府中市の白糸台にある諏訪神社の参拝レポートです。
読み方は「すわじんじゃ」です。正式名称は諏訪神社ですが、その地名より「車返諏訪神社(くるまがえしすわじんじゃ)」とも称されています。最寄駅は京王線の武蔵野台駅で、同じく京王線の飛田給駅、西武多摩川線の白糸台駅からも徒歩圏内です。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
白糸台の「車返諏訪神社」へ
僕たちは今回の参拝の一ヶ月ほど前にもこの辺りを訪れておりまして、その際には二社の神社巡りをしています。
そもそも何ゆえに、府中市の白糸台というところまで出掛けたかといいますと、嫁のお気に入りだった白い革ジャンを、黒に染めるためです。白で汚れが目立ってきたので、黒く染めてしまおうという、僕にはない発想ですね。
で、そんな革染めをしてくれる業者さんが白糸台にいらっしゃいましたので、直で革ジャンを持って行きつつ、普段その辺りはなかなか行く機会のない場所ですので、せっかくなので神社巡りも兼ねてしまおうと。
いつもの流れで近隣の神社を検索&ピックアップし、その中で駅からも近かった二ヶ所に参拝しました。ちなみにその二ヶ所は、「下染屋神明社」と「車返八幡神社」です。
前回訪れたのが2月の中旬で、二度目となる今回は3月下旬。
嫁の革ジャンは、業者さんが2月のうちに黒く染め終えてくださいまして、できるだけ早く取りに行きたかったのですが…。僕も嫁もなんやかんやと忙しくバタバタしておりましたら、あっという間に一ヶ月以上も経過することに。
ようやくなんとか時間を作れたのが、3月の下旬、最高気温18度という、春っぽい暖かな一日です。
革ジャンを受け取りに行きつつ、以前ピックアップした神社で、前回回り切れなかったところに行ってみようと。
朝から天気にも恵まれていましたので、お散歩には絶好の日和で、この機会を逃す手はありません。
電車を乗り継ぎ、京王線の武蔵野台駅で下車。
まずは革ジャンを受け取りに業者さんのもとへ向かいます。さっそく仕上がったものを見せて頂くと、白かったジャケットが綺麗に黒く染まっていて、もう最初から黒いジャケットだったとしか思えない完成度。
職人さんって凄いですね。嫁もご満悦です。
無事に革ジャンを受け取り、ここから神社巡りのスタートです。
まずは京王線の線路沿いにある、こちらの記事で紹介する「諏訪神社」を目指します。
諏訪神社は僕たちが前回訪れた、「車返八幡神社」の少し東です。前回もおもいきって行ってしまおうかどうか、けっこう迷った神社です。寒い日で、しかもかなりの空腹でしたので、結局はそんな寒さと空腹に負け、行かずに帰路に就いてしまいました。
ですので今回、こうして訪れることができるのは嬉しいです。もしかしたらもう、一生訪れる機会はないかもしれませんからね。
暖かな3月の陽射しの中、地図を頼りに住宅街を歩いて行きますと、線路の先に大きな木が茂る一角を発見。どうやらそこが諏訪神社のようです。
踏切を渡り、到着です。
ご由緒
ご祭神は、武神であり大国主神の第二の息子、建御名方神(たけみなかたのかみ)です。
総本社は、長野県の諏訪湖近くにある諏訪大社になります。
車返諏訪神社の創建の年代は不明です。創建に至った経緯も不明ですが、この地はかつて信州諏訪藩のお屋敷があったといわれていますので、その時期に諏訪地方より勧請し、創建された可能性が考えられます。
江戸期には、村民所有の社でした。
「はけた坂」と呼ばれる坂上に鎮座しています。
現在は調布にある國領神社の境外末社となっています。
境内案内
京王線の踏切を北から南へ渡るとすぐ、右手に大木と鳥居が見えてきます。諏訪神社の境内です。
右手に社殿を見ながら、入口の鳥居へと向かいます。
遠目にも見えた二本の大きな木は、近付くと尚その大きさを実感します。
こちらが車返諏訪神社の入口です。
鳥居の脇には、神社前の坂が「はけた坂」と呼ばれる由来が書かれていました。
一礼して鳥居をくぐり境内へ。参道は右に曲線を描いて延びています。
こちらは参道右の大木。何の木かわからなかったのですが、脇には「諏訪神社のシラカシ」と紹介されていて、その名を知ります。樫の木の一種なんですね。府中の名木百選にも選ばれている木でした。
シラカシをしばし見上げます。
こちらは、参道が右に曲がる突き当たりにある大木。こちらも僕は何の木かわからなかったのですが、「ムクノキ」と書かれていて、その名を知ります。
ムクノキも見上げます。シラカシに負けず、でかいです。
参道を社殿へと進みます。
左手には竹が連なり、緑が鮮やかです。
参道の右手はこんな感じ。右前方にも大木です。
左に手水舎、正面に社殿です。社殿前には狛犬さんの姿も。
こちらが手水舎です。後ろの竹林がいい感じです。
手水鉢は変わった造りの石でした。水が出ませんでしたので、手をはたいてお清めをします。
社殿は、濃い木の茶色を貴重とした建物です。
こちらは社殿前、左の狛犬さん。
こちらが右の狛犬さん。どちらも少しびっくりしたような顔をしていますね。
社殿前へと進みます。
時間を掛けて参拝します。上の彫刻は鶴でしょうか。
社殿を振り返るとこんな景色です。社殿は少し高い位置に建てられていますので、振り返るとやや上から見下ろすような形になります。
社殿の右手には建物が一つ。社務所でしょうか。人の気配はありませんでした。
こちらは社殿を右斜め前から。
境内右手にある大きな木に近付いてみます。
こちらの大木も、鳥居の右にあった木と同じく、シラカシの木でした。上には大きなサルノコシカケがあるのも見えます。
今度は左に回り、社殿を左斜め前からも。
大木の茂る境内にてしばらくのんびりと過ごし、諏訪神社を後にしました。
参拝を終えて
車返諏訪神社は、巨木の聳える素敵な神社でした。
境内の右手にあった二本のシラカシ。左手にあった一本のムクノキ。どちらも素晴らしい巨木でした。
シラカシは白樫と書くようで、樫(かし)の木の一種みたいです。木に名前が掛けられていましたので、その名を知ることができましたが、それがなかったら僕は名前がわからないままでした。
ムクの方も同じくです。こちらも名前が掛けられていたので、椋(むく)だとわかったのですが、そうでなければわかりませんでした。木の種類はなかなか覚えられません。
境内には始終僕たちしかおりませんでしたので、シラカシやムクの大木を、思うままに眺めたり、触れてみたり、じっくりと堪能させて頂きました。手前にあったシラカシは、府中の名木百選にも選ばれているものでした。
大木の聳える境内は、その中にいるだけで心地良く、癒されますね。
諏訪神社は、入口の鳥居が拝殿に向かって正面ではなく、右手前にあります。ですので参道が右に曲線を描きながら折れている形です。
鳥居をくぐってすぐ左手にも大きな木の切り株がありましたので、以前はそこにも大木が聳えていたことも窺えます。
上に書いた3本の他にも、左の狛犬さん前にあった木も大きかったです。
狛犬さんは、どちらも少しびっくりしたようなお顔の狛犬さんで、珍しい表情をしていました。
社殿は木の濃い茶色を貴重としたもので、とても質素で、落ち着いた雰囲気の建物でした。また、多摩川が近くにありますので、洪水に備えてなのか、社殿が少し高い位置にありました。この辺りの神社では、そのような造りの神社をよく見掛けます。拝殿を上ると、その意外な高さを実感します。
諏訪神社の境内は、右手が道路に面しています。道路といっても住宅街の細い道ですので、車はそんなに通りません。で、後方が木々と駐車場を挟んで少し距離はありますが、京王線の線路が走っています。
一方、左は竹林のようになっています。連なった竹の存在が、境内の緑をより濃くしていた感じがします。
後から地図を見ていてわかったのですが、竹林の奥は戦国武将の浅野長政のお屋敷跡だったみたいです。織田信長にやられた浅井長政ではなく、豊臣秀吉の家臣で五奉行の筆頭だった浅野長政です。後から気付いたので、竹林の奥がどうなっていたのか、じっくり見れていません…。残念です。
竹林の奥こそちゃんと見るのを怠ってはしまいましたが、境内はじっくりと時間を掛けて散策させて頂きました。
時おり社殿の後方を、京王線の電車が通るのも見ることができます。
時間はお昼の12時過ぎくらいでして、長閑な空気が漂っていました。
3月のお昼どき、大木が茂る車返諏訪神社。
気持ち良い参拝ができました。
続いては、近くに見つけた「車返稲荷神社」へと向かいます。
御朱印
車返諏訪神社では御朱印は扱っていません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都府中市白糸台5-20-4です。
車返諏訪神社の公式サイトはこちらです。本務社である國領神社のサイト内になります。
https://kokuryo-jinja.jp/kenmu/hachiman-jinja/suwa-jinja/
電車
①京王線 「武蔵野台駅」から徒歩10~12分。
京王線の線路沿い、飛田給駅方面になります。神社があるのは線路の南ですが、南側からですと少し大回りになりますので、北側から向かい踏切を渡った方が近いかもしれません。
②京王線 「飛田給駅」から徒歩15~20分。
京王線の線路沿い、武蔵野台駅方面になります。線路の北側、南側、どちらからでも同じくらいの距離ではないかと思われます。
③西武多摩川線 「白糸台駅」から徒歩15~20分。
京王線方面に進み、武蔵野台駅を通り過ぎ、飛田給駅方面です。品川街道を東に進むとわかりやすいかと思います。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。神社前の道路も細いので路駐は厳しいです。すぐ近くにコインパーキングがありますので、そちらに駐車しての参拝がベストかと思います。
周辺のパワースポット
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