宮崎県西諸県郡高原町にある皇子原神社の参拝レポートです。
読み方は「おうじばるじんじゃ」です。霧島六社権現の一社である狭野神社の元宮で、神武天皇が御生誕されたとされる皇子原に鎮座する神社です。神武天皇の母である玉依姫命が、神武天皇をご出産された産屋跡ともいわれています。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
神武天皇ご誕生の地「皇子原神社」へ
5月の下旬、この日は霧島の神社巡りの3日目です。
朝から天気はあいにくの雨でして、最初は小降りだったものの、お昼過ぎくらいには本降りに。だいぶ激しい雨になってきました。
皇子原神社は、そんな激しい雨の中で訪れた神社です。
霧島には霧島六社権現と称される五社の神社があります。元々は六社だったものが、そのうち一社が他の一社に合祀されて、現在は全部で五社です。
霧島にやって来たからには、六社権現巡りは外せません。
初日に一社、二日目に一社に参拝し、三日目のこの日はお昼過ぎまでに二社に参拝、そして残すはあと一社。
その最後の一社が狭野神社(さのじんじゃ)です。
そしてこちらの記事で紹介します皇子原神社は、狭野神社の境外末社になります。
皇子原神社は、六社権現巡りについて事前にあれこれ下調べをしていましたところ、併せて巡りたい神社として挙げられていました。日本の初代天皇である、神武天皇が誕生された地に鎮座しているという神社。
場所も狭野神社から近いです。遠かったら行くかどうか迷うのですが、近いのなら行かない理由などありません。
皇子原神社もこの日の神社巡りに組み込むことにしました。
本来は狭野神社に先に参拝してから皇子原神社へ、というのが正しい参拝順かとは思うのですが、皇子原神社の御朱印も狭野神社にて頂けるようですので、まずは皇子原神社に参拝することに。
三社目に訪れた霧島岑神社より、皇子原神社へと向かいます。
皇子原神社は、皇子原公園という大きな公園の中に鎮座しています。皇子原公園自体も遊べる施設が色々とあるようですが、本降りの雨でしたし、神社巡りで手一杯の僕たち夫婦には、残念ながら遊ぶ余裕はありません。
翌日には霧島を出発予定でしたので、皇子原神社と狭野神社、その二社にはなんとしてでもこの日のうちに参拝しておかねばいけません。
一つ前に訪れた霧島岑神社から15分ほどでした。
迷うことなく到着し、公園の駐車場に車を停めます。
ご由緒
ご祭神は、日本の初代天皇である神武天皇(じんむてんのう)です。幼名は狭野尊(さののみこと)になります。
霧島六社権現の一社でもある狭野神社の元宮になります。
狭野神社は第5代天皇である孝昭天皇の御代に、神武天皇がご誕生された地に創建されました。その後は度重なる噴火により焼失と再建を繰り返しますが、江戸時代初期の慶長15年に現在の地に遷座し、元の鎮座地に元宮として皇子原神社が鎮座します。
玉依姫命(神武天皇の母)が神武天皇を出産された産屋跡ともいわれています。社殿の後ろには産婆石(うべし)があり、その付近で神武天皇がご生誕され、産湯を使われたとも。
神武天皇は幼少期をこの地で過ごされ、周辺には皇子滝、皇子川原、御池の皇子港などの地名が残っています。
また、鎮座地には古墳が6基あり、皇子原神社の社殿は1号古墳の上に建てられています。
大正9年には昭和天皇が皇太子のときに参拝されています。昭和20年までは、国家行事として天孫降臨祭が行われていました。
狭野神社の境外末社であり、狭野神社のともに古くから崇敬されてきた神社です。
境内案内
駐車場から一度道路に出て、少し上がった先が皇子原神社の入口です。雨は土砂降り。
鳥居の手前には社号碑と古墳の説明です。
鳥居へ。その先は石段が続いているのが見えます。
一礼して鳥居をくぐります。石段の先には二の鳥居。
木々の茂る石段を上がります。
参道の左右、木々の向こうは公園です。こちらは右手。
こちらは左手。
石段を上がって行きます。あと少し。
二の鳥居に到着です。その先にも少し石段が続きます。
二の鳥居をくぐり、前方に見える社殿へ。
左にご由緒書きです。
反対、右には神話史跡の説明書きです。
社殿へと進み、参拝させて頂きます。
振り返るとこんな景色です。
よく見ると史跡の説明書きの少し右に「一号墳」とありました。この社殿のある丘が、6つある古墳のうちの一つです。
こちらは社殿の左手奥です。
おそらくこちらも古墳の一つなのではないかと。
社殿の後方には、茅葺き屋根のお家のようなものが。行ってみます。
お家の前には二人の子供の姿も。幼少期の神武天皇とその兄弟をイメージして作られたものとのこと。
社殿前へと戻り、皇子原神社を後にします。
参拝を終えて
神武天皇がご誕生されたといわれる地に鎮座する皇子原神社。
はるか昔の神話の時代に想いを馳せ、ロマンを感じたかったのですが…
雨が土砂降りといってもいいレベルになっていまして、なかなか余裕のない参拝になってしまいました。
小雨とかだったら全然大丈夫なんですけどね。かなり激しめの雨でしたので、しっかりと傘を差し、カメラを持ち、もういっぱいいっぱいで。
写真もカメラのレンズに水が付いたまま撮影してしまっていて、前半の写真には全部はっきりと水滴が付いちゃってます。すみません。
さらには大失敗も犯してしまいました。
社殿の裏にあるという、産婆石(うべし)を見逃してしまったんです。玉依姫命が神武天皇を出産されるときにしがみついた石ともいわれている石です。そんな歴史ロマンをおもいっきり感じられる大事なものを見ずに帰って来るだなんて…。
大馬鹿野郎です。
この度の霧島の神社巡りでは、何社かの神社にて同様の「何かを見逃す」という失態を犯していたのですが、おそらくこちらの皇子原神社の産婆石が、最大の「見逃し」ではないかと。
大雨で余裕がなかったなど、ただの言い訳に過ぎません。雨だろうが何だろうが、ちゃんと予習して頭に入れておけば、見逃すようなことはなかったはずです。
無念。まさに後悔先に立たずです。
この後悔を帳消しにするためには、もう一度霧島に行かないといけないですね。東京からではそう簡単にホイホイと行ける場所ではありませんが、いつの日か再訪を果たそうと思います。
そんな大きな失態こそありましたが、神武天皇が生まれた場所に足を運べたという事実は、やはり嬉しいものではあります。
他の参拝者の姿もなく、僕と嫁の二人だけで、そんな凄い場所を独占してしまいました。
大雨ではありましたが、そのためか境内がまた幻想的な感じにもなっていて、美しかったです。
もう少し奥の方まで歩こうかとも思ったのですが、大雨に加えてヤマビルにもビビってしまい、古墳などはそこまで探索できませんでした。
次に行く機会があるのなら、今度は晴れの日がいいな。
皇子原神社、参拝できてよかったです。
続いては、皇子原神社の本社である狭野神社へと向かいます。
御朱印
こちらが皇子原神社の御朱印です。狭野神社と一体になった御朱印になります。
御朱印の受付時間
皇子原神社の御朱印は狭野神社にて頂くことができます。御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から16時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は宮崎県西諸県郡高原町蒲牟田3-251です。
皇子原神社の公式サイトはありませんが、本社である狭野神社の公式サイト内に記載があります。
https://sanojinjya.web.fc2.com/
駐車場
すぐ近くに皇子原公園の駐車場があります。
高原ICから車で10分ほどです。霧島神宮からは約30分です。
電車
JR「高原駅」から車で10分ほどです。タクシーを利用するのがよいかと思います。
トイレ
皇子原公園の駐車場にあります。
周辺のパワースポット
高原町の神社一覧
著者が参拝した高原町の神社一覧です。