渋谷区にある恵比寿神社の参拝レポートです。
読み方は「えびすじんじゃ」です。恵比寿駅の西、道路に囲まれるように鎮座している神社で、毎年秋に開催される「恵比寿べったら市」でも知られています。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
べったら市が行われる「恵比寿神社」へ
季節は冬です。年の瀬が近くなった12月の中旬。嫁とともに神社巡りに出掛け、この日はまず目黒にて二か所の神社に参拝し、続いて三ヶ所目に向かったのが、恵比寿神社になります。
僕はこれまで、恵比寿神社という社名の神社には一度だけ参拝しています。日本橋にある宝田恵比寿神社です。その他、境内社での恵比寿神社にはいくつか参拝しているかと思いますが、社号が恵比寿神社というのは、日本橋が唯一です。
宝田恵比寿神社は「べったら市」が有名でして、どうやら恵比寿の恵比寿神社も、それに倣って毎年秋にはべったら市が開催されるとのこと。
僕たち夫婦は、もう何年も前のことですが、新宿の稲荷鬼王神社で開催されているべったら祭りに足を運んだことがあり、べったら漬けを買って帰った覚えがあります。嫁がけっこう漬物が好きでして、べったら漬けも好きなんですよね。稲荷鬼王神社には境内社で恵比寿神社がお祀りされていますので、そんな関係でべったら祭りが行われているみたいです。
日本橋のべったら市にもいつか行ってみたいと以前話していたのですが、それが恵比寿でも行われているとは。
と、すみません、まるでべったら市で恵比寿神社に行くような書き出しになってしまいましたが、全然違います。べったら市は秋でして、僕たちが訪れたのは12月ですので、ただの参拝でごさいます。
恵比寿では、まず恵比寿神社に参拝し、そこから渋谷寄りにある伊藤稲荷神社に参拝予定です。
まず向かう駅の西にある恵比寿神社は、どうやら近くにある商店街会館にて、御朱印も頂けるとのこと。
僕は恵比寿という街自体、あまり来たことがありません。おそらく過去に2~3回はあるかと思うのですが、記憶は曖昧です。確かライブとかで訪れたとは思うのですが。
恵比寿はお洒落な街というイメージでして、田舎者の僕にはあまり縁のない街でもありましたので、恵比寿に行くというだけで、じゃっかんテンションが上がります。東京の人になったみたいな。
そんな気持ちで数年振りの恵比寿駅に降り立ち、西口を出て歩くこと5分ほど。
路地の先に、玉垣と石鳥居が見えました。
到着です。
ご由緒
ご祭神は、国常立神(くにのとこたちのかみ)、豊雲野神(とよくもののかみ)、角杙神(つのぐいのかみ)、意富斗能地神(おおとのぢのかみ)、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)、事代主命(ことしろぬしのみこと)の七柱です。いずれも日本神話の神々で、事代主命は恵比寿神の別名でもあります。
創建の年代は不明です。一説によると、飛鳥時代より以前、景行天皇の御代(111年~113年)ともいわれています。
古くから天津神社(あまつじんじゃ)と称され、崇敬されてきました。元は事代主命を除く六柱のご祭神が祀られていたことから、大六天(だいろくてん)、大六様(だいろくさま)とも称され、親しまれていたそうです。
以前は恵比寿駅のすぐ近くに鎮座していましたが、昭和34年の区画整理により、現在の地に遷座し、社殿も新築されます。その際、町名にあやかり、兵庫県の西宮神社より事代主命(恵比寿神)を勧請して合祀し、社名も恵比寿神社へと改称しています。
毎年10月には、日本橋の宝田恵比寿神社を模して「べったら市」が開催されています。
現在、渋谷氷川神社の兼務社となっています。
境内案内
恵比寿駅から大通りを西へと少し歩くと、右手に御朱印を頂ける商店街会館があります。恵比寿神社へはこの建物の手前の路地を右折です。
路地に入りますと、前方に鳥居が見えました。
境内には立派なクスノキも聳えているのも見えます。
鳥居の正面に立ちます。境内を囲むように道路が延びています。楕円形の境内というのもかなり珍しいのではないかと。
一礼して石鳥居をくぐります。
鳥居の先、すぐ前方が拝殿です。境内には初詣の準備作業かと思われる、車が一台。
左手に社号碑。その後ろのにもクスノキです。
青空へと延びる大きな木は、つい見上げずにはいられません。
右が手水舎です。脇には立派なケヤキです。
消毒液にてお清めを。コロナ禍ならではですね。
手水舎の右にご由緒書き。
拝殿へと進みます。拝殿には「心願成就」と「美徳天道」の書も。これも神社では珍しい。
神紋は三つ柏です。
参拝させて頂きます。
境内を散策。こちらは拝殿を左斜め前から。
境内の左奥が社務所です。その手前にも境内への出入り口がありました。
今度は右斜め前からも。社殿は白と茶の落ち着いた雰囲気の建物です。
拝殿を振り返りますと、こんな感じ。一礼して境外へ。
境外の道路から社殿を見ますと、こんな感じです。こちらは右手側。
後ろには石板と竹も。
境内の外側は、ぐるっと一周できます。
恵比寿神社を後にし、商店街会館にて御朱印を頂きます。
参拝を終えて
ずっと気になっていた恵比寿神社に、ようやく参拝することができました。
楕円形の境内が特徴的で、あまり他では見ないタイプの神社でした。玉垣もそれに合わせて楕円形で境内を囲んでいます。
道路が境内を避けで左右に分かれて延び、また一つに合流する形ですので、まるで川と中洲のような感じですね。その中洲の中に、落ち着いた雰囲気の社殿が建ち、周囲には木々が聳えています。
ビルが建ち並ぶ恵比寿駅近くの一角で、ちょっとした憩いの場のような、そんな感じもする境内でした。参拝者も後を絶ちませんでした。
拝殿には「心願成就」と「美徳天道」と書かれたものが提げられているのも、神社ではあまり見ないものですので、印象的でした。
また、三つ柏の神紋というのも、珍しいのではないかと。
こちらの恵比寿神社は、元は天津神社と称されていたものが、恵比寿という地名に神社の方が合わせ改称されたという、これまた珍しい経緯がある神社でもあります。ご祭神も改称に合わせ、新たに加えている形です。
神社というのは、地域と密接に関わっているものですので、その地域とともに移り変わってもいくものでもありますからね。
そんなことを思いつつ、色んな角度から社殿を眺めたり、境外に出てぐるっと一周してみたり、思うがままに過ごさせて頂きました。
秋に開催されるべったら市にも、いつか来てみたくなりました。
参拝後には。すぐ近くにある商店街会館にて、無事に御朱印も頂けました。
商店街会館を後にした僕たちは、続いては駅の東側にある伊藤稲荷神社に向かう予定だったのですが…その前にもう一か所寄り道をすることに。
恵比寿にはもう一社、同名の恵比寿神社があると、事前に調べていまして、時間次第では行ってみようかと思っていたんです。
恵比寿ガーデンプレイスの、サッポロビール本社敷地内にある小さな神社でして、サッポロビールの前身である日本麦酒醸造会社が、明治26年に兵庫の西宮神社より事代主命を勧請し、工場内に創建した神社です。
西恵比寿の恵比寿神社が西宮神社より勧請したのが昭和34年ですので、サッポロビールの方が、恵比寿にある「恵比寿神社」としては、歴史が古いことになります。
平成6年に恵比寿ガーデンプレイスのオープンに伴い、一般公開されていまして、現在は普通に参拝できるとのこと。
この機会を逃すと、次はいつになるかわかりませんでしたので、おもいきってガーデンプレイスまで足を延ばし、参拝させて頂きました。
別記事で書かせて頂こうかと思ったのですが、タイトルなどややこしいことになりそうでしたので、こちらの記事内で紹介させて頂きました。
二つの恵比寿神社に参拝できて、満足でございます。
続いては、この日の神社巡りの締めに、伊藤稲荷神社へと向かいます。
御朱印
こちらが恵比寿神社の御朱印です。
御朱印の受付時間
恵比寿神社の御朱印は、すぐ近くにある恵比寿商店街会館(参道と駒沢通りとの交差点にあるビルの1F)にて頂くことが可能です。頂ける時間は、平日の11時から17時までです。平日のみになりますのでご注意ください。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は東京都渋谷区恵比寿西1-11-1です。
恵比寿神社の公式サイトはありません。
電車
①JR各線「恵比寿駅」から徒歩5分。
西口の改札を出て左、構外に出たら駅を背にして右前方に延びる駒沢通りを直進。右手二つ目の路地(恵比寿商店街会館があります)を入るとすぐです。
②日比谷線「恵比寿駅」から徒歩2分。
4番出口を出て、後方(JR恵比寿駅方面)に歩き、最初の左手の路地に入ったすぐ先です。
駐車場
参拝者用の駐車場はありません。近くにパーキングがいくつかあります。
周辺のパワースポット
渋谷区の神社一覧