杉並区の荻窪にある田端神社の参拝レポートです。
読み方は「たばたじんじゃ」です。参道の桜並木でも知られている神社で、住所は荻窪ですが、荻窪駅よりは丸ノ内線の南阿佐ヶ谷駅の方が少し近いです。合祀されている子ノ権現社は、足痛や腰痛に御利益があると言われています。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
荻窪の「田端神社」へ
秋晴れの気持ちのいい午後。杉並区役所に用事があったその足で、そこから南西エリアの神社巡りに出掛けました。
まずは成宗須賀神社と、隣接する成宗弁財天社に参拝。
続いて向かいましたのが、こちらの記事で紹介する田端神社です。
僕は以前から田端神社の存在は認識していたのですが、電車と徒歩ですと、絶妙に行きづらい場所なんですよね…。
JRの荻窪駅、丸ノ内線の南阿佐ヶ谷駅、井の頭線の高井戸駅と浜田山駅、その絶妙な中間辺りなんです。どの駅からもそこそこ歩かねば辿り着けない場所です。バスという手段も使えるとは思うのですが、行きづらい神社というのは、自然と積極的にはなかなか足が向かぬものでして。
と、完全に自分の都合で失礼なことを書いてしまいましたが、このたびは成宗須賀神社と成宗弁財天社に参拝しましたので、その勢いで田端神社までおもいきって歩いてみることにしました。事前に立てた予定でもそのつもりでしたので、迷わずに向かいます。
神社巡りで嫁と歩く際は、だいたいいつも僕が地図を確認します。成宗弁財天社から田端神社までは、そこそこ距離があることは既に僕は把握していましたが、嫁には「すぐだよ」と嘘をつきました。
この日は午前中、嫁のみ別件で一人で少々歩き回っていましたので、じゃっかん僕よりはお疲れモード。そんな彼女には、これから意外と長距離を歩くことなど、正直に言えるはずもなく、つい「すぐだよ」と。
しかし当たり前ではありますが、そんな嘘はすぐにバレるもの。
だってなかなか着かないんですからね。すぐじゃないですからね。
次第に疑いの目を向ける嫁を、「あと少しだよ」「もうすぐそこだよ」と騙し騙し言いくるめ、結局は成宗須賀神社、成宗弁財天社から歩くこと15分ほど。
ギリギリ嫁にキレられることなく、田端神社に到着しました。
ご由緒
ご祭神は、菅原道真公(すがわらのみちざねこう)・天照皇太神(あまてらすおおかみ)・豊受比売神(とようけひめのかみ)・大国主命(おおくにぬしのみこと)・大山祇神(おおやまつみのかみ)の五柱です。
創建は、南北朝~室町時代にかけての、応永の時代です。前関東管領であった上杉氏憲(禅秀)が、鎌倉公方の足利持氏に対し反乱(上杉禅秀の乱)を起こした際、、それにかかわった品川左京という武将の家臣で良影という人物がこの地に土着し、京都の北野神社の分霊を勧請し、天満宮を創建したのが始まりといわれています。
北野天神社、あるいは社が田の端にあったことから田端天神とも称され、旧田端村の村名の由来にもなっています。
その後、旧田端村の鎮守社となっています。
明治には、村内の天祖神社(神明社)、稲荷社、子ノ権現社、山神社を合祀し、ご祭神も五柱となっています。明治44年には、社名を現在の田端神社へと改称しています。
合祀された子ノ権現社は、古くから足痛や腰痛に霊験があるといわれています。
参道の桜並木でも知られている神社です。
境内案内
こちらが田端神社の入口です。長い参道は桜並木。鳥居前にも大きな桜です。
左手にご由緒書き。目を通します。
一礼して石鳥居をくぐります。
参道には左右に桜の木が連なっていますので、春には絶景が見られるのではないかと。
参道を進んで行きますと、前方に二の鳥居が見えてきます。
二の鳥居の左手前には、これまた立派な松の木が聳えています。鳥居の両脇には銀杏です。
二の鳥居をくぐります。二の鳥居は江戸時代のもので、柱に支えのある両部鳥居です。
左右に石灯籠、そして大きな木々が聳える前方に、拝殿です。
左には石仏と庚申塔でしょうか。
こちらは日露戦争の忠魂碑で、乃木希典大将の自筆が刻してあります。
反対側、右手にも立派な松です。その足元には小さな石灯籠もありました。
少し進んで左手が神輿庫。
社殿の周囲にも、大きな木が何本も空へと伸びています。
右手が社務所です。後ほど御朱印を頂きに伺います。
左が手水舎。手前には梅の木です。消毒液が置かれていましたので、そちらでお清めをします。
拝殿へと進みます。明治41年と昭和40年に建て替えられた社殿です。
右手、社務所の先が神楽殿になっていました。
拝殿は木の濃い茶色を基調とした建物です。落ち着いた雰囲気です。
参拝させて頂きます。
拝殿を振り返ると、こんな景色です。
社殿に向かい左手に境内社がありまして、その脇には力石が並んでいました。
こちらが境内社の稲荷神社です。祠の手前には神狐さんもいらっしゃいます。
稲荷の鳥居をくぐりますと、左には庚申塔が二基。
稲荷神社にも参拝。脇には小さな石祠があり、大黒さまと恵比寿さまと思われる石像が納められていました。
境内の左奥にも小路が続いていまして、その先からも田端神社には出入りができるようです。こちらにも立派な松がありました。
小路の途中から、木々の向こうに本殿の姿も少しだけ見ることができます。
可愛い猫ちゃんにも遭遇。
再び拝殿前に戻ります。こちらは拝殿の右手にあった、西成会と刻まれた石碑。
さらに右手にも鳥居と祠が見えましたので、行ってみます。
こちらは境内社の御嶽神社でした。参拝します。
社殿の後方はこんな感じで、深い緑が茂っています。
一通り境内を散策し、社務所にて御朱印を頂きます。社務所前には親子のお猿さんがいました。
御朱印を頂き、田端神社を後にします。
参拝を終えて
そこそこ歩いて辿り着いた田端神社は、桜並木のある素敵な神社でした。
長い参道の両脇には、立派な桜の木が左右に並んでいまして、これは桜の季節に来たならば、さぞかし美しかろうと。ぜひとも来てみたくなる参道です。
桜だけではなく、境内には松や銀杏も高く聳えていまして、目を惹きました。高い木ってそれだけで魅力的なんですよね。生命力を感じてしまいます。
天満宮が元になっていることもあってか、梅の木もありました。
落ち着いた雰囲気の社殿、木の両部鳥居、庚申塔や力石など、境内にはあちこちに見どころもありました。
参拝を終え散策していますと、白黒の猫ちゃんと遭遇。逃げ出すのかと思いきや、一定の距離を保ちつつ、常にこちらを見ている様子がとっても可愛かったです。
神社で猫に遭遇することってたまにありますけど、それだけでちょっと幸せな気持ちにもなれちゃいます。僕は猫アレルギーなんですけどね。
猫に限らず、鳥も多いですし、トカゲとかも見掛けたりしますし、そういった出会いも神社巡りの楽しいところです。一度だけ栃木にて、熊に遭遇するという笑えない出来事もありましたけれど。
事前にこちらでは御朱印が頂けることは調べてはいたのですが、社務所に人の気配がなかったので、もしやご不在かと思いきや、呼び鈴を押すと対応があり一安心。
個性的で素敵な御朱印を頂きました。
嫁にはここまで長い距離を歩かせてしまったものの、素敵な境内と御朱印でそんな疲れも吹き飛んだ模様で、そちらも一安心。
境内には始終僕たち夫婦しかいない状態(猫はいましたけど)でしたので、またしても贅沢な時間を満喫させて頂きました。
帰り際には、社殿の脇にいたはずの猫ちゃんが、今度は参道にまでその姿を見せ、まるでお見送りをしてくれているかのようでした。猫ちゃんありがとう。
田端神社、参拝できてよかったです。
続いては、少し東にある尾崎熊野神社へと向かいます。
御朱印
こちらが田端神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、日中の時間帯です。ご不在のこともあるようですので、確実に頂きたい方は、事前のご連絡(03-3391-4408)をお勧めします。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都杉並区荻窪1-56-10です。
田端神社の公式サイトはありません。
電車
①丸ノ内線「南阿佐ヶ谷駅」から徒歩18~20分。
1番出口を出て、南西方向です。
②JR中央・総武線/丸ノ内線「荻窪駅」から徒歩20~22分。
南口を出て、善福寺緑地方面です。もしくは荻窪駅から「荻51系統」のバスに乗り、「荻窪一丁目北」で下車しますと、南に徒歩5分ほどです。
③京王井の頭線「浜田山駅」から徒歩20~22分。
真っ直ぐに北に向かい、善福寺緑地を越えた先です。
④京王井の頭線「高井戸駅」から徒歩21~24分。
北東、南阿佐ヶ谷駅方面です。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。少し離れますが、周囲にコインパーキングがいくつかあります。
周辺のパワースポット
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