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阿豆佐味天神社(立川市)の御朱印と見どころ

阿豆佐味天神社の紹介

立川市砂川町にある阿豆佐味天神社の参拝レポートです。

読み方は「あずさみてんじんじゃ」です。境内に立川水天宮(たちかわすいてんぐう)が合祀されていることから、そちらの社名でも称されています。本殿は立川市内では最古の木造建築物です。「猫返し神社」とも呼ばれ、願掛けでいなくなった猫が帰ってくるともいわれています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

立川の「阿豆佐味天神社(立川水天宮)」へ

このブログ内で立川の神社を紹介するのは、今回が初めてとなります。僕自身、立川の神社は今まで一度も参拝したことがなかったので、訪れること自体初めてです。

季節は冬。2月の中旬です。

この日は嫁と二人で映画を見に立川に行きました。

僕たちはちょいちょい映画を見に行くんですけど、立川の映画館がけっこう大きくて、話題の作品はほぼ上映しているので、行くことが多いんです。

僕は三鷹に住んでいますので、一番近い映画館は吉祥寺なんですけど、吉祥寺の映画館って、けっこう上映作品が限られてたりするんですよ。なので行くとしたら立川か新宿が多いですね。

朝から出掛けて行き、一番早い10時くらいからのを見ることに。

そして映画を楽しんだ後、せっかくなので立川の神社も回ってみることにしたんです。

事前に周辺にいくつか神社があるのをチェックしていましたので、三つほど回ってみようと。

予定していたのは、立川諏訪神社、立川熊野神社、そしてこちらの阿豆佐味天神社の三社です。

まずは立川駅から一番遠い場所にある、阿豆佐味天神社に行ってみることに。

地図を見ますと、立川駅から多摩モノレールに乗り4駅目の砂川七番駅からが近そうです。最初は立川駅からでも歩いても行けるかな~なんて思ってもいたのですが、距離感がわからなかったので、安全策でモノレールを使うことに。結果的に正解でした。歩いていたら大変でした。

多摩モノレールに乗るのも僕は初めてでしたので、その時点で既にテンションが上がってしまいます。

モノレールに乗り4つ目の砂川七番で降りますと、駅の周辺には焼肉屋さんやらピザ屋さんやら、ランチの誘惑が色々と。ちょうどお昼時でしたので、空腹ではあったのですが…とりあえず先に阿豆佐味天神社に参拝し、その後お昼にすることにします。

砂川七番駅から阿豆佐味天神社は、五日市街道をひたすら真っ直ぐ西に進めば到着するようでしたので、道としてはわかりやすいです。

そして歩き始めたわけですが…

これが、なかなか辿り着かないんですよ。

地図を見た感じでは、5分くらいで着いちゃうのでは?と勝手に思ってたんですけどね。

甘かったです。

完全に距離感を見誤りました。

そろそろか?そろそろか?と思いながら歩けど、なかなか神社らしきものは見えず。

結局、歩くこと15~20分は掛かったでしょうか。

ようやく右手に阿豆佐味天神社の鳥居が姿を現しました。

思ったよりも距離があって、遠かったです。

すぐ手前にバス停もありましたので、バスで来ればきっと楽です。

帰りはバスで帰ると嫁に誓い、阿豆佐味天神社の鳥居をくぐります。

 

ご由緒

ご祭神は、少彦名命(すくなひこなのみこと)天児屋根命(あめのこやねのみこと)の二柱です。

少彦名命は、大国主命の国造りに力を貸した神様で、温泉、医薬、知識、酒造の神など、様々な性質を持った神様です。天児屋根命は、高天原で祭事を司り、天岩戸伝承では天太玉命と共に占いを行い、岩戸の前で祝詞を奏上した神様です。

社名に「天神社」とありますが、学問の神様である菅原道真公を祀る天神信仰の神社ではありません。「あまつかみのやしろ」の「天神社」で、総本宮は、東京の西多摩郡瑞穂町にある阿豆佐味天神社です。

創建は江戸時代初期の寛永6年です。この辺りの新田開発の際に、村の鎮守の神として、総本宮の阿豆佐味天神社より勧請し、創建されたのが始まりです。

本殿は江戸時代中期の元文の時代に建てられたと考えられ、立川市内では最古の木造建築物です。拝殿は江戸時代後期、文久の時代に建てられたものです。

境内には、安産・子授けの守り神である立川水天宮が合祀されています。

他にも多くの境内社があり、その中には菅原道真公を祀る天神社や、養蚕の神様である蚕影神社などがあります。蚕影神社は、蚕の天敵がネズミであることから、猫が守り神となっています。

また、ジャズピアニストの山下洋輔さんが、いなくなった猫を探し回りましたが見つからず、その後この神社に願掛けをしたところ、翌日に猫が帰ってきたそうです。そんなことから「猫返し神社」とも呼ばれるようになりました。

創建以来、この地の人々に厚く信仰されてきた神社であり、猫とも関わりの深い神社です。

 

境内案内

こちらが阿豆佐味天神社の入口です。五日市街道沿いです。

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鳥居前、左の狛犬さんです。かっこいい狛犬さんです。子供だけ口を開けていますね。

阿豆佐味天神社の左の狛犬

 

こちらは右の狛犬さん。けっこう迫力のあるお顔をしています。

阿豆佐味天神社の右の狛犬

 

一礼して鳥居をくぐります。天気にも恵まれ、青空が気持ち良いです。

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鳥居をくぐると、右手には石碑がいくつか並んでいるのが見えます。

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参道を進みます。先には拝殿が見えます。

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参道の右手が広くなっていまして、神楽殿もあります。脇にはもう一つ鳥居があり、そちらからでも入ることができるのですが…。

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この鳥居が、少し変わった鳥居なんですよ。横長なんです。こちらは境外からのアングルです。ありそうでない、珍しい鳥居ではないかと。

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横長の鳥居に目を奪われてしまいましたが、参道に戻ります。

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右手に手水舎です。こちらでお清め。

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手水舎には狛犬さん(あるいは獅子でしょうか)がいました。狛犬さんのいる手水舎は、僕はこれが三ヶ所目くらいでしょうか。けっこう珍しいんですよね。

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拝殿に向かいます。近付くと、思っていたよりも大きな社殿です。派手さはありませんが、厳かな雰囲気がありました。

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拝殿の彫刻が目を惹きます。見事な彫刻です。

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龍の他には獏らしき彫刻も。惹き付けられてしまいます。

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一通り彫刻を堪能し、参拝させて頂きます。

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参拝を終え、境内の散策へ。こちらは拝殿に向かって右手です。小さな鳥居の先には社が二つありました。

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右手の鳥居をくぐり、進んでみます。

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参道を進むと、右手に可愛らしい猫ちゃんがいました。目が輝いてます。撫でてあげるとご利益があるとのことで、撫でさせて頂きます。

阿豆佐味天神社の猫

 

猫ちゃんの前には、合祀されている境内社。こちらには蚕影神社、八雲神社、疱瘡社、稲荷社、天神社、御嶽神社、浅間神社、金刀比羅社、八坂大神社が合祀されています。

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参拝のため鳥居をくぐると狛犬さん。こちらは左の狛犬さんです。かなり古いもののように見えます。小さくて可愛らしい狛犬さんです。

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こちらは右の狛犬さん。同じくかなり古いもののようです。どちらも可愛らしいです。

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境内社に参拝します。そこから左斜め前を見ますと、阿豆佐味天神社拝殿の奥にある本殿が見えました。拝殿は茶色で本殿が白の建物なんですね。

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もう一つ、奥にある立川水天宮へと進みます。

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その途中、左手には「豊之泉」と書かれた可愛らしい猫ちゃんのいる手水鉢です。

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その向かいには「歯固め石納め所」。歯固め石とは、赤ちゃんに石のように丈夫な歯が生えることを願う、「歯固め」という儀式に使う石のようです。

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そのお隣には唐子手水鉢(からこてみずばち)。唐子と呼ばれる、中国風の髪形や服装をした4人の子供が、手水鉢を担いでいます。珍しいものが色々ありますね。

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水天宮の鳥居をくぐります。

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鳥居の先、こちらは左の狛犬さんです。可愛いですね。普通の犬のようにも見えます。

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こちらが右の狛犬さん。どちらも可愛いです。僕は初めて見るタイプの狛犬さんです。

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立川水天宮にも参拝。水天宮のご祭神は天之御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)です。安産や子授けの守り神としても信仰されています。

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水天宮の参拝を終え、来た道を戻ります。こちらは水天宮の鳥居前から見た、蚕影神社などの境内社です。斜め前からのアングルで。

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水天宮の方から阿豆佐味天神社の拝殿側を見ますと、こんな景色です。

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いったん阿豆佐味天神社の拝殿前に戻ります。

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境内の右手には大きな石碑がありましたので、そちらにも行ってみます。

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とても大きな慰霊碑でした。手を合わせます。

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一通り境内を散策しましたので、拝殿に向かって左手にある授与所にて御朱印を頂きました。

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のんびりとした時間を満喫し、阿豆佐味天神社を後にしました。

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参拝を終えて

よく晴れた2月の空の下、とても気持ちの良い参拝ができました。

多摩モノレールの砂川七番駅から歩いたのですが、予想以上に距離がありましたので、バスで行くことをお勧めします。地図で見る限りでは近く感じたんですけどね。距離を見誤りました。

バス停が神社のすぐ近くにありますし、バスに乗れば立川駅までけっこうあっと言¥いう間ですので、今度行く際にはバスで行こうと思います。

かなり歩いた末に辿り着いた阿豆佐味天神社でしたが、歩いた甲斐がありました。

この日は平日だったせいか、他の参拝者もほとんど見当たらず、僕と嫁しかいない時間がほとんどでした。

境内には音楽がずっと流れていて、ちょっと不思議な空気を作っていましたね。そんな音楽が流れる中、のんびりゆっくりと散策させて頂きました。

事前に地図などで確認したところ、この場所には阿豆佐味天神社と立川水天宮の両方の名前が書かれていましたので、どのような形式の神社なのだろうな~と思っていたのですが、阿豆佐味天神社に立川水天宮が合祀されている形でした。

阿豆佐味天神社は社殿も大きく、荘厳な雰囲気がありました。決して派手ではないんですけどね。そして拝殿の彫刻が一際目を惹きました。神社の社殿って彫刻がどこも素敵なのですが、阿豆佐味天神社は思わず見てしまうような、とても魅力的な彫刻で印象に残りました。

斜めから社殿を見ると、茶色の拝殿の後ろに白い本殿が見え、その対比も素敵でした。

また、こちらは猫とも所縁のある神社とのことで、境内には可愛らしい猫の石像もあったりして、猫好きな嫁は特に喜んでいました。

猫がいなくなってしまった際には、こちらで願掛けをすると戻って来るみたいです。それで「猫返し神社」と呼ばれているみたいです。僕たちは猫を飼っていませんが、もし将来そんな事態が起きてしまった際には、迷わずにここに来ようと思います。

他にも、境内にはあまり他では見ないようなものが色々ありました。水天宮にいた狛犬さんも特徴的な狛犬さんで、僕は初めて見るタイプです。普通の犬っぽい顔をしていて、なんとも可愛らしいんですよね。

唐子手水鉢と言う、四人の子供が担いでいる手水鉢だったり。これも僕は初めて見ました。

あとは、鳥居ですね。正面の鳥居ではなく、拝殿に向かって右手にある鳥居です。これが横長で、ちょっと変わってるんですよ。通常の鳥居よりも横長感があって、これまた珍しいです。ちょっと不思議な感じですね。

あれこれと珍しいものを眺めながら、のんびりと散策させて頂きました。

2月でしたが、日射しが暖かくて、日向は少し暑いくらいの春らしい陽気です。

とても清々しい参拝ができました。

この後僕たちは、神社のすぐ近くにくら寿司がありましたので、そこで昼食を取りました。一杯引っ掛けながら。

お寿司に満足した後は、バスに乗り立川駅方面へ。

事前に調べておいた、立川熊野神社へと向かいます。

 

御朱印

こちらが阿豆佐味天神社の御朱印です。

阿豆佐味天神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、日によって異なります。また、お休みの日などもあります。阿豆佐味天神社の公式サイトで詳細が公開されていますので、事前にご確認ください。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都立川市砂川町4-1-1です。

阿豆佐味天神社の公式サイトはこちらです。
http://www.azusami-suitengu.net/

 

電車

JR各線 「立川駅」からバスで15分。

北口より、立川バスの①乗り場で「三ツ藤・箱根ヶ崎駅」乗車です。「砂川四番」で下車するとすぐです。

多摩モノレール 「北立川駅」「南立川駅」からバスで15分。

同じくJR立川駅の北口からバスで15分です。

多摩モノレール 「砂川七番駅」から徒歩で15~20分。

五日市街道を真っ直ぐ西なのでわかりやすいのですが、距離はけっこうあります。

 

駐車場

32台停められる参拝者用駐車場がありますので、特別な日でなければ問題なく駐車できると思います。

 

周辺のパワースポット

 

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