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矢先稲荷神社(台東区)の御朱印と見どころ

矢先稲荷神社の紹介

台東区松が谷にある矢先稲荷神社の参拝レポートです。

読み方は「やさきいなりじんじゃ」です。拝殿の天井に描かれた100枚の日本馬乗史でも知られています。かつて「通し矢」という競技が行われ、その的先にあったことから、「矢先稲荷」と称されるようになった神社です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

日本馬乗史が描かれた「矢先稲荷神社」へ

僕は元々この日に矢先稲荷神社に参拝する予定はありませんでした。と言うより、矢先稲荷神社の存在すら知らなかったんです。

近くにある下谷神社で御朱印を頂くため、台東区までやって来ました。そして下谷神社に参拝し、御朱印を頂いて帰る予定でした。

しかしです。

下谷神社で御朱印を頂いた際に、「台東区神社マップ」なるものを一緒に頂きました。それを開いてみたところ、近くにはたくさんの神社があるではないですか…。

僕たちはまだまだ神社巡りを始めたばかりの身でして、ペーペーです。おそらく神社にもっと詳しい方でしたら、周辺にある神社のこともある程度把握していたりするんでしょうけどね。僕たち夫婦はまだまだそこには至らず。下谷神社のみしか頭にありませんでした。

そんな中、下谷神社にて台東区神社マップなるものを頂いたのも、何かのご縁です。

この後特に予定も入っていませんでしたので、じゃあ少しだけ歩いてみようか、という流れに。

まずは台東区神社マップをじっくり見ることに。こちらが台東区神社マップです。

これを見ますと、さすがにここに載っている神社を、一日で全て制覇するのは難しいことはわかります。それくらい数が多いです。全部で26社もあるので、早足で回っても無理ぽいです。土地勘もありませんし、距離感もよくわかってないですし。

そして下谷神社はマップの中央から少し下くらいに位置しています。そこからどこのエリアに向かうべきなのか、迷う位置でもあります。東西南北、どのエリアにも他の神社がありますからね。

そして嫁としばし協議した末にまず選んだのが、こちらの記事で紹介する矢先稲荷神社です。理由は「一番近そうだったから」と言う安易なもので…。協議はしたものの、どこに行ったらいいかわからなかったので、とりあえず近くを選んだようなもんですね。

矢先稲荷は、場所でいいますと、浅草駅、田原町駅、稲荷町駅、上野駅などの中間辺りに位置しています。

そしてマップを見ながら歩くこと10分程。

地図がそこまで細かくありませんでしたので、若干迷いながらも目的の神社を発見です。

矢先稲荷神社に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)です。食物や穀物の神様で、宇迦之御魂命とも表記され、稲荷神と同一です。 

創建は江戸時代前期の寛永19年です。三代将軍徳川家光公が、京都の三十三間堂に倣い、江戸浅草のこの地に三十三間堂を建立します。その守護神として、稲荷大明神が勧請され、当社が創建されました。

寛永寺の天海僧正により寄進されたご神像が御神体となっています。

三十三間堂では、弓の練成のため矢を射通す競技である「通し矢」が行われ、当社がその的先にあったことから「矢先稲荷」と称されるようになりました。

江戸時代中期の元禄11年に、大火により被災し焼失してしまいます。その後、三十三間堂は深川に移転しますが、当社はこの地の産土神として再建されます。三十三間堂は明治5年に廃寺となっています。

神武天皇の御世からの「日本馬乗史」を描いた100枚の絵が奉納されて、拝殿の天井画になっています。

また、七福神の一神である福禄寿(ふくろくじゅ)も社殿内にお祀りされていて、浅草名所七福神の一つに数えられています。

 

境内案内

こちらが矢先稲荷神社の入口です。綺麗な緑と石鳥居が素敵です。扁額も特徴がありますね。

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一礼して鳥居をくぐり、参道を左に折れるとその先が拝殿です。

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拝殿に向かって左手に手水舎。

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小さな手水舎でしたが、緑が多くて風情のある手水舎でした。

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境内の中央には御神木の大きなイチョウ。5月の緑がとても綺麗です。

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拝殿へと進みます。社殿は白を貴重としている建物です。淡い感じもします。

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参拝させて頂きます。聞こえるのは風の音だけ。

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矢先稲荷神社は、拝殿の中に上がれます。拝殿には「日本馬乗史」が描かれた100枚の天井画。

日本馬乗史

 

参拝を家、拝殿に向かって右手にある社務所へ。こちらで御朱印を頂きました。

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こちらは拝殿側から見た境内です。しばし境内で過ごさせて頂き、矢先稲荷神社を後にしました。

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参拝を終えて

このたび矢先稲荷神社を訪れたのは、おもいっきりGW中だったのですが、境内には他の参拝者の方はいらっしゃいませんでした。

それゆえなのか、境内には静かな空気が流れていた感じがします。

一つ前に訪れた下谷神社は、けっこう多くの人で賑わっていましたので、余計にそんなふうに感じてしまったのかもしれません。

そして、鮮やかな緑の印象も強い神社です。大きな神社ではないので、境内もそんなに広くはないのですが、そこかしこに木々の緑があり、季節柄なのかそれらがとっても鮮やかなんです。入口の石鳥居から、緑が綺麗な神社だな~と思っちゃいましたからね。手水舎も風情があって素敵でした。

ひときわ存在感が大きかったのは、境内中央にあった御神木のイチョウです。その鮮やかさに目を奪われます。

緑だけではなく、社殿も素敵でした。全体的に白を基調としていて、それがまた淡い白なので、優しいといいますか、柔らかい雰囲気なんですよね。綺麗な緑の中に淡い白というのも、また美しかった。

そんなどこかのんびりした境内に対し、拝殿の中はやっぱり張り詰めてました。緊張感がありました。

最初に訪れた下谷神社でも、拝殿に上がらせて頂き、天井画を拝観したのですが、やっぱり社殿の中というのは、独特の張り詰めた空気が漂っているものなんですね。

そして、拝殿の中にある100枚の天井画が凄かった。日本馬乗史というものでして、初代天皇である神武天皇から、硫黄島で戦死した西中尉まで、100人の歴史上の偉人たちが馬に乗っている絵なんです。戦国武将もたくさんいまして、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康はもちろん、伊達政宗、武田信玄、上杉謙信もいました。源義経や頼朝、那須与一とかもいて、けっこう長時間見てしまいました。

下谷神社では横山大観の大きな龍の天井画を、矢先稲荷神社では100枚の日本馬乗史と、二社続けていいものが見れました。

下谷神社にて「台東区神社マップ」を頂かなかったら、こちらの矢先稲荷神社にも橋を運んでいないどころか、存在すら知らなかったわけですからね。こう言うのも何かのご縁なのかもな~なんて思ってみたり。

矢先稲荷神社、参拝できてよかったです。

続いては、マップを頼りに近くにある秋葉神社へと向かいます。

 

御朱印

矢先稲荷では、上記二つの御朱印を頂くことができます。

こちらが矢先稲荷神社の御朱印です。

矢先稲荷神社の御朱印

 

こちらが浅草名所七福神の、福禄寿の御朱印です。

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から16時半までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都台東区松が谷2-14-1です。

矢先稲荷神社の公式サイトはありませんが、浅草名所七福神のサイト内に紹介ページがあります。

http://www.asakusa7.jp/yasaki.html

 

電車

銀座線 「田原町駅」から徒歩6~7分。

どの出口からでも同じくらいの距離ですが、3番出口からですと大通りを渡らずに行けます。

銀座線 「稲荷町駅」から徒歩6~7分。

3番出口が行きやすいです。

各線/「浅草駅」から徒歩10分。

上野方面(西側)に向かう形です。

その他、「上野駅」や「入谷駅」からも13~14分ほどで着くかとは思われます。

また、都営バスですと「菊屋橋」のバス停から徒歩3分です。

 

駐車場

参拝者用の専用駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。

 

トイレ

ありません。近くに公園(松葉公園)がありますので、そちらのトイレが最寄りではないかと。

 

周辺のパワースポット

 

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