神社と御朱印、ときどき寺院

美しき日本の神社をご案内。

伊勢神宮と周辺の神社巡り。御朱印・順路・所要時間などを全解説
箱根の神社巡り。三社参りと御朱印のご案内。
高千穂の神社巡りと御朱印の解説をどこよりも詳しく。
戸隠五社巡りの御朱印と順路。見どころや所要時間も解説

不忍池辯天堂(台東区/上野)の御朱印と見どころ

不忍池辯天堂の紹介

台東区上野にある不忍池辯天堂の参拝レポートです。

読み方は「しのばずのいけべんてんどう」です。不忍池弁天堂とも表記されます。寛永寺の観音堂として建立されたもので、上野公園の不忍池にある小島の中の観音堂です。江戸最古の七福神といわれる谷中七福神のひとつでもあります。最寄り駅は上野駅です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

上野の「不忍池辯天堂」へ

不忍池弁天堂は神社ではなく寺院です。天台宗別格大本山の寺院になります。

嫁と二人で不忍池弁天堂に参拝したのは1月の中旬です。

この日は早起きして、上野周辺の神社巡りに出掛けてきました。まずは上野のお隣、鶯谷にて元三島神社に参拝してから上野に移動し、上野公園内へ。

上野公園の中には神社や寺院がいくつかあるんです。上野東照宮、上野大仏、五條天神社、花園稲荷神社という順番で立ち寄り、次に向かったのが清水観音堂という観音堂です。そちらでは公園で二ヶ所目に訪れた上野大仏の御朱印が頂けるとのことで、立ち寄ってみることにしたんです。

上野大仏については、僕が別で書いている雑記ブログの、こちらの記事で詳しく紹介しています。

清水観音堂を目指して公園を歩いていますと、「月の松」という丸くなった松が現れ、どうやらその上が清水観音堂のようです。

f:id:inudenchi:20180308141647j:plain

 

脇の石段を上がり、清水観音堂へ。横側が入口になっています。

f:id:inudenchi:20180308141700j:plain

 

清水観音堂に参拝します。

f:id:inudenchi:20180308141712j:plain

 

清水観音堂では、観音堂の千手観音、上野大仏、上野山パゴダの三つの御朱印が頂けます。

清水観音堂で頂ける三つの御朱印

 

そして、清水観音堂を背にしますと、正面には不忍池が広がり、真っ直ぐ先に「不忍池弁天堂」が見えます。ちょうど月の松の間から見えるようになってます。

f:id:inudenchi:20180308141805j:plain

 

清水観音堂が寛永寺の観音堂であるのと同じく、不忍池弁天堂は寛永寺の弁天堂だそうです。江戸時代は上野公園の一帯が寛永寺の境内だったそうですので、めちゃめちゃ広い土地を有していたことになりますね。

観音堂を後にして、石段を降り弁天堂のある不忍池へと歩を進めます。

僕は数年前にも弁天堂には嫁と訪れているはずなのですが、曖昧な記憶しかないです…。確か上野動物園で遊んで、その足で不忍池まで散歩して、弁天堂にお参りしたような覚えはあるのですが、曖昧で。

人の記憶って本当に頼りないものですね。もしかしたら僕の場合、ブログが記憶をカバーしてくれるツールになってるのかもしれません。

不忍池弁天堂は、その名の通り不忍池の真ん中くらいにあります。昔は船で行き来していたそうですが、現在は橋が架かっていて、普通に歩いて行くことができます。

橋のたもとに立ち、不忍池弁天堂へと向かいます。

 

ご由緒

ご本尊は、音楽と芸能の守り神でもあり、金運上昇の神様でもある辯才天(べんざいてん)です。辯財天とも表記されます。辯才天は琵琶を持つ姿が一般的ですが、こちらの辯才天には八本の腕があり、手には煩悩を破壊する道具を意味する武器を持つ「八臂辯才天(はっぴべんざいてん)」になります。

創建は江戸時代の前期、寛永年間です。家康の側近でもあった天台宗の僧、天海によって建立されました。天海は上野の山に寛永寺を建立するにあたり、天台宗の総本山である延暦寺を見立てて建立しました。

不忍池を琵琶湖に見立て、琵琶湖の竹生島には弁財天をご本尊とした宝厳寺があり、それに見立てて不忍池の小島にも弁才天が建立された形です。

当初は参拝には船を使っていましたが、参拝者の増加に伴い、江戸時代の中ごろには橋が掛けられました。

お堂を含む一帯は第二次大戦時の空襲により焼けてしまいましたが、昭和33年に再建され現在に至ります。昭和41年には日本画家の児玉希望により、龍の天井絵が奉納されています。

江戸最古の七福神といわれる「谷中七福神」のひとつでもあります。

また、境内には豊臣秀吉が大切にしていたとされる大黒天も祀られています。

江戸時代より、多くの参拝者が訪れ、厚く信仰されている弁財天です。

 

境内案内

不忍池に掛かる橋。その先にはお堂が見えます。

f:id:inudenchi:20180308142039j:plain

 

当然ではありますが、橋の左右は池です。こちらは橋の右手。現在は冬でこんな景色ですが、夏には蓮の花が見頃になるようです。

f:id:inudenchi:20180308142056j:plain

 

こちらが橋の左手。公園の向こうにはビル群があるのも見えます。

f:id:inudenchi:20180308142112j:plain

 

橋を進むと右側には「不忍池」と刻まれた石碑です。桜の木もありましたので、春は桜も楽しめるんですね。

f:id:inudenchi:20180308142126j:plain

 

その先には「めがね之碑」という珍しい碑もありました。お隣の木も立派です。

f:id:inudenchi:20180308142138j:plain

 

さらにその先には「ふぐ供養碑」や「芭蕉翁」の碑です。石碑が多いですね。

f:id:inudenchi:20180308142154j:plain

 

左手に手水舎です。

f:id:inudenchi:20180308142205j:plain

 

お清めをします。後ろに池が広がる景色はいいですね。

f:id:inudenchi:20180308142237j:plain

 

お堂に向かいます。参拝者も多いです。

f:id:inudenchi:20180308142251j:plain

 

参道の左手にも石碑が並んでいました。

f:id:inudenchi:20180308142304j:plain

 

その奥にはお地蔵さん、「扇塚」、「スッポン感謝之塔」と並んでいます。

f:id:inudenchi:20180308142321j:plain

 

お堂を左斜め前から。

f:id:inudenchi:20180308142357j:plain

 

こちらが弁天堂の正面です。

f:id:inudenchi:20180308141435j:plain

 

煙でもお清めします。

f:id:inudenchi:20180308142435j:plain

 

石段を上がり本堂へ。

f:id:inudenchi:20180308142704j:plain

 

参拝します。中が撮影して良いのかどうかわからず、とりあえず控えました。中の左手に授与所があり、そちらで御朱印を頂きました。

f:id:inudenchi:20180308142721j:plain

 

本堂を背にして参道を見ますと、こんな景色が広がっています。開けた景色です。

f:id:inudenchi:20180308142733j:plain

 

本堂に向かって右手に、豊臣秀吉が大切にしていたという大黒天があります。

f:id:inudenchi:20180308142755j:plain

 

大黒天にも参拝。なぜかこちらは人がほとんどいませんでした。

f:id:inudenchi:20180308142807j:plain

 

本堂の後ろに周ってみます。こちらは本堂を左側から撮影。後ろには六角形のお堂が見えます。

f:id:inudenchi:20180308142829j:plain

 

その先にも大きな石碑。奥まで行ってみることに。

f:id:inudenchi:20180308142842j:plain

 

大きな石碑は「鳥塚」でした。お隣には境内社がありましたので、そちらにも参拝し、不忍池辯天堂を後にしました。

f:id:inudenchi:20180308142853j:plain

 

参拝を終えて

多くの人で賑わっていた不忍池辯天堂。

何年か前に訪れているはずの弁天堂でしたが、もう記憶が薄れてしまっているので、ほぼ初めて訪れたに等しい状態でした。

弁天堂は不忍池のほぼ中央に位置していますので、周囲は水に囲まれて心地よい場所です。

池へと続く参道も両側には不忍池が広がっています。池の大きさに比例して、空も開けています。上野公園内は木が多いので、池に出るといっきに景色が開ける感じがするんです。

冬の不忍池も素敵でしたけれど、夏は蓮の緑とピンクの花が一面に広がる景色が楽しめるようですので、違う季節にも来てみたくなりました。

そんな池の中にある不忍池弁天堂は、まず建物が綺麗です。赤と白の本堂が、不忍池にとてもいい感じで映えています。後方には六角形のお堂があって、遠目の池越しにこのお堂を見ますと、より幻想的な感じがします。ちょっとした桃源郷のような雰囲気もありました。

境内には包丁塚や鳥塚、魚塚など「~塚」と刻まれた碑がたくさんあったのも印象に残っています。ふぐ供養碑やスッポン感謝之塔など珍しいものもありました。

また、眼鏡を供養する「めがね之碑」もありまして、うちは嫁がメガネを掛けていますので、横に並ばせて写真を撮ったりもしました。

名古屋の熱田神宮にも眼鏡之碑があり、同じことをした覚えはありますが…。

弁天堂は訪れる人の数も多く、境内はかなり賑わっています。参拝者の多さは上野東照宮と同じくらいかと。

ここを通って池の反対側にもショートカットで行けますので、そう言った意味で通っている人も多いのかもしれません。

多くの人で賑わってはいましたが、池に囲まれた素敵な場所にて、僕たちはのんびりとした時間を過ごさせて頂きました。

弁天堂の方は人がたくさんだったんですけど、すぐお隣にある、豊臣秀吉が大切にしていたとう大黒天の方は、なぜかほどんど参拝者の姿もなく。

もちろん僕たちはしっかりとそちらにも参拝させて頂きました。

時間を掛けて境内を散策させて頂き、見逃したものもないな、と思い弁天堂を後にしたわけですが…。

なんと、帰宅後に大事なものを見落としていたことが発覚します。

それは、お堂の中にあるという龍の天井絵です。児玉希望さんという日本画家さんが奉納した天井絵で、こちらになります。他の方がブログで紹介されていたものを引用させて頂きます。

f:id:inudenchi:20180308143226j:plain
(画像出典:ginjo.fc2web.com)

なんと立派でかっこいい龍でしょう。

僕も嫁も龍が大好きですので、これを見逃して帰って来てしまったことは、本当に悔やまれます。自己嫌悪です。クソ野郎です。

天井さえ見上げていれば…。でもこれ、もしかしたら中の奥の方まで行かなければ見れない位置だったかもしれません。

悔いは残りますが、これはまた来なさいよということだと思うことにします。プラス思考で。

この不忍池辯天堂も、その前に訪れた清水観音堂も、どちらも寛永寺というお寺のものとのことですので、次回訪れる際には寛永寺にも行ってみようと思います。寛永寺の本堂は鶯谷駅の方にあるみたいですね。本堂近くの浄名院(通称へちま寺)には、八万四千体と言われるお地蔵さんが並んでいるとのことで、そちらも是非行ってみたいです。

また、不忍池辯天堂は、琵琶湖にある竹生島を見立てて建てられたとのことですので、いつかそちらにも行ってみたくなりました。

天井絵の龍を見逃すという失態は犯しましたが、不忍池辯天堂、参拝できて良かったです。

続いては、上野公園とは不忍池を挟んで反対側にある、境稲荷神社へと向かいます。

 

御朱印

こちらが、不忍池辯天堂の御朱印です。

不忍池辯天堂の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。開門と閉門の時間も同じです。
(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都台東区上野公園2-1です。

不忍池辯天堂の公式サイトはこちらです。
http://bentendo.kaneiji.jp/

 

電車

JR各線 「上野駅」から徒歩5~7分。

不忍口、または公園口から出て、京成上野駅方面に進み、池を正面に見て右折。少し歩いた左側です。

京成電鉄 「京成上野駅」から徒歩2~4分。

池之端口を出て、道路を右手に真っ直ぐ進みます。少し歩いた左側です。

銀座線/日比谷線 「上野駅」から徒歩6~8分。

6番出口から京成上野駅方面に向かい、不忍池を正面に見て右折します。少し歩いた左側です。

千代田線 「根津駅」から徒歩10~12分。

2番出口を出て不忍池方面に進み、池の中心に向かう道を直進です。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。上野公園の大駐車場や、その他パーキングも近くにいくつもあります。

 

周辺のパワースポット

 

台東区の神社一覧