新宿区の四谷にある須賀神社の参拝レポートです。
読み方は「すがじんじゃ」です。四谷の総鎮守として崇敬されてきた神社で、当社の天王祭は江戸の五大祭りの一つともいわれています。映画『君の名は』のロケ地として、境内へと続く石段が登場したことでも有名になりました。四谷三丁目駅、四谷駅、信濃町駅から徒歩圏内です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
『君の名は』のロケ地、四谷の「須賀神社」へ
この日は僕と嫁、そして嫁の妹の三人で神社巡りをしていました。
まずは飯田橋駅で降り、東京大神宮と近くにあった桐生稲荷神社、白菊稲荷神社の三ヶ所に参拝し、市ヶ谷に移動。市ヶ谷では市谷亀岡八幡宮に参拝しました。
朝から神社を回っていましたので、そろそろおなかも減った頃です。
市ヶ谷の亀岡八幡宮を最後に、この日の神社巡りは終了にし、どこかで一杯引っ掛けながらお昼でも、と思っていたのですが…。
市ヶ谷のお隣は四谷です。そして四谷には須賀神社があるのを思い出してしまったんです。
というのも、二週間くらい前に、僕は嫁と二人で『君の名は』を映画館に観に行ったんです。そして映画の中には、四谷にある須賀神社の階段が登場して、それがまた最後のいいシーンで出てきたんですよ。
それまで四谷にある須賀神社というのは知らなかったのですが、テレビなどでも『君の名は』の聖地巡礼の地としてけっこう取り上げられていて、僕もそれを見て知りました。
この日の神社巡りで訪れた飯田橋や市ヶ谷は、僕は普段あまり来る機会がない場所です。隣の四谷にもなかなか行く機会はありません。
ですので、どうせならこの勢いで四谷の須賀神社も行ってみちゃおうかと。
『君の名は』がまだまだ盛り上がっている時期ですし、聖地巡礼で訪れている人も多いかもしれないので、もしかしたらゆっくり参拝できないかも、という不安はありましたが…『君の名は」を見たばかりということもあり、さらにはミーハーな気持ちもそれに加わり、須賀神社に向かうことに。
ちなみに、僕と嫁は映画も観たばかりだったのですが、この日一緒だった嫁の妹さんは映画を観ていません。ですので完全に僕たち夫婦の我儘に付き合う形になったわけですが。
時間はお昼を過ぎていましたが、お昼ご飯は後回しにして、まずは四谷へと向かいました。
四谷駅から歩いて10分ちょっと。
須賀神社へと続く石段が目に入り、石段の上には予想通り映画の聖地巡礼と思われる人がたくさん…。
大勢の人が石段を撮影している中、その石段を上ります。
ご由緒
ご祭神は、須佐之男命(すさのおのみこと)と、宇迦能御魂神(うかのみたまのみこと)です。
須佐之男命は、素戔嗚尊とも表記される天照大御神の弟で、ヤマタノオロチを退治した荒ぶる神です。宇迦能御魂神は、食物や穀物の神様で、倉稲魂命とも表記され、稲荷神と同一です。
創建は江戸時代前期の寛永11年です。古くより一ツ木村(現在の赤坂)の鎮守として祀られていた稲荷神社を、江戸城外堀の建築のため、四谷に遷したしたのが始まりとされています。
その約三年後の寛永14年には、日本橋大伝馬町の鎮守として神田明神の摂社に祀られていた須佐之男命を合祀します。
須佐之男命は、日本における神仏習合の神である牛頭天王(ごずてんのう)としても信仰されてきたため、江戸時代には稲荷天王、四谷牛頭天王社と称され、親しまれていました。
明治の神仏分離により須賀神社へと改称され、現在に至ります。
須賀神社という社名は、日本神話においてスサノオが八岐大蛇を退治し、クシナダヒメを妻とした後に、出雲国の須賀に立ち寄った際、「吾此地に来て、我が御心すがすがし」と言ってそこに宮を作ったことに由来しているとおわれています。全国にある須賀神社も同様の由来とされています。
第二次大戦時に社殿の一部が焼失しましたが、再興されました。
社殿内には、平安時代の和歌の名人36人の総称である「三十六歌仙」の肖像画(江戸時代に奉納されたもの)があり、新宿区の有形文化財に指定されています。
近年では、映画『君の名は』のロケ地として登場したことでも知られています。
境内案内
四谷駅から新宿通りを西に進み、途中にある路地を左折して少し進むと、須賀神社へと続く石段が見えてきます。
こちらが映画『君の名は』のラストシーンで登場した石段です。石段の上には聖地巡礼で写真撮影をしている人がたくさん。
皆さん上から石段を撮影していますので、ちょっと上りづらいです。注目されているようで…。
石段を上り、他の方々に混じって、『君の名は』で登場したアングルを僕も撮影してみました。ミーハーですみません。
石段を撮影し終わり、参道を進みます。石段を上った右手が参道になっています。
聖地巡礼の皆さんは主に石段のところに集中していましたが、鳥居の先にはおじさん達の姿が大勢見えて、どうやらお祭が開かれている様子。
こちらが須賀神社の鳥居です。
鳥居の手前、右側にも少し広めの石段がありました。
石段の途中に、須賀神社のご由緒書き。
一礼して鳥居をくぐり境内へ。
鳥居の先には狛犬さんがいらっしゃいます。こちらは左の狛犬さん。
こちらは右の狛犬さんです。おじさん達も大勢います。皆さん酔っ払ってる様子。
おじさん達の合間を縫い、参道を進みます。右手に手水舎です。
手水舎には龍がいました。
手水舎の隣には、火の見櫓。
お清めをして拝殿へと向かいます。社殿はけっこう大きいです。
拝殿前へ。社殿は少しクリーム色の入った白を基調とした建物で、綺麗です。
参拝させて頂きます。扁額には須賀大神と稲荷大神。
参拝を終え、境内を散策してみます。こちらは拝殿側から見た入口の鳥居です。おじさん達が楽しそうにお酒飲んでます。羨ましい。混ざりたい。
社殿の右奥に小路がありましたので、そちらに行ってみることに。
小路の右手には祖霊社です。
さらに小路を進むと、少し小さめの狛犬さんがいらっしゃいました。少し変わった形の狛犬さんです。こちらは左の狛犬さん。
こちらは右の狛犬さん。葉っぱに隠れてしまっていますが。
小路の先に社務所です。こちらで御朱印を頂きました。
再び拝殿前に戻ります。拝殿の左手には大黒様が祀られていましたので、こちらにも参拝。
拝殿に向かって左手には銅像がありました。須賀神社の氏子総代を長く務められた飯塚正兵衛という方の像で、戦災からの復興にも尽力した方とのこと。
銅像の右には慰霊碑です。
社殿の左奥へと進むと、左手に「三十六歌仙」の肖像画のレプリカが展示されています。
こちらは社殿を左側から撮影。
さらに左奥を進むと、突き当りに稲荷神社です。天白稲荷神社です。
鳥居をくぐったところに、可愛らしい狛犬さんが一対いらっしゃいました。
鳥居の脇には、岩の中に祠のようなものもありました。
天白稲荷の脇からも、境内には出入りができます。
再び拝殿前に戻ります。こちらは左斜め前からの社殿です。
一通り境内を散策したので、帰路に就こうかと。おじさん達の奥に神楽殿です。
参道を戻り、再び『君の名は』の聖地巡礼の皆様を掻き分け、須賀神社を後にしました。
参拝を終えて
初めて訪れた須賀神社でしたが、見どころも多く思っていたよりも大きな神社でした。
映画『君の名は』が大ヒット中でして、その中に登場した神社でもありましたので、聖地巡礼の人がものすごく多いのでは…と不安を抱えながら訪れたのですが、予想していたよりも人は少なかったです。映画に登場した石段の上にはそれなりに人だかりができていましたが、神社の方にはそれらしき人はほとんどいなかったかと思います。
代わりに、お祭りがあったようで、境内には酔っ払いのおっさん達がたくさんいました。一瞬おっさん達も皆、聖地巡礼か?と思ってしまったのですが、全然違いましたね。
『君の名は』を二週間ほど前に見た僕と嫁も、ミーハーな感じではありますが、やはり石段の上からの写真は撮ってしまいました。新海誠監督もここに来てたのかな~など考えながら。
肝心の須賀神社ですが、とても素敵な神社でした。クリーム色っぽい白を基調とした社殿も柔らかな印象で素敵でしたし、境内が意外に広くて、境内社も多かったです。
社務所には丸々と太った可愛い猫がいて、御朱印を待つ間、嫁がずっと猫と遊んでいました。
この日おもいきって足を延ばして訪れた須賀神社ですが、参拝できてよかったです。『君の名は』のロケ地も見れましたし。
『君の名は』には他にも神社がいくつかロケ地になっているようで、岐阜にある飛騨山王日枝神社などは有名みたいです。そちらにもいつか行ってみたいですね。ミーハーですが。
ついでと言っては何ですが、僕は地元が長野の諏訪地方でして、諏訪湖も『君の名は』に登場した糸守湖のモデルといわれていて、夏に帰省した際に、訪れています。こちらは僕が別で書いているブログです。
このままいつか、『君の名は』の聖地を制覇してしまうかもしれません。
この日は飯田橋、市ヶ谷、四谷と、JR総武・中央線沿いの神社をいくつか回りましたが、どこも素敵な神社でした。いい神社巡りができました。
この後新宿に移動し、昼間から一杯引っ掛けて帰宅しました。
神社巡りの後のお酒を辞められません。
御朱印
こちらが須賀神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都新宿区須賀町5です。
須賀神社の公式サイトはこちらです。
https://sugajinjya.or.jp/
電車
①丸ノ内線「四谷三丁目駅」から徒歩7~10分。
②JR総武線・中央線 / 丸ノ内線 / 南北線「四谷駅」から徒歩10~13分。
③JR総武線「信濃町駅」から徒歩12~15分。
四谷駅、四谷三丁目駅、信濃町駅のちょうど中間くらいに位置していますので、どの駅からでも多少歩くかとは思います。一番近いのは丸ノ内線の四谷三丁目駅です。
駐車場
境内に数台駐車できる参拝者用の駐車場があります。特別な日でなければ問題なく停められるかと思います。また、近くにコインパーキングなど、いくつか駐車場もあります。
周辺のパワースポット
新宿区の神社一覧