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羽田神社(大田区)の御朱印と見どころ

羽田神社の紹介

大田区にある羽田神社の参拝レポートです。

読み方は「はねだじんじゃ」です。羽田空港を含む羽田の総鎮守で、その場所柄、航空安全のご利益でも知られ、航空会社からも厚く崇敬されています。境内には富士山を模した羽田富士もあります。最寄駅は京急の大鳥居駅です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

「羽田神社」へ

この日は羽田の神社巡りに出掛けてきました。僕と嫁、そして嫁の妹という三人での神社巡りです。

季節は11月の中旬。天気は晴れでして、散策には絶好の日和です。

僕たちはこの三人の組み合わせで、一年ほど前に、青梅にある武蔵御嶽神社に参拝しています。その際に、奥の院への参拝が叶わなかったんです。奥の院はなかなかハードな登山道の先にありまして、それなりに時間や体力に余裕があって、初めて行ける場所ではないかと。ですので前回は奥の院は諦め、改めてチャレンジしようと計画を練っていたんです。

で、これまでも何度かタイミングを合わせ、出掛ける寸前までは行くのですが、天気などに阻まれてしまい、なかなか実行に移せず。

この日も元々は、奥の院に行こう!と予定を合わせた日ではあったのですが、なんと前月の大きな台風により、登山道がだいぶ荒れている様子。奥の院には行けるようですが、近くの他のところでは、通行止めになっているところもあるみたいです。

そんな状況を踏まえ、登山初心者の僕たちは、やはり無難な選択をさせて頂くことに。

奥の院は、また次の機会にしようという結論に至りました。

その代わり、以前から気になっていた神社で、なかなか行く機会がない、少し遠めのところに出掛けてみようと。

そして候補として名前が挙がったのが、羽田空港の近くにある「羽田神社」と「穴守稲荷神社」です。どちらもうちの嫁が、かなり以前から参拝したがっていた神社になります。

僕は飛行機が苦手な方なので、羽田空港も身近な存在ではありません。ですので羽田という地域自体も、個人的には馴染みがありません。

しかしこのたび、せっかく羽田空港近くの神社を訪れるのなら、その足で羽田空港にも行き、飛行機を見て帰ってこようと。

さらにはいつものことではありますが、羽田神社と穴守稲荷の周辺に、他にいくつか神社があるのを地図にて見つけましたので、それらにも立ち寄りつつという、羽田の神社巡りにします。

事前にルートなどを決め、一番最初に訪れることになったのが、羽田神社です。旅の安全にもご利益があるとのことで(飛行機に乗るわけではありませんが…)、最初にこの日の安全をお祈りして、神社巡りのスタートにしようと。

朝イチで自宅を出発し、川崎から京急線に乗り換え、大鳥居駅で下車します。

駅からは大通り沿いを徒歩でまっすぐ、7~8分だったでしょうか。

自性院というお寺の先に、石鳥居が現れました。

無事、羽田神社に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、須佐之男命(すさのおのみこと)稲田姫命(いなだひめのみこと)です。須佐之男命は、ヤマタノオロチを退治した日本神話の勇猛な神様です。稲田姫命は、ヤマタノオロチの生贄にされそうだったところを、須佐之男命に助けられた女神です。後に須佐之男命の妻となったともいわれています。

創建は鎌倉時代です。羽田浦の水軍で、領主だった行方与次郎という人物が、祇園精舎の守護神である牛頭天王をお祀りしたのが始まりとされています。

江戸時代には徳川家にも厚く信仰され、現在の羽田、本羽田地区の鎮守社となっていました。

隣接する自性院の境内にお祀りされていましたが、明治の神仏分離により、八雲神社として独立します。

現在の社名である羽田神社へと改称されたのは明治40年です。現在の社殿は昭和63年に造営されたものになります。

境内には、富士山を模して造られた羽田富士があります。

かつて牛頭天王をお祀りしていたことから、現在も「てんのうさん」とも称され、親しまれています。

羽田空港が近いことや、空港も氏子地域に含まれていることから、航空安全祈祷で訪れる人や、航空関係者の参拝も多い神社です。

 

境内案内

こちらが羽田神社の入口です。産業道路という大きな通りに面しています。

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鳥居の手前には、左右に立派な石灯籠。どちらも台座には龍が彫られています。

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一礼して鳥居をくぐり境内へ。前方には二之鳥居があり、その先に社殿です。

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左手には、復興記念碑などの石碑が並んでいます。

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右手には神楽殿。

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二の鳥居の前に狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。

羽田神社の狛犬

 

こちらが右の狛犬さんです。どちらも台座には獅子が彫られています。

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一礼して二の鳥居をくぐります。

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鳥居の先、すぐ左手が手水舎です。

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手水鉢には牛さんがいました。かつて牛頭天王をお祀りしていたことにあやかっているそうです。奥には「御神井戸」と書かれた井戸も見えます。

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牛さんの口から水が出ているという、なかなかシュールな絵でしたので、撮影。

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参道に戻ります。すぐ正面が拝殿です。

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僕たちが訪れたのが七五三の時期でして、参道の脇には「碁盤の儀」のための碁盤が置かれていました。碁盤には「筋目正しく育つ」「ひとり立ちする」などの意味があるそうで、子供がここから飛び降りる儀式のためのものとのこと。

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基盤の右手には神輿殿があり、七五三のためなのか、扉が開いていましたので近づいてみます。

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しばし立派な御神輿を堪能させて頂くことに。

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拝殿へと歩を進めます。社殿は赤と白を基調とした鮮やかな建物で、綺麗です。

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左手には、大きな社務所の建物があります。一階が授与所になっていますので、後ほど御朱印を頂きに。

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拝殿は、近づくとけっこう高さがあることに気付きます。遠めに見たときよりも大きく感じます。

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秋空の下、参拝させて頂きます。

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拝殿を振り返りますと、こんな景色です。境内は広々としています。

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散策してみます。こちらは社殿を右斜め前から。

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右手には「殉国の碑」がありました。手を合わせます。

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殉国の碑の前方には、かつて使われていた、八雲神社と書かれた扁額がありました。脇の石碑は、徳川13代将軍の家定が、疱瘡治癒祈願に訪れたことを記念した碑です。

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境内の右奥には、赤い建物の境内社が並んでいますので、行ってみます。

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境内社に一社ずつ参拝します。まず、一番手前が鈴納稲荷神社です。社殿前にはお狐さんの姿も。

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その先が増田稲荷神社です。こちらもお狐さんが守っています。

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その先が日枝神社です。こちらは狛犬さんがいらっしゃいました。

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日枝神社の狛犬さんは、だいぶ古いもののように見えます。

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その先が羽田稲荷神社です。こちらには、小さなお狐さんもたくさんいらっしゃいました。

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そして一番奥にあったのが、鳳輦庫です。鳳輦(ほうれん)とは、天皇が行幸する時のお神輿のような乗り物だそうです。

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奥まで来ますと、本殿の姿を見ることもできます。

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再び拝殿前に戻り、今度は境内の左奥へ。鳥居の奥にあるのが、羽田富士になります。扁額には「羽田富士山」と書かれていました。

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鳥居をくぐりますと、すぐ右手に「夫婦擬宝珠」があります。こちらは東日本大震災のときに倒壊し、寄り添うように倒れていたことから、夫婦擬宝珠として置かれるようになったそうです。

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さの先、正面が羽田富士と呼ばれる富士塚です。山頂に祀られているのが、富士浅間神社になります。一部工事中ではありましたが、しっかりと参拝させて頂きました。

羽田富士

 

授与所にて、羽田神社と羽田富士、二つの御朱印を頂きます。

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こちらは授与所の前、社殿を左斜め前からの絵になります。

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しばし境内でのんびりと過ごし、羽田神社を後にしました。

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参拝を終えて

秋の青空の下、ずっと訪れたかった羽田神社に、参拝することができました。

11月でちょうど七五三の時期でして、境内には着物姿の小さな女の子を連れた親子が一組。それがまたいい感じで絵になっていました。うちの嫁が、親子三人の写真を撮ってあげたりしてました。

七五三のためか神輿庫の扉も開いていまして、立派な御神輿を近くで眺めることもできました。

また、参道脇に碁盤が置かれていて、「碁盤の儀」という七五三の儀式があることを初めて知りました。

正面にどーんと建っている社殿は、赤と白を基調とした建物で、綺麗です。周囲の境内社や神楽殿なども、同じ色使いで統一されていました。それらが境内に並んでいる様子は、秋の青空にとても映えていました。

天気がよかったというのもあるとは思うのですが、羽田神社は個人的に、とても鮮やかな印象を受けた神社です。派手とか煌びやかではなく、鮮やかな感じです。

そんな中、対照的にひっそりとしていたのが、社殿の左奥にあった羽田富士です。

羽田富士の後ろでは、ちょうど何かの工事をしているようで、作業員さんの姿が見え隠れしたり、工事の音なども聞こえて、決して静かではなかったんですけどね。にも関わらず、空気はとてもひっそりしていました。

僕はこれまでも、いくつかの神社で富士山を模した「富士塚」は見ています。それらの中には実際に登山できるものなどもありまして、中にはかなり規模の大きな富士塚もあります。

こちらの羽田富士は、登れるものなのかどうかを事前にちゃんと調べ忘れてしまっていて、近づくまではその判断ができず。遠目には登れそうに見えたのですが、登れないタイプでした。脇にあった説明書きによりますと、昭和50年代までは毎年山開きがあり、そのときは登れたみたいです。

羽田富士の脇には、夫婦円満のご利益があるという「夫婦擬宝珠」がありましたので、夫婦そろってお水を掛けさせて頂きました。

あと、お水といえば、手水舎に牛さんがいらっしゃいまして、お水がその牛の口から出ていたのも、けっこうインパクトがありましたね。ついつい笑ってしまいました。

社殿の右奥に並ぶ境内社、左奥にある羽田富士にも全て参拝させて頂き、いい時間を過ごすことができました。

羽田神社では、羽田神社と羽田富士の二つの御朱印がありまして、どちらも無事に頂くことができました。その際、かわいらしい栞も頂きました。

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羽田神社のお隣には、自性院というお寺があります。大鳥居駅から歩いてきた場合には、自性院の方が手前です。羽田神社は元々は自性院の境内にあり、明治の神仏分離で八雲神社として独立したとのことなので、縁の深いお寺ということです。

僕たちはせっかくなので自性院にもお邪魔してみたところ、手入れの行き届いた綺麗なお庭を有するお寺でした。奥には牛頭天王堂がありまして、そちらの龍の彫刻が、迫力があり素晴らしかったです。

自性院

自性院にある牛頭天王堂"

羽田神社を訪れた際には、是非お隣にある自性院にも立ち寄ってみてください。お勧めです。

この日の神社巡りの一番目に訪れた羽田神社。

参拝できてよかったです。

続いては、地図にて近くに見つけた、中村天祖神社へと向かいます。

 

御朱印

羽田神社では、二種類の御朱印を頂くことができます。

まずこちらが、羽田神社の御朱印です。

羽田神社の御朱印

 

続いてこちらが、羽田富士の御朱印です。

羽田富士の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都大田区本羽田3-9-12です。

羽田神社の公式サイトはこちらです。
https://www.hanedajinja.com/index.htm

 

電車

京浜急行 「大鳥居駅」から徒歩7~8分。

東口から地上に出ると、すぐ左に大きな交差点があるので、そちらを横断してから左折です。そのまま大通り(産業道路)をまっすぐ南下して行くと、右手にあります。

 

駐車場

境内の左手に参拝者用の駐車場があります。特別な日でなければ問題なく駐車できるかと思います。駐車場には「ご参拝の方は社務所までお申し出ください」と書かれていますので、社務所に一声掛けましょう。また、近くにはコインパーキングもいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

大田区の神社一覧