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芝大神宮(港区)の御朱印と見どころ

芝大神宮の紹介

港区芝大門にある芝大神宮の参拝レポートです。

読み方は「しばだいじんぐう」です。「関東のお伊勢さま」として多くの参拝者が訪れる神社で、東京十社の一社です。良縁や幸福守護の御守りである「千木筥(ちぎばこ)」でも知られています。最寄駅は、大門駅か浜松町駅です。芝公園駅や御成門駅からも近いです。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

東京十社のひとつ「芝大神宮」へ

僕は嫁と二人で神社を巡るのがささやかな趣味なのですが、昨年末に初めて「東京十社」というものがあることを知り、さっそく専用の御朱印帳を手に入れ、十社巡りを開始しました。

都内の神社を十社ですので、あっという間に終わるだろうなんて思ってたのですが、どうやらのんびりし過ぎてしまい、気が付けば全部回り切らないまま、あと少しで一年が経とうという時期に…。

残す神社は三ヶ所です。

十社巡りには別に期限があるわけではないのですが、なんとなく遅くても一年以内には回りきっておきたい気がします。

ですので焦りを感じた僕たちは、残り三ヶ所を一日で回り切り、十社巡りを完了させようと決意します。

そしてたまたま予定が空いた10月10日。

10月10日に十社巡りを終わらせるというのも、10が並んでなんだか縁起が良い気がします。

残す三ヶ所は神田明神、亀戸天神社、芝大神宮。

午前中に神田明神と亀戸天神社に参拝し、これで残す神社は芝大神宮のみとなります。

さらに十社とは別ですが、亀戸では香取神社に、新橋で烏森神社、日比谷神社、塩竃神社にも立ち寄りましたので、この日だけで既に6ヶ所の神社に参拝しています。

次に向う芝大神宮が7ヶ所目。

時間的にはかなり余裕を持って神社巡りをしていたはずなのですが、気が付けば時刻は15時過ぎ。

10月の15時過ぎは、もう夕暮れがかなり迫っている時間です。

芝大神宮の近くには、芝公園があります。芝公園には増上寺という有名なお寺もありますし、近くには東京タワーも。

有名な公園ではありますが、僕はこれまで東京に住んでいながら、一度も芝公園には行ったことがないんです。

ですので、芝大神宮への参拝がてら、初めての芝公園をのんびり散歩して…なんて思い描いていたわけです。

お昼過ぎには芝大神宮への参拝を終え、のんびりしてる予想だったので。

ところがどっこい。

十社巡りの他にも、たまたま見つけた神社などに寄り道をしていたため、もう夕方になってしまいました。

さらに僕たちは、芝大神宮に参拝した後、芝公園の中に見つけた芝東照宮にも参拝するつもりでしたので、余計に焦ります。

できれば神社への参拝は暗くなる前に終えたいですし、御朱印を頂ける時間なども気になります。

昼下がりの芝公園をのんびりお散歩、なんて時間は完全にもうありません。

憧れの芝公園は半ば諦めつつ、6ヶ所目に訪れた塩竃神社から、足早に芝大神宮を目指します。

そして歩くこと10分ほど。

無事、芝大神宮に到着しました。

 

ご由緒

ご祭神は、伊勢神宮内宮のご祭神でもあり、日本人の総氏神でもある天照大御神(あまてらすおおみかみ)と、伊勢神宮外宮のご祭神で、天照大御神のお食事を司る女神である豊受大神(とようけのおおかみ)の二柱です。

創建は平安時代中期の寛弘2年です。現在の芝公園内に鎮座していた神明社が起源とされています。伊勢の内外両宮を勧請して創建され、日向国鵜戸郡(現在の宮崎県)より得た「鵜戸石」と「剣」が神宝として奉納されたと伝えられています。かつては日比谷神明、飯倉神明、芝神明と称されていました。

鎌倉時代には源頼朝、戦国時代には太田道灌、北条氏直、豊臣秀吉、徳川家康など多くの武将たちからも社領の寄進などを受け、厚く崇敬されました。

安土桃山時代の末期には、社地に増上寺が移転することになったため、現在の地に遷座しています。

関ヶ原の戦いでは、家康が戦勝祈願を行い、春日局も社参しています。以後、徳川の歴代将軍からも厚い庇護を受け、社殿の造営や修復なども幕府によって行われています。伊勢神宮の内外両宮のご祭神を祀っていることから、「関東のお伊勢様」とも称され、多くの参拝者で賑わっていたそうです。

明治5年に、現在の社名である芝大神宮となりました。

火災による焼失、関東大震災による倒壊、東京大空襲による焼失などを経ますが、その都度再建、造営され、現在の景観になったのは2005年です。

2005年に鎮座一千年を迎え、現在でも多くの参拝者が訪れる神社です。

良縁や幸福守護の御守りである「千木筥(ちぎばこ)」でも知られています。

また、東京十社の一社にも数えられている神社です。

 

境内案内

こちらが芝大神宮の入口です。大きな鳥居の先には拝殿が見えます。

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鳥居の手前、左手には「生姜塚」がありました。生姜塚なるものは、僕はここで初めて見ました。

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生姜塚のお隣には、社名が刻まれた石碑と立派な灯篭です。

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一礼して鳥居をくぐります。10月の夕空が綺麗です。

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広い石段を上ります。普段あまり夕方に神社に行くことはないのですが、たまには夕方の神社もいいですね。

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石段を上り切った先では、狛犬さんがお出迎えです。こちらは左手、狛犬さんではなく獅子さんのようですね。可愛らしくもあり、魅力的な獅子です。

芝大神宮の左の狛犬

 

こちらは右手の狛犬さん。どちらもなんだか惹きつけられる容姿をしています。

芝大神宮の右の狛犬

 

そして、目の前が拝殿です。正面に立ちますと、静粛な気持ちになりますね。

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手水舎が左手にあるようですので、行ってみます。境内の左手はこんな感じ。

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手入れされた木々の奥に、手水舎が見えました。

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手水舎のあるエリアは、庭園のようになっていますね。

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奥には石碑もありました。

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こちらが手水舎の正面。緑に囲まれていて心地よい場所です。

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お清めをします。

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再び拝殿前へ。

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東京十社の最後の一社。時間を掛けて参拝します。

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脇に可愛らしい鯉のおみくじがあり、嫁が我慢できずに引きました。

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境内を歩いてみます。こちらは獅子さんを後ろから。なんだかいいですね。

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境内の左手に行ってみます。力石がありました。「金杉の藤吉」と呼ばれた、有名な力持ち力士が持ちあげた力石だそうです。

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よく見ないと気付かなかったのですが、手水舎の後ろに小さな狸が。

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周囲には高層ビルが聳え立っています。

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左奥に進んでみます。行けるところまで。

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奥には句碑がありました。昭和の俳人である星野立子さんと、その娘の椿さん、椿さんの息子の高士さんの、三代の句碑とのこと。

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拝殿の左手に扉です。ご祈祷などの際はこちらから入るのではないかと。

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再び拝殿前に戻ります。境内の右手に授与所があります。

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授与所にて御朱印を頂きました。良縁に恵まれるという「千木筥(ちぎばこ)」もこちらで求めることができます。

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拝殿を右斜め前からも撮影。

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拝殿を背にするとこんな景色です。一通り境内を散策し、芝大神宮を後にしました。

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参拝を終えて

芝大神宮への参拝を終え、ついに東京十社巡りを完遂しました。

昨年の11月から始め、約一年も掛かってしまいました…。

素直に十社の神社だけ巡っていれば、きっともっと早く終わっていたんでしょうけどね。

僕たちはついつい、一つ目的の神社がありますと、その周辺の神社も地図で調べて立ち寄ってしまうんです。いつもそんな神社巡りをしていますので、帰る頃には足腰がガタガタなんです。

この日も朝から神社巡りを始めたのに、芝大神宮の参拝を終えた頃にはもう夕方。

御朱印など間に合って良かったです。

御朱印を頂いた際に、栞と生姜飴も頂きました。こちらです。

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栞の裏側はこうなっています。

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近くにあった新橋の烏森神社では、御朱印と一緒に栞と梅茶を頂きました。

この辺りの神社は、御朱印を頂くとおまけをくださりますね。

芝大神宮は、僕は勝手にでっかい神社を想像していたのですが、境内も特に広くはなく、隅々まではすぐに見て回れる大きさでした。社殿も小さくはないのですが、特に大きいわけでもありません。

そもそも、なぜ僕が勝手に大きな神社を想像していたかと言いますと、全ては「大神宮」という名称ですね。

「大」が付いているので、大きな神社ではないかと。単純な連想ですけれど。

東京には、芝大神宮の他にも東京大神宮があります。

東京大神宮も、芝大神宮と同じく、ご祭神は天照大御神と豊受大神です。

芝大神宮が「関東のお伊勢さま」と称されているのに対し、東京大神宮は「東京のお伊勢さま」です。少しの違いですけれど。

色々と混同してしまいがちな二社ですが、その歴史や起源は全く違います。芝大神宮の方が歴史は遥かに古いです。

芝大神宮は伊勢神宮よりご祭神を勧請しているのに対し、東京大神宮は伊勢神宮の「遥拝殿」です。遥拝殿とは、「遥か彼方から拝む為の建物」を指します。

僕は以前に東京大神宮にも参拝していますので、今回の芝大神宮への参拝で、東京にある二つの大神宮に両方とも参拝したことになりますので、それもまた嬉しいです。

芝大神宮の境内は広くない、と何度か書いてしまいましたけれど、それでも石段の下から社殿を見上げた景観は迫力があって素敵でした。

石段を上がった先では、可愛らしい顔立ちをした狛犬さんがお出迎えしてくれます。

僕は未だに狛犬と獅子の違いをしっかり認識できていないのですが、どうやら拝殿に向って左側が宝珠を載せた獅子さんで、右側が狛犬さんとのこと。

この違い、どこかでちゃんと把握せねばとは思ってるんですけどね。

石段を上がるともう目の前が拝殿です。周囲は高いビルに囲まれていますので、都会の中の神社な感じはしましたが、境内の左手、手水舎がある周辺は、緑が多く癒される空間になっていました。

拝殿前にあった鯉のおみくじをしてみたり、御朱印を頂いたり、境内をあちこちウロウロしたり、しばしのんびりと過ごさせて頂きました。

良縁や幸福守護にご利益がある千木筥(ちぎばこ)という御守りが有名みたいで、嫁が少し興味を示しましたが、特に求めることはなく、そのまま芝大神宮を後にすることに。

これにて東京十社巡りを完遂したと思うと、ちょっとした達成感があります。

で、そんな達成感のまま帰宅すれば良かったのですが、僕たちはもう一つだけ別の神社を訪れることに。

芝大神宮の近くには芝東照宮というのがありまして、こちらは事前にも行く計画だった神社です。

芝公園の中にあるようですが、おそらく徒歩では5分ちょっとくらいの距離です。

予定外の神社をいくつか回ってしまったため、時刻は既に夕方。陽もかなり傾いています。

芝東照宮でも御朱印を頂きたかったので、足早に芝公園を目指します。

 

御朱印

こちらが芝大神宮の御朱印です。

芝大神宮の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、8時から18時までです。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都港区芝大門1-12-7です。

芝大神宮の公式サイトはこちらです。
http://www.shibadaijingu.com/

 

電車

浅草線 / 大江戸線 「大門駅」A6出口から徒歩1分。

山手線 / 京浜東北線 「浜松町駅」北口から徒歩5分。

三田線 「御成門駅」A2出口から徒歩5分。

三田線 「芝公園駅」A3出口から徒歩7分。

最寄り駅は地下鉄の大門駅になりますが、浜松町駅からも徒歩圏内です。

 

駐車場

入口の鳥居右手に駐車場がありますが、結婚式を挙げる方が優先のようですので、そちらに支障のない時間帯などでしたら駐車が可能かと思われます。近くにパーキングもいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

港区の神社一覧

 

東京十社巡り

芝大神宮は「東京十社」の一つに数えられている神社です。東京十社巡りについて、こちらの記事で詳しく紹介しています。