賽銭箱には梅紋。
参拝させて頂きます。
拝殿を振り返りますと、こんな感じです。なんだかほのぼのした景色です。
境内を散策。こちらは拝殿を左斜め前から。
拝殿の左手には赤い鳥居が連なる境内社、伏見稲荷神社です。
赤鳥居をくぐり、お稲荷さんにも参拝。
こちらの伏見稲荷さんは、足元と左右に神狐さんが一対ずついらっしゃるのですが、どちらも前掛けが独特で、ネックレスまでしてました。こちらが左のお狐さん。
こちらが右のお狐さん。祠前のお狐さんは、蝶ネクタイですね。こんなふうに装飾品を身につけた神狐さんというのは、かなり珍しいのではないかと。
こちらは社殿や境内社を左手から。本殿の姿も見えます。
境内の左手、広くなっている奥には石碑が三つありました。
左手奥の突き当りには、神輿庫と「天神会館」と書かれた公民館と思われる建物です。
再び拝殿前に戻り、今度は社殿を右斜め前から。
社殿の右脇には、二基の庚申塔と、如意輪観音像です。江戸時代中期に建てられたものと考えられていて、中野区の有形文化財にも指定されています。元々は神社前の道路にあったものが、昭和7年にこの場所に移されたとのこと。
後ろは公園になっていました。一通り境内を散策させて頂き、打越天神北野神社を後にしました。
参拝を終えて
打越天神北野神社は、どことなくのんびりとした空気が漂っていて、ほのぼのとした気持ちになる、そんな神社でした。
小さな神社であることは事前に把握していたのですが、社殿は小ぶりだったものの、境内は思ったよりも広かったです。
広々とした境内に、立派な木が何本も聳えている景色は、それだけで目を惹くものがありました。
イチョウやクスノキとともに、曲線を描いて伸びている木が何本がありまして、おそらくソロの木だと思うのですが、それらがひときわ目を惹きました。同じ木を別の神社でも何度か見たことがあり、帰宅後にもこのブログ内にて検索してみたところ、たぶんソロの一種であるイヌシデではないかと。違ったらすみません…。
境内の木のほとんどが落葉樹で葉のない状態でしたので、夏に緑の茂る景色は、また全然違ったものになるかと思います。そんな景色も見てみたくなってしまいます。
木々の他には、狛犬さんの顏がけっこう怖かったのも印象的でした。特に目が怖いんですよ。これ、夜に見たらさらに怖いかもしれないです。
境内社のお稲荷さんを守っていたお狐さんには、ネックレスが掛けられていまして、これは僕は初めて見ました。前掛けもバンダナのようなお洒落なものでしたし、かなり個性的な感じになっていたかと。
お狐さんの足元、お賽銭箱の脇にもいくつかブレスレットが置かれていましたので、もしかしたら何かしらの理由があっての装飾なのかもしれません。もしくは単に神職さんやご近所の方の趣味かもしれないですけど。
珍しいものが見れました。
境内ののんびりした空気を存分に吸い込むことができましたし、この日の神社巡りの締めとなる神社にて、いい時間が過ごせました。
この日は新井天神北野神社と、こちらの打越天神北野神社、二か所の北野神社に参拝したわけですが、いつか総本社である京都の北野天満宮と、福岡の太宰府天満宮にも、必ずや足を運ぼうと思います。
久しぶりの神社巡りにて、いい参拝ができました。
コロナ禍ではありますが、また機会を見つけて、神社巡りに出掛けようと思います。
御朱印
打越天神北野神社の御朱印はありません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都中野区中野5-8-1です。
打越天神北野神社の公式サイトはありません。
電車
JR中央・総武線/東西線「中野駅」から徒歩12~14分。
北口を出て駅を背にして右手、線路沿いの道を東中野方面に進みます。しばらく歩くと右に縦列駐車のコインパーキングがありますので、その手前を左折。少し歩いた先です。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。神社前の道路も道幅が狭いので、路駐は厳しいです。近隣にいくつかコインパーキングがあります。
周辺のパワースポット
中野区の神社一覧