港区の南青山にある三河稲荷神社の参拝レポートです。
読み方は「みかわいなりじんじゃ」です。三河国から神田の地へ移住して来た五十人組が、故郷の三河より奉遷し、創建された神社です。青山霊園の北、外苑前駅の近くに位置しています。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
外苑前にある「三河稲荷神社」へ
この日は二か所の神社と一か所の寺院を巡るため、秋晴れの中出掛けて参りました。
11月の下旬ではありますが、晴れていれば日中はまだまだ暖かく、散策にはもってこいの季節です。むしろ日向は少し暑いくらいです。
表参道駅より、外苑前方面に徒歩6~7分歩いた先、まずは船光稲荷神社に参拝。
続いて向かいましたのが、こちらの記事で紹介する三河稲荷神社です。
三河稲荷は外苑前駅のすぐ近くですので、表参道駅からは銀座線を丸々一駅歩く形ですね。
都内で三河稲荷と言いますと、どうやら文京区の本郷にも同名の神社があるようでして、どちらもやはり三河の国に由来しているとのこと。
三河の国といえば、僕は真っ先に徳川家康を思い浮かべてしまいますが、現在の愛知県の東あたりです。
こちらの三河稲荷神社は、その三河の国より移住した方々が創建されたそうです。
神社の歴史というのは、その土地や住む人の歴史に直結していますので、勉強にもなりますし、面白いです。
表参道や外苑前といえば、今ではお洒落なイメージの街ですが、かつてはどんな景色だったんだろうな~と。
歩いていますと、左右にはお洒落なお店なども多く見掛けます。僕は長野の山奥で生まれ育った完全なる田舎者ですので、お洒落な場所にはどうしても気後れしてしまう部分が、いまだにあったりするんですよね。
それに対し嫁は東京生まれ東京育ちですけれど。
そんなアレコレを嫁と話しつつ、船光稲荷より歩くこと5~6分ほどだったかと思います。
青山霊園を突っ切った少し先、路地の奥に石鳥居と玉垣を見つけました。
三河稲荷神社に到着です。
ご由緒
ご祭神は、五穀豊穣の神様である宇賀魂命(うかのみたまのみこと)です。宇迦之御魂命、倉稲魂命などとも表記され、稲荷神と同一です。
創建は戦国時代の天正の時代です。三河国から神田の地へ移住して来た五十人組が、故郷の三河より奉遷し、創建しました。
その後、江戸時代前期には社地のある神田三河町が御用地となったため、現在の地に遷座しています。
昭和20年には、第二次大戦の戦災により社殿が焼失してしまいますが、昭和24年に再建され、現在に至ります。
境内案内
三河稲荷神社は、路地の奥の方に鎮座しています。
鳥居の正面に立ちます。逆光ですみません…。鳥居の先、参道を右に折れて社殿の正面に向かう形です。つまりこちらからですと、横からの社殿が見えています。
一礼して石鳥居をくぐります。
鳥居のすぐ先、左手が手水舎で、正面には境内社も見えます。
右手には神輿庫と思われる建物。
こちらが左手の手水舎です。その後ろが社務所のようですね。
手水鉢には稲荷の神紋。
手水舎の反対、神輿庫の前にご由緒書きです。
手水舎から社殿を見ますと、こんな感じです。社殿は赤と白を基調とした建物です。
よく見ると社殿にも、ご由緒書きが掛けられていました。
参道を進みますと、必然的に境内社の正面に突き当たります。境内社も稲荷神社です。こちらには後ほど参拝させて頂くことに。
境内社の左手前には、梅の木です。
梅の木の足元には小さな手水石。境内社のものでしょうか。
右を向きますと、目の前が社殿の正面になります。紋幕が左右違う稲荷の神紋です。
社殿の手前には神狐さん。こちらが左の神狐さん。目が合います。
こちらが右の神狐さん。
一歩前へ出て、社殿の前へ。
参拝させて頂きます。
続いて境内社へ。すみません、こちらも逆光でわかりづらいとお思いますが、鳥居の扁額には社名ではなく、将棋の駒の形をした石板に、「勧請四百年」と書かれています。
境内社のお稲荷さんにも参拝。
境内から入口の方を見ますと、こんな景色です。参拝を終え、三河稲荷神社を後にします。
参拝を終えて
この日最初に参拝した船光稲荷神社も小さな神社でしたが、続いて訪れたこちらの三河稲荷神社も、同じく小さな神社でした。
そしてやはり一番印象に残ったのは、鳥居と社殿の向きですね。
神社巡りをしていますと、鳥居の向きに対して社殿が横になっているという神社に、ちょいちょい出会います。それが大きな神社ですと、境内も広いので全く気付かなかったりもするのですが、こちらの三河稲荷のように小さな神社ですと、おもいっきり印象に残ってしまうんですよね。
これくらいの広さで、向きが違うという神社は、そう多くはありませんので。
もしかしたらですけれど、かつては正面に参道が延びていて、そちらにも鳥居があり入口があった可能性もあるのではないかと。そして今の鳥居は、裏参道のものだったのでは?とか。
推測でしかありませんが、街の開発とともに境内が縮小されてしまった例はたくさんあるかと思いますので、もしかしたらそのような経緯の末、今の形になっているのかもしれません。
元は神田の地にあったという神社ですので、遷座後から既に今の形になったのかもしれませんし、もしくは戦時中に焼失してしまい再建されていますので、その際に今の形になったのかもですし。
ちょっとその辺り、ググってあれこれ検索してみてもわからなかったので、推測に留めておきます。
その他、神狐さんの印象も強かったです。お顔がなかなか個性的でして、さらには不思議と目が合う感じもしてしまいました。高さや位置もあるのかもしれませんが、おもいっきり目が合っちゃうんですよ。特に左の神狐さんと。
目が合うといっても、嫌な感じとかでは全然ないです。ですので「こんにちは」と声を掛けておきました。
鳥居と社殿の位置、神狐さんなど、小さな神社ではありますが、何かと印象に残る神社でした。
あとは、境内社の扁額が将棋の駒の形をした石板でして、そこに「勧請四百年」と書かれていたのも、かなり珍しい形ではないかと。こんな扁額は僕は初めて出会いました。
そんなあれこれもあり、ちょっと不思議な感じのする神社でした。
同名の神社が文京区の本郷にもあるとのことですので、そちらにもいつか参拝に伺おうと思います。
三河稲荷神社、参拝できてよかったです。
続いては、赤坂見附にある豊川稲荷東京別院へと向かいます。
御朱印
三河稲荷神社の御朱印はありません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都港区南青山2-18-18です。
三河稲荷神社の公式サイトはありません。
電車
銀座線「外苑前駅」から徒歩3分。
4a出口を出たら目の前の歩道橋を渡り、階段を下ったらそのまま直進。最初の右の路地に入り、続いては右側三つ目の路地を右折すると、その先です。
上記の他、青山一丁目駅、乃木坂駅からも徒歩圏内です。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。
周辺のパワースポット
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