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諏訪大社・上社本宮(諏訪市)の御朱印と見どころ

諏訪大社本宮の紹介

諏訪市にある諏訪大社・上社本宮の参拝レポートです。

読み方は「すわたいしゃ・かみしゃほんみや」です。

諏訪大社は、長野県の諏訪湖周辺にある四つの神社の総称です。諏訪湖の南側にある二つが上社、北側にある二つが下社で、上社には前宮と本宮が、下社には秋宮と春宮があります。

本宮は、上社の御神山である守屋山の北に鎮座していて、住所は諏訪市ですが、最寄り駅は茅野駅になります。徳川家康が寄進した四脚門など、国の重要文化財に指定されている建物が並び、社殿を囲む落葉樹の自然林は県の天然記念物にも指定されています。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

諏訪大社の上社「本宮」へ

僕は現在、東京の三鷹市に住んでいるのですが、生まれも育ちも、この諏訪大社のある諏訪地方で、上社前宮のある茅野市です。

小さな頃から初詣と言えば諏訪大社でしたし、七年に一度行われる「御柱祭」にも参加していました。記憶はありませんが、お宮参りや七五三も諏訪大社だったようです。

さらには僕が結婚式を挙げたのも、諏訪大社本宮なんです。

そんな個人的に所縁のある諏訪大社なのですが、これまでに何度となく訪れているにも関わらず、境内をじっくり散策したり、御朱印を頂いたことが一度もないんです。

今までは神社にも特に興味がなかったので、当然と言えば当然なんですけどね。興味がなかったら、そんなものだとは思いますので。

僕が神社に興味を持つようになり、御朱印を頂くようになったのはこの2年程です。その間もお正月の初詣でには帰省して諏訪大社に訪れていたですが、何しろ初詣は人が多くて…。ゆっくりと散策するとかではない雰囲気なので。

いつか諏訪大社をゆっくり巡りたいな~とは、ずっと嫁とも話してたんです。

そんな折、盆でも正月でもない5月。実家に帰省せねばいかん所用がありまして、これは諏訪大社巡りができる絶好のタイミングではないかと。

とは言え、一泊二日での帰省でしたし、何かと用事がありまして、時間があるのは二日目の午前中のみです。

午後には新宿行きのあずさに乗らなければいけません。

冒頭でも書きましたが、諏訪大社は四つの神社で諏訪大社なんです。上社に前宮と本宮があり、下社に春宮と秋宮があります。

本当は四つ全部回りたかったのですが…

時間的に厳しいものがありましたので、今回は上社の二つだけに絞りました。

上社は僕の実家からもすぐなんです。どちらも10分ちょっとで行ける距離です。

というわけで、実家の車を借り、まずは上社の前宮に向かいます。

近年、毎年初詣などで訪れていたのは、決まって本宮の方でしたので、前宮にはかなり久しぶりの参拝でした。

そして、久しぶりに訪れた前宮は予想外に神秘的な場所で、ちょっとびっくりするくらいでした。前宮ってこんなに素敵な神社だったんだ~!と。

そんな前宮を満喫し、次に向かったのが、上社本宮です。

前宮と本宮は近くにあります。徒歩ですと20~25分くらいは掛かるかと思いますが、車ですと5分掛からない距離です。

諏訪大社の本宮は、おそらく僕がこれまでで一番多く参拝したであろう神社にもかかわらず、じっくり散策するのは、遅ればせながら今回が初めて。

駐車場に車を停め、いつもとは違った新鮮な気持ちで参拝に向かいます。

 

諏訪大社のご由緒

ご祭神は、大国主命の御子神である建御名方神(たけみなかたのかみ)と、その妃である八坂刀売神(やさかとめのかみ)です。

本来のご祭神は、諏訪地方の土着の神々であるという説もあります。

諏訪大社の創建年代は不明ですが、日本最古の神社の一つと言われています。武甕槌命との相撲に敗れた建御名方命が諏訪の地に逃れ、以後は他の土地へ出ないことを誓ったのが起源とされています。

文献に最初に登場したのは飛鳥時代の初期で、平安時代には建御名方富命神社、須波社と称され、信濃国の一宮とされていました。古くから軍神として崇められ、坂上田村麻呂も戦勝祈願を行ったそうです。

鎌倉時代になると、源頼朝により厚く庇護され、神馬も奉納されています。この頃に武士から軍神として信仰されたことのより、全国に諏訪信仰が広まったと考えられています。諏訪社と表記されるようになったのもこの時代です。

戦国時代には武田信玄による諏訪侵攻により武田領となり、信玄により厚く崇敬されました。信玄は戦の時には「南無諏訪南宮法性上下大明神」の旗印を先頭に、諏訪法性兜をかぶって出陣したと伝えられています。
安土桃山時代には、織田・徳川連合軍による武田領侵攻の際に、下社が放火されると言う戦災にも見舞われています。

明治4年には諏訪神社が正式名称となり、昭和23年に現在の諏訪大社の号が用いられるようになりました。

天下の奇祭と言われる、七年に一度の御柱祭でも有名な神社です。

四ヶ所にある宮のそれぞれの社殿は、四隅に御柱が立てられ、社殿の多くも重要文化財に指定されています。

大変歴史の古い神社で、諏訪信仰の総本社として、厚く信仰されている神社です。

 

本宮のご由緒

上社本宮のご祭神は、建御名方神(たけみなかたのかみ)です。

諏訪大社は、前宮を除き、本殿を持たない神社としても有名です。幣拝殿と片拝殿のみの「諏訪造り」と呼ばれる独特の様式です。中でもこの本宮は諏訪造りの代表的な社殿で、建造物も四社の中で一番多く残っています。

本殿がない代わりに、本宮の南方に位置する守屋山が、古来から上社の神体山とされています。

本宮の社殿は、安土桃山時代に織田信長の軍による焼き討ちに遭い、山中に逃れた神輿の他はすべて焼失しています。その後、江戸時代初期に再建されますが、さらに江戸時代後期には八年の歳月をかけ改修、再建が行われ、現在に至ります。旧社殿は富士見町にある乙事諏訪神社に移築されています。

境内で最古の建物は、安土桃山時代に徳川家康が国家の安泰を祈願して寄進した「四脚門(しきゃくもん)」で、別名「勅使門(ちょくしもん)」とも呼ばれる門です。

その他、国の重要文化財にしていされている建物も多く並び、社殿を囲む落葉樹の自然林は長野県の天然記念物にも指定されています。

また、境内の最上段には、神が降臨した言われる「硯石(すずりいし)」、境内の一角には「天逆鉾(あめのさかほこ)」など、古来より神様に由来した言い伝えがあるものを見ることもできます。

社殿を囲むように四本の御柱が立てられているのですが、そのうちの二本は、簡単には見えづらい場所にあります。御柱が目立たない場所にあるのは、四社のうちで唯一この本宮のみです。

諏訪信仰の総本社として、多くの参拝者で賑わう神社です。

 

境内案内

こちらが上社本宮への参道です。広々とした参道で、脇には土産物屋さんも並んでいます。本宮には、北参道、東参道、西参道の三本の参道があり、こちらが北参道で、一番大きな参道となります。

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北参道の鳥居の正面に立ちます。後ろには深い緑が広がっています。

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一礼して鳥居をくぐると、左右には狛犬さんです。

 

その先、左手に手水舎。手水舎には小さな龍がいました。お清めをします。

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手水舎の隣りには、諏訪温泉の源泉とも伝えられている、「明神湯」があります。こちらでは温泉でお清めをすることができます。獅子でしょうか、狛犬でしょうか、その口から湯が流れています。

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明神湯の先に「本宮一の御柱」です。上社の御柱では一番大きな柱になります。

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御柱の右手、鳥居を背にして正面には石段が延びていて、そこを上がると拝殿があります。

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鳥居を背にして左手にも道が延びています。真っ直ぐに石段を上がるとすぐに拝殿なのですが、正式な参道は、この左手の道をぐるっと回るルートだとのこと。ですので僕たちもぐるっと回ってみることにします。

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ちょうど明神湯の後ろにあたる場所には、力士の像です。こちらは信州が生んだ名力士を言われる雷電為右衛門の像です。

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雷電為右衛門像の後ろには清祓池です。池の中央には二羽の鶴がいます。後ろには奉納された酒樽も見えます。

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その先には、五穀の種池です。農家の人々が、種もみの浮き沈みで豊凶を占ったと言われる池です。

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その先、右手には天流水舎(てんりゅうすいしゃ)と呼ばれる建物です。どんな晴天の日でも、雫が三滴、屋根の上の穴から落ちると言われている、不思議な現象が起きる場所だそうです。

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天流水舎の脇には、拝殿の方に上がる石段があります。ここは上がらずにぐるっと回ります。

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天流水舎の向かい側が神楽殿です。江戸時代後期に建立されたものです。中にある大太鼓は、一枚皮が使われ、一枚皮では日本一のものとのこと。元旦の朝にのみ打たれる大太鼓です。

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その先には土俵。

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右手には五間廊(ごけんろう)。神事に使われる建物とのこと。

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五間廊の先に勅使殿(ちょくしでん)。

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その先には、樹齢千年と言われる、大きな欅です。境内でも最古の樹木の一つだそうです。

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奥にはものすごく太い老木もありました。

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太い老木の手前に、神馬舎(しんめしゃ)です。中には二頭の神馬が安置されていました。

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こちらは、神馬舎の方から見た大欅です。その隣りには「本宮二の御柱」が立てられています。

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こちらが本宮の東参道側になります。いったん鳥居を出て橋を渡ります。そこには末社らしき社殿が見えましたので、そちらに行ってみることに。

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こちらが東参道鳥居のすぐ脇にあった、蚕玉神社(こだまじんじゃ)です。どうやらこちらは、諏訪大社の末社というわけではないようです。

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こちらが東参道の鳥居です。少し黒っぽい色の鳥居ですね。

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こちらにも、鳥居の右手に手水舎がありました。

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一礼して鳥居をくぐり、再び境内へ。

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鳥居の先、左手には出早社(いづはやしゃ)です。諏訪大社の門番神として崇められているそうです。また、イボが治るご利益もあるとか。参拝します。

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この出早社の後ろ、坂を上がったところから、「本宮三の御柱」を見ることができます。

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再び出早社の前に戻り、東参道の鳥居を背にしますと、正面には「入口御門」があり、その先に布橋(ぬのばし)と呼ばれる回廊が続いています。

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入口御門には龍が彫られています。かっこいいです。

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入口御門をくぐり、布橋を進みます。

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布橋の左手に額堂(がくどう)です。絵馬堂(えまどう)とも呼ばれる建物で、全国から寄進された絵馬や額が中に飾られています。かなり古いのではないかと思われるものばかりです。

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こちらは額堂の先にある摂末社遥拝所です。ちょうど中央に大きな二本の木があり、その間から参拝します。

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摂末社遥拝所の先には大国主社です。こちらには、ご祭神の建御名方神の父である、大国主命が祀られています。

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布橋を進みます。布橋の右手には、先ほど歩いてきた神楽殿などが眼下に見えました。

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大国主社の先に東御宝殿です。この東御宝殿と、先にある西御宝殿は、ちょうど境内の真ん中に位置していて、御柱祭が行われる寅年と申年ごとに、交互に建て替えが行われる社殿です。宝殿からは、必ず日に三滴の雫が落ちると言われているそうです。

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東御宝殿の先に四脚門です。徳川家康が寄進したと言われる門です。その向こう側には本宮の拝殿が見えます。この門のちょうどまっすぐ先に、神様が降りて来たという硯石(すずりいし)があります。ここからですと見ることはできませんが…。

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その先に西御宝殿です。東御宝殿と西御宝殿の間に四脚門がある形です。

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布橋を抜けると、参道は左奥へと続いています。

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そのまま先に進みますと、左手が拝殿への入口になります。右手には、僕たちが最初に入って来た、北参道の鳥居があります。

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こちらが、拝殿へと続く堀重門です。拝殿や参拝所にはここからしか出入りができません。本宮は境内の造りがかなり変わっていますね。

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堀重門をくぐると、正面が宝物殿、右手が授与所、左手が拝所で、その先に拝殿です。本宮はこの場所で参道が横を向いている(そっぽを向いている)ことから「大きく願いごとをしなければ聞いてくれない」とも言われているそうです。

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堀重門をくぐった先、左手には苔むした手水石です。苔の緑の中に龍もいます。

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参道の先に拝所(参拝所)です。僕が小さい頃から何度となくお参りをした場所です。

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ゆっくりと参拝します。参拝所の先には斎庭と呼ばれる庭を挟み、拝殿が見えます。

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こちらが奥に見える本宮の拝殿です。ここはとても神聖な空気が流れている感じがします。拝殿の後ろに幣殿があり、左右に片拝殿が続く諏訪造と呼ばれる独特な配置になっているそうです。

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こちらが拝殿の左手です。奥には四脚門が見えます。

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こちらが拝殿の右手です。この右手上の方に、神様が降り立ったと言う硯石が見えます。少し見えづらいですけれど。

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拝所を背にして参道を見ますと、こんな感じです。

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拝所に向かって右側(山側)には、古く立派な建物がいつか並んでいます。

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こちらが勅願殿(ちょくがんでん)です。神体山である守屋山に向かって建てられている社殿です。

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勅願殿の脇からは、少し遠くに「本宮四の御柱」を見ることができます。後ろは深い緑に覆われています。勅願殿の後方は、落葉樹の自然林として、長野県の天然記念物にもなっている森です。

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宝物殿の右手が待合所と参集殿です。結婚式のときはそちらを使わせて頂きました。

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そして、拝所を背にして真っ直ぐの場所に、御守りなどの授与所です。

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元来た道を戻ります。一礼して堀重門を出ると、正面の方向が北参道の鳥居です。僕たちはこれをぐるっと右側の方向から回って来ましたが、まっすぐ歩くと鳥居から堀重門はすぐなんです。

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来る時には通らなかった、鳥居の正面にある石段を降ります。鳥居を背にして右手の奥に社務所があり、御朱印はこちらで頂くことができます。行きは左側からぐるっと回った形です。

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御朱印を頂くため社務所に向かう途中、左側に交通安全祈祷殿がありました。こちらにも参拝します。

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その先には末社である高島神社です。

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無事に御朱印も頂きましたので、境外へ。参道の土産物屋さんなどを少し眺めつつ、本宮を後にました。

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参拝を終えて

僕が生まれ育った土地にあり、おそらく人生で一番多く訪れているであろう、諏訪大社の上社本宮。

何度も訪れているとは言え、こんなにじっくり見て回ったのも初めてですし、こんなふうに写真を撮ったのも初めてです。

今までは何気なく訪れていましたので、素通りしていた場所がこんなにもたくさんあったのかと、自分の鈍さに少しびっくりしてしまったくらいです。

最近では初詣など、大勢の人でごった返す中での参拝が多かったので、じっくり色々見ること自体が難しかったというのもあるんですけどね。

中でも今回、拝所の奥にある拝殿と言うのを、初めてじっくりと眺めてみたんです。他の参拝者の邪魔にならないよう、合間を縫って。

時間を掛けて眺める拝殿は、とても魅力的な造りをした建物で、その空間はやはり独特の空気が流れている感じがしました。

結婚式だったり御祈祷では拝殿前の斎庭まで入れます。僕も何度か入っていますが、また次に入る機会がありましたら、もっと中もじっくり見てみたい。

他にも、勅願殿や四脚門は、一際目を惹く建物でした。布橋の入口にある入口門も龍の彫刻が見事で、かっこ良い門でした。

また、絵馬堂の中に飾られているものが、どれもとても古いもののようで、まるで博物館のようでした。

駒形屋に二体のお馬さんがいるのも初めて見ましたし、その近くにあった大欅もとても見事でした。

大太鼓のある神楽殿も、よく見るとかなり立派な建物で、思わずじっくりと眺めてしまいました。

などなど、見どころを挙げるときりがないですね。

と言いつつ…手水舎の脇には温泉が流れる神明湯も珍しいものです。熱い温泉が出てますので、初詣の寒い時などに来ると、温かくて嬉しいんですよね。境内で温泉でお清めできる神社は、僕はこの上社本宮と、後は熱海にある湯前神社の二ヶ所しか知りません。なかなか珍しいものではないかと思います。

何かと変わったものも多い神社で、今まで何気なく何度も訪れていた神社ではありますが、確かに境内の造りなども、他の神社とはかなり変わっていますね。意識したことがなかったのですが、言われてみるとかなり変かもしれません。

諏訪大社の四ヶ所の神社全ての社殿には、それを囲むように四本の御柱が立てられています。ただ、唯一この本宮だけは、よく探さないと見えない場所に御柱が二本あるんですそれも僕は初めて知りました。今回は御柱を上手く写真に収められなかったので、また次回、ちゃんと撮ってみようと思います。

ちなみにですが、御柱祭と言うのは、この御柱を七年に一度新しいものにするためのお祭りです。

そして僕は今回、初めて本宮の境内をじっくり見たと書きましたが… 本宮一の御柱の後ろにあるという御沓石(おくついし)と天逆鉾(あめのさかほこ)を見逃しました。さらには御朱印を頂いた社務所の後ろの方には、唯一の木造鳥居である浪除(なみよけ)鳥居というのもあるようなのですが、全く気付かずそちらは見ていないんです…。やっちまいました。

次回、改めて見に行かなければいかんです。もう一度来いよ、と言われたんだと、そう思うことにします。

本宮を後にした僕たちは、車で10分ほどの自宅に帰り、実家の両親と一緒に昼食をし、特急あずさにて東京に戻って来たのですが…両親と昼食を食べている際に、いきなり父親が「前宮と本宮の間に、諏訪大社の起源になった場所がある」って言い出したんですよ。どうせなら行く前に言って欲しかったですけどね。

東京に戻ってから調べたところ、確かに前宮と本宮の間には、「神長官守矢史料館」というなんだか凄そうな場所があり、その近くには、親父が言った通り、諏訪大社の起源となった場所があるようです。

やっぱり地元の人は色々知ってるもんですね。今まで親父と諏訪大社の話などしたこともなかったので、ちょっと新鮮でもありました。

次回帰省した際には、神長官守矢史料館にも行ってみようと思います。

また、今回は上社の前宮と本宮しか訪れることができませんでしたが、諏訪大社の残り二社、下社の春宮と秋宮にも次は行ってみようと思います。

個人的にゆかりの深い諏訪大社の上社前宮と本宮。

大人になって、初めてじっくりと散策することができ、その魅力に改めて気付かされました。ぜひまたゆっくり時間を作って、また訪れようと思います。

どちらも参拝できてよかったです。

 

※追記

この後帰省の折に何度か本宮を訪れましたので、見逃してしまったところを追記しておきます。

まず、こちらは初詣の際に撮ったものです。本宮一の御柱の後ろにある、御沓石(おくついし)と、脇に突き刺さっているのが天逆鉾(あめのさかほこ)です。

 

続いて、また別日、秋に訪れた際には西参道の方にも足を運びました。西参道と浪除鳥居がこちら。

浪除鳥居といわれているのは、かつては諏訪湖がここまであったことに由来しているそうです。昔はこんな場所まで諏訪湖が延びていたんですね。

何度となく本宮に訪れているのに、西参道には今まで一度も行ったことがなく、波除け鳥居も初めて見ました。また、波除け鳥居の手前には蓮池という池があるのも初めて知りました。こちらが蓮池です。

 

波除鳥居から境外に出ますと、山の方に階段が延びていまして、その先には大国主命社があります。

 

大国主命社は本宮の旧宝殿で、大きな榧(かや)の木があることから「かやのきさま」とも称されています。こちらがその榧の木。巨木です。

この辺りはとても静かで、神域のような雰囲気もありました。小さい頃から何度となく諏訪大社に訪れているにも関わらず、大国主命社の存在は初めて知りました。行けてよかった。

 

御朱印

こちらが諏訪大社・上社本宮の御朱印です。

諏訪大社本宮の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から16時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は長野県諏訪市中洲宮山1です。

諏訪大社の公式サイトはこちらです。
http://suwataisha.or.jp/

 

電車

JR「茅野駅」からタクシーで10~12分。

上諏訪駅からですとバスも出ています。「かりんちゃんバス」というものでして、時刻表はこちらです。

https://www.city.suwa.lg.jp/site/bus/38613.html

バスですと本数が限られますので、タクシーの方が便利かとは思います。最寄駅である茅野駅の西口からタクシーに乗れば、10分ほどで到着します。徒歩ですとかなり遠いです。

前宮からは徒歩ですと20~25分掛かりますが、歩くのが苦ではない方は、途中にも見どころがあったりしますので、ありかとは思います。とはいえそれなりに距離はありますので、タクシーを呼ぶのが一番楽ではあります。

 

駐車場

諏訪ICから車で5分ほどです。北参道の入口、東参道の入口に大きな駐車場があります。

 

周辺のパワースポット

 

諏訪大社四社参り

諏訪大社は四つの宮の総称で、本宮もその一つです。諏訪大社の四社巡りについて、こちらの記事で詳しく紹介しています。