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中村天祖神社(大田区/本羽田)の御朱印と見どころ

中村天祖神社の紹介

大田区本羽田にある中村天祖神社の参拝レポートです。

読み方は「なかむらてんそじんじゃ」です。旧羽田村、中村地区の鎮守で、境内にある高山稲荷神社(たかやまいなりじんじゃ)が、羽田七福いなりめぐりの四番目の神社となっています。最寄駅は京急の大鳥居駅です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

「高山稲荷」がある「中村天祖神社」へ

この日は羽田神社と穴守稲荷神社という、羽田にある二つの神社を中心に、その周辺の神社巡りに出掛けてきました。嫁と嫁の妹、そして僕という三人でのお出掛けです。

前日までに訪れる神社をピックアップして、回る順番もある程度決めてしまいます。無理をして歩き過ぎるとヘロヘロになって後悔することになるので、そうならぬよう、ある程度数を絞ります。地図で周辺の神社検索をしますと、けっこうな数が出てくるので、ついついできるだけ行きたくなってしまうんですけどね。そこは無理のない範囲でと自分に言い聞かせ。

そんなふうにルートを決めたりしていますと、当初の参拝予定だった羽田神社と穴守稲荷神社の周辺には、どうやら「羽田七福いなりめぐり」なるものがあるらしい、ということを知ります。穴守稲荷神社も、その七福いなりめぐりの七番目の神社に指定されていました。

七福神巡りというのは、様々な地域でありますし、よく目にする神社(寺院)巡りです。しかしながら「七福いなりめぐり」という、七福神巡りと稲荷巡りが合体したような名称は、僕はおそらく耳にするのは初めてです。そしてよくよく詳細を見ていきますと、どうやら七福神巡りというわけではなく、「七つの福があるお稲荷さんを巡る」というような主旨のものかと。

どのようなものであれ、「~巡り」というのは、興味を惹きます。そそられます。ついつい全部制覇してみたいと思ってしまうんですよね。

しかしこの日の大きな目的地は羽田神社と穴守稲荷神社ですので、あくまでもそちらを軸にしたいところ。その二つを軸にしつつ、七福いなりめぐりもできたらよいのですが、地図を見ますと、七福いなりを全て巡るには、それなりの歩行距離を必要とする模様ですので、悩みます。

熟考の末、七福いなりめぐりの制覇はまたの機会にして、羽田神社と穴守稲荷から近いところだけ立ち寄ってみる、という結論に至りました。それでも七福いなりの半分以上には立ち寄れそうです。

季節は11月の中旬、秋晴れの空の下、京急の大鳥居駅に降り立ち、まずは羽田神社に参拝。

続いて向かったのが、こちらの記事で紹介する中村天祖神社です。

中村天祖神社の境内にある高山稲荷神社が、羽田七福いなりの一つに数えられています。四番目のお稲荷さんです。

羽田神社からは西に徒歩5分ちょっとだったでしょうか。一本道を迷うこともなく歩いて行きますと、右手に鳥居が現れました。

中村天祖神社に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、天照皇大神(あまてらすおおかみ)豊受姫大神(とようけびめのおおかみ)です。

天照皇大神は日本国民の総氏神で、皇室の祖です。太陽を神格化した神様ともいわれています。豊受姫大神は食物や穀物を司る女神で、宇迦之御魂神の別名でもあります。

創建の年代や経緯は不明ですが、江戸時代後期の文献にその名が記されていることから、創建もその時代以前と考えられています。

元は、現在羽田神社に隣接している正蔵院というお寺の境内にありましたが、大正になり遷座しています。昭和の第二次大戦後にはGHQにより社地が接収されてしまいますが、住民の尽力により現在地が確保され、再び遷座しています。

旧羽田村、中村地区の鎮守で、地域の人々に古くから大切にされている神社です。

羽田神社の兼務社です。

境内社の高山稲荷神社は、「羽田七福いなりめぐり」の一社で、学業成就のご利益があるといわれています。かつての社殿が飛騨高山の大工によるものだったため、高山稲荷と称されるようになったそうです。

 

境内案内

羽田神社の先、「大田区道主要第102号線」という道を西に歩いて行きますと、右手に中村天祖神社の入口です。

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鳥居の脇には「羽田七福いなりめぐり」の看板が出ていました。

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一礼して石鳥居をくぐり、境内へ。

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境内に入り、左手が社殿の正面になっています。脇にはお稲荷さんも見えます。

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鳥居を背にした正面はこんな感じです。広いです。

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右手には神輿庫。三つ巴の紋章と、中村の文字が目を惹きます。

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拝殿の正面に向かいます。拝殿の手前には、小ぶりな狛犬さんがいらっしゃいます。

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拝殿の前へと進み、狛犬さんにご挨拶を。こちらが左の狛犬さん。子供がいます。

中村天祖神社の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。玉乗りの狛犬さんです。

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社殿は木の茶色が主で、一部白を基調とした建物です。

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お賽銭箱が石で造られたものでした。珍しいです。

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静かな秋の空気の中、参拝させて頂きます。

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拝殿を振り返りますと、こうなってます。広々ですね。

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社殿の左脇に、境内社の高山稲荷神社です。石鳥居の奥に赤い鳥居がもう一つあり、その後ろが社殿です。

高山稲荷神社

 

鳥居をくぐって進みますと、お狐さんがお出迎え。こちらが左のお狐さんです。巻物を咥えています。

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こちらが右のお狐さん。宝珠を咥えています。どちらも凛々しいお顔です。

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こちらが高山稲荷神社の社殿です。

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参拝させて頂きます。羽田七福いなりの一社、参拝できました。

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こちらは天祖神社の社殿を左斜め前から。

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社殿の右に隣接しているのは、高さからして神楽殿かと思います。

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こちらは社殿を右斜め前から。

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開放感のある境内にてしばらく過ごし、中村天祖神社を後にしました。

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参拝を終えて

中村天祖神社は、境内が広々としていて、空が広い神社でした。

境内の左手に道路が面している形ですので、鳥居も社殿に対して左向きです。そちらから境内に入りますと、左を向いた正面が天祖神社の社殿、その脇に一回り小さな高山稲荷の社殿です。

どちらの社殿も派手さなど一切なく、静かにひっそりと佇んでいました。

天祖神社の社殿前には、一対の狛犬さんがいらっしゃったのですが、これがまたサイズの小さな狛犬さんでして…。狛犬さんのサイズというのは、必ずしもではありませんが、社殿の大きさにある程度釣り合っている場合が多いかと思います。しかしながらこちらは、社殿の大きさに対して、少々小さくないか?というサイズなんですよ。

境内がものすごくシンプルですので、狛犬さんのサイズが思いのほか印象に残ってしまって。

小さくて可愛らしかったんですけどね。

逆に高山稲荷の方は、少々怖いお顔のお狐さんがいらっしゃいました。怖いというか、凛々しい感じですかね。大きさは狛犬さんと同じくらいだったのではないかと。

天祖神社の拝殿前には、石でできたお賽銭箱がありまして、石製というのはかなり珍しいのではないかと思います。僕は少し前に、砲弾を抱えた狛犬さんのいる、川崎の大戸神社を訪れまして、そちらで石のお賽銭箱を目にしています。記憶にある限りでは、そのときに続いて今回が二ヶ所目ではないかと。

あとは、鳥居を入ってすぐ右手にあった神輿庫に、大きな三つ巴の紋章と「中村」の文字がありまして、そちらもなかなかの存在感でした。他がひっそりしているだけに、目を惹きました。

この日最初に訪れた羽田神社の方は、僕たち以外にも参拝者の姿があり、七五三の祈祷に訪れている方もいらっしゃったのですが、こちらの中村天祖神社では、人の気配は一切なく。始終、僕たちしかおりませんでしたので、その空間を独占させて頂きました。

羽田七福いなりめぐりは、お正月の間のみ、御朱印の授与があるみたいです。この日はお正月とは一切関係ない11月でしたので、御朱印は無しですね。きっとお正月は多くの参拝者で、境内も賑やかになるんだと思います。

高山稲荷は学業成就のご利益があるとのことですが、これはこの地域で行われていた風習にも由来しているようです。かつては初午の日に社殿の前に小屋を作り、親たちは子供をお籠りをさせてから、寺子屋に入門させていたと。そういう歴史があるんですね。

ひっそりと佇む中村天祖神社と、境内社の高山稲荷神社。

参拝できてよかったです。

続いては、同じく羽田七福いなりの一社、鴎稲荷神社へと向かいます。

 

御朱印

中村天祖神社では、通常は御朱印は扱っていませんが、お正月の「羽田七福いなりめぐり」開催時のみ、境内社の高山稲荷神社の御朱印を頂くことができます。開催期間や受付時間は、穴守稲荷の公式サイトに案内が出ていますので、確認ください。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都大田区本羽田3-12-12です。

中村天祖神社の公式サイトはこちらです。
https://nakamuratenso.hanedajinja.com/

 

電車

京浜急行 「大鳥居駅」から徒歩13~15分。

東口から地上に出ると、すぐ左に大きな交差点があるので、そちらを横断してから左折です。そのまま大通り(産業道路)をまっすぐ南下して行くと、右手に羽田神社がありますので、その先を右折して、しばらく直進した右手です。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。ごく短時間でしたら、神社前の道路より一本入った路地に、他の車のご迷惑にならないよう、路駐も可能かと思われます。また、近くにはコインパーキングもいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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