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世田谷八幡宮(世田谷区)の御朱印と見どころ

世田谷八幡宮の紹介

世田谷区宮坂にある世田谷八幡宮の参拝レポートです。

読み方は「せたがやはちまんぐう」です。旧世田谷村の鎮守です。境内には土俵があり、盛んな奉納相撲でも知られ、現在も東京農業大学相撲部により奉納が行われています。東急世田谷線の宮の坂駅が最寄り駅で、線路を挟んだ反対側には、招き猫で有名な豪徳寺があります。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

相撲の名所「世田谷八幡宮」へ 

世田谷八幡宮には、4月の下旬に訪れました。曇り空ではありましたが、暑くもなく寒くもなく、お散歩にはちょうどよい気候の時節です。

この日は東急世田谷線沿いの神社をいくつか巡るため、朝から嫁と二人で出掛けて来ました。

僕は東京の三鷹市在住なのですが、世田谷線というのは普段乗る機会がなかなかない路線です。東京に住んで20年ほどになりますけれど、もしかしたら一度も乗ったことがないのでは?というくらい、利用した覚えがないんです。

今回、吉田松陰をお祀りした松陰神社というのが世田谷線沿いにあることを知り、是非とも訪れてみることに。で、せっかくなのでその周辺の神社も巡ってみようという流れです。 

まずは新宿から小田急線に乗り豪徳寺駅で下車。豪徳寺というのも名前だけは聞いたことがあったのですが、お寺に訪れたこともありませんし、駅を降りるのも初めてです。

そこから人生初だと思われる世田谷線に乗り換え、まずは三軒茶屋近くの「太子堂八幡神社」に参拝。

続いては徒歩にて約一駅分ほど移動し、地図で見つけた「若林稲荷神社」へ。さらにまたまた約一駅分を徒歩で移動し、「松陰神社」を訪れます。

松陰神社からは再び世田谷線に乗り、こちらの記事で紹介する「世田谷八幡宮」へと向かいます。世田谷八幡宮が、この日訪れる4ヶ所目の神社です。

世田谷八幡宮の最寄り駅である宮の坂駅は、小田急から乗り換えた山下駅の一つ手前です。駅を出ますと、地図を確認するまでもなく、緑が茂るエリアがすぐ近くに見えまして、どうやらそこが境内のようです。

ちなみにですが、豪徳寺というお寺はてっきり最寄が豪徳寺駅かと思っていましたら、どうやらこの宮の坂駅みたいです。世田谷八幡宮からは線路を挟んだ反対側にあるとのこと。

豪徳寺には、奉納された招き猫が無数に並んでいる凄い場所があるとの情報を嫁が持っておりましたので、世田谷八幡宮に参拝後、行ってみることにしました。さらには安政の大獄で吉田松陰らを死に追いやった井伊直弼のお墓もあるみたいです。直前に訪れた松陰神社には、境内に吉田松陰のお墓がありましたので、そのすぐ近くに井伊直弼のお墓があるとは。

朝からの神社巡りでおなかもだいぶ空いてきた頃ではありますが、宮の坂駅にて世田谷八幡宮と豪徳寺、この二つをまずは周ってみることにします。

先に世田谷八幡宮へ。

駅からはすぐ近く、3~4分だったかと思います。

交差点を渡ると左手に駐車場、右手に入口の鳥居が姿を現し、無事世田谷八幡宮に到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、八幡神と同一である応神天皇(おうじんてんのう)、その父であり日本武尊命の子である仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)、応神天皇の母であり仲哀天皇の皇后である神功皇后(じんぐうこうごう)の三柱です。

八幡神をお祀りする神社ですので、総本社は大分県の宇佐市にある宇佐神宮です。

創建は平安時代の中期の寛治5年です。陸奥・出羽(現在の東北地方)を舞台とした戦役である後三年の役にて勝利を収めた源義家が、その帰途に宮の坂の地で豪雨に遭い、天候の回復を待つ間滞在しました。そしてこの度の戦勝は八幡大神の加護によるものと考え、宇佐八幡宮より分霊をこの地に勧請し、祀ったのが始まりとされています。

戦国時代には、世田谷城主七代目の吉良頼康が社殿を再興させました。この時が実質的な創建とも考えられているようです。

境内には土俵や力石があり、かつてはその勝敗により豊作凶作を占った奉納相撲なども盛んに行われていたそうです。江戸郊外三大相撲の一つにも数えられ、現在でも秋の例祭では東京農業大学相撲部により奉納相撲が行われています。

神社の脇には宮の坂という坂があり、世田谷線の宮の坂駅はそれに由来しています。

明治には一度社名が宇佐神社に改称されましたが、第二次大戦後に世田谷八幡宮に戻されました。

現在の社殿は昭和39年に造営されたもので、その社殿内には江戸時代後期に造営された旧本殿が納められています。

旧世田谷村の鎮守として、古くから厚く信仰されている八幡さまです。

 

境内案内

宮の坂駅から歩いて行きますと、世田谷八幡宮の入口は道路の右手になります。

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道路を挟んだ反対側に駐車場と社務所があります。

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一礼して鳥居をくぐります。緑が綺麗です。

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鳥居の先にはもう一つ石鳥居があり、その後ろに石段が延びています。

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右手には境内社の厳島神社がありました。こちらは後ほど参拝することに。

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左手には神輿庫が並んでいます。

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厳島神社の鳥居脇に、世田谷八幡宮のご由緒です。

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二つ目の鳥居をくぐります。

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石段の手前、左手には使われていない手水鉢がありました。

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石段を上ります。社殿の一部が下からでも見えます。

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石段を上がると、参道が少し左に折れて、その先に社殿があります。大きな木が何本も茂っていて森のようです。

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右手の下に土俵が見えました。後ほど行ってみます。

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参道の左に手水舎です。

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お清めをします。手水舎には龍がいました。

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手水舎の龍越しに社殿を。

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左手の奥には神楽殿です。神楽殿の後ろにも大きな木が何本も聳えています。

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ひときわ目を惹く立派な松も。

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参道の右手はこんな感じです。

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参道を進むと狛犬さんです。こちらが左の狛犬さん。

世田谷八幡宮の左の狛犬

 

こちらが右の狛犬さんです。どちらも子供がいます。

世田谷八幡宮の右の狛犬

 

子供が親を見上げている姿が可愛かったので、左右の狛犬さんを別角度からも載せてみます。

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拝殿へと進みます。後ろの緑も綺麗です。

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境内は広いです。参道の右手が広々としています。

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拝殿は赤と白を基調とした建物で、けっこう大きいです。

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静かな空気の中、参拝します。

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拝殿を振り返るとこんな景色です。

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境内を散策してみます。まずは拝殿を右斜め前から。

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拝殿の右手前には、力石が並んでいる場所がありました。

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境内の右奥へと道が延びていましたので、行ってみます。ちょっとした森ですね。

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大きな木の向こうにもう一つ鳥居がありました。東鳥居です。世田谷八幡宮には、そちらからも出入りできるようです。

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奥に境内社がありました。

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境内社の前には狛犬さんです。右の狛犬さんの子供が、親の尻尾を噛んでいるという、珍しい狛犬さんでした。

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境内社は戦没者を祀った招魂社でした。参拝します。お隣には碑もありました。

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さらに右奥にももう一つ境内社が見えましたので行ってみます。手水舎もありました。

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こちらの境内社は高良神社です。参拝します。

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招魂社や高良神社の側から境内を見ますと、こんな感じです。

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再び拝殿前に戻ります。こちらは拝殿を左斜め前から。

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顔出しパネルがありましたので、ついつい嫁と交互に撮影を。

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拝殿に向かい左手に授与所があります。

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御朱印を頂こうとしたところ、この時間は書き置きのみとの案内が出ていました。セルフサービスで書き置きのものを頂きました。

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神楽殿の裏にトイレがありまして、その前にあった松が素晴らしかったので、撮影。

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拝殿前を後にします。

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境内右手にある土俵へ。観客席もありますので、ここで相撲が行われるのを見てみたくなります。

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入口にあった厳島神社へ。厳島神社への鳥居は二つあります。

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境内への大鳥居側にある入口から、厳島神社へ。

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池に掛かる橋の先に、祠が見えます。

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池には亀や鯉や鴨がたくさん。賑やかです。

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厳島神社に参拝します。

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脇には水が流れ、蛙も載っかっていました。

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厳島神社のさらに奥には、世田谷区の花である「さぎ草」苑がありました。見頃は夏みたいですね。一通り付近を散策し、世田谷八幡宮を後にしました。

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参拝を終えて

世田谷八幡宮は境内が広かったです。木々もかなり多く、森の中にある神社といった感じです。

ついつい見惚れてしまう大きな木がいたるところにあるのですが、石段の上、神楽殿の裏手にあるトイレの前にあった大きな松が、個人的には一番印象に残っています。嫁のトイレを待っている間、ずっと一人で見上げていたせいかもしれませんが。

境内社の高良神社側にある、東鳥居付近にも大くて存在感のある木が何本もありました。

緑が多い境内は、歩いているだけで気持ちが良くて癒されます。

赤と白を基調とした社殿と、その後ろの緑との調和も綺麗でした。この日は生憎の曇り空でだったのですが、これが青空で晴れ渡っていたら、きっと緑がもっと鮮やかに見えていたかもしれません。

厳島神社、招魂社、高良神社の三つの境内社は、どれも静かにひっそりと、森の中に佇んでいる感じがしました。

特徴的だったのは、狛犬さんの子供たちです。

拝殿前の狛犬さんは、どちらも子供が親を見上げていて可愛かったですし、招魂社の前にいた狛犬さんは、片方の子供が親の尻尾を噛んでいるという珍しいものでした。

そして、テンションが上がってしまったのは土俵です。

僕は相撲にそこまで興味があるわけではないのですが、最近一度くらいは生で見てみたいな~と思い始めていたりもするんです。

子供の頃にはこども相撲みたいのに参加した覚えもありますが、ガチの大人の相撲というものをこれまで一度も生で見たことがないので、きっと生で見たらかなり迫力があるんだろうな~と。

土俵というものも普段の生活ではなかなか見る機会がないですけど、神社巡りをしていますと、たま~に出会います。これまでもいくつかの神社で目にしています。

そんな中で、世田谷八幡宮の土俵はひときわ立派なものではないかと。

土俵自体は他の神社で見たものと変わらない気がするのですが、世田谷八幡宮にはなんと観客席まであるんですよ。少々大げさかもしれませんけど、ローマのコロッセオみたいな造りになってるんです。

これはついつい、土俵にあがってポーズを取りたくなってしまいます。

誰も人がいなかったので、一瞬土俵に上がってみたい衝動に駆られましたが、そこはしっかり嫁が止めてくれました。

神聖なものですからね、土俵は。

この土俵では年に一度、秋の例祭時に大学の相撲部が奉納相撲を現在も行ってるとのことです。

動画がありましたので、載せてみます。

この動画を見ていますと、ますます生で相撲を見てみたくなってきました。

両国国技館も一度も行ったことがないので、検討してみようと思います。

と、なんだか相撲のことばかり書いてしまいましたが…

世田谷八幡宮では森の中にいるような、そんな気持ちよい時間を過ごさせて頂きました。

参拝できてよかったです。

この日訪れた4ヶ所の神社はどれも素敵で、いい神社巡りができました。

世田谷八幡宮を後にした僕たちは、線路の反対側にある豪徳寺へと向かいます。

豪徳寺については、僕が別で書いているこちらのブログで記事を書いていますので、よかったらご覧頂けますと嬉しいです。

 

御朱印

こちらが世田谷八幡宮の御朱印です。

世田谷八幡宮の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印と御守りを頂ける時間は、9時半から16時までです。時間帯によっては、書き置きのものになります。

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都世田谷区宮坂1-26-3です。

世田谷八幡宮の公式サイトはこちらです。
https://80000.or.jp/

 

電車 

世田谷線 「宮の坂駅」から徒歩3~4分。

豪徳寺駅方面の出口から出て、前の道路を左です。交差点を渡ると右手にすぐです。

小田急線 「豪徳寺駅」 / 世田谷線 「山下駅」から徒歩8~10分。

世田谷線の線路沿いを南下して、宮坂駅前交差点を右折です。

 

駐車場

約30台停められる参拝者用の駐車場があります。

 

周辺のパワースポット

 

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