神社と御朱印、ときどき寺院

美しき日本の神社をご案内。

伊勢神宮と周辺の神社巡り。御朱印・順路・所要時間などを全解説
箱根の神社巡り。三社参りと御朱印のご案内。
高千穂の神社巡りと御朱印の解説をどこよりも詳しく。
戸隠五社巡りの御朱印と順路。見どころや所要時間も解説

住吉神社(中央区/月島)の御朱印と見どころ

月島にある住吉神社の紹介

中央区にある住吉神社の参拝レポートです。

読み方は「すみよしじんじゃ」です。佃住吉神社とも称され、珍しい八角神輿でも知られています。佃、月島、勝どき、豊海、晴海の鎮守で、海上安全の守護神として崇敬されてきた神社です。月島駅が最寄りです。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

佃にある「住吉神社」へ

月島といえば、もんじゃ焼きが有名な街かと思います。僕も「月島のもんじゃ」というのは若い頃から耳にしていましたし、認識もしていました。

しかしながら、まだ一度も月島のもんじゃを食べたことがありません。

それは嫁も同じでして、嫁などは東京生まれ東京育ちなのに、一度もないと。

僕もせっかく東京に住んでいるのだから、いつか月島のもんじゃは食べに行こうと思っていたんです。

そしてこのたび、Bjorkのライブに有明まで足を運ぶという予定がありましたので、その機に乗じて、少し足を延ばし、月島にも行ってしまおうと。

ついに「いつか月島のもんじゃを」という夢を叶えることに。

さらにはもんじゃだけではなく、築地に一泊して、あちこち東京観光を楽しむという計画も立てます。趣味である神社巡りをしつつの東京観光という、贅沢なスケジュールです。

まずは築地にて、波除神社と本願寺に参拝。

続いて新富町駅から有楽町線で一駅、月島へと向かいます。

ここまでもんじゃの話ばかり書いてしまっておりますが、月島ではもんじゃだけではなくもう一か所、住吉神社への参拝も大事な予定の一つです。

先にもんじゃを食べてから住吉神社へ向かうのか、それとも先に住吉神社に参拝してから、もんじゃを食べるのか。

月島に到着し、嫁としばし協議です。

で、ちょうどお昼時でしたので、どこももんじゃは混んでいることが予想されましたので、先に住吉さんに参拝をという結論に達します。

そんなこんなで、月島駅から小雨の降る中、地図を頼りにまずは住吉神社を目指します。

 

ご由緒

ご祭神は、底筒之男命(そこつつのおのみこと)中筒之男命(なかつつのおのみこと)表筒之男命(うわづつのおのみこと)の住吉三神、相殿には、息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)東照御親命(あずまてるみおやのみこと)の二柱がお祀りされています。

住吉三神は住吉大社のご祭神で、黄泉の国より戻った伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が、穢れを洗い清める禊を行った際、生まれ出でた三神です。

息長足姫命は、第14代天皇である仲哀天皇の皇后、神功皇后です。東照御親命は徳川家康公になります。

創建は江戸時代前期の正保3年です。

それより少し前、安土桃山時代の天正の時代に、徳川家康が大阪の佃村(現在の大阪市西淀川区佃)の住吉神社に参詣した際、佃村と近隣の大和田村の漁民が、家康のために船を出したり、白魚を献上したりします。以降、家康は漁民たちに漁業権を与えるなど、深い関りを持つようになります。

その後、家康が関東に下降した際には、佃村および大和田村の漁夫33人と、住吉の社の神主が江戸に移り、幕府より鐵砲洲向かいの干潟を下賜され、漁夫らがこれを埋め立てて築島します。その地を故郷の名をとり佃島とし、正保3年に住吉神社が創建されます。

明治には月島と新佃島、昭和には晴海と豊海が埋め立てられ、それらの全島が氏子中に編入されていきます。

かつては例祭で海中渡御と船渡御が行われていましたが、昭和37年に廃止されるものの、平成2年には船渡御が復活します。

当社が所有する八角形の神輿(八角神輿)や、煉瓦造りの旧神輿庫など、境内では珍しいものを見ることもできます。

佃、月島、勝どき、豊海、晴海の鎮守社として、人々に崇敬されてきた神社です。

 

境内案内

地図を確認しつつ月島駅から歩いて行きますと、佃小橋という赤い欄干の素敵な橋。

 

橋からは桜の景色も。

 

突き当りには「佃まちかど展示館」という建物があり、中にはお神輿と獅子頭が展示されていました。おそらく住吉神社のものかと思われます。

 

そのまま右手に進んで行きますと、赤い鳥居が現れます。この左手は隅田川です。

 

鳥居の正面へ。

 

一礼して鳥居をくぐり、真っ直ぐ進みますと、住吉神社の入口に到着です。右には松と社号碑。

 

境内に入ると、すぐ右手に手水舎。こちらでは水盤舎(おみずや)と呼ばれているようです。

 

手水舎には彫刻が施されています。こちらは「佃の渡し」と「潮干狩り」のもののようです。彫刻は側面にもありました。

 

お清めをします。

 

手水舎の奥には、二宮金次郎の石像が見えます。最初は気付かず、危うく見逃すところでした。

 

鳥居の前へ。扁額は陶製で珍しいです。この左手が授与所になります。

 

右前方には立派な垂乳根の銀杏と、神楽殿。

 

一礼して石鳥居をくぐります。扁額の筆は、有栖川宮幟仁親王によるものです。

 

鳥居のすぐ先に狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。子供もいます。

佃住吉神社の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。

 

参道を進みます。周囲には高層ビルがいくつも見えます。向かって左手の桜も綺麗です。

 

左手はこんな感じで、ちょっとした庭園ぽくなってます。

 

庭園ぽいところには小路が延びていて、その先には灯籠と碑です。碑は歌碑でしょうか、「明治は遠くになっても 江戸が残る 佃の夏祭り」とあります。

 

右手には大正4年に建てられた銅製灯籠と、奥の碑は五世川柳句碑。

 

拝殿へと進みます。

 

左手には境内社の龍神社です。龍姫大神(たつひめのおおかみ)、於迦美大神(おがみのおおかみ)、竜王弁財天をお祀りしています。後ほど参拝させて頂くことに。

 

参拝させて頂きます。

 

拝殿を振り返りますと、こんな景色です。

 

散策してみます。まずは龍神社に参拝してから、境内の左手奥へ。こちらには明治44年に建てられた煉瓦造りの旧神輿庫があります。ここからですと本殿も見えます。

 

旧神輿庫の手前には、石祠がありました。ご祭神は不明ですが、佃島周辺の水辺を守る古河神社です。

 

今度は境内の右手側に行ってみます。こちらは社殿を右斜め前から。この位置から見ますと、社殿がけっこう大きいのがわかります。

 

右には藤棚があり、境内社や石碑が並んでいます。

 

石鳥居のある境内社が、船魂神社。右の少し小さなお社が、疱瘡神社と疫神社です。

 

船魂神社の社殿には、龍と松の彫刻です。

 

さらに右奥へと進みます。社殿の脇には、手入れが行き届いた立派な松です。

 

右手奥にあるのが、入船稲荷神社です。お隣が神輿庫ですね。手前には枝垂れ桜。

 

入船稲荷神社には神狐さんの姿も。

 

社殿には迫力のある龍です。

 

脇の神輿庫を覗きますと、中には八角神輿が収められていました。

佃住吉神社の八角神輿

 

参拝を終え、最後に授与所にて御朱印を頂き、住吉神社を後にします。

 

参拝を終えて

天気予報では雨は午前中に上がる感じだったのですが、お昼過ぎのこの時間になってもまだ止まず。

それどころか、小雨だったのが本降りになってきちゃいました。

そんな状況に少々がっかりしている僕に対し、嫁は「住吉神社には龍神社があるから、雨が強くなったんだよ」と。龍神様は水を司っていますからね。

そういうポジティブな考え方ができた方が、色んなことを楽しめるのは間違いありません。ゆえに僕も、雨の住吉神社を楽しむことにしました。

雨だったせいか、境内には僕たち夫婦しかいない時間がほとんどでして、贅沢な時間を頂きました。

入口の鳥居の扁額に始まり、手水舎の彫刻、二宮金次郎像、銅製灯籠、境内社の彫刻など、目を惹くものもたくさんあります。二宮金次郎像は、隠れるような場所にありまして、危うく見逃すところでした。

煉瓦造りの旧神輿庫というのがそのまま残されているのですが、煉瓦の神輿庫というものは、僕は初めて目にするのではないかと。社殿の隣に煉瓦の建物がある景色というのも、また少し変わっていて素敵でした。

境内の桜がまだ少し残っていて、雨の中の桜と社殿という景色も、これまた風流でいいものです。

桜だけではなく、松や銀杏など、どの木々も手入れが行き届いていましたので、境内自体がちょっとしたお庭のようにも感じました。藤棚もありましたし、また違う季節にも来てみたくなる境内です。

唯一心残りだったのは、鰹(カツオ)の大漁祈願と慰霊のために建てられたという「鰹塚」を見逃してしまったことですね。どうやら手水舎の後方、神楽殿の前に会ったようですが、気付かず…。

一応写真にはかろうじて写り込んではいましたけれど。

まだまだ詰めが甘い男です。

そんな反省点はあるものの、雨の中、素敵な神社に足を運ぶことができて、大満足でございます。

住吉神社、参拝できてよかったです。

この後、もんじゃを食べにもんじゃストリートへ向かったわけですが、その道中に「佃天台地蔵尊」という、なかなか凄いところにある地蔵尊がありましたので、立ち寄ります。

細い路地の先に、天井を突き破るイチョウとともにある地蔵尊です。住吉神社に参拝した際には、ぜひこちらにも立ち寄ってみてください。

そしてこの後、念願のもんじゃ焼きへ。

佃天台地蔵尊

ビールによく合う美味いやつでした。

素敵な神社に参拝し、昼間からもんじゃで美味い酒。いい休日です。

食べ終わった頃には雨も上がりました。

もんじゃストリートの帰り道では、ジャングルポケットのおたけさんがやっているもんじゃ焼き屋さんの間を通ると、「おたけ出勤中」とありまして、入口付近で接客をしていたおたけさんに遭遇。目が合ったので思わず手を振ったところ、笑顔で手を振り返してくれました。

そういうプチサプライズは嬉しいものですね。短い時間ではありますが、月島を満喫した気がします。

続いては、ほろ酔いで、新富町駅の近くにある、新富稲荷神社へと向かいます。

 

御朱印

住吉神社では、二つの御朱印を頂くことができます。

こちらが住吉神社の御朱印です。

佃住吉神社の御朱印

 

こちらは境内社の龍神社の御朱印です。

龍神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、8時から16時半までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都中央区佃1-1-14です。

住吉神社の公式サイトはこちらです。
https://www.sumiyoshijinja.or.jp/

 

電車

有楽町線/大江戸線「月島駅」から徒歩5分。

6番出口を出て、左の墨田川方面へです。突き当りを右、その先の佃小橋へと続く道を左折、足を渡って突き当りを右です。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。月島駅周辺にコインパーキングも周辺に数か所あります。

 

周辺のパワースポット

 

中央区の神社一覧