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出世稲荷神社(文京区/本郷)の御朱印と見どころ

文京区本郷にある出世稲荷神社の紹介

文京区本郷にある出世稲荷神社の参拝レポートです。

読み方は「しゅっせいなりじんじゃ」です。元は春日局のお屋敷の邸内鎮守として創建された稲荷神社で、春日稲荷神社とも称されています。近隣にある北野神社の兼務社で、後楽園駅、春日駅が最寄り駅になります。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

春日局ゆかりの「出世稲荷神社」へ

出世稲荷という社名の神社は色んなところにありまして、僕もこれまで何か所かに参拝しております。有名どころでいいますと、日本橋にあるものや、代々木八幡宮の境内社などかとは思います。

どこにある出世稲荷にも、当たり前かもしれませんが、その名の由来となる「出世」ストーリーがありまして、例えば日本橋の出世稲荷ですと、歌舞伎役者の初代市川團十郎さんが、日参して祈願し名を上げたことに由来していたりします。

僕たちがこのたび訪れる本郷の出世稲荷は、その名の元となったのが、春日局です。徳川家光の乳母で、大奥の制度を作り統率し、幕府の安定に貢献した人物です。

そんな春日局ゆかりの神社に参拝できるというだけで、訪れるのが楽しみになります。

出世稲荷の御利益は、文字通り出世に関することが主だとは思いますが、僕はこれまで数々の出世稲荷を参拝しているにも関わらず、いまだ出世とは縁のない人生を送っております。

そもそも出世とはあまり関係のないフリーな職種ではあるんですけどね。

とはいえやはり、男なら出世しなくてどうする!上を目指さなくてどうする!という気持ちも全くないわけではないです。フリーの仕事でどんなふうに出世したらよいのか、曖昧ではありますけれど、現状よりも仕事が順風満帆になることこそ、出世なのかな~と考えてみたり。

そんなふうにのんびり考えてる時点で、出世欲がそこまでないのかもしれません。どちらかというと、できるだけ仕事はせずに、のんびりと生きていられたら幸せだと思っている人間なので。昼間から酔っ払っていたいですし。それをダメ人間というのかもしれませんけれど。

そんなダメ人間ではありますが、少しでも出世稲荷の御利益にあずかることができるのならばと、このたびもしっかりと参拝させて頂くことにします。

この日は飯田橋駅周辺の神社をいくつか回りまして、出世稲荷神社は6か所目に訪れる神社です。

一つ前の小石川大神宮より、歩くこと5分ほどだったかと思います。

大きな白山通りを渡り、路地を入ってすぐ、稲荷の赤い鳥居が見えました。

出世稲荷神社に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、五穀豊穣の神様である宇迦御魂命(うかのみたまのみこと)です。倉稲魂命とも表記され、稲荷神とも同一です。

創建は江戸時代前期の寛永の時代です。春日局が当地を幕府より拝領し、その邸内社として創建されました。

春日局の家来が主の拝領に立ち会った際に、どこからともなく白髪の老人が現れ、この地は繁栄すると告げて立ち去ったそうです。それを聞いた春日局は、老人は稲荷伸の化身に違いないと考え、稲荷神を勧請しました。

春日局は、明智光秀の重臣だった斎藤利三の娘です。敗軍の将の娘でありながら、その後に徳川幕府にて大奥の制度を作り、老中をも上回る大きな力を持つに至ったことから、当社はいつしか出世稲荷と称されるようになりました。

江戸時代の中頃には火災により社殿が焼失してしまいますが、後に再建されています。その際には、京都の稲荷山の杉から、白髪の老人を模した御神体が彫られ、お祀りされました。

春日局ゆかりの稲荷神社として、古くから親しまれている神社で、春日稲荷神社とも称されています。

近隣の春日にある北野神社の兼務社になります。

この辺りの春日という地名や、春日通りという名称も、春日局に由来しています。

 

境内案内

こちらが出世稲荷神社の入口です。境内は公園と一体化しているようです。

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入口の右手には、旧町名である春日町の由来が書かれたものがありました。その後ろに社号碑も見えます。

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一礼して鳥居をくぐり境内へ。鳥居の扁額には「稲荷神社」。

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鳥居の先、左右には木が聳え、前方に社殿です。

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右手の銀杏の脇にある石碑のようなものは、燈籠でしょうか。

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左手が公園になっています。ブランコや砂場があります。

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社殿へと進みます。社殿は白と木の茶色の建物です。紋幕には稲荷の神紋です。

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社殿の左手には、滑り台もあります。

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拝殿の前へと進みます。参拝。

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こちらは社殿を左斜め前から。

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参拝を終え、出世稲荷神社を後にします。銀杏の垂乳根には、帰り際に気が付きました。

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参拝を終えて

出世稲荷神社は、とっても質素な境内の神社でした。

公園と一体化していまして、鳥居と社殿がある他には、狛犬さんや神狐さんなどもいらっしゃらず。

垂乳根の下がる銀杏の木の脇に、奉納された灯籠と思われる石柱がありまして、唯一そちらが気になるものではありました。

社殿も飾り気のない建物で、ものすごく静かな印象を受けました。静かにひっそり鎮座している感じですね。

かつてはこの場所に春日局のお屋敷があったとのことですが、今の景色からではとても想像ができません。当時の様子をぜひ見てみたいものですが、それは叶わぬことゆえ、思いを馳せるしかないですね。

当時の景色は見られませんが、こちらの出世稲荷神社に、かつてはあの春日局も参拝されていたことは、おそらく間違いないはずです。

春日局が生きていた時代が、今から約400年前になりますので、それだけの時間を経て、彼女と同じ神社にお参りしているということが、不思議でもあり嬉しくもあります。

僕たちはこちらの出世稲荷に訪れる二か所前、本務社である牛天神北野神社に参拝しておりますが、そのとき僕たちと入れ違いで境内に入って来られた、ご年配の方々がいらっしゃいました。6~7人の爺ちゃん婆ちゃんのグループでして、ガイドさんらしき人が一名。

そのときは特別気にも留めていませんでしたが、こちらの出世稲荷にて、またしても出会うことに。どうやら僕たちと同じように、この辺りの神社をガイドさんが案内し、散策しているようです。

おそらくこちらでは、ガイドさんが春日局との縁など、お話されているんだろうな~と。

僕たち夫婦はまだ中年ではありますが、いつか爺ちゃん婆ちゃんになったときも、まだこんなふうに神社巡りを続けていられたらいいな~と、そんなことを考えてしまったり。

足腰さえ丈夫なら、いくつになっても歩き回ることはできますからね。

老後の足腰のために、今からしっかり鍛えておかなければ、と改めて思った次第です。

いい老後を過ごすため、さらには今回の参拝にて、春日局の出世にあやかることができれば、尚いいのですが。

出世稲荷神社、参拝できてよかったです。

続いては、近くにある金刀比羅宮東京分社へと向かいます。

 

御朱印

こちらが出世稲荷神社の御朱印です。

文京区本郷にある出世稲荷神社の御朱印

 

御朱印の受付時間

出世稲荷神社の御朱印は、本務社である北野神社(牛天神)の授与所で頂くことができます。

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から16時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都文京区本郷1-33-17です。

出世稲荷神社の公式サイトはありません。本務社の北野神社の公式サイトはこちらです。
http://ushitenjin.jp/

 

電車

丸ノ内線/南北線「後楽園駅」から徒歩5分。

A1出口を出て、目の前の白山通りを渡り、右へ。左手3つ目の路地(ローソンの手前)を入った先です。

三田線/大江戸線「春日駅」から徒歩5~6分。

後楽園駅からのアクセスと同様です。A1出口を出て、目の前の白山通りを渡り、右へ。左手3つ目の路地(ローソンの手前)を入った先です。

JR/三田線「水道橋駅」から徒歩5~8分。

JRなら東口、三田線ならA5出口を出て、白山通りを後楽園方面(北)に進み、右手ローソンの先の路地に入ってすぐです。

丸ノ内線/大江戸線「本郷三丁目駅」から徒歩7~8分。

丸ノ内線なら1番出口、大江戸線なら3番出口を出て、春日通りを西に進み、途中の路地を左手に入って行った先になります。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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