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合力稲荷神社(台東区/浅草)の御朱印と見どころ

合力稲荷神社の紹介

台東区浅草にある合力稲荷神社の参拝レポートです。

読み方は「ごうりきいなりじんじゃ」です。境内には、江戸時代に日本一の力持ちと言われた、三ノ宮卯之助が持ち上げた力石が置かれています。小さな神社ではありますが、古くから「土手のお稲荷さん」とも称され親しまれています。最寄駅は各線の浅草駅です。

序文に続き、ご由緒、境内案内、見どころ、御朱印、アクセスの順で紹介していきます。

浅草の「合力稲荷神社」へ

この日僕たち夫婦は朝からの神社巡り。

自宅から電車を乗り継ぎ、台東区に到着したのは9時過ぎくらいだったでしょうか。

台東区の神社巡りをするのはこれが三度目です。昨年の5月に上野の近くにある下谷神社を訪れたのが最初です。その際に「台東区神社マップ」なるものを頂き、そこには全部で26ヶ所もの神社が紹介されていたんです。

神社巡りを趣味にしている僕と嫁は、そんなものを見てしまったからには、26ヶ所全部回ってみたくなってしまいます。全部制覇したい!と。

で、昨年の11月に二度目の神社巡りを決行。

しかしながら、たった二回来たくらいでは、26ヶ所なんてとても回り切れるものではありません。ほんとに超高速で回れば、一日か二日で回れるかもしれないですけどね。僕たちはついつい境内でのんびり過ごしてしまうので。

そんな流れで、今回三度目の台東区神社巡りにやって来ました。

ちょうど浅草にて知り合いの陶芸家さんの個展がありましたので、そちらに顔を出しつつ、神社巡りをしちゃおうか、と言う計画で。

まずは日比谷線の三ノ輪駅に降り立ち、千束稲荷神社へ。そこからは台東区の循環バスであるめぐりんに乗り、二ヶ所目の玉姫稲荷神社へ。その後は徒歩で熱田神社と今戸神社に参拝。

ここまでで四ヶ所の神社を訪れたことになります。

そして五ヶ所目には、台東区の神社マップにも載っている浅間神社に徒歩で向かう計画です。

距離はそんなに遠くはなさそうだったのですが、何しろこの「台東区神社マップ」と言うやつは、かなりざっくりなマップなんですよ。

だいたいの場所は把握できるものの、はっきり言ってこの地図だけではなかなか辿り着けない神社もたくさんあるんです。

結局はスマホのGPSを何度頼りにしたことか。

もうけっこう早い段階で、この神社マップはあくまでも「だいたいの場所を把握する」用途で使い、それ以外はスマホの地図とGPSを使う、と言うパターンが定着しました。

ですので四ヶ所目に訪れた今戸神社から、五ヶ所目に向かう予定の「浅間神社」までのルートをGoogleマップで表示したところ…

その道のりに、二つの神社があるのを発見してしまったんです。

合力稲荷神社と袖摺稲荷神社です。いずれも台東区の神社マップには載っていない神社になります。(よく見ると「台東区その他の神社」ってとこに名前だけ載ってるんですけどね。)

神社マップの26ヶ所で紹介されていないと言うことは、おそらく小さな神社なのでは?と予測はできます。

しかしながら、どうせ通り道にある神社なら、少しくらい回り道になったとしても、やっぱり参拝しておきたいと思ってしまうんです。

ですのでGooglマップを参考に、まずは合力稲荷神社、次に袖摺稲荷神社に寄ってから、浅間神社に向かうことにしました。

今戸神社から歩き始めて5分ほどでしょうか。

路地の一角に、赤い柵に囲まれた、合力稲荷神社を見つけました。

到着です。

 

ご由緒

ご祭神は、食物神である保食命(うけもちのかみ)です。宇迦御魂命(うかのみたまのみこと)や稲荷神(いなりのかみ)とも習合し、同一視されている食物や穀物の神様です。

創建は室町時代の末期、永禄年間です。山谷村に住んでいたお百姓さん一同が、郷中の鎮守として祀ったのが始まりとされています。

江戸時代には、当時大流行していた「紀伊の国」と言う唄にも出てくる神社で、吉原に近いこともあり、吉原通いの途上にお参りするのが定番だった神社でもあります。

境内には、江戸時代に日本一の力持ちと言われた、三ノ宮卯之助(さんのみやうのすけ)が持ち上げた力石が置かれています。

日本堤と呼ばれる一帯の土手下あたりに鎮座していたことから、「土手のお稲荷さん」とも称され、人々に親しまれてきた神社です。

 

境内案内

こちらが合力稲荷神社の入口になります。大きな神社ではありませんが、この一角だけ緑が茂っていて、遠くからでもすぐに見つけられました。

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入口にはご由緒が書かれていました。

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赤い鳥居が二つ連なっています。一礼して鳥居をくぐり境内へ。

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鳥居のすぐ先に社殿です。

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一つ目と二つ目の鳥居の間、左手に力石がありました。これが日本一の力持ち、三ノ宮卯之助が持ち上げた力石です。「足持石」と刻まれています。

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力石の脇には説明書きがありました。足持石と書かれているだけに、どうやら足で持ち上げた石のようです。相当の重さがある石かと思いますので、これを足で持ち上げるのは、並大抵の力じゃないですね。凄いです。

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社殿の前へと進み、参拝します。

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左手には石碑が一つ。紀念碑と刻まれています。

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社殿の左脇に小路があり、奥へと延びていましたので行ってみたのですが…特に何もありませんでした。

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社殿を背にするとこんな景色です。すぐ目の前が道路になっています。

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社殿の側から力石のある辺りを見ると、こんな感じです。力石の大きさもなんとなくわかるのではないかと。

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境内の右手に、隣接して社務所がありました。しばし周辺をうろうろして、合力稲荷神社を後にしました。

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参拝を終えて

地図で見つけなければ訪れることがなかった合力稲荷神社。

小さな神社ではありましたが、参拝できて良かったです。

住宅街の一角にあるのですが、その一角だけ緑が濃く茂り、赤い柵に囲まれていて目立ちましたので、遠くからでもすぐに見つけることができました。

二つ連なる鳥居があり、その奥には社殿、あとは木が何本か茂っている、いたってシンプルな境内です。

ですのでその中にあって、やっぱり自然と目を惹くのは、三ノ宮卯之助さんが持ち上げたと言われる力石です。

神社巡りをしていますと「力石」にはよく出会います。むしろこんなふうにじっくりと神社巡りをするまでは、力石の存在すらも知らなかったんですけどね。

昔の人が、石を持ち上げて力比べをしていたと言うことすら、僕は知らかなったくらいです。

きっと昔はそんな力比べが、お祭りなんかでも盛り上がるイベントの一つだったんでしょうね。当時の光景を見てみたくなってしまいます。

合力稲荷神社にあった力石には「足持石」と刻まれていて、どうやら力持ちの三ノ宮卯之助は、これを足で持ち上げたらしいんです。かなり重そうな石ですので、おそらく相当な足の力がないと無理です。

僕は三ノ宮卯之助についても知識がなかったのですが、この記事を書くにあたり調べてみたところ、物凄い力持ちだったみたいですね。

馬に乗った人を舟に乗せ、それを舟ごと持ち上げる「人馬舟持ち上げ」が得意技だったとのこと。凄いですね。

で、力自慢の人達を集めて、神社や寺院で興行を行っていたみたいです。プロの力持ちです。

さらに三ノ宮卯之助は、力持ちの全国大会的なところで大阪の力持ちを破り、日本一にもなってますが、その後急死していて、毒殺説なんかもあるみたいです。

様々な伝説のある人物みたいですね。

と、なんだか三ノ宮卯之助さんの解説みたいにはなってしまいましたけれど、これも合力稲荷神社を訪れたからこそ、僕は三ノ宮卯之助さんと言う力持ちのことを知ることができたわけです。

神社巡りは歴史の勉強にもなったりするので、それが楽しみの一つだったりもします。

小さな神社でしたが、参拝できて良かったです。

合力稲荷神社を後にした僕たちは、地図で近くに見つけた袖摺稲荷神社へと向かいます。

 

御朱印

合力稲荷神社では御朱印は扱っていません。

(※ご対応等変更になる場合もございますので、ご注意ください。)

 

アクセス

住所は東京都台東区浅草6-42-8です。

合力稲荷神社の公式サイトはありません。

 

電車

銀座線 / 浅草線 / 伊勢崎線 「浅草駅」から徒歩13~15分。

つくばエクスプレス 「浅草駅」から徒歩13~15分。

日比谷線 「三ノ輪駅」から徒歩15~17分。

伊勢崎線 「とうきょうスカイツリー駅」から徒歩18~20分。

JR常磐線 / 日比谷線 / つくばエクスプレス 「南千住駅」から徒歩18~20分。

最寄駅は各線の浅草駅になります。めぐりんバスの場合は、すぐ近くにバス停はありませんが、「リバーサイドスポーツセンター前」が一番近いかと思われます。

 

駐車場

駐車場はありません。短時間でしたら、神社前の道路に路駐しても問題ないかとは思います。近くにコインパーキングもいくつかあります。

 

周辺のパワースポット

 

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