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亀戸香取神社(江東区)の御朱印と見どころ

亀戸香取神社の紹介

江東区にある亀戸香取神社の参拝レポートです。

読み方は「かめいどかとりじんじゃ」です。正式名称は香取神社のみになります。勝利の「勝矢」やスポーツのご利益でも知られていて、多くのスポーツ選手が勝利を願い訪れる神社でもあります。亀戸七福神の大国神と恵比寿神もお祀りされています。亀戸駅、東あずま駅、小村井駅、亀戸水神駅などが徒歩圏内です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

亀戸の「香取神社」へ

この日は昨年末から始めた「東京十社巡り」を完遂するため、亀戸にやって来ました。

東京十社巡りなるものがあるのを昨年初めて知り、専用の御朱印帳も買い求め、巡り始めたのが昨年の11月。

都内の十の神社を回るだけですので短期間で終わるだろう、と高を括っていたのですが、気が付けばもう一年近くも経過しているのに、まだ回りきれていないという事態に。きっと早い人なら、一日で十社全部回ったりしてしまうんでしょうけどね。僕は嫁と二人で神社巡りをしているのですが、僕も嫁ものんびり屋ですので、こんなに時間が経ってしまい…。

さすがにそろそろ回らねば!と焦り始めた僕たちは、十社のうち残っている神社をいっきに回る計画を立てます。

残っていた神社は、神田明神、亀戸天神社、芝大神宮の三ヶ所です。

このうち神田明神には何度か参拝はしているのですが、十社巡りの御朱印帳に御朱印を頂いていないため、再度訪れる必要があります。

ですのでまずは神田明神、そこから亀戸天神社、最後に芝大神宮というルートでの十社巡りを決行します。

御茶ノ水にて最初の神田明神への参拝を終え、総武線で亀戸に移動。

亀戸駅で下車をし、亀戸天神社までの道のりを確認していたところ、駅前にこんなものが…。

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看板の左端に大きく書かれているのは、僕たちの目的地でもある亀戸天神社です。亀戸駅からは800mと書かれています。

そして右端には香取神社と。400mだと。

さらに中央には「七福神めぐり」の案内まで。

僕たちは「東京十社の亀戸天神を訪れる」という目的で頭がいっぱいで、周辺の神社は完全にノーマークでした。いつもは周辺の神社とかも調べて行くんですけどね。

亀戸では亀戸天神社への参拝だけの予定だったのですが、これを見てしまったからには迷います。せっかく来たのだからと、周辺の神社も立ち寄ってみたくなってしまうんです。

そして場所と時間などを考慮した末、亀戸天神社の他に「香取神社」だけ寄ってみようと、そう結論を出しました。

香取神社は、どうやら亀戸駅と亀戸天神の間くらいにあるようですし、一ヶ所だけならそんなに時間も掛からないだろうという算段です。まずは目的である亀戸天神社に参拝し、帰り道に香取神社に立ち寄ることにしました。

いつもそんな感じで寄り道ばかりしているので、フラフラになるほど歩き回ったりしてしまうんですけどね…。

亀戸駅から亀戸天神目指して歩いていますと、途中に鳥居を発見。

最初は亀戸天神の入口かと思ったのですが、そこが香取神社への入口の鳥居でした。まさに亀戸天神までの通り道ですね。

ともかくまずはその先にある亀戸天神社に参拝。

広い境内を後にして、来た道を戻り、先ほど通過した香取神社の鳥居の前へ。

到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、武神であり、刀剣を神格化された神様ともいわれる、経津主神(ふつぬしのかみ)です。

創建は飛鳥時代、第38代天智天皇の時代です。藤原氏の始祖であり大化の改新の中心人物でもあった藤原鎌足(中臣鎌足)が、東国に下向した際この辺りに寄航し、香取大神を勧請し、太刀一振を納めたのが始まりとされています。

一方で、南北朝時代の応安の時代に鎮座したという説もあります。

平安時代の前期には、俵藤太秀郷(藤原秀郷)が平将門の乱を平定するため戦勝を祈願し、無事に乱を平定した後には、奉賽として弓矢を奉納し、勝矢と命名されました。この古事により多くの武将たちから崇敬され、現在も「勝矢祭」が行われています。また、スポーツでも勝利を願う多くの参拝者が訪れ、「スポーツ振興の神」としても信仰されています。

相殿には、香取神宮と関わりの深く、対としても扱われる鹿島神宮のご祭神、武甕槌神(たけみかづちのかみ)と、他に大己貴神(おおむなじのかみ)が祀られています。

亀戸七福神の大国神と恵比寿神が祀られている場所でもあります。

古くからこの地に鎮座し、スポーツ選手なども多く訪れる神社です。

 

境内案内

亀戸香取神社の入口は、亀戸天神社と同じ蔵前橋通り沿いです。

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入口には「スポーツの神 亀戸香取神社参道」と書かれています。また、参道は「勝運商店街」という名前もついているみたいです。

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一礼して黒い鳥居をくぐります。上には大きな弓矢を象ったものも見えます。「勝矢」です。

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参道である勝運商店街を進みます。

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途中にも勝矢です。両脇にもちょいちょい同じ形の勝矢がありました。

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鳥居の前に到着です。参道の入口も黒い鳥居でしたが、こちらも黒い鳥居です。その先の緑が綺麗です。

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鳥居の手前にトイレがあったのですが、こちらにも勝矢です。

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右手には境内案内図があり、その先にご由緒。

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鳥居に「アスリート53人の言葉が灯りました」という紙が貼られていました。どうやらその先にある燈籠に、アスリートたちの言葉が書かれているようです。そうそうたる名前が連なっています。

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一礼して鳥居をくぐり境内へ。

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鳥居をくぐってすぐ右には、吉田沙保里さんの燈籠です。「今あるがまま」と書かれていました。

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参道にはアスリートの燈籠が続いています。灯りが燈った参道もきっと綺麗なんだろうな~と。

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こちらは競泳の池江璃花子さん。

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体操の内村航平さん。「無心」と書かれています。

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柔道の松本薫さん。

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燈籠を眺めながら参道を進みます。

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右手には石碑と「木遣音頭碑」と刻まれた細長い碑も。

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右の燈籠の終点はケンブリッジ飛鳥さんでした。

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燈籠のあるエリアを抜けると、狛犬さんがお出迎えです。社殿の全貌も見えてきました。

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まずは狛犬さんにご挨拶。こちらが左の狛犬さんです。子供もいます。

亀戸香取神社の左の狛犬

 

こちらが右の狛犬さん。どちらも猛々しい顔立ちの狛犬さんでした。

亀戸香取神社の右の狛犬

 

境内はけっこう広いです。木々の緑と空の青が綺麗です。

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手水舎が左手にあります。隣りには「亀戸大根之碑」と書かれた、とても気になる碑も。とりあえずその大根に近付いてみます。

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大根の隣りには、大根の説明かと思いきや…江戸の浮世絵師、歌川広重が描いた、香取神社の道祖神祭の絵とその説明でした。

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大根の説明はその先でした。江戸時代の後期より、この周辺で大根づくりが始まり、明治にかけて盛んに栽培されるようになり、「亀戸大根」と呼ばれるようになったそうです。

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浮世絵と亀戸大根の説明を読み、ようやく手水舎へ。

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手水舎には龍がいました。風情のある素敵な手水舎でお清めをします。

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手水舎の先、参道の左手に社務所です。後ほど御朱印を頂くことにします。

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社務所の向かい、少し手前には神楽殿。

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境内の右手にも鳥居があります。香取神社にはそちらからでも出入りすることができます。

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その先には末社がいくつか並んでいます。こちらには後ほど参拝することに。

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末社の先には神輿庫です。

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正面には拝殿。左三つ巴の大きな神紋が掛かっているのも見えます。

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左手には、「勝ち運の白星」の説明。境内の白い小石は勝ち運の白星と言われ、縁起が良いものだと書かれています。

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境内の緑が綺麗です。癒されます。

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木の先には大きな石も。

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拝殿の正面に立ちます。けっこう大きな拝殿ですね。色のバランスが素敵です。

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石段を上り拝殿前へ。

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参拝します。静かな時間が過ぎていきます。

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脇にはアスリートや芸能人のサインが飾られていました。吉田沙保里さんや具志堅用高さんも訪れているみたいです。

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拝殿を背にして境内を見ますと、こんな景色です。

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境内を散策してみます。石段の下、拝殿の右手には亀戸の地名の起こりとされている「亀が井戸」について書かれたものがありました。

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そのお隣に、大黒様と恵比寿様です。どちらも顔が若いようにも見えます。自分の痛いところを洗い清めるとご神徳があるそうですので、柄杓で水を掛けて洗ってみます。

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この二人の像がなんだか可愛らしかったので、横からも撮影。恵比寿様が持っている鯛も可愛いです。

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さらには後ろからのショットも。

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大黒様と恵比寿様の右奥には、地名の起こりにもなったという、再興された「亀が井戸」がありました。

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亀が井戸は上から見ますと「井」の字になってます。

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大黒様や恵比寿様の前辺りから拝殿を見ますと、こんな感じです。

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境内の右手、末社が並ぶエリアに行ってみます。

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左から一つずつ参拝していきます。まずは左端の天祖神社。

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続いて稲足神社。いなたりじんじゃ、と読むようです。

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この稲足神社を護っていた左側の神狐さん、なんと子供がひっくり返ってじゃれてます。

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こちらは右の神狐さん。怖い顔をしているのですが、どこか可愛さもある神狐さんです。

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続いて、福神社。こちらには大國神と恵比寿神が祀られています。

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続いて、熊野神社、三峯神社、水神社です。

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末社への参拝を終え、社務所にて御朱印を頂きました。亀戸香取神社では、亀戸七福神の大國神と恵比寿神の御朱印も頂けます。

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帰りは再び参道にてアスリートの燈籠を見つつ、香取神社を後にしました。

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参拝を終えて

当初は訪れる予定のなかった亀戸香取神社。

僕は香取神社という社名の神社を今まで一度も訪れたことがなかったので、初めてでした。名前だけはこれまでも認識していましたが、どんな神社なのかもよく知りませんでした。

総本社は千葉の香取市にある香取神宮です。そこから利根川を挟んで相対するように位置しているのが、茨城県の鹿嶋市にある、鹿島神社の総本社である鹿島神宮とのこと。この二社のご祭神、経津主神と武甕槌神はとても関わりの深い神様だそうです。そういったことも初めて知りました。

香取神宮にも鹿島神宮にも、いつの日にか行ってみたくなりました。

亀戸の香取神社は、「スポーツ」と「勝矢」をかなり推してる神社でした。

「勝運商店街」と名の付く参道の商店街では、でかい弓矢(勝矢)が鳥居のように掛かっていたり、よく見ると商店街の旗が掛かっているとこにも勝矢があったりして、「勝矢推してんな~」と。

そんな参道を抜けた境内の入口、黒い鳥居の向こうに延びる参道と、鮮やかな木々の緑。その調和がとてもいい感じで、魅力的な絵でした。

境内に入ると、参道の両側には燈籠が並べられているのですが、それがどれも有名なアスリートのものばかりなんです。アスリートの名前と、それぞれの言葉が書き込まれている燈籠です。

入口にいきなり吉田沙保里さん、さらに内村航平さんとか、松本薫さんとか、ケンブリッジ飛鳥さんとか。

有名人ばかりですので、ついつい一つずつじっくりと見てしまいました。

スポーツの神として信仰されている神社とのことですので、実際にアスリートたちも必勝祈願に訪れているんだと思います。

入口からの景色と燈籠にまず目を奪われてしまうのですが、他にも境内には見どころがたくさんありました。

手水舎の龍もかっこよかったですし、その脇にあった亀戸大根のでかい碑も可愛いかったです。

社殿はけっこう大きめですが、派手さはなく落ち着いた雰囲気があり、拝殿の前も居心地が良かったです。

そして、拝殿に向かい右手前の大黒様と恵比寿様が印象的でした。

どちらも顔は子供のような老人のような不思議な顔をしているのですが、なんだか可愛らしいんです。米俵に乗って風呂敷を担ぐ大黒様、お椀に乗って釣り竿と鯛を持つ恵比寿様。正面、横、後ろ、それぞれの角度で可愛さがあって、ついつい写真を撮りまくってしまいました。

あとは、境内の右手にはいくつか末社があるのですが、どれも違った造りをしていて目を惹きました。一つ一つの存在感も大きかったです。

また、稲足神社を護っていた神狐さんの子供が、完全にひっくり返っていて可愛いんですよ。子供がひっくり返って仰向けになってる神狐さんは、僕はここで初めて見ました。

こうして振り返ってみますと、香取神社は何かと境内に可愛いものが多かった気がします。大根に大黒様と恵比寿様に、仰向けの神狐さんに。

僕のようなおっさんが可愛い可愛いとあまり連呼すると、気持ち悪いかもしれませんけれど。

色々なものをゆっくりと見ながら散策させて頂きました。

授与所では、香取神社の御朱印の他に、亀戸七福神の大國神と恵比寿神の御朱印も頂けます。

また、香取神社は、同じく亀戸周辺にある亀出神社と亀戸水神宮の兼務社にもなっているようで、亀戸水神宮の御朱印もこちらで頂けるそうです。

僕たちは今回その二社には参拝しませんでしたので、亀戸水神宮の御朱印は頂きませんでしたが、次回亀戸に来る機会がありましたら、ぜひ足を延ばしてみようと思います。

たまたま見つけた亀戸の香取神社、参拝できて良かったです。

この後僕たちは、お昼時でしたので、とりあえず亀戸駅の近くで腹ごしらえ。

そして次の目的地である東京十社の一つ、芝大神宮に向う途中、嫁が以前から行きたがっていた、新橋にある烏森神社に立ち寄ることに。

亀戸駅から電車に乗り、新橋駅へと向います。

 

御朱印

こちらが亀戸香取神社の御朱印です。

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亀戸香取神社では、この他に亀戸七福神大國神と恵比寿神の御朱印も頂くことができます。

亀戸香取神社で頂ける大國神と恵比寿神の御朱印

 

御朱印の受付時間

御朱印とお御守りを頂ける時間は、9時から17時までです。

また、こちらの授与所では、上記の他に近隣にある亀戸水神宮の御朱印も頂くこともできます。 

(※お時間やご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は 東京都江東区亀戸3-57-22です。

香取神社の公式サイトはこちらです。
https://www.kameido-katori.com/

 

電車

総武線・東武亀戸線 「亀戸駅」 から徒歩10分。

東武亀戸線 「東あずま駅」 から徒歩10分。

東武亀戸線 「小村井駅」 から徒歩10分。

東武亀戸線 「亀戸水神駅」 から徒歩13分。

どの駅からでも徒歩10分前後で行けるかと思います。

 

駐車場

参拝者用の駐車場はありません。近くにコインパーキングがいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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