長野市にある戸隠神社の宝光社の参拝レポートです。
戸隠神社(とがくしじんじゃ)は五社からなる神社で、宝光社はその一社です。
読み方は「ほうこうしゃ」で、左右に杉が聳える270余段の石段でも知られています。五社のうち麓から登ると最初にある神社です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
戸隠神社「宝光社」へ
長野の戸隠神社といえば、近年特に大人気のパワースポットかと思われます。週末や連休などは、その人気ゆえの混雑具合が話題になったりもするくらい。
僕たち夫婦も、もう何年も前から戸隠神社に行こうと計画は立てていたのですが、近年のそんな人気や混雑にじゃっかん気が引けてしまい、ずっと保留していたんです。できれば人がそんなに密集していない、神秘的な景色を楽しめる、そういう戸隠神社に行きたかったので。
しかしそんなことを言っていては、いつまで経っても行けないかもしれない、とも思っていましたし、どうにかしたいとも思ってはいたんですけどね。
そんな中、2022年の春に宮崎の高千穂に夫婦で出掛けてきました。高千穂といえば天孫降臨の地ともいわれ、日本神話にゆかりの地として知られている、物凄いパワースポットです。僕たち夫婦も数々の神秘的な場所を巡り、素晴らしい旅をしてきました。
高千穂には天岩戸伝説もあり、なんとリアルな天岩戸を遥拝できる神社もあります。
そして天岩戸伝説といえば、長野の戸隠も言い伝えの残る場所です。天手力男命(たぢからおのみこと)が投げた天岩戸が、「戸隠山」であるといわれているんです。
高千穂旅行で日本神話に触れまくった僕たち夫婦は、同じ天岩戸伝説のある戸隠にも、是非とも行ってみたいと、そんな想いがいっきに強くなっちゃいました。
で、高千穂の勢いのまま、戸隠にも足を運んでみることに。
混雑具合など再度調べましたところ、どうやら週末とか連休中はやはり変わらずなかなか多くの人で賑わっているみたいですが、平日だったらそこまでではない様子。一番人気の「奥社」も、平日の特に朝方ですと人は少ないとの情報も。
そんな流れで、7月中旬のド平日。戸隠神社を巡る旅へと出掛けることに。
日程は2泊3日です。東京からですと、頑張れば日帰りでも行けそうな感じではあったのですが、せっかくなので戸隠に一泊し、さらに長野駅周辺でもう一泊し、善光寺などの散策ものんびりしてみようかと。
戸隠神社は五社からなる神社でして、どんなルートで回るのかあれこれ検討した結果、まずはこちらの記事で紹介します、宝光社からスタートすることとなりました。
天気予報がじゃっかん不安な雨マークではありましたが、新幹線にて東京から長野駅へと降り立ち、そこからはバスで1本、1時間ほど。
「戸隠宝光社」バス停で下車し、参拝へと向かいます。
雨はまだギリギリセーフです。
ご由緒
ご祭神は、天表春命(あめのうわはるのみこと)です。天表春命は、知恵を司り学問や工業の祖神といわれる天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)の子で、開拓、学問、技芸、裁縫、安産、女性や子供の守護神として信仰されている神様です。
創建は平安時代前期の天暦3年です。阿智祝部一族の徳武氏により、奥社の相殿として創建されたのが始まりとされています。平安時代中期の康平元年に、現在の地に遷座しています。
神仏習合の時代には、宝光院、福岡院と称されていました。現在でも周辺には十六の宿坊があります。
奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる戸隠神社の一社です。
五社のうち、麓から登ると最初にある神社で、杉木立の間に延びる270余段の石段の景色でも知られています。
現在の社殿は江戸時代後期の文久元年に再建されたもので、戸隠五社のうち最も古いものになります。
境内案内
こちらが宝光社の入口です。境内は完全に山の中ですね。
周囲には宿坊と思われる建物がちらほら。
鳥居へと石段を上がります。右手の社号碑には「戸隠神社」。
鳥居の左手前にはご由緒書き。その脇には石碑です。後ろに見えるの建物はトイレです。
一礼して木の鳥居をくぐります。
前方には長い石段。
左手には石灯籠と、鳥居の奉建記念碑です。
右手にも石碑と、その後ろには再建中と思われる手水舎が見えます。
そして長い石段の出発地点、左右には狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。
こちらが右の狛犬さん。どちらもかなり特徴のある容姿の狛犬さんです。
石段スタート。ここからの景色が素晴らしい。
再建中の手水舎をちら見。手水鉢には龍の姿も。
少し上がりますと、左には女坂もありました。石段がキツイ方はこちらから。
反対、右手には境内社の鳥居が二つ。先にご挨拶して行きます。
まずは手前の境内社から。
鳥居の先には石祠がいくつも並んでいました。参拝させて頂きます。
続いて、少し上の境内社へ。周囲は杉の森ですね。
こちらの境内社にも参拝させて頂きました。
石段へと戻ります。左右の杉がでかい。神秘的な景色です。
一歩一歩上がります。じょじょに拝殿がはっきりと見えてきます。
しばし上を見上げてみたり。
あと少し。
石段を上がり切りますと、目の前に拝殿です。
まず、拝殿に施された数々の彫刻に目を奪われます。正面には龍、鶴、麒麟でしょうか。
さらに上には鳳凰も。
獅子や象、亀までいます。角のある馬のような動物はサイでしょうか。
右側も同じく。
左手には社殿についての説明書き。
参拝させて頂きます。社殿内は撮影禁止でした。
お賽銭箱の前からは、拝殿の外側からでは見れなかった彫刻も見られます。こちらは扁額に向かって右側。
こちらは扁額に向かって左側の彫刻。
拝殿から参道の石段方向を見ますと、こんな景色です。
石段のところまで行き、見下ろしてみますとこんな感じ。杉が凄いです。
社殿の左手に授与所です。この脇が女坂へと続いています。
こちらは社殿を左斜め前から。こうして見ますと、社殿がけっこう大きいのがわかります。
授与所にて御朱印帳を買い求め、御朱印も頂きました。
今度は反対、社殿を右斜め前から。
境内の右手に神輿庫です。
神輿庫の中には立派なお神輿。
神輿庫の奥に、中社や火之御子社へと続く「神道(かんみち)」の入口です。宝光社を後にして、こちらから火之御子社へと向かいます。
参拝を終えて
ずっと行きたかった戸隠神社。
その最初に足を運んだ宝光社は、長い石段と大きな杉の神秘的な景色、そして社殿には数々の彫刻が施されている、とっても素敵な神社でした。
麓から上がって来た場合、宝光社は五社のうちで一番最初にある神社です。
長野駅から乗車したバスには、僕たちと同じく戸隠神社に向かうと思われる方がけっこう乗っていらっしゃいましたので、てっきり宝光社でも大勢降りるのかと思いきや…降車したのは僕たち夫婦だけでした。
ですので境内も誰もいないのかと思っちゃったのですが、車で来られている方や、神道から徒歩で来られている方など、ちらほらといらっしゃっていまして、参拝者が途絶えることはありませんでした。とはいえそんなに多いわけではありませんでしたし、誰もいない時間帯というのもありまして、山の中の静かな空気を満喫させて頂きました。
やはりまず、入口から見上げる270余段の石段と、その両脇に聳える杉の景色が素晴らしく、その印象が強烈です。その景色を見れただけで、五社のうち最初に宝光社を選んでよかったと、そう思えるものでした。
長い石段は戸隠神社の洗礼のようにも感じましたし、まさに戸隠神社の入口にふさわしい、神秘的な景色からのスタートになりました。
石段の下、参道を守る左右の狛犬さんも、とっても個性的なお顔の狛犬さんでして、その容姿がまた周囲の景色と相俟って、より異世界感を醸し出してました。
そして長い石段を上がった先には、たくさんの彫刻が施された社殿が待っています。
杉の森に囲まれた素晴らしい景色の中で、かっこいい数々の彫刻を見られるというのは、なんだかとっても贅沢な気持ちになります。
こちらの宝光社にて、僕たちは戸隠神社の御朱印帳を一冊購入しました。以前から嫁が所望していた御朱印帳でして、龍が描かれたものになります。
お目手当の御朱印帳も手に入れましたし、宝光社の御朱印も無事に頂けました。
バスを降りた時点から、今にも雨が降り出しそうな空ではあったのですが、ちょうど御朱印を頂いた後あたりから、ポツポツと降り始め、気が付くとあっと言う間にそこそこの本降りになってました。
雨の中の神社というのも、また神秘的で素敵なんですよね。
宝光社では、雨降り前の景色、そして雨の景色と、二つもの景色を楽しめたことになります。
いい時間を過ごすことができました。
宝光社、参拝できてよかったです。
強くなる雨を前に、僕たちは少しの間社殿の屋根の下に避難し、雨宿りをさせて頂きましたが、いっこうに止む気配がないので、出発を決断。
神道より火之御子社へと向かいます。
御朱印
こちらが戸隠神社・宝光社の御朱印です。
上記の他、宝光社の授与所では、火之御子社の御朱印も頂けます。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。ただし冬季は授与所が閉鎖されますので、御朱印を頂けるのは中社の授与所のみになります。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は長野県長野市戸隠2110です。
戸隠神社の公式サイトはこちらです。
https://www.togakushi-jinja.jp/
電車&バス
長野駅からバスが出ています。7番バス乗り場から乗車し、「戸隠宝光社」で下車。約1時間です。
駐車場
鳥居に向かって右手に、20台ほど停められる駐車場があります。
トイレ
鳥居をくぐった先、左手にあります。
周辺のパワースポット
戸隠五社巡り
戸隠神社は五社からなる神社です。五社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。
長野市の神社一覧
著者が参拝した長野市の神社の一覧です。