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深志神社(松本市)の御朱印と見どころ

深志神社の紹介

松本市にある深志神社の参拝レポートです。

読み方は「ふかしじんじゃ」です。城下町の中央を流れる女鳥羽川の南、南深志の地を守護している神社で、「深志の天神さま」と称され親しまれている神社です。まつもと市民芸術館や松本美術館の近くです。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

松本の「深志神社」へ

深志神社は、この日夫婦で訪れる三か所目の神社。

東京から特急あずさで松本駅に降り立ち、まずは松本城を観光します。で、そこから神社巡りのスタートで、松本神社、四柱神社と参拝し、続いて向かいましたのが、こちらの記事で紹介する深志神社です。

二か所目に訪れた四柱神社は、縄手通りという通り沿いにありまして、この縄手通り自体が観光名所のような場所。

通りには色んなお店が並んでいて、その景観も素敵なんです。

さらに縄手通りの少し南には中町通りというのがありまして、そちらも同じく素敵な通りでして、たくさんのお店が並んでいます。

深志神社は中町通りよりもっと南ですので、四柱神社からは、縄手通りを散策し、中町通りにも寄り道をして向かうことに。

僕たちはこの翌日に、僕の実家である茅野(松本からは特急で30分)に帰省する予定でして、前日に松本に行くことを両親に伝え、何かお土産が欲しいか聞いたところ、母が「竹風堂」というお店の栗おこわを所望。竹風堂は店舗が松本に二か所あり、そのうちの一つが中町通りでしたので、ちょいと立ち寄り翌日の栗おこわを予約します。売り切れてしまうこともあるようなので。

無事栗おこわの予約も済ませ、さらに南へ。

途中、「源智の井戸」という井戸がありましたので、こちらにも立ち寄り一休憩。

源智の井戸

源智の井戸には祠もありましたので、参拝もさせて頂きました。

そんこんなで、あちこち寄り道をしつつ、ようやく目的の深志神社へと到着したのは夕方の15時です。

裏参道(北参道)から入ってしまいましたので、一度境外へと出て、もう一度正面の鳥居から参拝させて頂くことにします。

 

ご由緒

ご祭神は、建御名方富命(たけみなかたとみのみこと)菅原道真公(すがわらのみちざねこう)の二柱です。

建御名方富命は、大国主命の御子神で、諏訪大社のご祭神です。諏訪大社では建御名方命(たけみなかたのみこと)と称されています。菅原道真公は、平安時代の類まれなる才能の持ち主だった学者で、学問の神様としても知られています。

創建は南北朝時代の暦応2年です。諏訪明神の霊夢をたびたび受けていた、信濃国の守護であった小笠原貞宗公が、戦勝に感謝し諏訪明神をお祀りしたのが始まりです。宮村宮、宮村大明神と称されます。

その後、応永9年には、貞宗公の孫である小笠原貞基公が北野天満宮を勧請し、天満宮が宮村宮と並びお祀りされることとなりました。

室町時代の永正元年には、小笠原氏が後の松本城である深志城を築き、城の巽(南西)の鎮護神としました。

両宮は宮村両社、宮村大明神、宮村神社、宮村天満宮、深志天神などと称され、城下町鎮護の神社として崇敬され、江戸時代後期の天保12年に、現在の深志神社と社名が定められます。

主祭神は建御名方富命ですが、天満宮の方が広く知られることとなり、現在も「深志の天神さま」として親しまれています。

平成14年に、社殿をはじめ境内が全面的に改修整備されています。

 

境内案内

深志神社の正面の鳥居側に行きますと、その手前に冨士浅間神社がありましたので、先に参拝させて頂くことに。扁額には冨士浅間神社と金刀比羅宮の二つの社名が書かれていました。

冨士浅間神社

 

そしてこちらが深志神社の入口です。

 

一礼して石鳥居をくぐり境内へ。すぐ前方に赤い二の鳥居と、左右には立派な灯籠です。

 

二の鳥居は足のある両部鳥居です。左右には狛犬さん。

 

狛犬さんにご挨拶。こちらが左の狛犬さん。

深志神社の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。お顔に特徴があります。首の傾き加減も目を惹きます。

 

右の狛犬さんの脇には、ケヤキでしょうか、少し変わった形で伸びている大きな木。

 

二の鳥居をくぐります。参道の先に見える建物は神楽殿で、その向こうに社殿があります。

 

左に手水舎。鮮やかな色合いが素敵な手水舎です。

 

手水鉢には、お諏訪さまの梶の葉紋と、天神さまの梅鉢紋。お清めをします。

 

手水舎の奥には、事代主神と大国主神をお祀りした恵比寿殿(恵比寿神社)。後ほど参拝させて頂くことに。

 

参道に戻り、進みます。

 

右手にご由緒書きと、その手前に石牛さん。

 

神楽殿も赤と白を基調とした彩色で統一されています。

 

右には絵馬掛け所で、その後ろに古い常夜灯と石碑です。

 

神楽殿を右手から回り参道を進みますと、前方に拝殿。

 

右手は神苑になっていて、風流な手水鉢や、金ピカの菅原道真公(十一歳)の像。

 

神楽殿を回り込み、拝殿の正面へ。美しい拝殿です。

 

拝殿の左右には狛犬さん。こちらが左の狛犬さん。頭の大きなタイプの狛犬さんです。

 

こちらが右の狛犬さん。じゃっかん人間ぽいお顔にも見えちゃいます。

 

拝殿の前へ。

 

参拝させて頂きます。

 

拝殿を振り返りますと、こんな景色です。神楽殿の裏側ですね。

 

境内を散策してみます。まずは拝殿に向かって右手側から。

 

こちらは社殿を右斜め前から。

 

拝殿の右隣が授与所です。

 

そのさらにお隣が社務所。御朱印は社務所で、との案内が出ていましたので、こちらにて頂きます。脇には不思議な形をした立派な木。

 

社務所の反対側、振り向くと先ほどの金ぴか道真公の一角、神苑です。後ろの建物は会合などで使う天神会館。

 

その少し手前にも、木々のある一角。

 

社務所の右隣、梅風閣と書かれているのは、結婚式で利用される建物です。

 

梅風閣の先が南参道の入口です。

 

南参道の鳥居の手前には、立派な手水鉢。

 

梅風閣の右奥(境内の右奥)には境内社があるようですので、行ってみます。いくつかの石碑も並んでいて、その向こうに見える祠は秋葉神社でした。

 

奥の境内社は、楠正成公をお祀りした楠公神社。

 

こちらは南参道の鳥居に向かって右手側。境内社が三社並んでいます。左から市神社、金山神社・松尾神社・三十四末社、愛染神社です。

 

金山神社のお賽銭箱には、剣です。僕はこれは初めて目にしました。金山神社は鐵工や金属業の守護神です。

 

今度は拝殿に向かって左側のエリアへ。石碑や石牛さんが見えます。

 

こちらは社殿を左斜め前から。

 

これだけ低い位置にいる石牛さんも珍しいのではないかと。

 

こちらは三峰神社の祠です。石柱の上に載る珍しい形です。

 

恵比寿殿側には神牛舎がありまして、中には木製の神牛さん。原田蒼渓という松本の著名な彫刻家により彫られ、明治に奉納された神牛さんです。

 

こちらは神牛舎の辺りから見た社殿。

 

境内の左手奥へと行きますと、本殿も見えます。

 

さらに奥には石碑が二つ。その後ろは枝垂れ桜でしょうか。この先が北参道の入口になっています。

 

稲荷社の小さな祠もありました。一通り境内を散策し、最後に御朱印を頂き、深志神社を後にします。

 

参拝を終えて

深志神社は、赤と白の社殿が美しい神社でした。

訪れる前は、そんなに大きな神社をイメージしていなかったのですが、実際に行ってみると境内がけっこう広かったです。境内社も多かったですし、珍しいものも多く、見どころもあちこちにありました。

入口にはノーマークだった冨士浅間神社もありまして、先に立ち寄らせて頂いたところ、御朱印は深志神社にて頂けるとの案内も出ていました。

そして続いて向かった深志神社は、入口から色合いの素敵な景色が見られます。石鳥居の向こうに赤い鳥居で、その先には赤と白の神楽殿。参道を進みますと、左手には手水舎、神楽殿の向こうには拝殿の一部が見えてきます。

どの建物も赤と白を基調とした鮮やかな彩色が施されていまして、美しい。

さらには境内に木々も多いので、それに緑という色も加わりまして、より素敵な景観になっていました。

極楽感のある景色ですね。

庭園のようになっている場所(神苑)も何か所かありまして、不思議な形に伸びている木々もありましたし。

木々は多いんですけど、境内は広々としていて、とっても開放感があります。

こちらにはお諏訪さまと共に、天神さまが祀られていますので、境内には神牛さんが三頭もいらっしゃいます。二頭は石、一頭は木です。で、神牛舎の中にいらっしゃる木の神牛さんが、これまた惹き付けられる神牛さんでして、しばらく釘付けになってしまいました。せっかくなので、その神牛さんのアップを追加しておきます。

深志神社の神牛

まるで生きているかのようでして、思わず嫁と記念写真まで撮影してしまいました。

石の神牛さんはよくお見掛けしますが、木というのは珍しいです。

金ぴかの菅原道真公という、珍しい像もありましたし。

美しい社殿をはじめ、貴重なものをあれこれ見ることができまして、楽しみつつ散策させて頂きました。

深志神社、参拝できてよかったです。

この後僕たちは、すぐ近くにある松本市美術館へ。

松本市美術館は草間彌生さんの作品が多く展示されていて、今回の松本旅で立ち寄りたかった場所の一つです。

松本市美術館

こちらもまた素敵な美術館でして、いい時間を過ごさせて頂きました。

美術館を後にして、この日は駅近くのビジネスホテルにチェックイン。夕食も近くの居酒屋で済ませ、早寝します。

翌日は朝イチで長野縣護國神社への参拝予定です。

 

御朱印

こちらが深志神社の御朱印です。

深志神社の御朱印

 

深志神社では、目の前にある冨士浅間神社の御朱印も頂くことができます。

冨士浅間神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から16時45分までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は長野県松本市深志3-7-43です。

深志神社の公式サイトはこちらです。
https://www.fukashi-tenjin.or.jp/

 

電車

各線「松本駅」から徒歩15分。

お城口(東口)から出て、駅を背にして真っ直ぐに(東に)大通りを進みます。「宮村町」の交差点を右折し、二つめの路地を左折した先です。

バスで行く場合には、バスターミナル2番乗り場「横田信大循環線・新浅間線」または4番乗り場「並柳団地線」で、「市民芸術館」下車です。もしくはお城口3番乗り場「北市内線東まわり」で「市民芸術館」下車、お城口4番乗り場「タウンスニーカー南コース」で「市民芸術館西」下車です。

 

駐車場

境内に参拝者用の駐車場があります。70台ほど駐車できます。

 

トイレ

ありません。

 

周辺のパワースポット

 

松本市の神社一覧

著者が参拝した松本市の神社の一覧です。