港区の麻布にある狸穴稲荷神社(狸穴稲荷大明神)の参拝レポートです。
読み方は「まみあないなりじんじゃ」です。狸穴公園という公園の中に鎮座している小さな神社で、最寄駅は麻布十番駅になります。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
麻布の「狸穴稲荷神社」へ
狸穴稲荷神社は、この日の神社巡りの最後に訪れた神社です。
まだまだ暑さの残る8月の下旬に、嫁を伴い港区の神谷町周辺の神社巡りにやって来ました。朝イチで神谷町駅に降り立ち、事前に調べた神社に一つずつ参拝して行きます。
ここまで4ヶ所の神社に立ち寄りましたので、次の狸穴稲荷で5ヶ所目です。
ここまで回った四ヶ所は、以下になります。
- 愛宕神社
- 幸稲荷神社
- 西久保八幡神社
- 飯倉熊野神社
神谷町から麻布方面へと歩いて行く感じですね。
少し足を延ばすと、まだまだ他にも僕たちが一度も訪れたことがない神社、行ってみたい神社がいくつもあるのですが、あまり無理をせずにお昼過ぎには切り上げ、帰路に就く形です。
普段なかなか来る機会がない場所ですので、丸一日かけてがっつり神社巡りをしてもいいんですけどね。30度を超える気温の中を歩き回っていますと、思いのほか体力を消耗するんです。僕も嫁ももう立派な中年ですので、無理をせず、がっつりの神社巡りは、もう少し涼しくなってからにしようと。
ですので次の狸穴稲荷に参拝したら、麻布十番駅から帰る予定です。
そして麻布十番では、帰る前にどうしても寄りたいパン屋さんがありまして、それもこの日の予定の一つです。
僕たちはひと月ほど前にも、六本木や麻布周辺の神社巡りをしています。で、そのときに麻布十番駅の近くにて、めちゃめちゃ美味いパン屋さんを見つけたんです。正確にはパン屋さんではなくシュークリーム屋さんなのですが、たまたま通り掛かり、美味しそうだったので買ったパンが、びっくりするくらい美味かったんですよ。食べたのは芋の入った食パンでして、僕は今まで食べたパンの中で、一番です。同じく嫁も。
毎日でも食べたいくらいの美味さだったのですが、麻布にはなかなか行く機会がありませんので、もう食べられないかな~と思っていたのですが…。今回の神社巡りにて、再びの麻布十番ですので、これはもう寄るしかないと。
僕はもしかしたら、意識的にパンを目指して、巡る神社やルートを決めたのかもしれません。
そんなパン屋を楽しみにしつつ、まずは神社巡りの締めである、狸穴稲荷を目指します。
狸穴稲荷は狸穴公園という公園の中にあるようですので、公園に向けて出発です。
4ヶ所目に訪れた飯倉熊野神社のある桜田通りから路地に入り、地図を見ながら進みます。
歩き始めて5~6分でしょうか。
右手に狸穴公園が現れました。到着です。
ご由緒
ご祭神は、社名からの推定になりますが、五穀豊穣の神様である宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)です。倉稲魂命とも表記され、稲荷神と同一です。
創建の年代や経緯などは不明です。
狸穴という地名の由来には諸説あるようですが、かつてこの辺りは木立が茂り、アナグマが生息していたことに由来するという説が有力なようです。アナグマは「猯(まみ)」と呼ばれていて、これが後に「狸」の字と混同されてしまい、狸穴(まみあな)と書かれるようになったのではないかと。また、長い坂の下に雌狸の棲む大きな洞穴があったのが、地名の起こりともいわれています。
境内案内
桜田通りから麻布方面へと歩いて行きますと、交差点の一角に狸穴公園が現れました。狸穴稲荷大明神は、こちらの公園の中にあります。
公園に入ります。入口の看板には、漢字の下に英語で「MAMIANA PARK」と書かれていまして、このとき初めて、「狸穴」を「まみあな」と読むことを知ります。
前方に赤い鳥居が見えましたので、そちらに向かいます。
狸穴公園は、緑の多い公園です。奥には遊具もあります。
狸穴稲荷大明神に到着です。入口に鳥居が二つ、そこから参道が右奥に延び、もう一つ鳥居があります。
鳥居の左手に手水鉢がありました。水が澱んでいましたので、お水は使わず手をはたいてお清めをします。
一礼して鳥居をくぐり、境内へ。
参道は少し上り坂になっています。途中には立派なソメイヨシノ。
この桜が満開の季節には、また違った景色が楽しめるんでしょうね。
三つ目の鳥居をくぐります。扁額には「狸穴稲荷大明神」。
鳥居の先は中央に石祠、左右に石灯籠、そして手前に一対の狛犬さんです。
稲荷ですが狛犬さんが守っているんですね。こちらは左の狛犬さん。
こちらが右の狛犬さん。どちらも小ぶりで可愛らしいです。
石祠には、小さなお狐さんが二対いらっしゃいました。参拝させて頂きます。
祠を振り返りますと、こんな景色です。参拝を終え、狸穴稲荷大明神を後にします。
参拝を終えて
この日の神社巡りの締めとして訪れた狸穴稲荷大明神。
まずですが、その社名の読み方を、ちゃんと学習せずに訪れてしまったことを謝りたいです。
冒頭でも書きましたが、こちらの社名の読み方は「まみあないなり」です。「狸穴」を「まみあな」という、かなり特殊な読み方をしますので、初見で正確に読むというのは、なかなかできないかと思います。この辺りの地名に通じていれば別ですけれど。
「狸」は訓読みで「たぬき」、音読みで「り」ですので、狸穴は「たぬきあな」もしくは「りけつ」と読むのではないかと、普通に僕もそう考えました。
で、個人的に「たぬきあな」を気に入ってしまい、嫁に向かって「たぬきあな」と連呼をしていた次第です。
事前にちゃんと調べていれば、「まみあな」だとわかったはずなんですけどね。その辺り、僕も嫁もけっこう緩いんです。適当なんですよね…。故に訪れるまで「たぬきあないなり」だと勝手に解釈しておりました。お恥ずかしい限りです。
次回から社名の読めない神社を訪れる際には、事前にちゃんと調べようと思います。
狸穴稲荷は、ご由緒書きなどもなく、創建の由来などもわかりませんでした。
狸穴という地名の由来はググるといくつか出てきたのですが、神社の由緒の方はわからずです。
ただ一つだけ、麻布七不思議というのがありまして、その一つである「狸穴の古洞」の中に、稲荷の記述があるのを見つけました。『お百姓さんを困らせていた「狸の怪物」を退治した際、その災いを怖れて稲荷を祀った』というものでして、もしかしたらこの稲荷が、現在の狸穴稲荷なのかもしれないです。全然違うかもしれないですけど。
ご由緒などもし何かわかりましたら、その際には改めて追記させて頂こうと思います。
とても小さな神社でしたが、居心地のいい場所でした。
公園の一角、緑の中に並ぶ赤い鳥居も綺麗でしたし、少し小高くなった上にある石祠も、大切に守られている感じがしました。二対のお狐さんと、一対の狛犬さんも、しっかりと祠を守っていらっしゃいました。
参道には立派なソメイヨシノもありましたので、桜の時期にも来てみたくなります。
気持ちのいい参拝ができました。
狸穴稲荷神社を後にした僕たちは、予定通り麻布十番のパン屋さんに向かい、食パンを手に入れます。お目当ての芋の食パンは既に売り切れていたので、まだかろうじて残っていた、ハムとチーズ、クリームチーズの二種類を購入。
待ちきれず帰り道に歩きながら食べてしまったのですが、どちらもめっちゃ美味かったです。
また機会を作って、パンを買いに行こうと思います。
この日は全部で5ヶ所、いい神社巡りができました。
御朱印
狸穴稲荷神社では、御朱印は扱っていません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都港区麻布狸穴町63です。
狸穴稲荷神社の公式サイトはありません。
電車
①大江戸線 「麻布十番駅」から徒歩4分。
6番出口を出て大通りを左へ。最初の路地を左折し、そのまま進み突き当たったら右折。その先の公園の中にあります。
②南北線 「麻布十番駅」から徒歩5分。
3番出口を出たらそのまままっすぐ進み、交差点の横断歩道を渡ってから右折。最初の路地を左折し、そのまま進み突き当たったら右折。その先の公園の中にあります。
③大江戸線 「赤羽橋駅」から徒歩8分。
中之橋口を出たら大通りを右に進みます。右手にBistro Chickというレストランが見えたら、その手前の路地を右折。そのまま進むと交差点の一角に公園がありますので、その中です。
その他、六本木駅、六本木一丁目駅、神谷町駅からも徒歩圏内(12~17分)です。
駐車場
参拝者用の駐車所はありません。少し離れたところにコインパーキングがいくつかあります。
周辺のパワースポット
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