横浜市中区の羽衣町にある厳島神社の参拝レポートです。
読み方は「いつくしまじんじゃ」です。同じ中区の元町にも厳島神社があるため、羽衣町厳島神社(はごろもちょういつくしまじんじゃ)とも称されています。横浜の弁天様として古くから信仰され、かつては境内の池からは清水が湧き出ていたそうです。最寄り駅は関内駅か伊勢佐木長者町駅になります。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
関内の「羽衣町厳島神社」へ
この日は嫁と二人で横浜スタジアムにプロ野球観戦にやって参りました。僕は小さい頃からカープファンでして、横浜vs広島の試合をナイターで観るために。
で、せっかく横浜まで行くのなら、趣味である神社巡りも同時にしてしまおうという魂胆です。
野球は夜からですので、昼間に神社巡りをしたり中華街でランチをしたりしちゃおうと。
しかも僕たちは都内在住ですので、ナイターを観た後でも家まで帰ろうと思えば帰れるのですが、球場ではいつもビールを浴びるように飲んでしまいますし、その状態で帰るのは億劫なので、ホテルをとって一泊でという、ちょっと贅沢なコースです。
都内より電車を乗り継いで、まずは桜木町駅に降り立ち、横浜の総鎮守である「伊勢山皇大神宮」に参拝。
次に向かったのが、こちらの記事で紹介する羽衣町にある厳島神社です。
厳島神社は関内駅の近くにありまして、伊勢山皇大神宮のある桜木町駅のお隣です。
桜木町から歩いて行こうかとも思ったのですが、この日はまだ6月にも関わらず、気温は30度超え。例年にない早さで梅雨が明けたばかりです。
外にいるだけで汗だくになる暑さです。
そんなですので、できるだけ体力はセーブしようと、桜木町駅からは一駅でしたが電車に乗り移動しました。
この日宿泊予定だったホテルも関内が最寄でしたので、先に荷物だけ預けにホテルに立ち寄ります。そして身軽になった状態で厳島神社を目指すことに。
この近辺には二つの厳島神社があり、一つはこの羽衣町の厳島神社、もう一つは石川町にある(住所は元町)厳島神社です。
僕たち夫婦は、以前にも横浜を訪れた際に、この二つの厳島神社には参拝しています。5年ほど前でしょうか。
まだ御朱印を頂いたり神社巡りをするだいぶ前だったのですが、なぜか嫁が行きたいと言い出しまして、二つとも参拝しているんです。
ですので今回は二度目の厳島神社です。
羽衣町の厳島神社には、境内に池があったのをなんとなく覚えているのですが、それ以外はかなり記憶も曖昧です。
さたには場所も曖昧でしたので、地図を確認しつつ向かいます。
関内駅の北口から歩くこと3~4分。
大通り沿いに赤い鳥居がいきなり姿を現しまして、厳島神社に到着です。
ご由緒
ご祭神は、市杵島姫尊(いちきしまひめのみこと)、多紀理姫尊(たぎりひめのみこと)、多岐都姫尊(たぎつひめのみこと)の、宗像三女神と称される三柱の女神です。いずれも日本神話の女神で、水や霧などに関係が深く、航海の安全や交通安全の神様でもあります。
創建は平安時代の後期の治承年間です。源頼朝が伊豆の地より勧請して創建したのが始まりと伝えられています。当時は洲干島(しゅうかんじま)と呼ばれる横浜村の先端にあったことから、洲干弁天社と称されていました。
室町時代から江戸時代に掛けては、足利氏満が般若心経を奉納、太田道灌が社殿を再建、徳川家光により朱印地(幕府による領有権の承認)を与えられるなど、庇護されました。
境内も大変広く、眺望も良く、景勝地としても知られていたそうです。鳥居も四の鳥居まであり、現在の馬車道にある神奈川県立歴史博物館の辺りに一之鳥居があったそうです。
境内の池からは清水が湧き出ていたため「清水弁天」とも呼ばれ、また所在地から「横浜弁天」とも呼ばれ人々に親しまれていました。
明治元年に、街区拡張のため現在の羽衣町に遷座して、厳島神社と改称されました。
横浜の弁天様として、古くから厚く信仰されている神社です。
境内案内
関内駅から延びる大きな通りを歩いて行きますと、左手に「横濱辨天」と書かれた赤い鳥居が現れます。
鳥居の先はこんな感じで参道が延びているのですが、どうやらこちらは正面の入口ではないようでしたので、正面と思われる方にぐるっと回ってみることにします。
こちらが正面の入口になります。鳥居の先には社殿の姿も。
一礼して鳥居をくぐり境内へ。こちらの扁額にも「横濱辨天」と書かれていました。
境内は広々していて開放感があります。左手に手水舎です。
お清めをします。手水鉢には対い波に三つ鱗の神紋が刻まれていました。
社殿の前は広くなっていて、右手は駐車場になっています。
左には神楽殿。
拝殿の前へと進みます。拝殿はシンプルな造りです。
拝殿にも対い波に三つ鱗の神紋。
時間を掛けて参拝します。
参拝を終え、境内を散策してみることに。拝殿の左脇に授与所がありましたので、御朱印を頂けるのかどうか、後ほど聞いてみることにします。
拝殿に向かって左を向くと、神楽殿と社務所が並んでいます。
拝殿を振り返ると、こんな景色です。鳥居の真っ直ぐ先の方は関内駅になります。
社殿に向かい右奥には境内社の赤い鳥居が見えますので、行ってみます。
赤い橋を渡ります。
一礼して鳥居をくぐります。鳥居には「銭洗辨天社」と書かれています。写真を撮る僕の姿がおもいきり写ってしまっていますが。
鳥居の先には岩窟と祠です。
一番左の洞穴には水が流れ、お金を洗えるようになっていましたので、手を合わせた後、洗わせて頂きました。
中央の祠にも参拝。
こちらが一番右です。石碑には寶物箱と書かれていました。手を合わせます。
銭洗弁天社のさらに奥にはもう一つ境内社。豊受稲荷神社です。
鳥居をくぐるとお狐さんがいました。なんとも特徴的な顔をしたお狐さんです。こちらが左のお狐さん。
こちらが右のお狐さん。どちらも笑っているような、愛嬌のある顔をしています。
参拝します。祠の両脇にも小さなお狐さんが一対いらっしゃいました。
豊受稲荷神社から境内中央を見ますと、こんな景色です。緑が綺麗です。
社殿前に戻ります。写真は拝殿を左斜め前から。こちらでは御朱印対応があるのかどうかわからなかったので、授与所にて伺いましたところ、扱っていらっしゃるとのことで、頂くことができました
無事に御朱印も頂き、厳島神社を後にしました。
参拝を終えて
約5年振りに訪れた羽衣町の厳島神社。
神社全体としての以前訪れた際の記憶はあまり残っていなかったのですが、銭洗弁天社の池や祠などは、けっこうはっきりと覚えていました。
あー、こんな感じだった、覚えてる!とちょっと嬉しくなりました。
境内の雰囲気も、なんとなくではありますが、じょじょに思い出しました。
最初、正面の鳥居ではなく大きな通り沿いの鳥居の方を見つけてしまったので、こんなところ来たことないのでは?と思ってしまったのですが、正面に回ってみるとぼんやりと。
社殿や神楽殿、その前の空間はけっこうシンプルな感じですので、なかなか記憶を呼び覚ますことはできなかったんですけどね。
それに対し、銭洗弁天社の方は何故かけっこうしっかりと思い出すことができました。
当時も嫁とここでのんびり過ごしたな~とか、お金を洗ったな~とか、写真を撮ったな~と。
改めて今回参拝したのですが、やはり印象に残ったのは、その銭洗弁天のエリアだったかと思います。池があり赤い橋が掛かり、その先には祠があります。ちょっとした庭園のような雰囲気もありつつ、岩のほら穴は神秘的な空気もありました。
銭洗弁天のお隣には豊受稲荷神社も祀られているのですが、こちらを守るお狐さんのインパクトが強かったです。
左右どちらのお狐さんも、目が特徴的なんです。笑っているようにも見えますし、見方によってはものすごくリアルに見つめられているようにも見えてしまいます。
コミカルなような、見透かされていて怖いような、なんとも目力のあるお狐さんでした。
これだけインパクトのあるお狐さんですが、こちらは5年前に見た覚えと言いますか、記憶の方がないんですよね。不思議なものです。
記憶こそ曖昧ではありますが、何年も前に訪れた神社に、またこうして嫁と訪れることができるというのは、とても幸せなことですね。
そんなふうにも思ってしまいました。
こちらでは御朱印が頂けるのかどうか事前に調べてもわからなかったので、授与所が開いていましたので聞いてみたところ、快く書いて頂くことができました。ありがとうございます。
少し懐かしさもある境内にてしばらく過ごし、厳島神社を後にしました。
この後は、一つお隣の石川町に移動し、諏訪神社を目指します。
御朱印
こちらが、羽衣町厳島神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、明確には決まっていませんが、日中の時間帯とのことです。宮司さんのご都合により対応できない日も多いようですので、確実に頂きたい方は、事前の電話確認をお勧めします。電話番号は「045-261-1894」です。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は神奈川県横浜市中区羽衣町2-7-1です。
羽衣町厳島神社の公式サイトはありません。
電車
①JR/ブルーライン 「関内駅」から徒歩3~4分。
JRですと北口から、地下鉄(ブルーライン)ですと2出口からが近いです。
②ブルーライン 「伊勢佐木長者町駅」から徒歩3分。
3A出口から出ますとすぐになります。
駐車場
境内に参拝者用の駐車場があります。近くにコインパーキングもいくつかあります。
周辺のパワースポット
横浜市の神社一覧
僕が参拝した横浜市の神社一覧です。