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八雲神社(横須賀市/東浦賀)の御朱印と見どころ

八雲神社の紹介

横須賀市東浦賀にある八雲神社の参拝レポートです。

読み方は「やくもじんじゃ」です。社殿には漆喰鏝絵(しっくいこてえ)の名人である石川善吉龍による漆喰鏝絵があります。例祭の猩々坊(しょうじょうぼう)と呼ばれる大きな厄除け人形でも知られています。最寄駅は京急の浦賀駅です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

浦賀の「八雲神社」へ

この日は都内より、嫁と二人で三浦半島への小旅行に出掛けてきた初日です。

一泊二日の日程で、浦賀周辺の神社巡りをして、その後は城ヶ島で一泊し、翌日は三崎のマグロを食べて帰るというコースです。

浦賀には走水神社、東叶神社、西叶神社という三つの大きな神社があり、僕たちは二年前にもこの三ヶ所を訪れています。どこもとても素敵な神社でして、今回また三浦半島への小旅行ということで、この三ヶ所には立ち寄ってみようという計画です。

前回訪れた際には、それぞれの神社で御朱印も頂いているのですが、まだ僕はこの神社と御朱印ブログを始める前でしたので、境内の写真なども撮っていないんです。なので今回は、記事にすることを前提として、その写真撮影なども兼ねての神社巡りになります。

まず最初に訪れたのは走水神社。参拝の後は近くの味美食堂で美味しいランチを頂きました。

次に目指したのが東叶神社です。

東叶神社へは浦賀駅からバスで向うのですが、事前に地図を見ていましたところ、バス停を降りた周辺に、いくつか他の神社が点在していることに気付いてしまったんです。
僕たちの神社巡りはいつもこのパターンなんですよ。目的の神社に向う際に、周辺にも神社があればつい立ち寄ってしまうという…。とっても時間の掛かる神社巡りなんです。

東叶神社の最寄のバス停である「新町」。そこから少し浦賀駅方面に戻った位置に、津守稲荷神社と八雲神社の名前を見つけた僕たちは、まずは津守稲荷神社を見つけ出し、参拝します。

津守稲荷神社は、人の気配もなく、とてもひっそりと佇んでいる神社でした。

続いて向かいましたのが、こちらの記事で紹介する八雲神社です。地図を見ると、津守稲荷神社からはかなり近くのようです。

八雲神社という社名の神社は全国にあるようですが、僕は同名の神社に参拝するのはこれが初めてです。日本神話でスサノオが詠んだとされる「八雲立つ出雲八重垣妻籠に~」という歌に因んだ社名の神社みたいですね。

津守稲荷神社より、地図を頼りに歩き出して1~2分でしょうか。あっという間の距離です。

八雲神社へと続く石段が見えました。

到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、日本神話の神様である須佐男命(すさのおのみこと)です。天照大御神の弟で、ヤマタノオロチを退治した荒ぶる神です。

創建は明治時代の初期です。元々は「大谷山満宝院八雲堂」という修験のお寺でしたが、明治に起こった仏教を排斥し寺などを壊す仏教破壊運動である廃仏毀釈により、神社へと変わりました。

社殿は江戸時代のもので、お寺の型式であるお堂建築で、屋根には宝珠が載っています。また、鳥居もありません。お寺だったときの建物がそのまま使われた形です。

社殿には、龍の漆喰鏝絵(しっくいこてえ)があり、漆喰鏝絵の名人としても有名だった石川善吉が、明治35年に作成したものです。漆喰鏝絵とは漆喰を用いて作られるレリーフです。

毎年6月の祭礼では、須佐男命が乗った山車と、猩々坊(しょうじょうぼう)と呼ばれる大きな厄除け人形が出ることでも知られている神社です。

東浦賀一丁目の鎮護として、厚く信仰されている神社です。

 

境内案内

津守稲荷神社より、さらに奥の方へと進みますと、八雲神社へと続く石段に到着です。

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石段を上ります。石段の先には社殿が見えますが、鳥居はありません。

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石段の途中、左手に手水舎です。水がありませんでしたので、手をはたいてお清めをします。

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もうひと息、石段を上ります。社殿に龍がいるのが下からでも見えます。

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石段を上がり切り、拝殿前に到着。上にいる龍に、まず目が釘付けになってしまいます。社殿の屋根には玉ねぎのような宝珠が載っているのも見えます。

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この龍が凄かったです。なかなか視線を逸らすことができないくらい、惹き付けられました。彫刻ではなく漆喰鏝絵の作品とのことですが、素晴らしい龍です。

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龍に心を奪われつつも、気持ちを鎮めて参拝します。龍の後ろには、大きな木刀が掛けられていました。

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参拝を終え境内を散策してみます。こちらは石段を上った辺りにあった、八雲神社のご由緒。

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右手には大きな御宝珠がありました。こちらはこの場所がお寺だった時代に、屋根にあった御宝珠とのこと。

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社殿の右奥には古い遊具があり、庚申塔と思われるものもありました。こちらもお寺だった頃の名残でしょうか。

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社殿を右斜め前からのアングルで。

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左斜め前からも激写。

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もう一度じっくりと龍を眺め、八雲神社を後にしました。

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参拝を終えて

一つ前に訪れた津守稲荷神社が、とてもひっそりしていた神社だとこの記事内でも書いたのですが、八雲神社も同じく、とてもひっそりと佇んでいる神社でした。人の気配もなく、静かな空気の中で参拝させて頂きました。

津守稲荷神社は小さな山の上にあり、境内も木々に囲まれていて鬱蒼とした雰囲気があったのですが、こちらの八雲神社の方が開けてはいます。後ろは山になっていて緑が茂ってはいますが、全体的に明るい感じはしました。

坂の上にありますので、少々長めの石段を上がることになるのですが、その途中で社殿の前面に目が留まるんです。で、そこにはめちゃめちゃ立派な龍がいるんです。

石段の途中でそれを見つけた僕も嫁も、思わず立ち止まり「おー!」と声を出してしまいました。そんなに大きな龍ではないのですが、容姿や顔など、とても惹きつけられてしまう龍なんです。

どうやらこの龍は漆喰鏝絵というものらしく、彫刻とはまた別物のようなのですが、アホな僕はいまいちその違いがわかっていなくて…。違いこそ把握はしていませんが、とにかく見事な龍であることは確かです。

僕も嫁も辰年の生まれでして、そんな縁もあり、龍には目がないんですよ。神社巡りをしていて龍がいるだけで無条件に反応してしまいますし、これまで使った御朱印帳も、龍が描かれているものが大半なんです。

ですので八雲神社にて、この立派な龍を見たときにも、自然とテンションが上がってしまいました。このような龍に会えるとは思ってもいなかったので。あまり他では見ない形で、とても魅力的な龍でした。

また、龍の後ろには大きな木刀が掛けられていて、これも他の神社ではなかなか見ることがないものですね。僕は全く気付かずに、嫁が気付いたのですが。

この八雲神社は明治の初めまではお寺だったものが、廃仏毀釈によって神社に変わったとのこと。

僕は「廃仏毀釈」についてもよく知らなかったのですが、仏教を排斥したり、お寺を壊したりする運動が巻き起こった時代があったんですね。

そんな出来事があり、この八雲神社のようにお寺が神社へと変わり、それがそのまま現在に残っている形のものもあるんだな~と。

もっと勉強せねば、と思いました。

この八雲神社は、祭礼では猩々坊(しょうじょうぼう)と呼ばれる厄除け人形が出ることでも有名みたいで、どんな人形なんだろう?と思いググってみますと…

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(画像出典:city.yokosuka.kanagawa.jp)

画像は横須賀市のHPより引用させて頂きました。なかなかインパクトのある人形ですね。是非生で見る機会に恵まれましたら、拝みたいものです。

とても静かな空気の中、龍の漆喰鏝絵を気の済むまで眺めることができた八雲神社。参拝できて良かったです。

続いては、地図で近くに見つけた東耀稲荷神社へと向います。

 

御朱印

八雲神社では御朱印は扱っていません。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は 神奈川県横須賀市東浦賀1-17-58です。

八雲神社の公式サイトはありません。

 

電車

京浜急行「浦賀駅」からバスで約5分。

1番乗り場より鴨居方面行き(「鴨居行」「かもめ団地行」「観音崎行」など)のバスに乗り、「新町」で下車し、徒歩3~4分ほどです。浦賀駅から徒歩ですと、20分ほど掛かるのではないかと思います。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。狭い路地の中ですが、一瞬でしたら石段前の道路に停めることは可能かと思います。大型車だと入れません。

 

周辺のパワースポット

 

横須賀市の神社一覧

僕が参拝した横須賀市の神社一覧です。