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筑土八幡神社(新宿区)の御朱印と見どころ

筑土八幡神社の紹介

新宿区にある筑土八幡神社の参拝レポートです。

読み方は「つくどはちまんじんじゃ」です。東西線の神楽坂駅と飯田橋駅のちょうど中間くらいに鎮座する、牛込東部の鎮守社です。新宿区内で最古といわれる石鳥居や、二猿の庚申塔があり、どちらも区の有形文化財に指定されています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

神楽坂・飯田橋の「筑土八幡神社」へ

この日は嫁と二人で、神楽坂の神社巡りに出掛けてきました。

お昼くらいに神楽坂駅に降り立ちまして、そこから駅周辺にある神社をぐるっと一周してやろうと。

僕たちは数年前にも一度だけ神楽坂には遊びに来ていて、そのときに「赤城神社」と「北野神社」、その二社には参拝しています。当時はまだ御朱印を頂くということもしていませんでしたし、こちらのブログも書いてはおりませんでした。ですので、いつかまたちゃんと参拝して、御朱印を頂いたり、写真撮影をしたりしたかったんです。

ちょうどこの日は神楽坂から程近い中野にて、僕も嫁も午前中だけ用事がありましたので、その足で午後は神楽坂に行ってみよう!という流れになりました。

で、せっかくなので赤城神社と北野神社だけではなく、周辺にも他の神社があれば、できるだけ回ってみようという、いつものパターンです。

事前に周辺の神社をピックアップし、回る順番も決めてしまいます。

神楽坂駅からまず向かったのは、駅のすぐ近くにある赤城神社です。

赤城神社への参拝を終え、次に目指したのが、こちらの記事で紹介する筑土八幡神社。

僕は以前、九段下の靖国神社近くにある「築土神社」には参拝したことがあります。築土神社は平将門の首桶があったといわれている神社でして、読み方は「ちくど」ではなく「つくど」です。

九段下からもそんなに離れていない神楽坂と飯田橋の間に、筑土八幡神社。筑土の読み方も、築土神社と同じく「つくど」です。自然と、これは何か繋がりがあるのか?と思ってしまいます。

そんなことを漠然と考えながらも、それ以上の下調べはしないまま、筑土八幡神社へと向かいます。その辺がけっこう適当なんです、僕たちは。

ろくに下調べもしないまま参拝し、帰宅後に色々調べて、見逃した場所などあることがわかり、後悔することも多々あります。反省せねばいかんのですが、ついついそういう愚かな行為を繰り返してしまうんです。愚か者です。

赤城神社より、地図を見ながらできるだけ近道を、と細い路地を歩いて行きますと、結局どこを歩いているのかわからなくなり、大きめの道に出ます。愚か者です。

そうこうして歩くこと、赤城神社からは10分くらいだったでしょうか。

大きな交差点の少し奥に、丘の上へと石段が延びているのを発見します。

無事、筑土八幡神社に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、応神天皇(おうじんてんのう)神功皇后(じんぐうこうごう)仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)の三柱です。

応神天皇は第15代天皇で、誉田別尊とも称され、武神である八幡神と同一とされています。神功皇后は応神天皇の母親です。仲哀天皇は第14代天皇で、応神天皇の父親であり、神功皇后の夫です。

創建は平安時代の初期で、今から約1200年前になります。この地域に住んでいた老人の夢に八幡神が現れ、そのお告げにより、里人たちが八幡宮を祀ったのが始まりとされています。

その後、入唐八家の一人でもある慈覚大師(円仁)が、東国を訪れた際に祠を建て、天台宗の開祖である最澄の作といわれた阿弥陀如来像を安置しました。その際、八幡の総本社である宇佐神宮の宮土を土台としたため、筑土八幡宮と呼ばれるようになったそうです。

戦国時代には、江戸城主だった上杉朝興により社殿が造営され、この地域の鎮守となりました。

江戸時代初期には、江戸城の田安門近くにあった田安明神が当社の隣に遷座し、二社は隣接して鎮座していました。田安明神はその後、明治になり築土神社に改称されています。

昭和には第二次大戦時の空襲により、二社とも焼失してしまいます。築土神社は九段下に遷座し再建され、当社は現在の地にて再建され、現在に至ります。

参道には新宿区内で最古といわれる石鳥居や、二猿の庚申塔があり、どちらも新宿区の有形文化財に指定されています。

牛込東部の鎮守として崇敬され、古い歴史を持つ神社です。

 

境内案内

こちらが筑土八幡神社の入口です。丘の上へと石段が延びています。右手前には、明治から昭和にかけての作曲家、田村虎蔵の碑があります。

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一礼して鳥居をくぐり石段へ。両脇には桜の木が見えます。

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すぐ右手に筑土八幡神社のご由緒。

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石段の途中には、二つ目の鳥居です。

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こちらが、新宿区内では最古といわれる石鳥居です。江戸時代、八代将軍吉宗の頃に奉納されたものとのこと。

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一礼し、歴史ある石鳥居をくぐります。

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鳥居の先、すぐ左手には石鳥居と庚申塔の説明が書かれていました。

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石段の右手は公園になっています。坂の角度のまま、すべり台になってました。

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石段を上がり切りますと、こんな景色です。けっこう開けてます。奥の赤い社殿と、右手の大きな銀杏が目に留まります。

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銀杏の手前に手水舎です。

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まずはお清めを。

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手水舎の脇に、二匹の猿が描かれた庚申塔です。そのお隣には百度石と御神木のイチョウ。後ろには境内社も見えましたので、後ほど参拝させて頂くことに。

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庚申塔をしばし眺めます。上には太陽と月が刻まれ、下の二匹の猿は桃の木を掴んでいます。三猿ではなく、このような二匹の猿が彫られている庚申塔は大変珍しいそうです。

筑土八幡神社の庚申塔

 

お隣のイチョウも凄いです。思わず見上げてしまいます。

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庚申塔とイチョウの向かいには神輿庫です。

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神輿庫の脇には奉納された酒樽が積まれてました。

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参道を進み、拝殿へと向かいます。左奥の大きな木も目を惹きますね。

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右手が社務所です。社務所の前には、これまた立派な桜の木がありました。

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社殿は赤と白を基調とした建物で、玉垣に囲まれています。

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拝殿前には狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。

筑土八幡神社の左の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。笑っているようにも見えますね。

筑土八幡神社の右の狛犬

 

拝殿の前へと進み出ます。

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静かな時間が流れる中、参拝します。

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参拝を終え、境内を散策してみます。こちらは拝殿を振り返った景色です。

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右手の社務所にて、御朱印を頂きました。

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拝殿を右斜め前、社務所前から。

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境内の左手奥に小路が延びていましたので、行ってみます。奥に映っているのは嫁です。

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小路を進みますと、脇から本殿も見えました。その奥には神輿庫です。筑土八幡神社には、後ろからも出入りできりようになっています。

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再び拝殿前に戻ります。こちらは拝殿を左斜め前から。

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境内の右手を引きの絵で。境内社の左に見えるのは神楽殿です。

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イチョウの後ろにある境内社の宮比神社へ。こちらは宮殿の平安を守る女神である、大宮売命(おおみやのめのみこと)をお祀りしています。

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宮比神社に参拝。

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静かな境内にてもうしばらく過ごし、筑土八幡神社を後にしました。

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参拝を終えて

神楽坂周辺はその地名の通り坂が多いのですが、筑土八幡神社はそんな中でも丘の上、一段と小高い場所にある神社でした。

新宿区最古と言われる石鳥居のある石段を上ると、広々としていて静かな境内に出ます。

僕たち以外にも意外と多くの参拝者の姿はあったのですが、それでも境内は静かな雰囲気で、ゆっくりと時間が流れていた気がします。

そしていつものごとく僕たちが境内をうろうろしていますと、いつの間にやら他に人の姿もなくなりまして、そこは僕たち夫婦しかいない空間に。そうなるといっきに静けさの度合いが深まります。

僕が筑土八幡神社にて一番印象に残ったのは、そんな静かな空気です。とても居心地がよかったです。

時間がゆっくりと流れる境内にて、とっても珍しいものを見ることもできました。それは、手水舎の脇にあった庚申塔です。

庚申塔と言えば、僕はこれまで三猿や青面金剛(青面金剛明王)が彫られたものは何度となく目にしていますが、二匹の猿というのは初めてです。しかも二匹が仲良く桃の木から桃をもいでいる絵です。なんだかとっても微笑ましく、ほっこりするような絵でした。

このような二匹の絵が描かれた庚申塔は、全国的にも珍しいものとのこと。

二匹のお猿さんが仲睦まじくしていることなどから、縁結びのパワースポットとしても知られているみたいですね。

庚申塔のお隣にある御神木の大きな銀杏も、存在感がありました。

参道の石段と社務所の前には、とても立派な桜の木もあります。僕たちが訪れたのは完全な冬でして、桜の時期にはまだまだ遠かったのですが、これはきっと春は綺麗だろうな~と。

帰宅後に桜の時期の画像を検索してみると、予想通り境内は素敵な景色になってました。是非春にも訪れてみたいです。

桜は見れませんでしたけれど、静かな境内にて、静かな時間を満喫させて頂きました。

赤と白を貴重としたシンプルな社殿、笑っているような狛犬さん、境内社の宮比神社。隅々までのんびりと散策させて頂きました。

また、九段下にある築土神社と社名が近かったので、何か関係があるのかな~と参拝前から思っていたのですが、江戸時代には築土神社が、筑土八幡神社のお隣に遷座して、二社は隣接して建ってたそうです。築土神社は元々は田安明神と呼ばれていたものが、こちらに鎮座していた時期に、その地名に因んで築土神社と改称されたとのこと。

第二次大戦の被災により、築土神社は九段下へと遷座してしまいましたが、二社にはそんな繋がりがあったんですね。すっきりしました。

一月の午後に訪れた筑土八幡神社。

いい参拝ができました。

続いては、地図にて見つけた「改代稲荷神社」へと向かいます。

 

御朱印

こちらが筑土八幡神社の御朱印です。

筑土八幡神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、8時くらいから17時くらいまでとのことです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は、東京都新宿区筑土八幡町2-1です。

筑土八幡神社の公式サイトはありません。

 

電車

各線 「飯田橋駅」から徒歩7~9分。

東京メトロでしたら「C1」出口を出て左、JRでしたら東口からになります。筑土八幡町という大きな交差点の一角が入口です。

東西線 「神楽坂駅」から徒歩8~10分。

1番出口を出て左に進み、神楽坂上交差点を左折。そのまま道なりに進むと、大きな交差点の一角に石段が現れます。

大江戸線 「牛込神楽坂駅」から徒歩8~10分。

A3出口を出て右へ。そのまま道なりに進むと、大きな交差点の一角に石段が現れます。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。コインパーキングが近隣にいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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