北区にある王子神社の参拝レポートです。
読み方は「おうじじんじゃ」です。東京十社の一社で、古くは王子権現として崇敬されてきました。王子という地名の由来にもなっている神社です。戦災で生き残った大イチョウは、都の天然記念物に指定されています。王子駅から徒歩すぐです。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
東京十社の一つ「王子神社」へ
僕は昨年の12月、赤坂の日枝神社に参拝し、そこで「東京十社巡り」の御朱印帳を購入しました。
こちらです。
嫁がどこからか「東京十社巡り」なるものがあるとの情報を仕入れてきまして、さっそく十社巡りを始めてみることにしたんです。ミーハーなので。
赤坂の日枝神社は、その東京十社の一つに数えれている神社で、以前から行ってみたかった神社です。そんなことから、日枝神社から回り始めてみることにしました。
さらに、日枝神社と同じく赤坂にある赤坂氷川神社も東京十社の一つでしたので、同じ日のうちにそちらにも参拝し、十社のうちの二社を回ったことになります。
このペースなら順調に十社回れて、あっと言う間に終わるのでは?なんて思ってたのですが…
色々と他の神社に出掛けてしまったり、遊び回ってしまったりしておりましたので、気が付けばその後、どこも東京十社を参拝していないと言う状態に。
まだたったの二社しか回っていないまま、約5ヶ月が経過しています。
こりゃいかん。
そろそろ回らねば。
そう焦り始めた僕と嫁。
他にも色々と行きたい神社はあったのですが、とりあえずまずは東京十社を優先させることに。
そして、まだ回っていない東京十社のアクセスなどを調べ始めます。
そうしたところ、十社のうちの四社が、けっこう近い場所にあることがわかったんですよ。
それが以下の四社です。
- 王子神社
- 白山神社
- 根津神社
- 神田明神
このうちの、神田明神だけは以前一度訪れたことがあります。しかしその時はまだ十社巡りを始める前でしたので、御朱印も東京十社巡りの御朱印帳には頂いておりませんので、こちらも参拝せねばなりません。
ですので、この四社を一日のうちに回ってしまおうと。
目的地を決めましたので、次は回るルートを決めます。まずは王子神社から回り始め、白山神社、根津神社、神田明神と言う順番に。さらには神田明神の前に、ずっと行きたいと思って行けていなかった湯島天神も近くにありましたので、あわよくば回ってやろうと。
ということで、4月の後半のとある休日。天気も晴天。
まずは王子神社を目指します。
いつも僕たちは、目的の神社を訪れる際には、周辺の神社も事前に調べ、できるだけそちらにも参拝してから帰るようにしています。しかし今回に限っては、それは無しの方向で。おそらくそれをやっていたら、予定の神社を回り切ることができませんので。
色々と気になる神社はあったのですが、心を鬼にして、予定の神社のみ回ることにします。
そして、僕にとっては馴染みのない王子駅に到着です。
王子には15年ほど前に、友人の演劇を見に来たことがあるのですが、人生でその一回きりです。記憶も曖昧です。
今回が人生で二度目の王子と言うことになりますね。普段なかなか来る機会もない場所ですので。
事前に地図を見ましたところ、王子神社の近くには飛鳥山公園という大きな公園もありましたので、そちらにも寄ってみたい誘惑はありましたが…心を鬼にして諦めます。今回は寄り道はしないぞ、と。
そんな決意を胸に、王子駅から真っ直ぐに王子神社を目指します。
ご由緒
ご祭神は、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)、天照大御神(あまてらすおおみかみ)、速玉之男命(はやたまのおのみこと)、事解之男命(ことさかのおのみこと)の五柱です。この五柱を「王子大神」と総称しています。
創建の年代や経緯は不明です。平安時代の中期には、源義家が奥州征伐の折に慰霊祈願を行い、甲冑を収めたと伝えられていますので、それ以前の創建であること考えられています。
鎌倉時代の末期には、領主であった豊島氏が熊野三社より王子大神を勧請し、王子神社となりました。現在の王子と言う地名もその際に付けられたものとなります。
戦国時代には北条氏に厚く崇敬されていました。
江戸時代には徳川の歴代将軍により厚く崇敬され、「王子権現」と称され、江戸名所の一つに数えられます。
第二次大戦時には戦災により社殿が焼失してしまいましたが、昭和39年、昭和57年の二度の造営を経て再建されました。
戦災では境内のほとんどの樹木が焼失してしまいますが、樹齢600年ともいわれる大イチョウが奇跡的に残り、都の天然記念物に指定されています。
境内には、全国でも珍しい「髪の祖神」である関神社も祀られています。
東京十社の一つであり、多くの参拝者が訪れる神社です。
境内案内
王子神社へは、王子駅からすぐの場所にある親水公園の中を通って向かいます。緑が気持ち良い公園です。
親水公園を少し歩きますと、右手に山を登って行く参道があり、王子神社の入口になっています。しかし、どうやらこちらは正面の入口ではないようでしたので、通過して正面入口を目指します。
親水公園を抜け少し歩きますと、王子神社の正面入口に到着です。鳥居の奥には拝殿も見えます。王子駅からは6~7分だったでしょうか。
一礼して鳥居をくぐります。空の青と境内の緑、鳥居の白が素敵です。
鳥居の先には参道が真っ直ぐに延び、綺麗な緑の中に拝殿が見えます。
左手に王子神社のご由緒書き。
右手に手水舎です。
手水舎でお清めをします。後ろには椿が咲いていました。
参道を進みます。新緑が鮮やかで気持ち良いです。
参道の左手はこんな感じで広くなっています。奥は駐車場になっている様子。
拝殿の手前には大きな楠です。大きな木は見ているだけで癒されますね。
高く聳える楠を見上げ、さらに癒されます。
楠を存分に眺めた後、拝殿に進みます。黒と白を基調とした拝殿が、緑によく映えていて素敵です。
拝殿前には狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。
こちらが右の狛犬さん。口や鼻など一部が朱いタイプの狛犬さんです。
心地よい春の陽射しの中、参拝させて頂きます。
参拝を終え、境内を散策してみます。拝殿を背にして参道を見ますと、こんな景色になってます。
拝殿に向かい参道の左手、広くなっている先に境内社が見えましたので、行ってみます。
こちらが関神社です。御祭神は百人一首でも有名な蝉丸公(せみまるこう)とのこと。姉の逆髪姫のために鬘(かつら)などを作ったと言われ、「髪の祖神」である神社とのこと。
祠のお隣には、毛髪報恩のため建立されたと言う毛塚もありました。僕は少々薄毛に悩んでおりますので、念入りに参拝します。
関神社から参道を見ますと、こんな景色です。緑の鮮やかさが目を惹きます。
再び拝殿前に戻ります。こちらは拝殿を左斜め前からのアングルで。
拝殿の右手に社務所があります。こちらで御朱印を頂きました。
社務所の右手に小路が続いていましたので、行ってみます。
小路の先には、ものすごくでかい銀杏がありました。戦災を免れた「王子神社のイチョウ」として有名なものので、樹齢600年とのこと。でかいです。
素晴らしい大銀杏です。これは見れて良かったです。その大きさに圧倒されました。
大銀杏の先は石段で下れるようになっていまして、ここを進むと親水公園に出ます。最初に僕たちが通過した場所です。王子神社には、こちらからでも入ることができます。
大銀杏をゆっくりと眺めた後、再び拝殿前に戻ります。こちらは拝殿を右斜め前から。
拝殿に向かい参道の右手には、「おみくじの神歌」が書かれていました。このようなものは僕は初めて見ましたね。
おみくじの神歌の奥には、石碑とお地蔵さんです。手を合わせます。
木々の緑が綺麗で、ついつい写真を撮ってしまいます。
しばらく境内でのんびりと過ごし、王子神社を後にしました。
参拝を終えて
東京十社巡りがきっかけで訪れた王子神社。
とても素敵な神社でした。
もしかしたら十社巡りというきっかけがなかったら、訪れる機会がなかったかもしれない神社です。
季節が4月の終わりで、ちょうど新緑の時期だったこともあり、境内の緑が綺麗でした。黒と白の拝殿と、周囲の緑がとてもよく合っているんです。それだけで心地よい景色になっています。
境内もとても開けていて、その中に鮮やかな緑が広がっている感じです。
拝殿前には大きな楠。
そして小路の先には圧倒されるくらい大きな銀杏。
大銀杏は社務所の脇を入った先にあり、意外と見逃しがちな場所かもしれません。本当に大きくて見事な銀杏ですので、王子神社を訪れた際には是非行ってみてください。後悔はしないと思います。
楠や大銀杏だけではなく、境内の至るところに木が茂っていて、その緑の鮮やかさが一番印象に残りました。
他の季節の景色も見てみたくなりました。
また、末社の関神社は、髪の神様とのこと。
僕は現在40歳なんですけど、少々髪が薄いんですよ。毎日スカルプDを使いシャンプーしていて、なんとかキープしてるんですけどね。
このままハゲが進行して、見るも無残な姿になるのは避けたいので、関神社にはついつい念入りに参拝してしまいました。「毛塚」の前では記念撮影もしてしまいました。
これで髪が生えると良いのですが…。
この日は平日だったためか、他の参拝者の方も多くはなかったです。東京十社の一つですし、多くの人で賑わっているのかな~と思いきや、そんなこともなく、ちらほらお見掛けする程度です。
天気にも恵まれ、静かな境内を、ゆっくりのんびり散策させて頂きました。
「おみくじの神歌」と言う珍しいものも見れましたし。
繰り返しにはなってしまいますが、やはり新緑の中に映える拝殿がとても素敵で、ついつい何枚も写真を撮ってしまいました。見飽きない景色でしたね。
王子神社に来るまでに通った親水公園も、緑が多くて素敵な公園でした。できれば近くにあった飛鳥山公園にも行ってみたかったのですが、他の神社を回れなくなる恐れがあったため、そちらはやはり諦めます。
王子神社の周辺にあった神社も、同じく諦めます。一瞬一ヶ所くらい回ろうかな、とは思ったんですけどね。やはりそんなことをしていたら日が暮れてしまいますので。
王子神社を後にした僕たちは、王子駅に向かい、そこから次の目的地である白山神社へと向かいます。
御朱印
こちらが王子神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都北区王子本町1-1-12です。
王子神社の公式サイトpはこちらです。
http://ojijinja.tokyo.jp/
電車
①JR京浜東北線 / 南北線 「王子駅」から徒歩5~7分。
JRですと北口、南北線ですと3番出口からです。
②都電荒川線 「王子駅前駅」から徒歩6~8分。
③都電荒川線 「飛鳥山駅」から徒歩10分。
王子神社正面の入口ではなく、大銀杏側の入口から入る場合には、王子駅から徒歩3~4分ほどです。
駐車場
境内に参拝者用の駐車場があります。15台駐車できますので、特別な日でなければ問題なく停められると思います。周辺にはコインパーキングもあります。
周辺のパワースポット
北区の神社一覧
東京十社巡り
王子神社は「東京十社」の一つに数えられている神社です。東京十社巡りについて、こちらの記事で詳しく紹介しています。