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大塚天祖神社(豊島区)の御朱印と見どころ

大塚天祖神社の紹介

豊島区南大塚にある大塚天祖神社の参拝レポートです。

読み方は「おおつかてんそじんじゃ」です。正式名称は天祖神社のみになります。旧巣鴨村の総鎮守で、樹齢六百年といわれる境内の夫婦イチョウでも知られています。大塚駅のすぐ近くに鎮座しています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

夫婦イチョウがある「大塚天祖神社」へ

この日は巣鴨に用事がありました。

その用事といいますのは、パンツです。

巣鴨といえば「とげぬき地蔵尊」が有名でして、爺ちゃん婆ちゃんで賑わっているイメージが強い街ですが、そんなとげぬき地蔵の近くに、「赤パンツの元祖」と言われる「マルジ」というお店があるんです。千原ジュニアさんがいつもご購入されていることでもちょっと有名になったりしたパンツ屋さんです。

でですね、僕もパンツは基本的に派手な色が好みでして、赤パンツも愛用しております。すみません、こんなおっさんの下着の話など、どうでもよいかと思うのですが…。ちなみにうちの嫁も同じくです。笑

以前巣鴨を訪れた際にもマルジさんには立ち寄りまして、赤パンツを購入しています。しかしそのとき買ったものがもうだいぶ色褪せてゴムも緩くなってしまっているので、また何枚か購入せねば、と。

そんなわけで、12月の初旬に、巣鴨まで嫁とともにお出掛けすることに。

僕たち夫婦の場合、そうなると必然的に、その付近の神社巡りもしようということになりますので、事前に周辺の神社を調べ、ピックアップします。

巣鴨に行くのでしたら、やはりとげぬき地蔵は外せませんので、そちらもルートに組み込みつつ、回る社寺、回る順番などをあれこれと検討。

そしてまず最初に訪れることとなったのが、こちらの記事で紹介する大塚天祖神社です。

大塚天祖神社は、大塚駅のすぐ近くでして、巣鴨ではありませんけれど、巣鴨と大塚は山手線でお隣なんですよね。その距離も歩けないほどではないと思われるので、大塚の神社に二か所立ち寄りつつ、巣鴨を目指すコースにしました。

季節的にだいぶ気温は低くなっているものの、天気には恵まれた一日です。

朝イチで自宅を出発し、電車を乗り継ぎ、大塚駅に降り立ちます。

そして大塚駅の南口を出ますとすぐ、目の前に入口が鳥居の形になっている商店街が見え、その手前には社号碑もありました。

どうやら天祖神社には、迷わずにすぐ着けそうです。

 

ご由緒

ご祭神は、日本国民の総氏神で、皇室の祖神である、天照大御神(あまてらすおおみかみ)です。太陽を神格化した神様ともいわれています。

創建は鎌倉時代後期の元亨の時代です。この地域の領主だった豊島景村が、伊勢の皇大神宮を勧請したのが始まりとされています。

後には旧巣鴨村の総鎮守として崇敬されてきました。

江戸時代には鬼子母神信仰が広まり、一時境内には十羅刹女神堂(鬼子母神と共に法華経を守護する10人の鬼神を祀るお堂)が祀られますが、明治には分離されます。

神明宮、神明社と称されていましたが、明治6年に現在の天祖神社と改称しています。

昭和8年に新しい社殿が造営されますが、昭和20年には第二次大戦時の空襲により焼失してしまいます。その後、昭和25年と昭和43年に再建され、現在に至ります。

境内の、樹齢600年、高さ30メートルに及ぶ大きな夫婦イチョウでも知られています。

 

境内案内

大塚駅の南口を出るとすぐ、天祖神社の社号碑が建てられています。

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社号碑の先、商店街の入口が鳥居になっています。この商店街が参道になっているんですね。

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商店街に入り歩くこと1分ほど、右手に天祖神社です。

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石段を上がりますと、右前方には黄色く紅葉した大きな銀杏。

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鳥居の両脇には狛犬さん。こちらが左の狛犬さんです。

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こちらが右の狛犬さん。子供にお乳を与えている「子育て狛犬」です。

大塚天祖神社の子育て狛犬

 

一礼して鳥居をくぐり境内へ。前方に拝殿です。

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やはり右手のイチョウにどうしても目が行ってしまいます。美しい。

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イチョウの手前に手水舎です。

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手水舎に向かって右手には、石碑や井戸があるのも見えます。

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手水舎にてお清めをします。手水鉢には狛犬さん。これは珍しいタイプです。狛犬さんの腕が少し欠けてしまっているようです。

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参道に戻ります。イチョウを参道の真横側から見ますと、こんな感じです。左奥に見えるのが、夫婦イチョウのもう一本。手前のイチョウだけ紅葉しているんですね。

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緑と黄色が綺麗です。

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拝殿前にも二対目の狛犬さんの姿。拝殿の右には立派な桜です。

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こちらが拝殿前、左の狛犬さん。少し上を向いていますね。

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こちらが右の狛犬さん。同じく少し上を向いています。

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社殿は木の茶色を基調とした建物です。陽射しの影響もあるかと思いますが、温かい印象を受ける建物です。

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柔らかい陽射しの中、参拝させて頂きます。

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拝殿を振り返りますと、こんな景色です。やはり銀杏の存在感がでかいです。

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境内を散策してみます。まずは夫婦イチョウを眺めることに。左が雄で右が雌です。このコントラストが綺麗ですけれど、雌だけ紅葉しているのも不思議ですね。

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二本のイチョウの間に、ご由緒書きがありました。

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銀杏の樹齢は推定600年、高さは30メートル、太さは6メートルとのこと。間近で見るとさらにその大きさを実感します。

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雄の銀杏の左手には、さざれ石と石碑。

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社殿の右奥には境内社の姿が見えましたので、行ってみます。

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こちらは社殿を右斜め前から。美しいですね。

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すみません、光の感じで少々見えづらいかとは思いますが、右奥の境内社は二社です。

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左が稲荷社です。小さな神狐さんも二対いらっしゃいます。

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右が榛名社と三峯社です。

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こちらは榛名社と三峯社を守る狛犬さん。

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この場所からですと、本殿の姿もよく見えます。本殿と幣殿は白です。

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再び拝殿前に戻ります。こちらは拝殿を左斜め前から。

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拝殿に向かって左手に社務所です。こちらで御朱印を頂きました。

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社殿の左手はこんな感じ。この手前には社殿の再建碑もありました。奥には境内社が見えます。木の足元には力石のような丸い石がいくつも置かれているのも。

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左奥の境内社は、熊野社、菅原社、厳島社です。

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こちらの境内社の狛犬さんが特徴的な容姿でした。こちらが左の狛犬さん。

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こちらが右の狛犬さん。見れば見るほど愛おしくなってしまいます。

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こちらは社務所の前から見た夫婦イチョウ。これだけでも絶景ですね。

大塚天祖神社の紅葉した夫婦イチョウ

 

心行くまで銀杏を眺め、大塚天祖神社を後にしました。

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参拝を終えて

大塚駅のすぐ近くに、こんなに素敵な神社があったとは。

僕は大塚駅自体は過去に何度も降りたことがありましたが、神社の存在はずっと知らずにおりました。そもそも以前は神社に興味を持っていなかったというのはありますが、にしても、商店街の入口が鳥居になっていることなども、全く見えてなかったですね。

初めて訪れた大塚天祖神社は、紅葉という時期的な要因も大きいですけれど、夫婦イチョウがびっくりするくらい綺麗でした。素晴らしかったです。

境内に入り手前が雌、奥が雄とのことですが、手前の雌は黄色く染まっているのに対し、奥の雄は全部まだ緑なんです。この対比がものすごく綺麗でして、目を奪われます。

イチョウそのもののでかさにも圧倒されるのですが、それに紅葉という嬉しいデコレーションも加わって、素晴らしい景色になっていました。

こちらの夫婦イチョウは、例年まず雌から黄色くなり、雌が散り始めた頃に、ようやく雄が色付き始めるそうです。

黄色と緑がどちらも楽しめるこの時期は、お勧めです。

そして夫婦イチョウだけではなく、他にも目が留まったのは、境内に何対もいらっしゃる狛犬さんです。

入口の子育て狛犬に始まり、手水舎にも狛犬さんがいます。手水鉢の狛犬さんというのは、僕もこれまで数か所で見たことがありますが、珍しいですね。

拝殿前の狛犬さんが、少し上を向いていたのも特徴的でした。上を向いている狛犬さんといえば、日本橋日枝神社の狛犬さんがおもいっきり天を向いてて、かなり印象に残っているのですが、こらの狛犬さんたちは「少しだけ上を向いている」感じですね。で、そのお顔もまた可愛いんですよ。

同じく社殿の左奥、熊野社、菅原社、厳島社の前にいた狛犬さんも、お顔がなんともいえない愛らしさでして可愛かったです。手にも鱗のようなコブがありました。

榛名社と三峯社前の狛犬さんも、小ぶりでしたがかっこよかったです。

この日朝イチで訪れた天祖神社にて、いいものをたくさん見れた気がします。

イチョウの黄色の向こうに見える拝殿の姿も、これまた美しかったですし。

僕たちの参拝中、近所の保育園の子供たちが保母さんに引率され、遊びにやって来まして、とっても賑やかになってました。

天祖神社はきっと、古くからこの地域の子供たちを見守ってきたんだと思います。子供が遊びに来られる神社って、いいものですよね。

神社は神聖な場所でもありつつ、人が集まる場でもあります。ぜひ後世にずっと残していって欲しいです。

大塚天祖神社、参拝できてよかったです。

続いては、大塚駅と巣鴨駅の間にある、菅原神社(子安天満宮)へと向かいます。

 

御朱印

こちらが大塚天祖神社の御朱印です。

大塚天祖神社の御朱印

上記の通常御朱印の他、お正月(1/1~1/7)は初詣御朱印、夏(7/1~7/7)には夏詣御朱印を頂くことができます。

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都豊島区南大塚3-49-1です。

大塚天祖神社の公式サイトはこちらです。
https://tensojinja.or.jp/

 

電車

山手線/都電荒川線「大塚駅」から徒歩3分。

南口に出て、正面に見える入口が鳥居になっている「サンモール大塚商店街」に入ります。そのまま道なりに歩いた先、右手です。

丸ノ内線「新大塚駅」から徒歩7分。

1番出口から地上に出て、ローソンに向かって右前方に延びる通りを進みます。「南大塚通り北」の交差点を左折して路地に入りすぐに右折、その後は左二つ目を左折してすぐです。

上記の他、都電荒川線の向原駅からも、徒歩5~6分ほどです。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。大塚駅周辺にコインパーキングがいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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