渋谷区の東にある渋谷氷川神社の参拝レポートです。
読み方は「しぶやひかわじんじゃ」です。正式名称は氷川神社のみになります。約4千坪という広い境内を持つ渋谷最古の神社で、江戸七氷川の一社にも数えられています。最寄駅は渋谷駅ですが、恵比寿駅や代官山駅からも徒歩圏内です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
渋谷の「氷川神社」へ
8月下旬の35度近い猛暑の中、嫁と二人で渋谷駅周辺の神社巡りに出掛けてきました。
熱中症対策も怠らずに出掛けてきましたが、できるだけ涼しい時間帯にと、午前中に可能な限り回ってしまって、お昼過ぎには帰路に就く予定です。
事前に駅周辺の神社を下調べしたところ、けっこうな数の神社があってびっくりです。神社の数というのは地域に限らずどこもそれなりにあるものだとは思いますが、渋谷といえば繁華街なイメージが強かったので、そんな街にもやっぱりたくさんの神社が残っているんだな~と。
そんなたくさんの神社を、徒歩にて回れる範囲を絞りつつ、巡るルートなども事前にある程度決めます。
今回の神社巡りでは、9ヶ所の神社をピックアップしました。
僕はこれまで渋谷駅近くの神社というのは一度も参拝したことがなかったので、どこも初めての神社です。
回る予定の神社は以下の9ヶ所。
- 商和稲荷神社
- 渋谷氷川神社
- 金王八幡宮
- 豊栄稲荷神社
- 宮益御嶽神社
- 穏田神社
- 北谷稲荷神社
- 大山稲荷神社
- 千代田稲荷神社
まずは渋谷駅の東側、恵比寿方面の神社から回り始め、宮益坂に北上し、さらにはぐるっと駅の北側を回り道玄坂へ、というルートです。
いつもながらかなりの距離を歩くことになりそうなので、暑さの加減では途中で断念することも視野に入れ、朝イチで渋谷駅に降り立ちました。
駅からは明治通りを南下し、この日最初の目的地である「商和稲荷神社」に参拝。
続いて目指したのが、こちらの記事で紹介する「渋谷氷川神社」です。
商和稲荷神社の脇の坂道を上って行きますと、左手にはクロールというライブハウスが現れます。
僕は若い頃に何度か来たことがあるライブハウスでして、ちょっと懐かしい気持ちになりました。
渋谷氷川神社は、地図で確認したところ、このクロールのすぐ近くなんです。
当時は神社に全く興味がなかったですし、近くに神社があることすら知りませんでした。
直前に訪れた商和稲荷も、クロールに行くためその前を何度となく通っていたのに、参拝したのは今回が初めてです。
しばし懐かしいクロールの入口を眺めた後、地図を確認しつつ、クロールを背にして脇道に入ります。
脇道を進むとすぐ、渋谷氷川神社の参道が現れました。
無事、到着です。
ご由緒
ご祭神は、素盞嗚尊(すさのおのみこと)、稲田姫命(くしなだひめのみこと)、大己貴尊(おおなむちのみこと)、天照皇大神(あまてらすおおかみ)の四柱です。
いずれも日本神話の神様で、素盞嗚尊はヤマタノオロチを倒した神様で、稲田姫命はその妻です。大己貴尊は大国主神と同一で、出雲大社の祭神でもある国づくりの神様です。天照皇大神は皇室の祖神で、日本国民の総氏神です。
創建の年代は不明ですが、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の際に、この地に勧請されたと伝えられています。渋谷区では最古の神社といわれ、この地域の総鎮守として信仰され、氷川大明神と称されていました。当時は松杉が鬱蒼と茂り、門前には渋谷川が流れていたそうです。
例祭では、江戸郊外三大相撲の一つと言われている大相撲が行われ、多くの人で賑わったそうです。現在も参道脇には相撲場があります。
江戸七氷川の一社でもあります。
約4千坪という広い境内を持ち、渋谷最古の神社として、現在も崇敬されています。
境内案内
こちらが渋谷氷川神社の参道入口です。
参道を進むと前方に一の鳥居。両脇には大きな木が茂っています。右手のクスノキが特にでかいです。
一礼して最初の鳥居をくぐります。
参道はけっこう長いです。
参道を進みますと、左手が公園になっていました。氷川の杜公園という公園のようです。
公園の奥には土俵があるのが見えましたので、近くまで行ってみました。
再び参道に戻り、石段を上ります。石段は森の中に延びているかのようです。
石段の途中、左奥には竹が茂る一角があり、奥には石碑も見えます。
左手にはもう一本参道がありました。北側の参道になります。
北側の鳥居に狛犬さんの姿が見えましたので、一度そちらの鳥居から外に出てみます。写真は外側からの絵です。
鳥居の両脇には、威風堂堂とした狛犬さんがいました。こちらが左の狛犬さんです。
こちらが右の狛犬さん。どちらにも子供がいました。
再び鳥居をくぐり元の場所まで戻り、石段を上がります。
二の鳥居の前にも狛犬さんがいました。先ほどの狛犬さんより大きく、タイプも違うものになります。こちらが左の狛犬さん。
こちらが右の狛犬さん。どちらも強そうです。
二の鳥居をくぐります。
鳥居の先、参道は左に折れているようです。
突き当たり、右手には境内社が見えましたので、後ほど行ってみることに。
左に折れると、正面に社殿です。
参道を進むと左手に手水舎です。
手水舎にて、お清めします。
参道に戻ります。右手にはもう一つ、東側の参道がありました。境内にはそちらからでも出入りできるようです。
左に神楽殿です。後ろの緑も綺麗です。
境内は緑が多いです。大きな銀杏の木も聳えていました。
拝殿へと歩を進めます。木の茶色を基調としていて、落ち着いた雰囲気の素敵な社殿です。
夏空の下、蝉の声を聞きながら参拝します。
脇には縁結びの御朱印や御朱印帳の案内がありました。毎月15日限定で、縁結びの御朱印が頂けるようです。渋谷氷川神社は、ご祭神に素盞嗚尊と稲田姫命の夫婦が祀られていることから、縁結びのご利益があると言われています。
境内を散策してみます。拝殿を振り返るとこんな景色です。緑の多さが気持ちいいです。
拝殿を左斜め前から。渋谷駅からも遠くはない立地ですので、周囲には高層ビルの姿も。
社殿に向かって右手に、祠が二つ並んでいるのが見えましたので、行ってみます。
左が八幡神社です。手前には、片方は欠けてしまっていましたが、小さく可愛らしい狛犬さんもいました。
右が秋葉神社です。こちらにも小さな狛犬さんが一対。
秋葉神社の右には石碑がありました。かつてはその場所に本殿があったみたいです。
社殿を右斜め前からも激写。美しい社殿です。
入口の方にあった、二つの境内社に行ってみます。
左が厳島神社です。古い建物に見えます。参拝します。
厳島神社の前には、小さな狛犬さんが二対いました。どちらも顔は少し怖いのですが、小ぶりで全体的には可愛らしく見えてしまいます。
右が稲荷神社です。手前には小さなお狐さんが三対も。まずは参拝します。
三対のお狐さんは、皆タイプの違うお狐さんでして、目を惹きます。
さらに右の手前に、対になっていない一体だけの小さなお狐さんが。稲荷の前ですのでお狐さんかと思うのですが、狛犬さんでしょうか。とにかくちっこくて可愛いです。
一通り境内を散策し、拝殿の左手にある授与所にて御朱印を頂きました。
緑の多い境内にてしばらくゆっくり過ごし、渋谷氷川神社を後にしました。
参拝を終えて
渋谷氷川神社は、「森の中にある神社」といった感じで、とても気持ち良い場所でした。境内は約4千坪とのことで、広いです。
渋谷のこの辺りに、こんなにも木が多く茂る場所があったことを初めて知りました。
まず、鳥居の先に延びる参道がけっこう長めでして、その時点で境内の広さを窺うことができます。
参道の左手が公園になっていて、その奥に土俵がありました。土俵を見るとついつい好奇心で上がってみたくなるのですが、そこは我慢です。柵があって入れませんでしたが。
かつては江戸郊外三大相撲の一つ、「渋谷の相撲」「金王の相撲」といわれ、多くの人が見物に訪れたそうですが、現在も神事として相撲が行われているみたいですね。
ちなみに江戸郊外三大相撲のあと二つは、世田谷にある世田谷八幡宮と、品川の大井にある大井鹿嶋神社の相撲です。世田谷八幡宮には僕も以前訪れたことがあり、立派な土俵がありました。客席もコロッセオみたいになっていたので、よく覚えています。
今回の渋谷氷川神社で、江戸郊外三大相撲の二つを制覇したことになりますので、残りの一つ、大井鹿嶋神社にも是非とも行ってみたくなりますね。いつか行ってみようと思います。
土俵のある参道を抜けると長い石段が現れます。途中、北側からの参道と合流し、そちらの鳥居前に狛犬さんが一対。さらに石段の上、二の鳥居脇にも狛犬さんが一対らっしゃいまして、どちらも堂々としてかっこいい狛犬さんでした。
渋谷氷川神社には境内社がいくつかありまして、それぞれの前にも小さな狛犬さんやお狐さんが何対かいらっしゃいます。どの狛犬さんもお狐さんも、みんな容姿が違っていまして、それぞれに魅力がありました。
稲荷神社の前には、対になっていない、ひときわ小さなお狐さん(もしくは狛犬さん)もいて、可愛くて印象に残っています。
もしかしたら僕は、渋谷氷川神社にて一番印象に残っているのは、境内社の前にいた小さな狛犬さんやお狐さんたちかもしれません。
あとはもう一つ、社殿が素晴らしかったです。
派手さなどはありませんが、木の濃い茶色を基調とした建物で、とても落ち着いた雰囲気がありました。森の中にひっそりと、しかし独特の存在感を発しつつ、佇んでいる感じです。
社殿は昭和13年に改築されたものが、第二次大戦時も空襲などの被害に遭うことなく、現存しているとのことです。素敵な建物でした。
この日は平日だったためか、参拝者の姿もそう多くはありませんでした。全くお見掛けしないわけではありませんが、途切れ途切れ、といった感じです。
ちょうど拝殿の中では、会社単位でと思われる大勢でのご祈祷が行われていて、そちらには人がけっこういたみたいなのですが、他の場所は静かなものです。
夏でしたので、蝉や鳥の声は賑やかでしたけれど。
渋谷駅から程近くにある森の中にて、静かな時間を満喫させて頂きました。
渋谷氷川神社、参拝できてよかったです。
続いては、そこからもう少し渋谷駅寄りにある、「金王八幡宮」と「豊栄稲荷神社」を目指します。
御朱印
こちらが渋谷氷川神社の御朱印です。
渋谷氷川神社では、月ごとに違う御朱印が頂けます。今回僕が頂いたのは、8月の御朱印になります。
また、毎月15日は縁結び御朱印が頂けるようです。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都渋谷区東2-5-6です。
渋谷氷川神社の公式サイトはありません。
電車
①各線 「渋谷駅」から徒歩12~15分。
各線で南側の出口、もしくは宮益坂方面に出ますと近いです。駅からは明治通りを真っ直ぐ南(恵比寿方面)に進み、商和稲荷神社の交差点を左折、その先にあるライブハウスの前を右折です。
②各線 「恵比寿駅」から徒歩14~17分。
明治通りに出て、まっすぐ北上(渋谷方面)し、、商和稲荷神社の交差点を右折、その先にあるライブハウスの前を右折です。
③東急東横線 「代官山駅」から徒歩15~18分。
渋谷方面に進み、途中JRの高架をくぐり、明治通りに出て3分ほどです。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。
周辺のパワースポット
渋谷区の神社一覧