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青龍神社(日光市)の御朱印と見どころ

日光にある青龍神社の紹介

日光市にある青龍神社の参拝レポートです。

読み方は「せいりゅうじんじゃ」です。日光西町五社と称される神社の一つで、境内には日光で最古の狛犬がいます。二社一寺へと続く西参道の入口から、ほど近い場所にあります。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

日光西町五社の一つ「青龍神社」へ

11月の中旬、この日は秋の日光に、二泊三日の夫婦旅でやって来た二日目。

旅の目的は、世界遺産である「日光の社寺」を満喫することでした。東照宮、輪王寺、二荒山神社の二社一寺をはじめ、その周辺の社寺も全て回ってやろうと。

そんな心意気で日光の地に降り立った初日の朝から、ひたすら歩き回ります。どこもじっくりと時間を掛けて。元々そんなつもりで、二泊三日という余裕のある日程を組みました。一日では回り切れないとの判断です。

そして二日目のお昼過ぎには、最後の締めとなる東照宮への参拝を果たします。

これで当初の目的は達成。

東照宮こそ大勢の人で溢れていましたが、他のいくつかの社寺では、ほぼ人がいない世界遺産という、贅沢な時間を過ごさせて頂きました。

で、ここからどうしようかと、嫁と協議です。

時間は13時過ぎ。この日も日光に宿をとっていましたので、チェックインの夕方まではまだ時間があります。だらだら何もせず過ごすのも嫌いではないですけど、やはりせっかく日光の地にいるのですから、どこかには行きたい。

そこで、旅に出る以前から確認はしていた「西町五社」なる神社を、行ける範囲で回ってみることにしました。西町五社は二荒山神社の兼務社のようでして、五社とも二荒山神社にて御朱印が頂けるんです。磐裂神社、青龍神社、八幡神社、花石神社、久次良神社の五か所で、地図を確認したところ、磐裂神社、青龍神社、八幡神社の三ヶ所くらいなら行けそうな感じ。場所はどれも二社一寺より西側になります。

この後の予定がある程度決まったところで、時間も時間でしたので、まずは空腹を満たすことに。

西参道方面へと歩き、美味そうなお店を見つけ、昼食タイムです。僕は湯葉カツ丼、嫁は湯葉ラーメンで、ついついお酒も注文。美味しかったです。

がっつりと腹を満たし、ほろ酔いで出発。

まずは西参道からも近い場所にある、国道沿いの青龍神社を目指します。

おそらく西参道の入口からは、国道沿いを歩いて7~8分ほどかと思います。

右手に青龍神社の参道と鳥居を見つけました。

到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、日本神話の海の神である、大海津見命(おおわたつみのみこと)です。

創建の年代は不明ですが、弘法大師空海が滝尾と寂光を開いた際に、弟子が仏法の守護として、京都醍醐の青龍神を移し祀ったのが始まりとされています。

明治までは青龍大権現と称されていました。

どのような経緯でご祭神が変わり、社名も変更されたのかは不明です。

境内の狛犬は江戸時代前期のもので、日光で最古の狛犬といわれています。

東照宮、二荒山神社の例大祭では、晴天を祈る祈晴祭が行われています。

二荒山神社が兼務している、西町五社と称される五つの神社のうちの、一社になります。

 

境内案内

こちらが青龍神社の入口です。右に社号碑、左に「四軒町」と刻まれた石碑です。石畳の参道の奥に鳥居が見えます。

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参道を入ると右手にご由緒書き。目を通します。その下には四軒町について書かれたものもありました。江戸時代のはじめ、東照宮の「楽人」のお屋敷が四軒おかれたことから、この辺りは四軒町と呼ばれるようになったそうです。

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参道を進みます。鳥居の先は鬱蒼とした森です。

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石鳥居の前へ。その先には二の鳥居があるのも見えます。

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一礼して一の鳥居をくぐります。参道の両脇には大きな木が聳え、前方に赤い社殿の姿。とても素敵な境内です。

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木々を見上げた景色も、また素敵です。

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二の鳥居をくぐりますと、前方に石段が延び、その上に社殿です。後方は森です。右の建物は一瞬社務所かと思ったのですが、どうやら隣接している民家のようです。

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石段の前へと進みます。石段の両手前には石灯籠があり、途中には狛犬さんもいます。社殿の脇には境内社の赤い鳥居も。

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左の灯籠手前に、苔むした手水石です。

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社殿へと向かい、石段を上ります。

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そしてすみません。ものすごく中途半端なところではありますが、青龍神社のレビューはここまでになります。

なぜかと言いますと…

社殿の右脇に、何か動く黒いものが見えまして…クマでした。

それを認識した瞬間、隣にいた嫁に「クマ!クマ!」と小声で教え、静かに後ろへ下がります。

クマは左がお尻、右が頭の横向きの姿勢で、幸いにもまだこちらには気付いていない様子でしたので、僕たちはそのまま静かに境外へ。

事なきを得ました。

マジでビビりました。ヤバかったです。

もし気付かずに石段を上がっていたらと思うと、恐ろしいです。ニュースになってしまっていた可能性大ですからね。

ものすごく参拝したかったのですが、やむを得ず、青龍神社を後にすることに。

国道を渡り、安全な場所まで離れてから、神社の方角を向き、遥拝させて頂きました。

 

参拝を終えて

境内に足を踏み入れたにも関わらず、参拝できずに帰るというのは、神社巡りを始めてから初です。

無念です。

無念ではありますが、こればかりは仕方ない。他に選択肢はありませんでした。

だってクマいたんだもん。

絶対無理だよ。

この秋は全国的にクマの出没情報がかなり多く、日光でも要警戒というのは、僕たちもじゅうぶん認識していました。前日は滝尾神社など山の中を歩き回っていましたので、いつ遭遇してもおかしくないという警戒感は常に持っていましたし、クマ除けの鈴を付け、備えをしておりました。

しかしです。

前日の山歩きとは違い、この日は二荒山神社や東照宮と、人の多い場所を回っていましたので、正直完全に油断しておりました。

青龍神社も交通量の多い国道沿いにありますし、すぐ近くには修学旅行生で賑わっている土産物屋さんや、民家もたくさんです。

ゆえに、「この辺は大丈夫だろう」と思ってしまっていたんですよね。

クマ除け鈴を付けることもなく、そこまで警戒することもなく、向かってしまいました。

境内は森の中のような場所でしたし、国道の喧騒が嘘のように静かでしたし、クマがいてもおかしくないんですけどね。にしても、まさかここで出会うとは思ってもいませんでした。

先ほども書きましたが、ほんとに先に気付いてよかったです。

クマの位置的に、僕たちが境内に入った時には、社殿の後ろ辺りにいたのではないかと思います。僕は神社参拝の際、社殿の裏とかも回って見たりしますので、タイミングがズレていたら、ヤバい鉢合わせの仕方をしていた可能性もあります。

参拝はできませんでしたけれど、何事もなく済んだことに、感謝しないといけないです。

と、なんだかすみません、ただの「クマ目撃談」になってきてしまっていますよね。

クマの印象はどうしても拭い去ることはできませんが、青龍神社は境内も素敵な神社ではありました。

入口の参道からして、奥の鳥居から先がどうなっているのか見えないので、異世界へ通じる道ような、不思議な感じがありました。

そして一の鳥居をくぐった先、両脇には大きな木が聳える景色がまた素敵で。

積み上げられた石垣と石段、その先の赤い社殿、静かな空気。

思えば思うほど、ちゃんと参拝したいという気持ちがまた湧き上がってきてしまいますが…。

日光で最古という狛犬さんも、近くで見たかったです。

こちらは遠目に撮った写真の拡大です。上が左の狛犬さん、下が右の狛犬さんです。

青龍神社の狛犬

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かなり特徴のある容姿の狛犬さんです。この狛犬さんを見上げたとき、視界に動く黒いものが入ったんですよね…。

社殿の脇にあった赤い鳥居の境内社は稲荷神社で、その右手にも石祠が並んでいたみたいです。他の方のブログで知りました。

クマのインパクトが強すぎて、じゃっかんトラウマにはなっている気がしますが、いつかまたどこかで、リベンジしたいと思います。

クマが冬眠している真冬を狙おうと思います。

クマの目撃については、警察と二荒山神社には報告しました。

予想外の参拝となりましたが、とにかく大事に至らなくて一安心です。

青龍神社を後にした僕たちは、クマ目撃のおかしなテンションのまま、西町五社の一社である、磐裂神社へと向かいます。

 

御朱印

こちらが青龍神社の御朱印です。

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御朱印の受付時間

青龍神社の御朱印は、二荒山神社の授与所にて頂くことができます。書置きのみのご対応となります。

御朱印と御守りを頂ける時間は、季節によって異なりますが、9時から16時まででしたら、どの季節でも頂けるかと思います。詳しいお時間は、二荒山神社の公式サイトにてご確認ください。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は栃木県日光市四軒町2256です。

青龍神社の公式サイトはありません。

 

電車&バス

西参道」バス停より徒歩5分。

バス停の前の通り(国道120号線)を、東照宮や二荒山神社とは反対の、西方向に進みます。5分ほど歩くと右手に社号碑と参道が現れます。

バスは東武日光駅の「世界遺産めぐり(2B)」、「湯本温泉行き(2A)」、「中禅寺温泉・奥細尾行き(2C)」のどれに乗っても、「西参道」には停まります。日中でしたら本数も出ていますし、SuikaやPASMOなども利用できます。

JR「日光駅」からも東照宮までバスで行くことが可能ですが、そちらは本数が少ないので、すぐ近くの東武日光駅まで歩いて移動し、そこからバスの方が確実です。

駅から徒歩でも行けない距離ではありませんが、神橋まで35~40分ほど掛かるかと思われますので、青龍神社までは50分~1時間ほど掛かるかと思われます。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。神橋の公式サイトに、近隣も含めた駐車場案内がありますので、西参道近くの駐車場に停め、徒歩が確実です。

 

周辺のパワースポット

 

日光世界遺産巡り

日光の二社一寺を中心とした、世界遺産の全ての社寺については、こちらの記事でまとめてあります。

 

日光市の神社一覧

僕が参拝した日光市の神社一覧です。