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下染屋神明社(府中市/白糸台)の御朱印と見どころ

下染屋神明社の紹介

府中市白糸台にある下染屋神明社の参拝レポートです。

読み方は「しもぞめやしんめいしゃ」です。正式名称は神明社のみです。甲州街道と白糸台通りの交差点近くに鎮座していて、最寄駅は西武多摩川線の白糸台駅か、京王線の武蔵野台駅になります。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

白糸台の「下染屋神明社」へ

この日は嫁の用事に付き合う形で、府中まで出掛けて参りました。

嫁がお気に入りの白いレザージャケットを、黒く染めたいと。白のジャケットを黒にしたい、という意味です。

どうやら白で汚れが目立ってきているようでして、だったらいっそのこと黒く染めてしまおうという、なかなか豪快な発想です。

かと言って自分で革を綺麗に染めるなどということは、素人ではなかなかできません。ちょっとしたものならいけるかもしれませんけど、ジャケットですからね。そこはやっぱり業者頼みになります。

で、そんな革染めをしてくれる業者が僕たちの自宅近くですと、府中にありました。

全国どこでも郵送して見積もりして、という流れでやってくれるところはけっこうあったので、そういう方法でもよかったんですけどね。行ける場所にあるのなら、実際に持ち込んで見てもらった方が確実かと。

それに僕たちは神社巡りが趣味ですので、どこかに出掛ける用事さえあれば、その周辺の神社巡りもできてしまうので、そのようなお出掛けは苦ではないんです。

そんなわけで府中に向かうことに。

革染め屋さんの最寄駅は、白糸台駅か武蔵野台駅。僕たちは京王線を使った方が行きやすかったので、武蔵野台から向かうことにしました。武蔵野台駅に降りるのは初めてです。

事前に駅周辺の神社を地図にて探してみたところ、どうやら数ヶ所あるようです。

どこまで範囲を広げるかにもよるのですが、とりあえずは駅からも比較的近い二ヶ所、「神明社」と「車返八幡神社」には立ち寄ってみることにしました。で、時間や気持ちに余裕があれば、もう少し範囲を広げてみることに。

さらにはせっかく府中まで行きますので、ついでと言ってはなんですが、映画でも観てから行こうかと。

そんなこんなでそこそこ早起きをして、朝から府中に向かいます。

午前中から府中にて映画鑑賞をして、その足で京王線に乗り武蔵野台駅へ。

先に革染め屋さんを訪問し、ジャケットを見て頂きます。で、見積もりも出して頂き予算内でしたのでお願いすることに。これで無事この日の用事は終わりで、後は神社巡りです。

まずは駅と革染め屋さんの間にあった、下染屋神明社に。

下染屋神明社は、甲州街道と旧甲州街道の間にあります。

迷うことなく到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、皇室の祖とされる神様で、日本国民の総氏神である、天照大御神(あまてらすおおみかみ)です。

創建の年代はわかっていませんが、鎌倉時代の中期ともいわれています。そのすぐ後には稲荷社も合祀されています。

また、日本武尊(やまとたけるのみこと)の御衣を染め、それを入れた瓶を埋めた地に、明神を勧請したのが始まりとも伝えられています。

明治の神仏分離までは、隣接している観音院というお寺が管理していました。

現在は調布にある國領神社の兼務社となっています。

 

境内案内

旧甲州街道沿い、交差点の一角に、下染屋の地名の由来が書かれた石碑があります。神明社はこの左手になります。

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左手、甲州街道方面に鳥居が見え、そちらが下染屋神明社の入口になります。手前には立派なイチョウが二本。

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イチョウを見上げます。天高く聳えています。

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右のイチョウの足元には、秋葉山と書かれた石燈籠が一つ。

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鳥居の前へと進みます。手前にあるのはケヤキでしょうか。

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一礼して石鳥居をくぐり、境内へ。

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参道の先には白い社殿の姿です。その手前にも大きな木が茂っているのが見えます。

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参道を進むと左手に境内社です。木の鳥居の後ろに、石祠が三つ並んでいました。後ほど参拝させて頂くことに。

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祠の奥にはサルスベリ。

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そのすぐ先に狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。

下染屋神明社の左の狛犬

 

胸には渦巻きのような紋章が刻まれていました。何のマークなのか気になりましたが、わからず。

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こちらが右の狛犬さん。こちらにも胸には同じマークです。

下染屋神明社の右の狛犬

 

胸の紋章もわからず、さらには台座の文字も読めず。

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参道を進みます。

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左手には手水舎がありまして、その手前に筆塚がありました。

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こちらが手水舎です。奥の大きな木はクスノキでした。

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水がありませんでしたので、手をはたいてお清めをします。

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拝殿へと進みます。白い社殿と手前のクスノキに自然と目がいきます。

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拝殿へと進む前に一度、クスノキを見上げて一息。

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拝殿の前へ。白い社殿というのは、それだけで独特の存在感があります。

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参拝します。白に金が目立ちます。

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拝殿を振り返りますと、こんな景色です。

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社殿の右手には、下染屋公会堂と書かれた建物がありました。その手前のケヤキも立派です。

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先ほど通り過ぎた、三つの石祠に参拝します。

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一通り境内を散策し、一度境外に出てみます。こちらは境外の歩道から見た狛犬さん。背骨がくっきりと出ています。

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同じく歩道からは、本殿の姿も見えました。こちらもばっちり撮影させて頂き、下染屋神明社を後にしました。

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参拝を終えて

大きな神社ではありませんが、白い社殿が印象的な神社でした。

正式名称は神明社ですが、他と区別するために、下染屋神明社と呼ばれることもあるみたいです。ですのでてっきり「下染屋」が地名かと思っていたのですが、どうやら現在、下染屋という地名はなく、かつてあった「下染屋村」の名残みたいです。

現在は白糸台という住所になっているこの辺りは、江戸時代には上染屋村、下染屋村、車返村だったそうです。車返村のさらに古い村名は白糸村とのこと。この辺りは製糸や布染めが盛んだった地域らしく、村名もそれに由来しているとのことです。

神社名だったりそのご由緒などは、地域の歴史を垣間見ることができたりもしますので、勉強にもなりますし面白いです。

江戸時代には、布染めをしていたこの地域の人たちも、きっと神明社に参拝していたんだろうな~と。

境内では白い社殿が一番印象には残りましたが、大きな木や狛犬さんも目を惹きました。

入口に聳えていたイチョウ、拝殿前のクスノキ、鳥居の脇と公会堂の前にあったケヤキ。どれも立派な木で、思わず見上げてしまいます。

左の狛犬さんの手前にはサルスベリの木もありまして、黄金に輝いていました。

狛犬さんは、背骨がけっこうくっきりと浮き上がっているという特徴はありましたが、それ以外には容姿が特別に変わっているわけではありません。目を惹いたのは、狛犬さんの胸の部分です。左右どちらの狛犬さんも、胸に巻き毛のような、渦巻きのようなマークが刻まれていました。もしかしたら僕は、胸に紋章の入った狛犬というのは、こちらで初めて目にしたかもしれません。気になったので帰宅後にも調べてみたのですが、結局なんのマークなのかわからず…。

また、狛犬さんの台座には「繭」みたいな文字が刻まれていたのですが、こちらも何と書いてあるのかわからないまま。

社務所があって宮司さんなどいらっしゃれば聞けるんですけどね。

狛犬の胸のマークと台座の文字については、何かわかり次第、追記させて頂こうと思います。

神明社は甲州街道と旧甲州街道を繋ぐ大きめな通り沿いにありまして、車の交通量も多いです。ですので場所としてはそんなに静かな環境ではないのですが、不思議と境内にて木々を見上げたり参拝したりしていますと、車の音などは気にならなくなるものです。

社殿を眺めたり、木を見上げたり、狛犬さんを観察したり、のんびりと過ごさせて頂きました。

かなり古いものではないかと思われる、石の祠が三つ並んだ境内社にも、しっかり参拝させて頂きました。

境外の道路からは、社殿の左側がよく見えますので、本殿もばっちり見ることができました。

白の社殿というのは、茶色や赤白などとはまた違い、独特の雰囲気を持っている気がします。

下染屋神明社、小さな神社ではありましたが、参拝できてよかったです。

この後僕たちは、武蔵野台駅の近くに見つけた「車返八幡神社」へと向かいます。

 

御朱印

下染屋神明社では御朱印は扱っていません。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都府中市白糸台3-10-1です。

下染屋神明社の公式サイトはありません。

 

電車

西武多摩川線 「白糸台駅」から徒歩6~7分。

改札を出たら右、線路沿いを進みます。突き当たったら右折して踏み切りを渡り、次の大きな交差点(車返団地入口)を左折すると。右側にあります。

京王線 「武蔵野台駅」から徒歩6~7分。

北口を出て階段を下りたら右に進み、右手に踏み切りのある突き当たりを左折。最初の信号を右折して、大きめの通りに出たら左折です。そのまま真っ直ぐ進みますと、甲州街道の手前、右手にあります。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありませんが、鳥居の前に駐車できるスペースが少しだけあります。また、近くにはコインパーキングもあります。

 

周辺のパワースポット

 

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