宮島にある粟島神社の参拝レポートです。
読み方は「あわしまじんじゃ」です。「粟島さん」として親しまれ、病気平癒、安産、家内安全などにご利益があるといわれています。大聖院へと続く滝小路沿いにある小さな神社で、厳島神社の境外末社になります。
序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。
宮島の「粟島神社」へ
宮島の神社仏閣巡りも、いよいよ終盤になってきました。
嫁と二人で東京より三泊四日で広島までやって来まして、その二日目と三日目をがっつりと宮島観光に費やす計画です。
宮島内に一泊して、本気でのんびり過ごそうと。
この日はそんな宮島観光の二日目になります。
早朝からホテルを一度出て、厳島神社をはじめ、いつくかの神社巡りをします。で、いったんホテルに戻り朝食をとりチェックアウト。
宮島には厳島神社以外にもたくさん神社がありまして、それらをできるだけたくさん参拝する予定なのですが、まだ全部は回り切れていません。この日の宿は広島市内ですので、夕方までには宮島を発つため、残された時間はそこまで多くはありません。
ホテルを出発してからは、まず豊臣秀吉を祀った豊国神社(千畳閣)に参拝。
続いて向かったのが、こちらの記事で紹介する粟島神社です。
この後に参拝を予定していた神社仏閣はあと4ヶ所。粟島神社、大聖院、滝宮神社、長浜神社です。
まだ午前中ですので余裕があるかと思いきや、大聖院が見どころ満載の場所なので、全部回るにはそれなりの時間を要するはずです。それを考えますと、そんなにのんびりもしていられません。僕たちは数年前にも宮島を訪れ、大聖院に参拝していますので、その辺りはなんとなく把握しています。
そして粟島神社は、大聖院の少し手前、滝小路という通り沿いにあります。
以前も大聖院を訪れているということは、粟島神社の前を通っているはずなのですが、粟島神社に関しては全く記憶がないんですよね…。
その頃はまだそこまで神社に関心があったわけでもなく、こちらのブログも始めていません。粟島神社は小さな神社ですし、完全に素通りしてしまった可能性も大です。
もしかしたら参拝している可能性もなくはありませんが、覚えてないということは、参拝してないのと同じではないかと。
ですので今回は、失礼のないよう、間違いなく参拝をさせて頂きます。
豊国神社より滝小路に入り、粟島神社へと向かいます。
ご由緒
ご祭神は、少彦名神(すくなひこなのみこと)です。日本神話の神様で、医薬、温泉、知識、酒造、商業の神など、様々な性質を持った神様です。
創建の年代は不明です。かつて東泉坊という大聖院の寺院があり、その鎮守でした。明治の神仏分離により東泉坊が廃寺となり、粟島神社だけが残り、現在の場所へと遷されました。
病気平癒や安産、家内安全などに大きなご利益があるといわれています。「粟島さん」と呼ばれ親しまれ、特に女性からの信仰を集めている神社です。
現在は厳島神社の境外末社です。
境内案内
粟島神社のある滝小路は、厳島神社の裏手より向かった場合は、こちらの筋違橋(すじかいばし)を渡って右です。
橋を渡って右が滝小路ですが、左手には柵に囲まれた、何やら厳かな雰囲気の場所がありましたので、近づいてみることに。
こちらは厳島神社の宝蔵でした。室町時代初期に造営されたと考えられている建物で、現在の宝物館ができるまでは、こちらに宝物が収蔵されていたとのこと。残念ながら中に入って近づくことはできません。
滝小路に入り、粟島神社を目指します。
滝小路は古い建物も多く、景観が楽しめる通りになっています。前方の山の麓に見えるのが大聖院です。
通り沿いは、古くから厳島神社の神職の居住地だったとのことで、それらしき建物も見掛けます。
そのまま歩いて行きますと、左手に段々畑のような空間が。
こちらは、厳島神社の神職で、戦国時代以降に権力を握っていたといわれる、棚守氏のお屋敷の跡地でした。かつては100部屋、100坪という広さのお屋敷があったそうです。
棚守屋敷跡のすぐ先にも、立派な石垣のある大きなお屋敷です。
こちらは、上卿(しょうけい)屋敷という、江戸時代初期に建てられた、厳島神社神官の林家の住宅になります。日曜のみ、中も公開されているみたいです。
上卿屋敷の先、左手は公園のようです。
そしてその公園の向かい側、右手に玉垣と赤い鳥居です。粟島神社に到着です。
鳥居の正面に立ちます。鳥居の先には赤と白の社殿です。
右手に御由緒書きがありましたので、目を通します。後ろのソテツの木も目を惹きます。
一礼して鳥居をくぐり境内へ。
鳥居の先、すぐ左手が手水舎です。
風情のある手水鉢にて、お清めをします。
手水舎の脇には、とても古いものに見える石灯籠がありました。その先には小さな手水石も。
反対側、境内の右手はこんな感じです。こちらにも石灯籠があります。
社殿の前へと進みます。
社殿の扉は、開けて自由に入れるようになっていました。「鹿が中にはいりますので必ず戸を閉めて帰って下さい」との注意書きも。宮島ならではの注意書きですね。
扉を開け中に入り、参拝させて頂きます。粟島大明神と書かれた提灯が見えます。ロウソクがあり、献灯できるようにもなっていました。
こちらは社殿内の左側です。中も基本的には赤と白で統一されています。
こちらは右側です。絵も掛けられていますね。
参拝を終え、粟島神社を後にします。こちらは社殿を振り返った景色です。
参拝を終えて
滝小路沿いにある粟島神社。
小さな神社でしたが、しっかり参拝させて頂きました。
まず、粟島神社に至る滝小路の道のりがいい感じでした。僕たち夫婦の他にも歩いている人の姿はそこそこ見掛けますが、とても静かで長閑です。先には山の麓に大聖院も見えます。
滝小路は、かつては大聖院の宿坊が軒を連ねていた通りとのことで、古い建物も多く、風情があります。
また、厳島神社の神職の居住地でもあったそうです。途中にはその跡地だったり、残っている住居もあります。立派な石垣の上に建っていた上卿屋敷は、江戸時代の厳島神社神職のお屋敷とのことで、予約すれば日曜のみではありますが、見学もできるみたいです。この日は残念ながら平日でしたので、見学は叶わずでしたが。
粟島神社は、その上卿屋敷のすぐ先にありました。
赤い鳥居の奥に、赤と白の社殿です。
宮島内に神社はたくさんありますが、厳島神社と同じ赤と白の社殿の神社は、意外と少ないです。奥宮の御山神社、西の松原にある清盛神社、そしてこちらの粟島神社くらいでしょうか。鳥居も赤なのは、清盛神社と粟島神社だけですね。
境内にはソテツの木もあり、色合いが綺麗でした。
社殿の扉は開けて中に入れるようになっていまして、鹿が入らないようにとの注意書きがありました。宮島では様々な場所で、鹿よけの扉というのを目にします。それがないと、きっと鹿が中まで入ってきてしまうんだと思います。鹿と共存している宮島ならではのものですね。
社殿の中にはロウソクやお線香もありました。元は東泉坊という寺院の鎮守だったとのことで、神仏習合の名残がなんとなく見られるような、そんな感じもありました。
嫁と二人、時間を掛けて参拝させて頂きました。以前大聖院に向かう途中には、立ち寄っていない可能性も大でしたので、そんな非礼も詫びつつです。
今回はしっかり参拝もし、写真も撮り、こうして記事にも残させて頂きましたので、訪れたかどうかわからなくなるということは、もうないと思います。
僕にとってこのブログは、まさに絵日記のようなものなのかもしれないです。乏しい記憶力を、これで補っているのかもしれません。
粟島神社を後にした僕たちは、滝小路の先にある大聖院へと向かいます。
御朱印
粟島神社の御朱印はありません。
(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)
アクセス
住所は広島県廿日市市宮島町です。
大聖院の手前、滝小路という通り沿いにあります。宮島桟橋からですと、徒歩15~20分ほどになります。
粟島神社の公式サイトはありません。厳島神社の公式サイト内に、境外末社としての掲載があります。
http://www.itsukushimajinja.jp/setumatusya.html
周辺のパワースポット
宮島の神社仏閣巡り
宮島にあるその他の神社や寺院については、全体をこちらの記事でまとめてあります。
廿日市市の神社一覧
僕が参拝した廿日市市の神社一覧です。