中野区にある沼袋氷川神社の参拝レポートです。
読み方は「ぬまぶくろひかわじんじゃ」です。境内には「幸せを呼ぶ三本願い松」と呼ばれる三本の大きな松があります。中野区では唯一、七福神巡りができる神社でもあります。最寄駅は西武新宿線の沼袋駅になります。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
沼袋の「氷川神社」へ
僕はこれまでも中野区の神社にはいくつか参拝しています。とはいえその大半は、区内の南側、電車ですと中央線沿いの方ですね。それに対し、北の西武新宿線の方には、ほぼ行ったことがありません。
このたびは、そんな西武新宿線の沼袋駅近くにある、沼袋氷川神社を皮切りに、その周辺の神社を回ってみようと。
きっかけは、沼袋氷川神社様よりのご連絡です。僕のこのブログを見てくださっているとのことで、よろしければ当社にも、という大変嬉しいご連絡を頂きました。こんなポンコツなブログではありますが、泣きそうなくらいありがたいです。
沼袋氷川神社といえば、「ヌーノジャズフェスタ」というもので、僕はその名前を記憶していました。境内でジャスフェスタが行われているというニュースを目にして、面白そうだな~、行ってみたいな~と思った覚えがあります。
それ以来、気にはなっていたんです。いつかその辺りの神社巡りもしてみたいな~と。
そして連絡を頂いてから少々時間は経過してしまいましたが、8月にようやく参拝するに至りました。
8月1日、最高気温は35度というなかなかに暑さがヤバい日です。アスファルトの上は39度~40度にもなるとか。あまりの暑さにじゃっかん迷いは生じましたが、熱中症対策を万全にして出掛けます。
事前に沼袋氷川神社について、僅かではありますが下調べをしたところ、「幸せを呼ぶ三本願い松」という立派な松があったり、七福神さまが全員(中野七福神)いらっしゃったり、そそられます。神楽殿がステージになる「ヌーノジャズフェスタ」の動画を観ちゃったりも。
さらには2017年に、欅坂46が初詣にも参拝しているようでして、そんな過去のニュースも見つけてしまいました。故にファンの皆様にとっては、聖地巡礼リストにも入ってるみたいです。
沼袋氷川神社は、沼袋駅の北口から徒歩2分です。できるだけ涼しいうちにと、朝イチで嫁と二人で自宅を出発し、電車を乗り継ぎ、沼袋駅に降り立ちます。
ものすごくどうでもいいお話ですが、僕は沼袋駅にやって来るのは人生で二度目です。一度目はもう20年以上前、まだ僕が20歳くらいの若者だった頃ですね。当時、知人が沼袋に住んでいまして、一度だけ訪ねた際に、待ち合わせ場所として「ぬまふくろう」の前といわれたんです。池袋に「いけふくろう」があるように、沼袋には「ぬまふくろう」があると。「改札を出ればわかる」といわれた上京したばかりの僕は、必死で「ぬまふくろう」を探しました。もちろん「ぬまふくろう」なんてものがないのは、今でこそ知ってはいますが、当時は純粋に信じていました。苦い思い出です。
そんな苦い思い出のある沼袋駅に、約20年振りに降り立ち、北口を出て右手へ。
線路沿いの道を歩いて行きますとすぐ、左手に並ぶ木々と、玉垣が見えてきました。
沼袋氷川神社に到着です。
ご由緒
ご祭神は、日本神話の神様で、ヤマタノオロチを退治した英雄、須佐之男命(すさのおのみこと)です。
創建は南北朝時代になります。大宮にある武蔵国一の宮、氷川神社より御分霊を頂き、創建されました。
戦国時代には太田道灌が、「江古田・沼袋原の戦い」と呼ばれる豊島泰経との合戦にて、当神社に本陣を置き、戦勝を祈願して杉の木を植えたといわれています。道灌はその合戦に勝利を収めています。そのときの杉は「道灌杉」と呼ばれ、高さ30メートルほどにまでなりましたが、昭和17年に枯死してしまい、現在は切り株のみ残されています。
江戸時代には、下沼袋村の鎮守社となっています。
社殿は幾度かの増改築を経て、昭和63年には昭和天皇の在位60年を記念し建て替えが行われますが、一年と数ヶ月後に、左翼過激派の中核派によるゲリラ活動(時限発火装置による放火とみられる)で焼失してしまいます。現在の社殿は、その翌年の平成3年に再建されたものとなります。
境内には「幸せを呼ぶ三本願い松」と呼ばれる三本の大きな松の木があります。
また、七福神が全ていらっしゃり(中野七福神)、中野区では唯一、七福神巡りができる神社でもあります。
「ヌーノジャズフェスタ」というジャズフェスタが境内で行われることでも知られています。(ヌーノジャズフェスタは2017年を最後にいったん休止しています。)
厄除けに大きなご利益があるといわれ、「厄除ひかわ」として古くから親しまれ、厚く信仰されている神社です。
境内案内
沼袋駅からは徒歩すぐ。左手に杉の木と玉垣が見えてきます。
こちらが沼袋氷川神社の入口です。両脇には立派な木の燈籠も。一之鳥居の先に石段と二之鳥居、その先には社殿も見えます。木々の緑が綺麗です。
一礼して石鳥居をくぐり、境内へ。
鳥居をくぐってすぐ、左手が駐車場になっています。並んでいる杉の木も目を惹きます。
右手には石碑が二つ。左は「土地八拾坪」、右は「東京市域拡張記念松」と刻まれていました。
石段を上がります。蝉の声が四方から聞こえてきます。
二之鳥居もくぐります。
鳥居の先、左の足元にはたぬきさんがいました。こちらを左に進むと中野七福神がいらっしゃるようですので、後ほど行ってみます。
石段を上りきりますと、景色が開けます。正面には拝殿、周囲には高く聳える木々。左前方にはひときわ目立つ松の木も見えます。
参道の両脇には狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。玉乗り狛犬さんです。
こちらが右の狛犬さん。子供もいます。こちらの狛犬さんは「子育て狛犬」といわれ、三回撫でるとお産が軽くなるとの言い伝えがあるそうです。
右手の先には絵馬掛所がありまして、その後ろには三本の杉が聳えています。
絵馬掛所のさらに奥には、力比べで使われた力石。
参道に戻ります。右手に手水舎があり、その手前にも大きな木です。
こちらの木はシイの木のようです。空で三本の杉と交わる景色も綺麗です。
手水舎にて、お清めをします。手水舎には龍がいました。
参道は周囲が開けていて開放感があります。正面には立派な拝殿です。
左手の先に神楽殿です。この場所で毎年、ジャズフェスタが行われていたんですね。
そして、同じく左手には大田道灌が戦勝祈願で植えたとされる、「道灌杉」の切り株です。昭和17年に枯死してしまったそうですが、この杉が聳えている姿も見てみたかったですね。
左前方、右前方には「三本願い松」と思われる松が見えたのですが、まずは拝殿へと歩を進めます。社殿は平成3年に造営されたものとのことで、新しめの建物です。木の茶色を基調としていて、周囲の緑との調和も綺麗です。
拝殿には、迫力のある龍の彫刻も施されていました。両脇には獅子も。
蝉の声を聞きながら、参拝させて頂きます。
拝殿を振り返りますと、こんな景色です。
拝殿に向かって右手に社務所がありまして、その建物を挟むように伸びている二本の松が、「三本願い松」のうちの二本です。
とっても立派な松の木です。高く高く伸びています。
三本願い松のうち、あと一本は左手にありますので、行ってみます。こちらは社殿を左斜め前から。
こちらが三本願い松の、残り一本です。正面から撮ってみました。松の後ろには境内社。
境内には大きな木がたくさんありますが、こちらの松が、ひときわ目立つ感じがします。
松の近くまで行ってみます。近くで見ますと、その大きさをより実感します。
手を触れてみたり、見上げてみたり。
松の後ろには境内社が並んでいましたので、左から参拝することにします。
境内社は、左から天王社、稲荷神社、御嶽神社です。
三つの境内社は、それぞれに鳥居がありましたので、くぐりくぐり参拝を。
三つとも、しっかり参拝させて頂きました。
稲荷神社の社には、奥の左右に立派な獅子。御嶽神社には、可愛らしいお犬様がいらっしゃいました。
境内社に向かって左には、裏参道の大鳥居です。境内にはこちらからでも出入りできます。この鳥居は東日本大震災で倒壊してしまったとのことですが、翌年には再建されています。
裏参道の先には、神輿庫が並んでいるのも見えました。
裏参道の大鳥居の前から境内を見ますと、三本願い松が全て視界に入ります。手前の左にももう一本細めの松がありますので、四本松みたいにも見えますけれど。
こちらは、境内社から入口の方を見た景色です。広いです。
こちらは、ヌーノジャズフェスタでステージとなった神楽殿。
神楽殿に向かって左手の奥には、日露戦役記念碑があり、そのお隣に絵馬掛所です。よく見るとそれらの絵馬は、「欅坂46」と「けやき坂46」のものでした。2017年に初詣に訪れた際に書かれたもののようです。僕はアイドルには疎いので、メンバーなどもわからないのですが…。欅坂46とけやき坂46が別のグループだったというのも知らなかったです。
境内入口寄り、左手にある中野七福神へと向かいます。遠目にも、七福神が勢ぞろいしているのが見えますね。
七福神に参拝させて頂きます。左から、毘沙門天、弁財天、大黒天、恵比寿神です。
こちらは、左から、布袋尊、福禄寿、寿老人です。
真ん中には、七福神の説明書きがありました。
一通り境内を散策させて頂き、再び拝殿前へと戻り、脇にある授与所にて御朱印を頂きます。
御朱印は沼袋氷川神社と中野七福神の二種類。また、練馬にある白山神社も兼務しているとのことで、そちらの御朱印を頂くこともできます。僕たちは二つの御朱印を頂き、神職さまともお話をさせて頂き、境内を後にしました。
参拝を終えて
お声を掛けて頂き、参拝させて頂いた沼袋氷川神社。
とっても素敵な神社でした。
気温35度、ヤバイくらいの暑さだったのですが、境内には立派な木がそこかしこに聳え、夏の緑が綺麗でした。蝉の声も至るところから聞こえてきまして、夏だな~と。今年は梅雨が長く、なかなか蝉の声が聞こえなかったんです。夏と蝉はセットですからね。梅雨が明け、いっきに夏になりました。
境内ではあちこちに目を惹くものがありまして、その中でもやはり一番は「幸せを呼ぶ三本願い松」でしょうか。三本願い松は、「悪しきことはスギ去れ、願い叶うをマツ」と杉の木に願いを掛けて不運や災難から逃れ、松の木に幸福を願うと、必ず叶うと信じられてきたものだそうです。
大きな木が何本も聳える中、三本の松はすっと空の高いところまで突き抜けていて、ひときわ存在感が大きかったです。三本が固まって伸びているわけではなく、社殿を挟んで左手に一本、右手に二本です。裏参道の鳥居前から見ると、ちょうど三本をいっぺんに見ることができます。間近に見たり遠くから見たり、その素晴らしい松の見える景色を楽しませて頂きました。
もちろん僕たち夫婦も、松に願いを掛けさせて頂きました。
松に挟まれた拝殿は平成3年に再建されたもので、新しい建物です。施された彫刻が素敵でした。
そして、大田道灌が献植をしたといわれる「道灌杉」の切り株も、ばっちり見させて頂きました。もし道灌杉が枯れずに今も残っていたら、三本松とあわせて、さらに素敵な景色になっていたんだろうな~と。
沼袋氷川神社の公式HPに、道灌杉が残っていた頃の写真がありましたので、引用させて頂きます。
(画像出典:http://hikawa-n.or.jp/)
道灌杉はなくなってしまいましたが、三本松の他にも、入口に並んでいた杉、手水舎脇の椎、絵馬掛所の後ろの三本の杉、などなど(木の種類、違ってたらごめんなさい…。)立派な木がたくさんあり、そんな木々に囲まれた境内にいるだけで、心地良かったです。
とっても暑い日でしたが、たまに吹き抜ける風も気持ちよかったです。
大きい木々に囲まれてはいますが、境内は開けていて開放感があります。この空間で神楽殿をステージにして、ジャズフェスタが行われていたんですね。絶対楽しいと思います。残念ながらジャズフェスタは2017年を最後にいったん休止しているとのことですが、また再開しましたら、是非遊びに行こうと思います。
境内の左手にある中野七福神は、平成21年に奉齋されたものとのことで、新しいです。七福神さまが全員揃った中に立ちますと、それだけで幸せな気分になります。寿老人の杖の鹿と、福禄寿が載せている亀が、どちらも龍のようにも見えまして、かっこよかったです。
子育て狛犬といわれる狛犬さんも可愛かったです。
暑さと闘いながらではありましたが、境内を時間をかけて、ゆっくり散策させて頂きました。
授与所にて御朱印を頂いた後、ご連絡をくださった小俣さんとお話をさせて頂きました。このようなブログを書いておりましても、なかなか普段、神社の方と直接お話をする機会というのはそう多くはありませんので、貴重なお時間を頂きました。お忙しい中ありがとうございました。帰宅後に、あれも聞いておけばよかった、これも聞いておけばよかった、と思い出すことばかりで…。
沼袋氷川神社は、練馬白山神社の兼務社でもありまして、そちらの御朱印も扱っています。僕はまだ練馬白山神社には参拝したことがありませんので、是非またそちらに参拝後、沼袋氷川神社にも再訪したいと思っています。
練馬白山神社には、御神木の都内最大の大ケヤキがあるとのことで、是非そちらも見てみたいです。ちなみに欅坂46の2016年の初詣は練馬白山神社だったとのことで、おそらくケヤキに因んだものかと思われます。その流れで、2017年の初詣は沼袋氷川神社だったのではないかと。(これについても聞きそびれてしまいましたが)
練馬の神社巡り~沼袋氷川神社への再訪、計画してみようと思います。
夏の陽射しの中訪れた沼袋氷川神社。とっても素敵な神社でした。
お声を掛けて頂き、参拝できてよかったです。帰り際には冷たい飲み物まで頂いてしまいました。ありがとうございました。
続いては、地図にて近くに見つけた「松が丘北野神社」へと向かいます。
御朱印
こちらが沼袋氷川神社の御朱印です。
こちらは中野七福神の御朱印です。
上記の他に限定の特別御朱印などもございますので、詳しくは公式サイトをご覧ください。
こちらは、三本願い松の夏ヴァージョン御朱印(2種類)です。僕が参拝した翌年、神職さまからご案内を頂きましたので、こちらでもご紹介させて頂きます。
こちらは、紫陽花の季節の特別御朱印です。同じく神職さまからご案内を頂きました。
また、兼務社である練馬白山神社の御朱印も、こちらで頂くことができます。
御朱印の受付時間
御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都中野区沼袋1-31-4です。
沼袋氷川神社の公式サイトはこちらです。
http://hikawa-n.or.jp/
電車
①西武新宿線 「沼袋駅」から徒歩2分。
北口を出て右手に歩いて行きますと、すぐ左側に玉垣が現れます。
②各線 「中野駅」から徒歩15~18分。
北口を出て中野通りを真っ直ぐ北上し、西武新宿線の線路を越えたらすぐ左折、少し歩いた右側です。駅からはバスも出ています。バスの場合は「新井小学校前」降車で徒歩4分です。
駐車場
参拝者用の駐車場があります。25台停められますので、特別な日でなければ問題なく駐車できるかと思います。
周辺のパワースポット
中野区の神社一覧