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愛知縣護國神社(名古屋市/中区)の御朱印と見どころ

愛知縣護國神社の紹介

名古屋市中区にある愛知縣護國神社の参拝レポートです。

読み方は「あいちけんごこくじんじゃ」です。愛知県護国神社とも表記されます。戊辰戦争から第二次世界大戦までの、愛知県にゆかりのある戦没者をお祀りしている神社です。桜の名所でもあります。名古屋城からも近く、徒歩5分ほどです。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

愛知の英霊を祀る「愛知県護国神社」へ

この日は、嫁と二人で訪れた名古屋旅行の二日目です。東京から新幹線で、一泊二日の小旅行です。僕にとってはこれが初めての名古屋観光でした。季節は4月の上旬です。

初日には熱田神宮に参拝し、お昼に美味しいひつまぶしを食べ、夜はナゴヤドームで野球観戦をしました。満喫しています。

そして二日目は、まず名古屋城を観光し、その後に周辺の神社巡りをして、東京に帰ると言うプランです。

事前に名古屋城を調べていましたら、周辺に神社がたくさんあるのを見つけてしまったんですよ。ほんとに数が多いです。

「名古屋 神社」でGoogleの地図検索をしますと、こんな感じです。

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名古屋城を中心にして、特に南側はかなりの数の神社があります。

この日は名古屋城以外の予定が特になかったので、そんな周辺の神社を可能な限り巡ってみようか、と言った感じです。

予定では早朝から名古屋城に行き、神社巡りも十ヶ所くらいする予定だったんですけどね。

現実はそんなに甘くはありませんでした。

前日の熱田神宮では、3時間以上掛けて境内を隈なく歩き回っています。夜のナゴヤドームでは、完全に飲み過ぎて酔っ払い、しかも試合は延長戦で、ホテルに帰ったのもかなり遅い時間です。

初日がそんな感じでしたので…翌日、早起きできるはずもないんですよ。

僕も嫁も瀕死の状態で、のんびりと名古屋二日目の朝を迎えてしまいました。

しかも天気は雨です。小雨ではありますが、空はどんよりとしています。

そんなどんよりとした空の中、のんびりとホテルを出て、名古屋城へと向かいます。

そして目的地の名古屋城。

小雨が降ったり止んだりではありましたが、桜がちょうど満開で、とても綺麗でした。名古屋でこんなに桜を見れると思っていませんでしたので、嬉しい誤算です。

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雨の中の名古屋城も綺麗でした。

名古屋城を一通り楽しんだ僕たちですが、名古屋城の中って、やっぱりけっこう歩くんですよね、それなりの距離を。

前日からの疲労が蓄積されている僕たちにとっては、なかなかしんどいです。

もう足腰がガクガクになってくるわけですよ。

この後、周辺の神社を十ヶ所ほど…なんて思ってましたが、とても無理でした。

とは言え、ここまで来て神社を一ヶ所も回らずに帰るのは悔しいです。帰りの新幹線の時間もまだまだ先でしたし。

ですので気力を振り絞り、とりあえず名古屋城からすぐ近くにある神社に行ってみることにしたんです。

それがこちらの記事で紹介します、愛知縣護国神社です。

名古屋城の正門からは徒歩で5~7分ほど。

弱った足腰に鞭打ちながら歩いて行きますと、大きな鳥居と、その向こうには満開の桜が広がる、愛知縣護国神社に到着しました。

 

ご由緒

ご祭神は、愛知県にゆかりの御英霊である、護國の神霊です。

戊辰戦争から第二次世界大戦までの愛知県関係の戦没者9万3千余柱を御英霊としてお祀りしています。

創建は明治2年です。尾張藩主の徳川慶勝が、戊辰戦争で戦死した藩士ら25人の霊を祀り、旌忠社としたのが始まりです。

その後、第二次大戦までの御英霊九万三千余柱を、護國の大神として祀る神社となりました。

社名は明治8年に招魂社、明治34年に官祭招魂社、昭和14年に愛知縣護國神社と改称され、戦後は一時的に愛知神社となりましたが、昭和30年に再び現在の社名である愛知縣護國神社へと復称されました。

創建時には現在の名古屋市昭和区川名山、大正7年には名城公園内に遷座し、現在地に遷されたのは昭和10年です。第二次大戦時の空襲により社殿が焼失してしまいましたが、昭和33年に再建されています。

一命を捧げられ、平和の礎となられた、愛知県ゆかりのご英霊をお祀りする神社として、厚く崇敬されています。

 

境内案内

名古屋城から徒歩で5分ほど。愛知縣護国神社に到着です。大きな鳥居と満開の桜が綺麗です。降っていた雨も止みました。

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社名が刻まれた石碑の脇には大きな木があり、緑も綺麗です。

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鳥居の手前、左手には神社のご由緒書き。

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一礼して鳥居をくぐります。大きくて立派な鳥居です。

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鳥居の先、右側に境内案内図がありました。見どころが色々ありそうな神社です。

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左手には手水舎です。木々の緑と桜の白の中にある手水舎です。

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手水舎でお清めをします。後ろには狛犬さんと像があるのが見えます。

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手水舎の後ろに回ってみます。こちらは第二次大戦のマリアナ諸島で亡くなった方々の慰霊のため建てられた献水像とのこと。手を合わせます。

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参道を進みます。参道の両側は桜が満開でとても綺麗です。

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参道の左奥にも石碑が見えました。行ってみますとこちらも慰霊碑で、満州での戦没者を慰霊した「阿由知の桜碑」と書かれています。

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参道を右に折れますと、その正面が社殿になります。社殿の前には大きな柱が一本建てられているのが見えます。桜も綺麗です。

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柱の正面に進みます。柱の後ろには白を基調とした神門です。拝殿かと思ったのですが、境内案内図を見ますと、拝殿ではなく神門と書かれていました。やはり柱の存在感が大きいですね。中央にこのように柱が建てられている神社は、僕はここが初めてです。

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柱は太玉柱(ふとたまばしら)と言うもので、神霊に感謝の意を託し、捧げられたものとのこと。杉の柱でした。

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神門の手前には大きな狛犬さんです。こちらは左の狛犬さん。逞しいです。

愛知縣護國神社の左の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。どちらも迫力があります。

愛知縣護國神社の右の狛犬

 

神門は大きくて立派な建物です。厳かな雰囲気もあります。

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雨上がりの心地よい空気の中、参拝させて頂きます。

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神門の奥には拝殿も見えました。大きな拝殿です。

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参拝を終え、境内を散策してみます。左手が社務所と授与所です。

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こちらの授与所で御朱印を頂きました。

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社務所の前にはさざれ石です。

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神門を左斜め前からも撮影。

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神門を背にして参道を見ますと、こんな景色です。太玉柱と満開の桜。異空間な感じがしますね。

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神門の右手はとても開けています。広いです。

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神門からは左右に建物が続いています。こちらは神門の右側。

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右手の開けた場所にも行ってみます。こちらの塔のようなものには「宮城遥拝所」と書かれていました。

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この場所には、碑がいくつかありました。

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さらに右手を奥に進みますと、社殿の右側にあたる場所が、森のようになっていました。奥にはたくさんの慰霊碑が建てられています。

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さらに奥へと進んでみます。

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様々な形をした、慰霊碑と思われるオブジェが並びます。とても静かな場所です。

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一番奥には、旧社名である愛知神社と書かれた社号碑もありました。

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再び神門前に戻り、今度は入口の鳥居から真っ直ぐ参道を進んだ方向、社殿に向かい左手前の辺りに行ってみます。雨上がりの桜が本当に綺麗です。

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突き当たりは駐車場になっていて、その真ん中には枝垂れ桜です。こちらも綺麗に咲いていました。

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枝垂れ桜の近くには、警察官と消防員の慰霊碑です。手を合わせます。

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その先には別の出入口があり、愛知縣護國神社にはこちらからでも入れます。車だとこちらから入れるようですね。写真は境外から。

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一通り境内を散策し、桜に名残惜しさを感じつつ、愛知縣護國神社を後にします。こちらは境内から見た入口の鳥居です。

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参拝を終えて

名古屋城から歩いてすぐの場所にある愛知縣護国神社。

戦没者である御英霊を祀った護国神社です。

参道の両脇は綺麗な桜で埋め尽くされ、とても綺麗な神社でした。

朝から降ったり止んだりだった雨も、いつの間にか上がっていて、雨上がりの空気がとても気持ち良かったです。

境内には「桜まつり」と書かれた提灯があったのですが、平日の昼間だったためか、雨のためか、人影はまばらでした。ちらほら見掛ける程度です。

雨上がりの満開の桜を、半ば独占させて頂きました。

桜が本当に見事だったので、ついついその印象が強く残ってはしまうのですが、神社自体もとても素敵な神社でした。見どころも多かったです。

まず、神門前に「太玉柱」と呼ばれる大きな柱が建っているのですが、これはインパクトがありました。神門と桜と太玉柱が、異空間と言いますか、不思議な感じになっていて、記憶に残る景色でした。

諏訪大社の御柱を思わせるような柱でしたが、これは神霊に捧げた柱とのことです。

拝殿前にいた大きな狛犬さんも、逞しい容姿でかっこ良かったです。

社務所の前にあったさざれ石も大きなものでした。

社殿の右奥には森のようになっているエリアがあり、多くの碑やオブジェが並んでいました。まるで、現代アートの美術館と、鎮守の森が混在しているような場所でした。例えが正しいかどうかわかりませんが…。全て戦没者の慰霊碑かと思われます。

このエリアは、境内の中でも一番ひっそりとしていて、静かな場所でした。

戦没者を祀った神社ですので、境内には他にも至るところに慰霊碑があります。手水社の後ろには狛犬さんがいる慰霊碑があり、手水舎越しにも目を惹きました。

鳥居をくぐり、参道を右に折れると神門なのですが、右に折れずに真っ直ぐ進みますと、裏口のような場所に出ます。そこにも綺麗な枝垂れ桜が咲いていて、奥には警察官や消防隊員の殉職者を祀ったと思われる大きな石碑もありました。

名古屋城から近いからと言う、動機としては少々雑ではありましたが、訪れることができたことに感謝です。

雨上がりの満開の桜が本当に素敵で、気持ち良い時間を過ごさせて頂きました。

愛知県にゆかりのある戦没者を祀った愛知縣護国神社。

参拝できて良かったです。

いつか全国の護国神社に足を運べたらと思っております。

 

御朱印

こちらが愛知縣護國神社の御朱印です。

愛知縣護國神社の御朱印

たまたま桜まつりの期間中だったため、御朱印にも「桜まつり」と書かれています。

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は愛知県名古屋市中区三の丸1-7-3です。

愛知縣護國神社の公式サイトはこちらです。
http://www.aichi-gokoku.or.jp/

 

電車

名城線 「市役所駅」5番出口から徒歩7分。

鶴舞線 「丸の内駅」から徒歩10~12分。

名古屋城から向かうのでしたら、正門から出て徒歩5分ほどになります。

 

駐車場

参拝者用の駐車場があります。特別な日でない限りは問題なく停められるかと思います。

 

周辺のパワースポット

 

名古屋市の神社一覧

僕が参拝した名古屋市の神社一覧です。