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三ヶ所神社(五ヶ瀬町)の御朱印と見どころ

三ヶ所神社の紹介

五ヶ瀬町にある三ヶ所神社の参拝レポートです。

読み方は「さんがしょじんじゃ」です。天孫降臨の山ともいわれる二上山の信仰と深く関わりのある神社で、社殿には海馬をはじめとした数々の貴重な彫刻が施されています。境内の300本の枝垂れ桜や、1万2千本のシャクナゲでも知られている神社です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

五ヶ瀬の「三ヶ所神社」へ

4月の中旬、4泊5日という日程で高千穂旅行にやって来ました。嫁と二人、神社巡りが中心の旅行です。

この日はその4日目。最終日はお昼にはくまもと空港から飛行機に乗るため、午前中は移動のみになりますので、この4日目が高千穂を楽しめる実質的な最後の日となります。

しかし、残念ながらこの日は朝から雨でして、それもけっこうな本降りの雨。

初日曇り、2日目曇りのち晴れ、3日目晴れと、ここまで天気には恵まれた旅ではあったのですが、4日目にしてついにお天気運も尽きた感じです。

雨の神社というのも綺麗ですし好きではあるのですが、傘を持ったりとか靴が濡れたりとかを考えると、やっぱり晴れてた方がいいですね。

僕たちは今回高千穂にて、30社ほどの神社を巡る予定でおりまして、3日目までにその9割ほどを回り終えています。順調に巡れましたので、4日目のこの日は残り3社と、だいぶ時間には余裕のある感じにもなっています。

ですので本降りの雨ですし、急ぐ必要もありませんので、のんびり三社を回ろうと。

そんなわけで、宿泊していた旅館をゆっくりとチェックアウトし、まずは一番遠くにある三ヶ所神社へと向かうことにしました。

三ヶ所神社は、今回の僕たちの神社巡りでは、唯一高千穂町以外にある神社です。お隣の五ヶ瀬町です。

実は当初三ヶ所神社には訪れる予定ではなかったのですが、初日に訪れた高千穂神社にて買い求めたこちらの『高千穂の神社』という本に紹介されていまして、これは行っておかねばいかん!となった次第です。

この本は、嫁が通っている美容院の美容師さんが以前一度貸してくださり、僕たちが高千穂に興味を持ったきっかけにもなった本なんです。それを高千穂神社で見つけまして、おもわず買ってしまいました。

そして宿泊先のホテルなどで改めてその本を見ていましたところ、高千穂町以外の神社で、唯一大きく取り上げられていたのが、三ヶ所神社だったわけです。

元々は二上山の山中に祀られていた二上大明神が東と西に降ろされ、東が現在の二上神社、西が現在の三ヶ所神社となっているそうです。で、二上神社には前日に参拝しておりましたので、これは西の三ヶ所神社にも行かねば、と。

勝手なイメージで、三ヶ所神社はけっこう遠くにあるのかと思っていたのですが、地図を見ますと高千穂神社の辺りからは車で15~20分ほどで行けちゃう距離のようです。でしたら尚さら行っておきたい。

そんな流れでの、三ヶ所神社への参拝決定でした。

本降りの雨に、じゃっかんテンションは下がりつつも、車に乗り込み出発です。

そして雨の中慎重に走らせること20分ほど。

三ヶ所神社の入口が見え、そこから細い坂道を上がりますと、広い駐車場に出ました。

到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、伊邪那岐命(いざなきのみこと)伊邪那美命(いざなみのみこと)です。

伊邪那岐命と伊邪那美命は、多くの国を生み、神を生んだ神様で、二神は兄妹でもあり夫婦でもあります。伊弉諾尊、伊弉冊尊とも表記されます。

創建は平安時代の前期である昌泰の時代になります。古くより二上山の山中に二上大明神の祭祀場がありましたが、山が深く冬は雪が多く参拝が難しかったため、東と西の山麓に降ろして祀ることとなり、創建されました。

東が現在の二上神社、西が現在の三ヶ所神社です。

二上山は男岳と女岳の二つの岳が一つになっている山で、高千穂町と五ヶ瀬町にまたがっています。天孫降臨の峯としても伝えられ、三中にある乳ヶ窟(ちちがいわや)は、天照大神のお隠れになった岩戸とも、高千穂の伝説である鬼八の棲家だったともいわれています。現在三ヶ所神社の奥宮が、男岳の9合目に鎮座しています。

江戸時代には、名工といわれる豊後の宮大工棟梁、牧彦兵衛らが招かれ、74体もの見事な彫刻が施された三間流れ造りの社殿が建立されました。

脇障子の中国司馬遷の史記物語「潁川に耳を洗う」と、正面の海馬2体の彫刻は、全国でも三社にしかないといわれる大変貴重なものになります。その他、九州では希少といわれる数々の彫刻があります。

本殿は県の有形文化財に指定されています。

境内の300本の枝垂れ桜や、1万2千本のシャクナゲでも知られている神社です。

海馬の彫刻に因み、学業成就やスポーツ成就、心の病や認知症予防にもご利益があるといわれています。

古くより、二上山信仰や日本神話と所縁の深い神社になります。

 

境内案内

こちらが三ヶ所神社の入口です。大きな石鳥居。

 

左手は広くなっていて、こちらにも車が停められるようですね。

 

一礼して一の鳥居をくぐると、そのすぐ先に二の鳥居です。

 

二の鳥居の先には石段が続いています。左右には石灯籠やシャクナゲの花。

 

石段を少し上がると左手が手水舎です。

 

お清めをします。

 

手水舎の反対、右手には少し広いスペースです。祓所でしょうか。

 

再び石段を上がります。

 

石段の左右は竹林です。

 

石段を上がり切りますと、前方に拝殿、左手に授与所です。

 

左右には門守宮。

 

まずは拝殿へ。

 

奥に見える扁額は「二上大明神」と書かれています。中には右大臣と左大臣も。参拝させて頂きます。

 

拝殿を振り返りますと、こんな景色です。

 

こちらは拝殿に向かって右手。枝垂れ桜が何本か見えます。

 

右手前方にある社殿は、旧本殿のようです。

 

こちらは社殿を右斜め前から。

 

旧本殿にも参拝します。旧本殿は西臼杵郡で最古の建造物とのこと。

 

本殿の方にも行ってみます。

 

本殿には龍虎など、数々の精巧な彫刻。

三ヶ所神社の彫刻

 

脇障子には、中国司馬遷の史記物語「潁川に耳を洗う」の彫刻です。

 

そしてすみません、この赤丸をつけた部分が海馬の彫刻なのですが、写真が…。

 

旧本殿の後ろには、御神木の榊です。

 

榊の先はこんな感じ。

 

本殿の脇には、脇障子の彫刻の説明も。

 

本殿の後ろに回ってみます。後ろの小さな社は、脇社と称される社殿です。

 

こちらが脇障子の裏側です。すみません、写真ピントがダメですけど。

 

こちらが本殿の左側の彫刻です。脇社にも彫刻。そしてすみません、こちら側の海馬も上手く撮影できませんでした。

 

こちらの本殿脇には、大きなイチョウと檻です。檻の中は空でしたが、どうやら鶏が飼われていたようです。

 

社殿をぐるっと一周回って、左斜め前から。境内にはそこかしこにシャクナゲが咲いています。

 

授与所にて御朱印を頂きます。

 

石段の上から下を見た景色は、こんなです。

 

駐車場までの道のりには、様々な種類の竹です。

 

亀甲竹という珍しい竹も。竹やシャクナゲを眺めつつ駐車場に向かい、三ヶ所神社を後にしました。

 

参拝を終えて

激しい雨の中で参拝した三ヶ所神社。

完全な雨の神社というのは、久しぶりな気がします。傘を差さねばいかんのは億劫ですけれど、雨の音も心地いいですし、全てが洗い流されるような景色も美しかったです。

境内はけっこう広めの神社だったのですが、この雨のせいなのか、僕と嫁以外は誰も見当たらず、その空気を独占させて頂きました。

駐車場が上の方でしたので、そちらから歩きますと社殿の脇に出ます。道中には、たくさんのシャクナゲが咲き、不思議な形の竹が生え、目に留まるものばかりでした。竹はいくつかの種類が生えていましたが、亀甲竹というのをおそらく僕は初めて目にしまして、惹かれるものがありました。

境内のシャクナゲは1万2千本もあるとのことで、確かに至るところにシャクナゲが咲いていました。

社殿の脇へと出た僕たちは、やはりちゃんと鳥居をくぐりたかったので、いったん石段を下りて改めて入口から入り直しました。上の項の境内案内は、そこからのスタートになっております。

三ヶ所神社は貴重な数々の彫刻でも知られていまして、石段を上がり参拝させて頂いた後は、本殿に施された見事な彫刻を、雨の中ゆっくりと眺めさせて頂きました。

脇障子の「潁川に耳を洗う」と、正面の海馬2体の彫刻は、全国でも三社にしかないという大変貴重なものでして、それらを見れただけでも三ヶ所神社まで足を運んだ甲斐があったというものです。

ただ、脇障子の写真はしっかり撮れていたんですけど、残念ながら海馬の方が全然撮れていなくて…。ですので他サイトに掲載されていた画像を引用し、紹介させて頂きます。宮崎県地場産品ポータルサイトに、わかりやすい画像がありましたので、そちらを。


(画像引用元:http://www.miyazaki-jidore.jp/shop/kaibamamori.html

海馬の彫刻に因み、こちらでは海馬守という御守りがありまして、そちらは疫病除けなどの他に、認知症などにもご利益があるそうです。

数々の彫刻はもちろんですが、シャクナゲや竹など境内の植物の見どころも多い神社でしたので、雨の景色も素敵ではあったのですが、今度は晴れた日の景色も見てみたいものです。

枝垂れ桜が300本もあるとのことなので、春にはまた全く違った景色も楽しめるはずですし。

三ヶ所神社への参拝を終えましたので、二上山の山中より東と西に降ろされた二上大明神さまに、どちらも参拝することができました。

ちなみにこちらは、翌日嫁が車の中から撮影した二上山です。

二上山

向かって右が男岳、左が女岳になります。

高千穂を訪れた際には、そのまま少し足を延ばし五ヶ瀬町まで行き、ぜひ三ヶ所神社にも参拝してみてください。

二上山信仰の二上神社と三ヶ所神社、どちらもお勧めです。

三ヶ所神社を後にした僕たちは、再び高千穂町へと戻り、続いては嶽宮神社へと向かいます。

 

御朱印

こちらが三ヶ所神社の御朱印です。

三ヶ所神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、日中の時間帯になります。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町三ヶ所8736です。

三ヶ所神社の公式サイトはこちらです。
http://www.sangashojinsha.jp/

 

駐車場

鳥居の脇の坂(入口は鳥居に向かって右です)を上がって行くと、100台以上停められる大きな駐車場があります。

三ヶ所神社の駐車場

 

トイレ

すみません、未確認なのですが、おそらく駐車場にあった建物がトイレではないかと。

 

周辺のパワースポット

 

高千穂の神社巡り

高千穂の神社マップや神社巡りについては、こちらの記事でまとめてあります。

 

五ヶ瀬町の神社一覧

著者が参拝した五ヶ瀬町の神社の一覧です。