台東区にある藏前神社の参拝レポートです。
読み方は「くらまえじんじゃ」です。蔵前神社とも表記されます。徳川5代将軍綱吉により、江戸城鬼門除の守護神として京都の石清水八幡宮より勧請され、創建された神社です。勧進大相撲発祥の地とされ、大相撲の聖地としても知られています。蔵前駅より徒歩すぐです。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
大相撲の聖地「蔵前神社」へ
この日は朝から嫁と二人で台東区の神社巡りをしていました。台東区神社マップというものがありまして、そちらを見ながらの神社巡りです。
台東区の神社記事ではかなりの頻度で掲載してしまっているので、もう見飽きた方もいらっしゃるかもしれませんが…こちらがその台東区神社マップでございます。
僕たちは、今年の5月に上野にある下谷神社を初めて訪れた際に、この神社マップを頂きまして、台東区にはたくさんの神社があることを知りました。そして、気の向くままにいくつかの神社を回ったのですが、数が多くてとても一日では回り切れないんです。
このようなマップがありますと、どうしても全部制覇してみたくなっちゃうんですよね。で、今回は二度目となる台東区神社巡りを決行しました。
今回はマップ右下のエリアを制覇しようと計画を立て、浅草橋駅からスタートします。そしてマップに載っている神社、載っていない神社を含め、ここまでに既に10ヶ所も回り、次に向かう藏前神社が11ヶ社目の神社です。
回り過ぎですよね…。
しかし、これだけ回っても、まだまだこのマップに載っている神社を全て制覇はできないんですよね。おそらく後二回は来ないと回れない気がします。
この日は次の藏前神社で一区切り付ける予定でしたので、最後のつもりで向かいます。
藏前神社は、勧進大相撲発祥の地といわれ、大相撲の聖地のような神社でもあるとのこと。僕は実はまだこれまでの人生で一度も大相撲を観に行ったことがないんですよ。けっこう若い頃から一度は行きたいと思いつつ、40過ぎにしてまだ実現できず。必ずや一度は大相撲を観に行こうと、そんな話をしつつ、嫁とともに向かいます。一度も大相撲を観ていない人間が、大相撲の聖地に行くのもどうかとは思いつつですけど…。
直前に訪れた諏訪神社からは、歩くこと5分ほどでした。
江戸通りという大きな通りを少し入った先に、藏前神社を発見。
無事、到着です。
ご由緒
ご祭神は、應神天皇(おうじんてんのう)、神功皇后(じんぐうこうごう)、姫大神(ひめのおおかみ)、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)、菅原道真公(すがわらのみちざねこう)、塩土翁命(しおつちのおきなのみこと)です。
應神天皇は第15代天皇で、武神である八幡神と同一とされています。神功皇后は應神天皇の母。姫大神は、宗像三女神、天照大御神、卑弥呼など諸説のある女神です。倉稲魂命は穀物や食物の神様で、稲荷神と同一です。菅原道真公は、平安時代の類まれなる才能の持ち主だった学者で、学問の神様としても知られています。塩土翁命は、知恵を授ける神、製塩の神、潮流を司る神です。
創建は江戸時代の元禄6年です。五代将軍徳川綱吉公が、京都にある男山の石清水八幡宮を、江戸城鬼門除の守護神として勧請し、創建したのが始まりです。以来、徳川将軍家の祈願所の一つとして崇敬されます。
勧進大相撲発祥の地であり、境内で行われた大相撲の興行では、雷電などの力士が活躍しています。63連勝だった谷風が小野川に敗れた一番は、江戸中大騒ぎとなったそうです。現在も大相撲の聖地ともいわれ、社号碑や玉垣が日本相撲協会により奉納されています。
創建より石清水八幡宮、藏前八幡、東石清水宮と称されてきましたが、昭和22年に隣接していた稲荷神社と北野天満宮を合祀し、現在の藏前神社へと改称されます。
落語の演目である『元犬』の舞台にもなっている神社で、境内には元犬の像もあります。
境内案内
こちらが藏前神社の入口です。大通りから少し入った静かな場所にあります。
鳥居の左にはご由緒書き。
一礼して石鳥居をくぐり境内へ。すぐ右手に犬の像があります。古典落語の『元犬』の像です。可愛い犬です。
犬の反対側に手水舎。
手水石と周囲の緑が素敵です。お清めします。
拝殿へと進みます。木の茶色を基調とした建物で、落ち着いた雰囲気の社殿です。かっこいいですね。
拝殿前には狛犬さん。こちらは左の狛犬さんです。筋肉隆々で逞しい。
こちらが右の狛犬さん。同じく逞しくてかっこいいです。
午後の柔らかい日差しの中、参拝させて頂きます。
境内を散策してみます。こちらは拝殿に向かい右の方にあったお相撲さんの錦絵です。勧進大相撲発祥の地ですので、それを記念してのものですね。
こちらは左斜め前から見た社殿です。緑と茶色のコントラストが陽に照らされていて素敵です。
拝殿に向かい左手が社務所です。こちらで御朱印を頂きました。
社殿の左奥にも小路があります。奥には境内社が見えますので、行ってみます。
境内社は福徳稲荷神社。
福徳稲荷の脇に、白黒の猫ちゃんがいました。この日はよく猫に会います。嫁は猫好きですので、この猫ちゃんとも絡んでました。
本殿が緑に隠れるようにして少し見えています。
福徳稲荷神社から、さらに左へと小路が続いていて、その先に赤い鳥居が見えます。境内にはそちらからでも出入りができます。
一通り境内を散策し、藏前神社を後にしました。
参拝を終えて
この日の神社巡りの締めにと訪れた藏前神社。
とても素敵な神社でした。
写真を見ると夕方のように見えるかもしれませんが、時間帯はまだお昼を少し過ぎた頃です。ちょうど暖かい陽射しが境内に射していて、心地よかったです。陽射しに照らされた社殿も素敵でした。猫も気持ち良さそうに昼寝をしてましたし。
この日は朝起きると天気は雨で、一瞬出掛けるのを中止にしようかと思ったのですが、天気予報では雨は止むとのことでしたので、それを信じてよかったです。
藏前神社は勧進大相撲発祥の地ということで、境内には力士の碑もありました。
僕は神社巡りを始めたばかりの頃、神社でたま~に土俵を見掛けると、「なぜ神社に土俵?」と疑問に思っていました。後に気になって調べたところ、境内では興行として相撲が行われていたそうなんです。社寺の建築、修繕などの募金を目的とした興行ですね。それで神社には土俵があったりするわけです。
そんな勧進大相撲が最初に行われたのが、藏前神社ってことですね。
それが現在の大相撲に繋がっているということかと思いますので、そう考えるとすごいことですよね。ゆえに、こちらは大相撲の聖地ともいわれているみたいですし。
お相撲の碑という珍しいものも見れましたし、落語にゆかりの可愛い犬の像も見れました。
午後の暖かい陽射しの中、のんびりとした時間を過ごすことができました。
お昼も過ぎておかなも空いていましたし、こちらを最後にしてどこかで一杯飲みながらお昼でもしようかと思ったのですが…。
何気なくGoogleの地図を見ていましたところ、台東区神社マップには載っていない篠塚稲荷神社という神社が、近くにあるのを見つけてしまいました。
見つけなければよいものを、見つけてしまったからには行きたくなってしまうもの。いや、行かずにはいられなくなるもの。困った性分です。
そんなわけであと一社立ち寄ってから、その後お昼ご飯にすることにします。
浅草橋駅の少し南、篠塚稲荷神社へと向かいます。
御朱印
こちらが藏前神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
御朱印とお御守りを頂ける時間は、9時から16時までです。御朱印の記帳は13時半までで、それ以降は書き置きになります。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都台東区蔵前3-14-11です。
藏前神社の公式サイトはこちらです。
https://kuramaejinja.tokyo/
電車
①大江戸線 / 浅草線 「蔵前駅」から徒歩2分。
大江戸線ですとA6出口から、浅草線ですとA4出口からすぐです。
②銀座線 「田原町駅」から徒歩6~7分。
③各線「浅草駅」から徒歩7~8分。
④総武線 / 浅草線 「浅草橋駅」から徒歩10~12分。
駐車場
参拝者用の専用駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。
周辺のパワースポット
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