靖国神社
英霊をお祀りした「靖国神社」へ
千代田区の九段下にあるパワースポット、靖国神社に行って参りました。読み方は「やすくにじんじゃ」です。正式には表記が少し難しい方の漢字で「靖國神社」と書きます。
私事ではありますが、この靖国神社が、僕のブログで紹介する記念すべき100ヶ所目の神社となります。
何かと話題になる神社でもありますし、日本人にとっては特別な想いがあったりする場所ではないかと思います。
僕はこれまでにも靖国神社には何度となく参拝したことがあるのですが、ここ最近は訪れていませんでした。最後に参拝したのが一昨年の六月です。嫁と二人で参拝し、その時に初めて御朱印も頂きました。
僕はこのような神社と御朱印のブログを書いておりますが、書き始めたのがまだ数ヵ月前です。それ以前に参拝し御朱印を頂いた神社に関しては、写真など一切撮っていなかったりしましたので、こちらのブログでも紹介はしていませんでした。靖国神社もそのうちの一つです。
そんな個人的な事情などもあり、近々また行きたいな~と思っていたわけです。
そして、我が家にはこんなものがあったんですよ。
靖国神社の境内には「遊就館」と言う戦争の遺品などが展示された施設があります。その招待券が二枚です。
しかも一枚は期限が間近に迫っている状態。
この招待券なのですが、一昨年に靖国神社を訪れた際に、「昇殿参拝」というのをしております。これは拝殿の中まで上がらせて頂き参拝できると言う、なかなか特別感のある行為です。
昇殿参拝には初穂料が掛かりますが、靖国神社を訪れたなら、ぜひ一度はお勧めしたい参拝です。
そして以前の昇殿参拝時に、御神酒など何点かのお品を頂きまして、その中にこの「遊就館」の招待券が入っていました。
靖国神社にはこれまで何度も訪れているものの、遊就館にはまだ数回しか足を踏み入れたことがありません。館内を全て観て回るのは、けっこうな時間を要しますので、その都度というわけにもいかず。一昨年に嫁と訪れた際にも入ろうかと思ったのですが、たまたま閉まっていて、入れず。
ですのでずっと行きたかったんですよ。
そんな折、靖国神社から初詣のご案内が自宅に届き、そこには福引き券などと一緒に遊就館の招待券が入っているではありませんか。
つまり、以前訪れて昇殿参拝の際に頂いた招待券と、今回送られて着たもので、我が家には二枚の招待券があることに。
しかも一枚の期限が迫っておりましたので、これはもう行くしかありません。
と言うわけで、さっそく嫁と予定を合わせて出掛けることに。
事前に靖国神社周辺を調べましたところ、近くに平将門を祀っている「築土神社」がありましたので、そちらにも寄ってみることに。築土神社は九段下駅のすぐ近くでしたので、まずそちらに寄ってから靖国神社に向かうことにしました。
築土神社への参拝を終え、武道館方面に歩くこと数分。
久しぶりの靖国神社に到着しました。
ご由緒
ご祭神は、「祖国を守るという公務に起因して亡くなられた方々の神霊」です。
幕末から明治維新に掛けての内戦で命を落とした方々や、志士たち。日清戦争、日露戦争、大東亜戦争(第二次世界大戦)などの戦争で、国家のために亡くなられた方々。軍人だけではなく、従軍看護婦や女学生など戦争で命を落とした軍属や民間の方々。台湾や朝鮮反動出身者で戦死した軍人。戦争終結時に戦争犯罪人として処刑された方々。男女や身分などの区別なく、246万6千余柱の神霊が「英霊」として祀られています。
創建は明治2年です。明治が誕生するための大きな変革であった明治維新では、戊辰戦争などの内戦により多くの人々が命を落としました。明治天皇は、それら国家のために命をささげた人々の名を後世に伝え、その御霊を慰めるために、現在の地に「招魂社」を創建したのが起源です。
明治12年に、社号が現在の「靖国神社」に改称されました。
大東亜戦争までは陸軍省および海軍省が管理していましたが、戦後には宗教法人となっています。
大戦後の東京裁判にて、戦争犯罪人(いわゆる戦犯)として裁かれた人々も祀られているため、閣僚参拝などが行われた際には、中国や韓国から非難の対象となり、議論が巻き起こる神社でもあります。2011年には韓国系中国人による放火事件、2013年には韓国人による放火未遂事件、2015年には韓国人によるトイレ爆破事件も起こっています。
特定の国からは問題視されている神社ではありますが、死者の御霊が子孫を見守ってくれると言う、日本人には伝統的に受け継がれた考えにより、厚く信仰されている神社です。
全国に十六社しかない、天皇により勅使が遣わされる勅祭社の一社でもあります。
境内案内
九段下駅から徒歩で5分ほど。日本武道館方面に歩いて行きますと、靖国神社の入口に到着します。大きな参道と鳥居が視界に飛び込んできます。
まず入口には一対の狛犬さん。こちらは左の狛犬さん。少し高い位置にいます。
こちらが右の狛犬さん。どちらも遠くを見ているかのようです。
こちらが最初の鳥居である「第一鳥居」です。かなりでかい鳥居です。その大きさに圧倒されます。高さは25mあるそうです。
第一鳥居の両脇にも狛犬さんがいます。こちらは左の狛犬さん。かなり特徴のある顔立ちをした狛犬さんです。怪獣のようにも見えてしまいます。
こちらは右の狛犬さん。同じく怪獣のような容姿をしています。
右の狛犬さんの近くに「さざれ石」です。さざれ石って、君が代で耳にしている石ではありますが、普段なかなか見る機会はありません。ですが神社を訪れていますと、意外と置かれていたりするんですよね。
一礼して第一鳥居をくぐります。青空に映える大きな鳥居は迫力がありました。
広い参道を進みます。参道の両脇には大きな銀杏が連なっています。
参道の中央、高い位置に銅像があります。「大村益次郎」と言う人物の銅像で、彼は近代日本陸軍の創設者であり、靖国神社の創建に尽力した人物とのことです。日本最初の西洋式銅像として、明治26年に建てられたものです。
大村益次郎銅像の左手に、もう一つ鳥居があります。駐車場への入口になっている鳥居ですね。
そちらの鳥居にも行ってみます。鳥居前には狛犬さんがいました。こちらは参道に向かって左側の狛犬さんです。
こちらが右の狛犬さんです。どちらも凛々しい表情をしています。
鳥居の近くに喫煙所があり、その手前には境内案内図がありました。靖国神社の境内はかなり広いです。
再び参道を進みます。先には第二鳥居と門が見えます。
参道の途中には、休憩所や土産物屋さんもあります。
第二鳥居の手前には、参道を横切る道路が通っていて、そこには大きな灯篭がありました。
道路を渡り第二鳥居に近付きます。第二鳥居は青銅製の鳥居では日本一の大きさの鳥居とのこと。
第二鳥居の手前辺りで後ろを振り返りますと、こんな景色が広がっています。
一礼して第二鳥居をくぐりますと、その先左手に大きな手水舎です。こちらでお清めをします。
手水鉢もとても大きいです。キャンプ場の水場を思い出してしまいました。笑
手水舎の向かいには、奉納された酒樽。
手水舎の先に、靖国神社のご由緒が書かれています。
参道を進むと「神門」と呼ばれる門です。
神門の扉には大きな菊の紋章。かなり大きいです。
門を抜けますと、その先には鳥居と拝殿が見えます。
神門の先はとても開けた空間になっています。広いです。こちらは参道の右手。桜の木がたくさんあります。
灯篭があったのですが、よく見ますと上に何匹もの龍が乗っていて、かっこいい灯篭でした。
神門脇の大きな銀杏の木には白鳩がたくさん留まっていました。
こちらは参道の左手です。木々の先には「斎館」と書かれた大きな建物。
こちらが参道を進んだ先の「中門鳥居」です。ここまで来ますとようやく拝殿の全体像が見えてきます。
中門鳥居から左手にも参道が伸びていて、その先にたくさんの絵馬が展示してあるのが見えましたので、参拝前にちょっと行ってみます。
「全国神社奉納絵馬展」と書かれていて、各地の神社の絵馬が展示されていました。ついついじっくり見てしまいます。それぞれ個性のある絵馬が展示されていて、面白かったですね。さらに近くには「奉献酒銘柄展」もあり、奉納されたお酒の銘柄も展示されていました。
そのまま絵馬展の先の参道を進んでみます。鳥居ではなく門がありましたので、そちらからいった境外に出てみます。この門が「南門」です。写真は境外から見た南門です。
門の扉には菊の紋章が彫られていました。
南門の前にも一対の狛犬さんがいます。顔がかなり特徴的ですね。こちらは境外から門に向って左手の狛犬さん。
こちらが右手の狛犬さんです。どちらの狛犬さんも、迫力も威厳もあるのですが、鼻の穴が大きいので、なんとなく愛嬌も感じてしまう顔立ちです。笑
南門をくぐって境内に入ると、左手にも広い道が続いています。正面かから拝殿を見た時の左奥にあたる位置ですね。この先に「元宮」があるようです。
南門から中門鳥居に戻る途中にも、小さな鳥居が一つありました。こちらはどのような鳥居かわからなかったのですが…手だけ合わせて前を通らせて頂きます。
少々寄り道をしてしまいましたが、参拝するため中門鳥居に向かい参道を戻ります。
一礼して中門鳥居をくぐります。鳥居の先、右手には御守りなどの授与所があります。中門鳥居内の拝殿前は撮影禁止となっています。
こちらが靖国神社の拝殿です。とても立派な拝殿です。(鳥居の手前から撮影しました。)拝殿前に進み、気持ちを引き締めて参拝します。
拝殿の右手には、大きな絵馬がありました。今年(2017年)は酉年ですので、大きな酉の絵馬です。
絵馬の右手が御朱印所になっています。御朱印はこちらで頂くことができます。
一礼して中門鳥居を出ます。拝殿に向かい右手にも参道が延びていますので、そちらにも行ってみます。
桜の木がたくさんある奥には能楽堂がありました。こちらも立派な建物です。
その先には「参集殿」。本殿に参拝したり、祈祷を受ける際には、こちらから受付をします。
さらに先に進みますと、突き当たりに白い大きな建物です。こちらが戦死者の遺品などが展示されている「遊就館」です。
遊就館の入り口はガラス張りでお洒落な感じです。招待券を手に、遊就館に入ります。
遊就館の中に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、零戦です。これだけでも中に入って見る価値があります。零戦を見れるというのは、感慨深いものがありますね。
ゼロ戦の近くにはSLも展示されています。第二次大戦中にタイとビルマ(現ミャンマー)を結ぶ泰緬鉄道(たいめんてつどう)で走っていたSLだと説明が書かれていました。
大砲も展示れさています。このエリアは入場券がなくても入ることができます。この後は招待券を使い、嫁と二人で中に入り、2時間ほど掛けて遊就館を巡ってきました。中にはもう一か所ゼロ戦や魚雷などが展示されている場所があるのですが、そこを除いては撮影禁止です。
館内にはお土産物屋さんもあります。嫁が「のらくろ」の手ぬぐいを購入(笑)。こちらも入場券がなくても入れるエリアです。
お茶や軽食ができるカフェもあります。僕たちはお昼前には境内に入っていたのですが、遊就館が思っていたよりも広く、2~3時間掛ってしまいまたので、予想以上の空腹状態に…笑。ですので急遽、こちらのカフェで海軍カレーと焼きそばを頂きました。
遊就館については、こちらの記事でも紹介していますので、よかったら見てやってください。
遊就館を出ますと、すでに陽が落ち始めています。少し早足で散策することに。遊就館から拝殿を右回りで後ろに回る道がありますので、そちらに進んでみます。「戦歿馬慰霊像」と「軍犬慰霊像」があります。
その向かい側には、東京裁判でただ一人、被告団全員を無罪とする意見書を提出した、インドのパール博士の碑や、戦時中に夫を亡くし子供を育て上げた「母の像」があります。
さらに奥に進みます。本殿の裏手にあたる場所ですね。庭園のようになっています。
庭園の先には「靖泉亭」と書かれた茶室がありました。その右手には「啓照館」と言う相撲に関係した建物があり、その奥には相撲場もあるようです。
さらに奥には池です。ここは「神池庭園」と呼ばれる庭園でした。
神池庭園を一周してみます。池には金色の鯉もいました。池から本殿側を見ますとこんな景色です。
完全に夕方になってきてしまいましたので、足早に参道を戻ります。
再び拝殿前に。夕暮れの拝殿も素敵でしたので、斜め前からのアングルでも撮影してみました。
こちらは拝殿を鳥居越しに正面から。夕暮れの神社もまた風情がありますね。
帰路に就きます。行きは気付かなかったのですが、神門の近くにもう一つ「さざれ石」があるのを発見しました。酒樽の脇辺りです。
参道を戻ります。こちらは参道からの第一鳥居です。夕暮れの中に立つ鳥居が素敵です。一礼して鳥居をくぐり、靖国神社を後にしました。
参拝を終えて
久しぶりに訪れた靖国神社。
今回はいつも以上に境内をじっくりと回ることもできましたし、初めて見るものも多かったです。
狛犬さんが全部で四対いるのも初めて発見しましたし、それぞれ個性的な狛犬さんで、どれも印象に残っています。特に第一鳥居の前にいた狛犬さんが、怪獣のような顔をしていて、一番印象に残りました。
そしてやっぱり、まず目に入る第一の鳥居が、大きくて迫力満点ですね。圧倒されてしまいます。
他にも見どころがたくさんあって、短時間ではとても散策し切れない神社ですね。境内もとても広いですし。
ちょうど全国の絵馬展も開催されていて、各地の絵馬を一堂に見れてしまうのはお得感があり、面白かったです。
また、境内に見廻りをする警察官が多かったのも、靖国神社ならではかと思います。過去には物騒な事件も起こっている神社ですので、その辺りは当然なのかと思うのですが。ただ、写真を撮る際に、なんとなく注意されそうで怖かったです…笑。特にそんなことはなかったんですけどね。
有名な神社だけに、この日は平日だったのですが、参拝者も多かったです。おそらく土日はもっと大勢の参拝者で賑わうのではないかと。以前訪れたのは夏だったのですが、その時は観光バスが何台も停まっていて、今回よりもたくさんの参拝者が訪れていました。
僕たちが訪れたのは一月の中旬です。寒い日ではありましたが、天気にも恵まれ、散策するのには気持ちよい空でした。
青空に映える拝殿も素敵でした。
この日は「遊就館」と言う、戦死者の遺品などが展示されている施設にも立ち寄ったのですが、この施設は日本人なら一度は訪れるべき施設なのではないか、と感じてしまうくらい、心に響く施設です。
館内はかなり広いです。見るものも多いです。全てじっくり見ようとしますと、おそらく一日掛けても足りないくらいではないかと。戦死者の遺品や遺書なども多く展示されていて、僕は何度も涙が出そうになってしまいました。
広島の平和記念資料館にも通じるものがある施設だと思います。
気軽な気持ちで入館した僕と嫁ですが、気が付けば閉館の時間が迫ってきてしまうほど、真剣に見てしまいました。それでも全く時間が足りず、かなり足早に流しながら見てしまいましたが、できればもっと時間を掛けて回りたい施設でした。
戦争と言うものについて。戦争に関わった一人一人の人間について。人生について。
とても心に響きました。
靖国神社を訪れる際には、是非この遊就館にも立ち寄ってみてください。時間には余裕を持って立ち寄ることをお勧めします。
遊就館は入場料が掛ります。料金は大人800円、大学生500円、中高生300円、小学生以下無料です。開館と閉館時間は午前9時~午後4時30分です。たまに臨時休館などあるようですので、HPをチェックしてから行った方がよいかと。
フリーのエリアにも零戦など展示されていますので、お時間のない方はそれだけでも見る価値があるかと思います。
僕は零戦を見て、「かっこいい」と思う気持ちと、「これに乗って若者が突っ込んで行ったんだな~」と言う何とも言えない気持ちと…。
「永遠のゼロ」を思い出してしまったり。
東京のこんな身近な場所に、戦争のことをこれだけ伝えている場所があるということを、ぜひ多くの人に知って欲しいです。
外交問題などで取り上げられてしまうので、何かしら偏見を持っている方も多いかと思う靖国神社ですが、この国のために命を落とした英霊をお祀りしている神社です。その犠牲の上に現代の日本があるんです。僕はそんな想いで参拝をしています。
是非また訪れたいと思います。
そして今回、全部隈なく散策したつもりだったのですが…
うっかり見逃してしまった場所もあるんです。
この記事を書いていて気付いたんですけどね…汗。
南門の近く、拝殿の左奥にあたる場所に「元宮」と「鎮霊社」があり、後で行ってみようと思いながら、うっかり忘れて帰って来てしまいました…。
遊就館で思わぬ長居をしてしまい、夕方になってしまったので、その後は多少焦って散策してしまったのが原因かと思うのですが。
見逃し場所があると悔しくなってしまうんですよ。笑
次に参拝した際には、しっかりとそちらも回ってみたいと思います。
この日は「築土神社」と「靖国神社」の二ヶ所に参拝し、帰路に就きました。
どちらも素敵な神社で、気持ちの良い参拝ができました。
御朱印
こちらが、以前参拝した際に頂いた、靖国神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、8時から17時までです。
また、開門時間は6時、閉門時間は11月~2月が17時で、3月~10月が18時となります。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都千代田区九段北3-1-1です。
電車
①東西線 / 半蔵門線 / 都営新宿線 「九段下駅」1番出口から徒歩5分。
②JR総武線 / 有楽町線 / 南北線 / 大江戸線 「飯田橋駅」から徒歩10分。JRなら西口、地下鉄はA2かA5出口です。
③JR総武線 / 有楽町線 / 南北線 / 都営新宿線 「市ヶ谷駅」から徒歩10分。地下鉄はA4出口です。
上記のどの駅からでも徒歩圏内ではありますが、一番近いのは九段下駅です。
駐車場
境内に参拝者用の有料駐車場があります。駐車料金は普通車で1時間400円です。
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靖国神社の公式HPはこちらです。
http://www.yasukuni.or.jp/
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