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元三島神社(台東区/鴬谷)の御朱印と見どころ

元三島神社の紹介

台東区根岸にある元三島神社の参拝レポートです。

読み方は「もとみしまじんじゃ」です。台東区に三つある三島神社のうちの一つで、元々一つだった三島神社の元社地近くに鎮座する神社です。下谷七福神の寿老神が祀られている神社でもあります。最寄り駅は鶯谷駅で、北口を出て徒歩すぐです。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

鴬谷の「元三島神社」へ

1月の中旬、嫁と二人で今年最初の神社巡りに出掛けました。

初詣で神社自体には出向いているのですが、いわゆる神社巡りをして御朱印を頂いて歩くというのは今年まだ一度もしていませんでしたので、どこか行ってみようかと。

さらには現在使用している今戸神社の御朱印帳が、あと二ヶ所御朱印を頂くと全部埋まってしまいますので、新しいものをどこかで購入する必要があります。

いつも御朱印帳は嫁の希望で買い求めているのですが、嫁はいつもネットでかっこいい御朱印帳を見つけてきては、その神社に行きたい、と言い出すのが常です。僕も嫁も辰年で龍が好きなこともあり、龍が描かれた御朱印帳を選ぶことが多いです。

既に嫁が次の御朱印帳として候補に挙げていた神社がいくつかあったのですが、どこも遠いところで、気軽に行けないようなところばかりで。

そんな中、唯一そんなに遠くない神社が、上野にありました。

上野東照宮です。

そんなわけで、上野東照宮で新しい御朱印帳を買い求めるため、参拝に出掛けることになりました。

さらには僕たちは、一昨年から台東区の神社巡りを、「台東区神社マップ」というものに沿って実行しています。

こちらが台東区神社マップです。

全部で26ヶ所もありますので、とても一日では回りきれません。このマップに載っている神社を回るため、僕たちは過去に三回台東区に訪れています。これまでに26ヶ所のうち21ヶ所に参拝しました。

残す神社はあと5つ。

地図でいいますと、左下のエリアです。上野の不忍池周辺ですね。

お目当ての上野東照宮は、まさにその5つのうちの一つですし、これを機に台東区神社巡りを完遂させてしまおうと。

そう決意した僕たちは、朝から上野に赴くこと決意して、ルートも決めます。

それぞれの神社の場所を確認しますと、5つのち4つは上野駅から行けそうです。あと1つだけ、お隣の鶯谷駅からすぐのようでしたので、まずは鶯谷に寄ってから上野に移動することに。

その鶯谷にあったのが、こちらの記事で紹介する元三島神社です。

上野や鶯谷というのは、僕は普段あまり行く機会のない場所ですし、もしかしたら鶯谷という地に降りるのは人生で初めてかもしれません。

当日は早起きをして電車を乗り継ぎ、初めての鶯谷に到着しました。

この日最初の参拝となる、元三島神社を目指します。

 

ご由緒

ご祭神は、日本神話の神様であり、山と海を司る大山祇命(おおやまづみのみこと)です。

創建は、鎌倉時代中期の弘安年間です。モンゴル帝国による日本侵攻である元寇の際、伊予の水軍を率いた河野通有(こうのみちあり)が、伊予国(現在の愛媛県)の大山祇神社に戦勝祈願をし、戦いに勝利します。その後夢の中に神のお告げを得て、上野の山中にあった河野氏の館に分霊を勧請したのがはじまりと伝えられています。

江戸時代前期の慶安3年に、幕府により立ち退きが命じられ、現在の台東区根岸にあたる金杉村に遷座、さらに中期の宝永7年には現在の地に遷座しています。最後の遷座の際、金杉村の氏子が取り残される形になってしまったため、こちらの元三島神社が創建されました。

台東区には三つの三島神社(三島神社、本社三島神社、元三島神社)があるのですが、元々は一つだった三島神社が、遷座に伴い新たに創建された形です。

現在の社殿は昭和51年に再建されたものになります。

下谷七福神のひとつ、寿老神が祀られている神社でもあります。

古くから三島神社の歴史とともに、この地の人々に崇敬されている神社です。

 

境内案内

鴬谷駅の北口を出ますと、すぐ目の前に神社の建物が見えます。元三島神社の本殿と思われますが、裏側です。境内に入るにはぐるっと回る必要があるようですので、歩いてみます。

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細い路地からでも行けそうだったのですが、大きい通り側から回りますと、神社への看板が出ていました。

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ラブホテルが立ち並ぶ路地を進むと、鳥居が見えました。元三島神社の入口に無事到着です。

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鳥居の手前、左手には石碑が見えます。その奥には桜の木。

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手前の黒い碑は、正岡子規の句碑でした。「木槿咲て 繪師の家問ふ 三嶋前」と刻まれています。

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鳥居の右手には元三島神社のご由緒。

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一礼して鳥居をくぐります。

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鳥居をくぐると狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。後ろ足が立っていて、尾が逆立ち、珍しい態勢をしています。

元三島神社の左の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。同じく後ろ足が立ち尾が逆立っています。

元三島神社の右の狛犬

 

そして、右の狛犬さんの台座には、よく見ると子供が。こんなふうに台座に子供がいるのもかなり珍しいかと思います。

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正面を見ると石段が続き、その上には二つ目の鳥居と社殿が見えます。石段前の燈籠も立派です。その左右どちらの後ろにも桜の木がありました。

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右の狛犬さんの後ろに手水舎です。小さいですけれど風情のある手水舎です。

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お清めをします。手水石には苔が生えていていい感じです。

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左の狛犬さんの後ろには神楽殿。三島神社の「三」の神紋も見えます。

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拝殿に向かい石段を上がります。

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石段を上り切りますと、参道が少しだけ右に折れて、その先に拝殿がある形です。

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こちらが拝殿の正面になります。大きな屋根が特徴的な拝殿です。こちらにも一対の狛犬さんがいます。

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拝殿前に進みます。こちらが左の狛犬さん。入口の狛犬さんとは違い、こちらは一般的な態勢です。

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こちらが右の狛犬さんです。どことなく可愛らしさもある狛犬さんですね。

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静かな朝の空気の中、参拝します。鈴の音がとても心地よかったです。

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参拝を終え、御朱印を頂くため拝殿の左手にある社務所(授与所)へ。御用の方は玄関のインターフォンを押して下さいと書かれていましたので、押して待ちます。

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授与所には桃の節句(三月三日)限定御朱印の案内もありました。この日は一月でしたので、こちらは頂けません。

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無事に御朱印を頂き、もう一度拝殿を眺めます。大きな屋根が青空に映えています。

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石段の上から入口を見ますと、こんな景色です。しばらくのんびり過ごした後、元三島神社を後にしました。

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参拝を終えて

この日最初に訪れた元三島神社。

まず、その立地に少し驚きました。周りがラブホテルだらけなんです。

鶯谷駅の北口を出ますと、もう目の前に社殿の屋根が見えます。ただ、裏側なので、ぐるっと路地を回らなければいけません。そしてその路地が、完全なラブホ街なんですよ。

僕は鶯谷駅で降りたことが今まで一度もなかったのですが、そう言えば「鶯谷はラブホだらけ」という話をずいぶん前に耳にした覚えもあります。思わぬ形で、それを目の当たりにしてしまいました。

元三島神社は、そんなラブホ街の一角にあります。なかなか濃い立地です。

訪れたのが朝だったこともあるかと思いますが、そんな立地にも関わらず、境内はとても静かで落ち着いた雰囲気がありました。

参拝者の姿もちらほら見掛ける程度でして、嫁と二人でのんびり参拝と散策をさせて頂きました。

鳥居をくぐると正面には真っ直ぐに上へと続く石段があります。その先には屋根が特徴的な拝殿も見えます。

台東区には、この元三島神社の他に三島神社と本社三島神社があり、全部で三つの三島神社があることになります。僕たちはこれまでに、三島神社と本社三島神社には参拝していますので、今回の元三島神社が三つ目です。

石段の先に見える元三島神社の拝殿は、下谷にある三島神社の拝殿と形が似ていました。また、石段を上がった高い場所に社殿がある境内の造りは、本社三島神社と共通もします。

元々は一つの三島神社が、分かれて三つになっているとのことですので、今回その三つ目に参拝することができて何よりです。

境内では、狛犬さんがまず目を惹きました。鳥居の先と拝殿の前、二対の狛犬さんがいるのですが、目を惹いたのは鳥居の先にいた狛犬さんです。

普通狛犬さんは、前足を立てて後ろ足が座ってる、いわゆる「お座り」の姿勢が一般的かと思います。

しかし元三島神社の狛犬さんは、逆なんです。前足が座っていて、後ろ足が立っているんです。また、尾も逆立っています。

これまでにもこのタイプの狛犬さんは稀に見ることはありますが、かなり珍しいかと思います。

さらに、右の狛犬さんには子供がいるのですが、台座の方まで落っこちてるんですよ。台座の側面につかまっているような形で、これもなかなか見れないです。

この子供の狛犬さん、実は僕は全く気付いておらず、嫁が気付いて教えてくれたんですけどね。そういうことが多々あるんです、僕は。観察力に乏しい人間なので。苦

他にも見逃しているものがないとは言い切れませんが、参拝後は自分なりに一通りゆっくり境内を散策させて頂きました。

手水舎も小さいですけれど趣があって素敵でしたし、屋根が大きな拝殿も存在感があって、造りもかっこよかったです。

お参りの際に鳴らした鈴も、とても綺麗で心地良い音色でした。

桜の木が何本かありましたので、きっと春には素敵な景色が楽しめることと思います。

特に石段の両脇に桜が咲いている様子は、想像してみただけでも綺麗です。

ラブホ街という特殊な立地の神社ではありましたが、とても静かな時間を過ごすことができました。

元三島神社、参拝できて良かったです。

続いて僕たちは、上野公園にある上野東照宮へと向かいます。

 

御朱印

こちらが、元三島神社の御朱印です。

元三島神社の御朱印

 

元三島神社では、この他に下谷七福神のひとつ、寿老神の御朱印も頂くことができます。

元三島神社で頂ける寿老神の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から16時半くらいまでとのことですが、ご不在のこともあるようですので、確実に頂きたい方は事前の電話確認をお勧めします。

社務所の電話番号は「03-3873-4976」です。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都台東区根岸1-7-11です。

元三島神社の公式サイトはありません。

 

電車

JR山手線/京浜東北線 「鶯谷駅」から徒歩1~2分。

北口を出ますと社殿の裏側が見えますので、路地から正面に回ると入口の鳥居があります。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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