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中井御霊神社(新宿区)の御朱印と見どころ

中井御霊神社の紹介

新宿区中井にある御霊神社の参拝レポートです。

読み方は「ごりょうじんじゃ」です。正式名称は「御霊神社」のみですが、中井御霊神社(なかいごりょうじんじゃ)とも称されています。入口には大きな二本のクロマツが聳える神社で、中井駅と新井薬師前駅の中間辺りに位置しています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

中井にある「御霊神社」へ

都内の神社巡りをするのはかなり久しぶりです。

神社自体にはちょいちょい足を運んでいましたが、新しい神社に参拝し、こうして記事にするのは夏以来。ずいぶん時間が空いてしまいました。こんなにも空いていることに我ながらびっくりです。

その間、都内以外はちょいちょい出掛けてたんですけどね。

そんな久しぶりの都内神社巡りは、新宿区の二社。

この日は嫁の誕生日でして、少々贅沢なディナーをご馳走するため、夜に阿佐ヶ谷のお店を予約していました。昨年も阿佐ヶ谷で贅沢な焼き鳥を食したのですが、今回は贅沢な焼肉です。

この時期は僕も嫁も花粉症がひどいので、あまり出掛けたりはしないのですが、誕生日なのでおもいきって。

で、贅沢な焼肉の前に、せっかくなので神社巡りをしようかと。

その前に一か所、嫁が行きたがっていた場所がありましたので、まずはそちらに。中野の哲学堂に動物霊園というのがあり、嫁が以前飼っていた猫ちゃんがそちらに供養されているんです。ですので、手を合わせに行こうと。

そんな予定も踏まえての神社巡りですので、動物霊園の近くで、まだ行ったことがない神社を探してみましたところ、中井御霊神社と月見岡八幡神社の二社を見つけた次第です。ゆえに巡るのはその二社。

お昼頃に自宅を出発し、まずは動物霊園へ。中野駅からバスで向かいました。

無事猫ちゃんに手を合わせ、続いて向かいましたのが、中井御霊神社になります。

地図を確認しますと、動物霊園からはそこそこ距離はありそうですが、まぁ歩けない距離ではないだろうと。バスでも行けるかもしれませんが、路線もよくわからなかったですし、歩いてみることにしました。

GPSを確認しつつ、哲学堂公園を突っ切り、川沿いを進み、歩くこと15~20分ほどだったでしょうか。

少し坂を上がった先、住宅街の中に鳥居が見えました。

中井御霊神社に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)応神天皇(おうじんてんのう)神功皇后(じんぐうこうごう)仁徳天皇(にんとくてんのう)武甕槌命(たけみかづちのみこと)の五柱です。

仲哀天皇は、第14代天皇で日本武尊の第2子です。応神天皇は第15代天皇で、仲哀天皇と神功皇后の皇子で、八幡神とも同一視されています。神功皇后は仲哀天皇の皇后で、女帝だったという説もあります。仁徳天皇は第16代天皇で、応神天皇の皇子です。武甕槌命は、葦原中国を平定した武神で、雷神や剣の神でもあります。

創建の年代は不明ですが、第12代景行天皇(紀元前13年~130年)の頃、日本武尊の東征に従った鹿島神宮の神孫の一部が、この辺りを統治するようになり、祖神である武甕槌命をお祀りしたのが始まりともいわれています。

平安時代の後期、源義家の奥州征伐後には、当地に源氏の一族が居住するようになり、源氏の氏神である御霊社を勧請し、現在の形の元になったと考えられます。

古来より、弓で的を射てその年の農作物の豊凶を占う「おびしゃ(御歩射・備射)」という神事が行われていて、近隣にある葛谷御霊神社の備射とともに、新宿区の無形民俗文化財に指定されています。

室町時代と江戸時代初期に作られたとみられる、「分木」と呼ばれる2本のコンパスが、区の有形民俗文化財に指定されています。

関東大震災の頃までは、雨乞いの神事も行われていました。

かつては五神之宮、五霊社とも称され、古くより旧落合村小名中井の鎮守として崇敬されてきた神社です。

 

境内案内

こちらが中井御霊神社の入口です。鳥居の後ろには、二本の大きなクロマツが聳えています。

中井御霊神社のクロマツ

 

右手には今年の干支である兎の大きな絵馬。可愛い兎です。

 

一礼して石鳥居をくぐり境内へ。

 

やはりまず、クロマツに目が行きます。

 

しばし二本のクロマツを見上げます。右のクロマツは高さ約20メートルとのこと。

 

左手に手水舎です。小さいですけれど、石と周囲の緑がいい感じの手水舎です。

 

その先、左右の木々の間には、狛犬さんの姿。こちらが左の狛犬さん。前傾姿勢の狛犬さんです。下には子供もいます。

 

こちらが右の狛犬さん。牙が鋭い。

中井御霊神社の狛犬

 

参道を進むと景色が開け、目の前には大きなカヤの木です。

 

左には神楽殿。

 

こちらは、先ほどの左の狛犬さんを後ろから。

 

右手が社務所です。後ほど御朱印を頂きます。

 

大きなカヤを見上げつつ、参道を進みます。

 

カヤを少し引きの絵で。

中井御霊神社のカヤ

 

左右の石灯籠の足元には、備射祭や分木の説明書き。拝殿は木の茶色を基調とした建物です。

 

拝殿の前、左右には二対目の狛犬さん。新宿区最古の狛犬さんで、江戸時代中期の正徳の時代に奉納されたものとのこと。すみません、逆光ですけど、こちらが左の狛犬さん。

 

こちらが右の狛犬さん。どちらも上を向いている、かなり珍しいものになります。

 

拝殿の前へ。

 

向拝には躍動感のある龍の彫刻です。

 

扁額には「五霊大明神」。参拝させて頂きます。

 

拝殿を振り返りますと、こんな景色です。やっぱりカヤがでかいですね。

 

こちらは社殿を左斜め前から。

 

左手の奥には境内社の稲荷神社です。

 

稲荷神社の鳥居の足元には、かぼちゃでしょうか。かぼちゃにしか見えません。

 

その先、左右に可愛らしい狛犬さんと神狐さん。

 

稲荷神社に参拝。

 

ここからは本殿も見ることができます。本殿は江戸時代中期の建物です。

 

今度は右手側へ。奉納者の名が入った立派な額も、だいぶ古いもののように見えます。

 

右奥にも境内社。八雲社と三峯社です。参拝させて頂きます。

 

八雲社と三峯社の手前には、「はなと茶の湯碑」がありました。華道と茶道の碑と思われます。

 

境内社の後ろには、石碑と庚申塔です。

 

境内の右奥には小路が続いていて、そちらからも出入りができます。

 

参拝を終え、授与所の呼び鈴を鳴らし、御朱印を頂きます。こちらは授与所前から見たクロマツです。クロマツの左には立派なクスノキがあることに、このとき初めて気が付きました。

 

最後に狛犬さんのお尻とクロマツを眺め、中井御霊神社を後にします。

 

参拝を終えて

久しぶりの神社巡りにて、いい神社に参拝できました。

僕たち夫婦以外には、老夫婦が一組いらっしゃっただけでしたので、ほぼ境内を独占させて頂くような形となり、ゆっくりのんびり参拝させて頂きました。

中井御霊神社は、まず入口のクロマツに釘付けになります。境外からでも迫力があったのですが、鳥居をくぐって足元まで行き、見上げるとさらにその高さに圧倒されます。

聳えるクロマツを見れただけでも、来てよかったな~と。

そう思いながら参道を進みますと、これまたでかいカヤの木がありまして、そちらにも目を奪われます。

二対いらっしゃった狛犬さんも、それぞれ魅力的でした。手前のものは容姿や態勢などかっこよく、見る角度によっても色々と楽しめます。ついついお尻の写真なども撮ってしまいました。拝殿前の狛犬さんは、新宿区で最古のものとのことですが、どちらもおもいっきり上を向いているという珍しいものになります。これだけがっつり上を向いているのは、日本橋日枝神社とこちらでしか、僕は見たことがありません。少しだけ上を向いてるというのは、他にもあるんですけどね。

稲荷神社の小さな狛犬さんも可愛かったです。

稲荷神社では、石のかぼちゃと思われる、これまた珍しいものもありました。かぼちゃで合っているのかどうか、御朱印を頂く際に、聞いてみればよかった…。

珍しいといえば他にも「はなと茶の湯碑」がありました。これも僕は神社にて初めて見ましたね。

先述したクロマツやカヤだけではなく、境内にはクスノキやイチョウなどの木々も多く、散策していて気持ち良かったです。小さな畑もありました。

落ち着いた雰囲気の社殿も素敵でしたし、龍の彫刻もかっこよかったです。

そして、聞き慣れない鳥の鳴き声がしまして、見上げると色鮮やかな鳥が二羽。

御朱印を頂く際に聞いてみたところ、インコとのこと。外来種のインコで、元々人が飼っていたものが野生化してしまったのではないかと。

帰宅後に調べてみますと、ワカケホンセイインコというのが、見た目的に一致しました。

見た目は綺麗で可愛いんですけどね。やっぱり外来種のもたらす悪影響を考えると、心配にはなります。桜の花などごっそり食べてしまうみたいです。気持ち的にはインコを見れてテンションは上がったのですが、外来種と在来種の問題を考えると複雑です。

それはさておき、境内にていい時間を過ごせたことは間違いありませんし、改めて「やっぱり神社巡りっていいな~」と、そう思わずにはいられませんでした。

初めて訪れる神社というのは、初めてならではのワクワク感もありますし。

中井御霊神社、参拝できてよかったです。

続いては、上落合にある月見岡八幡神社へと向かいます。

 

御朱印

こちらが中井御霊神社の御朱印です。

中井御霊神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、日中の時間帯になります。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都新宿区中井2-29-16です。

中井御霊神社の公式サイトはありません。

 

電車

西武新宿線/大江戸線「中井駅」から徒歩8~10分。

西武新宿線なら北口、大江戸線ならA1出口になります。新井薬師前駅方面へ。

西武新宿線「新井薬師前駅」から徒歩12~14分。

北口、南口どちらからでも同じくらいの距離です。中井方面になります。

大江戸線「落合南長崎駅」から徒歩15~17分。

A1出口から南の中井方面です。

 

駐車場

境内に数台駐車できるスペースがあります。鳥居の左手から入る形です。周辺にコインパーキングもいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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