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今戸神社(台東区/浅草)の御朱印と見どころ

今戸神社の紹介

台東区にある今戸神社の参拝レポートです。

読み方は「いまどじんじゃ」です。「招き猫発祥の地」として多くの参拝者が訪れる神社で、社殿には大きな招き猫がいます。新選組の沖田総司の終焉の地ともいわれています。浅草七福神の一つである福禄寿も祀られています。各線の浅草駅が最寄駅になります。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

浅草の「今戸神社」へ

この日は嫁と二人で台東区の神社巡りにやって来ました。

8月の下旬、まだまだ暑い季節です。

朝イチで日比谷線の三ノ輪駅に降り立ち、まずは樋口一葉とも所縁の深い千束稲荷神社へ。そこからは台東区の循環バス「めぐりん」に乗り、玉姫稲荷神社に参拝。その後は徒歩で熱田神社に参拝し、ここまでで三ヶ所の神社を回ったことになります。

そして次に向かったのが、この今戸神社です。地図で確認したところ、熱田神社からはかなり近そうでしたので、夏の暑さの中、徒歩での移動です。

そもそも何故に朝から台東区の神社を巡っているのかと言いますと、台東区には「台東区神社マップ」なるものがあるんですよ。

こちらです。

昨年の5月に同じく台東区の上野の方にある、下谷神社に参拝しました。かっこいい龍の御朱印帳がある、と嫁がどこからか情報を仕入れ、御朱印帳を求めがてら参拝したんです。

そして御朱印を頂いた際に、この台東区神社マップを頂いてしまったんですよ。それで初めて台東区には神社がたくさんあることを知り、是非とも全部回ってみたくなってしまったんです。

しかしながら、マップに載っている神社だけでも全部で26ヶ所。とても一日では回り切れません。

最初の5月、そして二度目は11月、そして今回が三度目のチャレンジと言う流れなわけです。

この三度目でも全部は回り切れないんですけどね。少なくともあと一回は台東区に来ないと、全部は回り切れません。

この日はマップ右上の浅草エリアを制覇する予定での神社巡り。

四ヶ所目に訪れる予定の今戸神社では、御朱印帳も購入予定です。現在使っている、日本橋の小網神社の御朱印帳がもうすぐ終わりそうでしたので、どこか好みの御朱印帳はないかと探していたところ、嫁が「今戸神社の御朱印帳が可愛い」と。どうやら今戸神社は「招き猫発祥の地」でもあるようで、可愛い猫が描かれた御朱印帳がある様子。

これまでも僕たちの御朱印帳は、全て嫁のチョイスです。

僕も嫁も干支が辰年なこともあって、龍が好きなんですよ。そんなことから、自然と龍が描かれたものには惹かれる傾向があり、歴代の御朱印帳にも龍が目立ちます。

「可愛い」よりは「かっこいい」御朱印帳をこれまでは選んできた感じですね。

ですので猫の御朱印帳は初めて選ぶものになりますし、可愛いのも初めてではないかと。

今戸神社については、そんな猫の御朱印帳くらいしか予備知識を持ち合わせていないまま、三ヶ所目に参拝した熱田神社より、徒歩にて向かいます。

途中、ビルの合間にはけっこう近い距離にスカイツリーがちらちらと姿を現し、その度に田舎者の僕たちは「おー!」と言う歓声をあげながら。

熱田神社からは5分ほどだったでしょうか。

今戸神社に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、第15代天皇で八幡神とも同一視されている応神天皇(おうじんてんのう)、日本神話の男神である伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、日本神話の女神であり、伊弉諾尊の妻である伊弉冉尊(いざなみのみこと)、七福神の一神である福禄寿(ふくろくじゅ)です。

創建は平安時代中期の康平6年です。源頼義、義家の父子が奥州討伐の折、京都の岩清水八幡宮を、浅草今之津(現在の今戸)に勧請し、今戸八幡として創建したのが始まりです。この時には、鎌倉に鶴岡八幡宮も勧請されています。

源義家はその後も戦勝祈願に立ち寄り、社殿の修復も行っています。

江戸時代には三代将軍家光により、社殿の修復工事も行われています。

昭和12年に、隣接していた白山神社を合祀し、社名が現在の今戸神社に改称されました。

関東大震災や第二次大戦で被災しますが、その都度社殿は再建され、現在の社殿は昭和46年に再建されたものとなります。

浅草七福神の一つである福禄寿も祀られています。

また、新選組の沖田総司の終焉の地とも言われていて、これは結核を患っていた沖田総司を診ていた松本良順と言う医師が、当時今戸神社を仮の住まいとしていたことからきているそうです。

近年では「招き猫発祥の地」とされ参拝者も多く訪れる神社でもありますが、これについては諸説あるようで、定かではないそうです。言い伝えによると、当時この辺りに住んでいた老婆が、貧しさゆえに愛猫を手放しましたが、その後その猫が夢枕に現れ「自分の姿を人形にしたら福徳を授かる」と言ったそうです。老婆はその通りに猫の人形を焼き物にして売ったところ、評判となったとそうです。そんな言い伝えが元になり、招き猫発祥の地と言われるようになったようです。

また、白山神社の祭神が、伊弉諾尊と伊弉冉尊の夫婦であることから、縁結びのパワースポットとも言われています。縁結びに因んだ絵馬は、真円形の珍しい形をしたものになっています。

今戸八幡として古くからこの地の人々に愛され、近年でも招き猫や縁結びのスポットとして、多くの参拝者が訪れる神社です。

 

境内案内

こちらが今戸神社の入口の鳥居です。鳥居の脇と後ろには、大きな銀杏が聳えています。

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鳥居の前には「招き猫発祥の地」と「沖田総司終焉の地」の看板です。「えんむすび」も推してます。

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一礼して鳥居をくぐります。生憎の曇り空ではありますが、鳥居に掛かる銀杏の緑が素敵です。

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参道は途中で右に折れているのが見えます。左手には神輿庫が並んでいます。

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前方には一際存在感のある、御神木の大きな銀杏。周りには特徴的な丸い絵馬が掛けられているのが見えます。

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参道の右手は駐車場になっていて、広くなっています。

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銀杏に近付き見上げます。鮮やかな緑が綺麗です。秋にはこれが全部黄色に染まるのかと思うと、またその時期にもこんなふうに見上げてみたくなりますね。

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しばし銀杏を見上げた後、参道を進みます。

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参道が右に折れているあたりで、狛犬さんのお出迎えです。こちらが左の狛犬さん。

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こちらが右の狛犬さん。どちらも金網に囲まれていてはっきりその姿を見ることができなかったのですが、かなり古いものではないかと思われます。

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右の狛犬さんの後ろ側が、休憩スペースになってました。立派な桜が二本あるのも見えます。

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その先、参道を右に折れると手水舎です。手水舎にも丸い絵馬がたくさん掛けられていますね。

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手前にはかわいい猫も。「皆様ようこそ奥浅草に」と書かれています。この辺りは奥浅草とも言うんですね。

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こちらが手水舎の正面になります。絵馬に囲まれた手水舎と言うのは、けっこう珍しいのではないかと思います。

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お清めをします。やはり丸い絵馬に目が行ってしまいますね。縁結びの神社ですので、「縁=円」で、丸い絵馬になっているようです。

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お清めを終え参道に戻ると、すぐ目の前が拝殿です。

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拝殿前にも狛犬さんがいます。こちらが左の狛犬さん。

今戸神社の左の狛犬

 

狛犬さんの脇には「沖田総司終焉之地」の碑と、「今戸焼発祥之地」の碑です。それぞれの説明も書かれていました。新選組の沖田総司はこの地で没したと伝えられているそうです。また、江戸を代表する焼物だった今戸焼も、この辺りから始まったのではないかと言われているそうです。

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こちらが右の狛犬さん。この拝殿前の狛犬さんは、比較的新しいものに見えますね。

今戸神社の右の狛犬

 

狛犬さんの下には小さな黒猫の置物がたくさん。鉢植えも綺麗に並べられています。

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狛犬さんの右手には、「今戸橋開橋記念」の碑です。今戸橋は現在はなくなっていて、橋の跡だけ残っているようです。

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拝殿に進みます。扉の中に大きな招き猫が見え、それが気になって仕方ありません。

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招き猫は手前に二匹、奥に一匹いますね。でかいです。何故か手前には鶏も。

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よく見ると右の奥にももう一匹招き猫がいました。この大きさの招き猫は、なかなかの迫力です。

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浅草七福神のひとり、福禄寿様もここにはいらっしゃるのですが、どうしても猫に目が行ってしまって。

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招き猫の視線を感じつつ、参拝します。

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参拝を終え、境内を散策してみます。拝殿の右手に御守りや御朱印の授与所があります。

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拝殿を背にして参道を見ると、こんな景色になっています。

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拝殿の右手前には今戸神社のご由緒。

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至る所に小さな猫と鉢植えが置かれています。どちらもなかなかの数です。

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こちらの授与所で御朱印を頂きました。今戸神社の御朱印の他に、浅草七福神のひとり、福禄寿の御朱印も頂くことができます。

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御朱印帳も購入。表が招き猫の可愛い御朱印帳ですね。嫁の希望によりピンクを選びました。

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授与所からさらに右手に進んでみますと、奥には社務所がありました。

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社務所の入口を覗いてみますと、中にも招き猫がたくさんいるのが見えました。

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ベンチがたくさんありましたので、僕たちもしばし休憩します。

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そしてこのベンチ、何故かどれもミッキーなんですよ。猫とネズミってことでしょうか。

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こちらは拝殿の右手前あたりです。こちらにも鉢植えと黒猫の置物が綺麗に並べられています。

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こちらは拝殿に向かい左手前。狛犬さんの後ろ辺りですね。紫の花が咲いている植物が、花火のように広がっています。何の花かわからなかったのですが、帰宅後に調べたところ、どうやら「デュランタ・タカラヅカ」と言う花のようです。

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拝殿の左前にも二匹の招き猫です。

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拝殿を左斜め前からも激写。正面だとどうしても猫を見てしまうのですが、こうして斜めから見ますと、拝殿の素敵な色合いなども改めて認識できます。

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境内の左手は開けています。その奥にも参道が延びていてもう一つの入口があり、今戸神社にはそちら側からでも入ることができます。

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境内からは東京スカイツリーがけっこう近くに見えます。

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しばらく境内でのんびり過ごし、今戸神社を後にしました。

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参拝を終えて

今戸神社がこの日僕たちが訪れた四ヶ所目の神社です。

それまでの三ヶ所、千束稲荷神社、玉姫稲荷神社、熱田神社では、僕たち以外には他の参拝者の姿をほとんど見掛けることもありませんでした。

それに対しこの今戸神社では、けっこうたくさんの参拝者さんに遭遇。しかもそのほとんどが若者です。どうやら縁結びの神社としても有名みたいで、それで若者にも人気のスポットになっている模様。中には人力車で巡って来てる人なんかもいました。

僕たちはそんなこと一切知らずに訪れてしまったんですけどね。

この日は平日だったのですが、きっと土日なんかはもっと多くの若者たちで賑わうんだろうな~と。

神社の印象としては、とにかく「猫」です。「招き猫」推しが凄かったです。

今戸神社は「招き猫発祥の地」とされていますけれど、これには諸説あって、今戸神社が本当に発祥かどうか定かではないみたいなんです。wikipediaは何故か否定的に書いてありました…。

諸説はあるんでしょうけれど、とにかく「招き猫」を前面に推し出している印象を受けましたね。それに縁結びも合体してる感じです。

中でも一番インパクトがあったのが、拝殿の中にいた大きな招き猫です。全部で四匹いるのですが、大きな体で何とも言えない表情をしていて、どうしても目が釘付けになってしまうんです。

手前には福禄寿さまもいるんですけど、招き猫の存在感が強過ぎて、福禄寿を見ようとしても猫に目が行ってしまいます。

猫にばかり視線を持って行かれてしまいがちですが、拝殿も素敵でした。優しい感じの色合いが素敵で、斜め前からのアングルが良かったですね。正面だとどうしても猫を見てしまいますので。

この大きな招き猫のみならず、境内には所狭しと黒猫の置物がたくさんありました。

また、そんな猫と同じくらい鉢植えもたくさんあって、どれも綺麗に手入れされていました。

御神木の大きな銀杏や、立派な二本の桜の木などありましたので、四季折々の綺麗な景色を楽しめる場所でもあるんでしょうね。

御神木の銀杏や手水舎の周りには、珍しい丸い絵馬がびっしりと掛けられていたのも印象的でした。皆さん縁結びを祈願して、ここに絵馬を掛けて行くんですね。

この縁結びの絵馬や、拝殿の大きな招き猫、境内の黒猫と鉢植え。

今戸神社は、全体的にとても賑やかな雰囲気の神社でした。

さらには境内からスカイツリーがけっこう間近に見えて、ついついそれをバックに記念撮影なんかもしてしまいました。

あとは、なぜか休憩所のベンチがミッキーマウスだったのも記憶に残りましたね。

授与所では、目的だった御朱印帳も無事手に入れることができました。対応してくださった、おそらく宮司さんの奥様が気さくに話しかけてくださり、とっても感じが良かったです。

こちら、僕たちが買った今戸神社のピンクの御朱印帳です。

今戸神社の御朱印帳

表に二匹の招き猫、裏には福禄寿です。色は嫁が選びました。ピンク色の御朱印帳を使うのは、僕はこれが初めてです。見開きのところにも、招き猫が捺されていました。

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また、御朱印が閉じた時に写らないように挟む紙があるじゃないですか。あれにも手書きの一言が。

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「他人の幸せも祈るやさしいアナタ」と書かれています。半紙に手書きのメッセージが添えられているパターンは初めてです。ちょっとした心遣いですね。

無事に御朱印帳も手に入れ、御朱印も頂くことができました。

見どころもたくさんで、賑やかな印象を受けた今戸神社、参拝できてよかったです。

今戸神社を後にした僕たちは、続いて地図で見つけた合力稲荷神社へと向かいます。

 

御朱印

こちらが今戸神社の御朱印です。

今戸神社の御朱印

 

浅草七福神の一つ、福禄寿の御朱印も頂くことができます。

今戸神社で頂ける福禄寿の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都台東区今戸1-5-22です。

今戸神社の公式サイトはこちらです。
http://imadojinja1063.crayonsite.net/

 

電車

銀座線 / 浅草線 / 伊勢崎線 「浅草駅」から徒歩15~17分。

つくばエクスプレス 「浅草駅」から徒歩15~17分。

JR常磐線 / 日比谷線 / つくばエクスプレス 「南千住駅」から徒歩20~23分。

日比谷線 「三ノ輪駅」から徒歩22~25分。

伊勢崎線 「とうきょうスカイツリー駅」から徒歩17~19分。

伊勢崎線 / 亀戸線 「曳舟駅」から徒歩25~27分。

徒歩ですとどの駅からも少し距離はありますが、各線の浅草駅が一番近いです。都バスで「浅草七丁目」下車だと徒歩5分、同じく都バスもしくはめぐりんバスで「リバーサイドスポーツセンター前」下車で徒歩1分です。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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